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令和8年4月17日(金曜日) 13時00分~13時50分
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鈴木市長
それでは、4月の定例会見を始めさせていただきます。
それでは、私のほうから2点お知らせをさせていただきます。
まず1点目は、海外出張についてでございます。
4月26日(日曜日)から5月3日(日曜日)まで、米国・ニューヨーク市へNPT再検討会議に出席及び観光プロモーションのために出張いたしますので、その概要について御説明いたします。
4月27日からのNPT再検討会議開催を目前に控えた今、国際社会の対立・分断がNPT体制に深刻な影を落としています。直近2回のNPT再検討会議では、連続して最終文書の合意に至っておらず、今回の会議は、50年以上にわたる国際社会の平和と安全を支えてきたNPT体制を堅持できるか否かという歴史的な正念場になると考えています。
このような被爆地としての強い危機感から、今月8日、9日には会議に先立ちまして、長崎、広島の両被爆地から、NPT加盟国である核兵器保有国5か国と、唯一の戦争被爆国である日本の政府に対しまして、NPT再検討会議におけます核軍縮に向けた議論の進展を促すよう要請活動を行ったところでございます。
そして、ニューヨーク国連本部で開催されますNPT再検討会議におきましては、被爆地長崎の代表、そして平和首長会議の副会長といたしまして出席し、長崎の平和の思いを強く訴え、核兵器のない世界の実現に向けアピール活動を行ってまいります。
併せまして、各国政府や国際機関の代表などと意見交換を行いまして、核兵器廃絶に向け、関係強化を図りたいと考えています。
また、今回の出張におきましては、今年1月にニューヨーク・タイムズ「2026年に行くべき52カ所」に長崎が選ばれ、関心が高まっているこの好機を捉えまして、現地メディア等を招聘した観光セミナーの開催や、関係機関等の訪問などの観光プロモーション活動を展開してまいります。
スケジュールはご覧のとおりでございます。
そして、観光プロモーションのうち、4月28日の「Nagasaki Peaceful Day」におきましては、ニューヨークの「ジャパン・ソサエティ本部」におきまして、民間主催によります映画「長崎-閃光の影で―」の上映会と併せまして、長崎市が主催する現地メディア等を招聘した観光セミナーを実施することといたします。
この観光セミナーをきっかけといたしまして、現地メディア等の皆さまに長崎の魅力を広く発信していただくとともに、多くの方に長崎市を訪れていただければというふうに思っています。
続きまして2点目、「テクノバながさき」についてでございます。
長崎市におきましては、令和6年度から長崎大学との共同事業で、子どもたちが遊びながらテクノロジーを学べる場として、「創造スイッチ テクノバながさき」を開設しています。
最新のデジタル技術に気軽に触れられる環境を提供し、子どもたちの創造力を育み、次世代の人材育成と地域活性化につなげることを目的として、今年度は5月から開設することとしています。
また、企業との連携によりまして、「空中タッチディスプレー」など、最新技術を搭載した機材の提供などを受けておりまして、事業内容の強化につながっているところでございます。
今年度からは、安定した運営を行うため、運営の一部を長崎大学が中心となって新たに設立したNPO法人に委託をしています。
また、市役所内関連部局間の連携も加速させ、県内の他の大学等との連携も拡大し、大学生と、特に地場企業との接点を活用し、就職・採用の促進にも取り組むこととしています。
今年度の目玉といたしまして、年末に2日間の大型イベントを開催する予定でございます。大学や企業と連携しまして、次世代デジタルスポーツの「HADO」というもの、これをはじめといたします最先端のテクノロジーの魅力を多くの子どもたちに届けたいと考えています。
このテクノバながさきを通じて、子どもたちの「やってみたい」という気持ちを応援し、未来を創り出す力を育んでいきたいと思います。より多くの子どもたちに参加いただけるよう、このテクノバながさきの周知について、どうぞ御協力のほどよろしくお願い申し上げます。
お知らせは以上になります。
それから最後に、先日発生いたしましたスロープカーの急停止による事故につきまして、一言おわびを申し上げたいと思います。
まずは、今回の事故におきまして、乗客お一人の方がおけがされたことに対しまして、心よりおわび申し上げますとともに、一日も早い回復を心よりお祈り申し上げます。
今回の事案につきましては、長崎市の施設内で起きた重大な事故でありまして、本来であれば内部での情報共有と市民への公表など、もっと適切な対応が必要でございましたが、市として十分に対応できていなかったと考えておりまして、大変遺憾に考えています。
今後、再発防止に向けまして、庁内における危機管理の在り方について改めて職員に周知啓発するとともに、情報管理の基本であります報告、連絡、相談、これを徹底するなどの取組を通じまして、職員全体の意識向上を図ってまいりたいと考えています。
記者(NBC)
まず、NPTに関連して幾つか質問させてください。今回、NPT再検討会議に向けた出発前の率直な市長の思いというのを伺いたいのと、あと5月1日のNGOセッションでは、どういった内容で、国際社会に対して何を訴えたいと考えているのか、まずその二つをお願いします。
鈴木市長
まず、今回のNPT再検討会議に当たりまして、私の思いでございますけれども、今回のNPT再検討会議、かねてより申し上げていますとおり、本当に歴史的な正念場になると考えています。NPT自体は、核兵器国、あるいはその核の傘の下にある国、さらには非核兵器保有国などさまざまな国が、加盟国は約190か国だと思いますけれども、一堂に会するという場でございまして、その会議の合間でもさまざまな面談、意見交換がなされる、我々被爆地にとっては、各国政府代表、あるいは国際機関、さらにはいろいろな取組を行っているNGOなどさまざまな代表に対して、核兵器の非人道的な結末を直接訴えることができる大変貴重な機会であると考えています。NPTの会議の中でも、再検討会議、おおむね5年に1回行われている大きな会議でございますけれども、残念ながら過去2回は最終文書に合意できなかったという状況でございます。
今回、また最終文書に合意できないという事態に陥りますと、NPT体制の存在意義そのものが問われるという深刻な事態に陥り、これが核軍縮への動きに対して大きな打撃になるということが強く懸念されるところでございます。
そのため、今回被爆地として改めて被爆の実相をしっかりと伝え、それによっていかに核兵器が非人道的なものなのか、そしてその結末がいかに悲惨で壊滅的なものなのか、したがって、核兵器は絶対悪であり、決してこの世に存在してはならないということ、そういう観点からNPTの体制を堅持していくために議論を前に進めてほしいという、こういう被爆地の切実な声をしっかりと国際社会に届けたいというふうに思っています。
そして、NGOプレゼンにおきます私の演説におきましては、今申し上げたことと重なりますけれども、被爆の実相をしっかり伝える、それによって核兵器がいかに非人道的なものなのかということをしっかり認識していただくということ。そういう観点から、核兵器は決して使ってはならないものだということ、これは大前提でありますけれども、使われないということを担保するためには、この世から核兵器の存在自体をなくす、廃絶する、核兵器を根絶するということしかないという被爆地の声を、私のほうから演説の中でもお伝えさせていただきたいと思います。
それとともに、NPTにおいてこれまでも積み重ねてきた合意事項がございます。そういった合意事項をしっかり再確認していただくということ、そしてそれによって核軍縮を着実に前に進めていく、そのための具体的な道筋を示していただくよう各国に取り組んでほしい、そういうことを演説の中で訴えていきたいというふうに考えています。
以上でございます。
記者(NBC)
ちなみに、この演説自体は何分ぐらいを想定されているのかと、例えば演説の中でどなたか被爆者の方お一人を引用してお話をされるとか、その辺りの部分がもし決まっているのであれば教えていただけますでしょうか。
鈴木市長
具体的な時間については、また今後調整だと思うんですけれども、今回NGOセッション全体で30団体以上が発言を希望しているという情報がございます。これは過去に比べても本当に多い状況でございますので、そういう中で、一団体当たりの持ち時間はかなり短くなってくるのではないかというふうに予想されます。しかも、今までと同様に平和首長会議の枠の中で、広島市長と長崎市長で半分ずつ分け合うという形になりますので、そんなに長い時間ではないというふうに思っています。
記者(NBC)
最後に1点。一部報道で、高市総理がNPT再検討会議への参加を見送って、外務副大臣の派遣で調整中と報じられています。先日、市長自身も総理御自身に要望されたと思うんですけれども、今回見送ったということに対しての受け止め、それから、改めて日本政府に訴えたいことというのを教えてください。
鈴木市長
今回、NPT再検討会議におきまして、日本政府からは国光外務副大臣が出席の方向で調整しているという報道に接しています。私自身の考えといたしましては、総理が出席されようが、あるいは外務副大臣が出席されようが、唯一の被爆国である日本が果たせる役割というのは、これはもう変わらないと。もし国光副大臣が対応されるということであれば、日本の代表として、唯一の被爆国として、ぜひ会議の場でリーダーシップを発揮していただいて、特に核兵器、非核兵器国、その両方が納得できるような、そういう成果が得られるようにリーダーシップを発揮していただきたいと思います。
また、いろいろな2国間の対話もできる場だと思いますので、そういう機会も利用しながら、ぜひ主導的な役割を果たしていただきたいというふうに期待しています。
記者(西日本新聞)
NPTについてのお尋ねです。サイドイベントであったりとかパレードとかで、被爆者の方、並びに高校生平和大使など、長崎市内の方も核廃絶に向けた機運を高めるために出席をされます。その方たちと何か連携を図るおつもりはあるのか。あるいは、どういったものを被爆者の方たちにも期待をしていらっしゃるのかというのを教えてください。
鈴木市長
今回は被爆者の皆さまも多数参加されるということでございますし、またナガサキ・ユース代表団という形で、大学生のグループも参加する予定でございます。このユース代表団のほうとは、平和市長会議が主催いたしますユースフォーラム、こちらのほうでユース代表団のほうにもプレゼンテーションを行ってもらうということが予定されていますので、そういうところでも連携できると思いますし、またナガサキ・ユース代表団が主催するNGOサイドイベントもあるというふうに聞いています。そういったところでも私も出席して、そして一緒に連携しながら被爆の実相を発信していく、そして平和の尊さを多くの皆さまと共有していく、そういう取組を一緒になって取り組んでいきたいというふうに思っています。
被爆者の皆さま方も同様でございます。被爆者の皆さまとの関係では、日本被団協の主催で、国連本部におきまして国連原爆展が開催予定でございます。広島、長崎両市も共催をすることになっています。こちらのほうのオープニングセレモニーなどに私も出席させていただきますし、こういった取組でも連携させていただきますし、またNGOセッションでもそれぞれが演説を行いますので、そういった演説でありますとか、あるいはそれぞれが各国の代表との面談、対話を行うなどの取組を行いますので、被爆の実相を伝える、あるいは核兵器廃絶を訴えていく、そういった取組について、それぞれの立場から重層的に取り組んでいきたいというふうに考えています。
記者(西日本新聞)
ありがとうございます。最後に1点。先ほどのNBCさんの質問でもあったんですけれども、スピーチの内容でどなたか被爆者の方を引用されたりするところが、今のところ決まっていることがありましたら教えてもらっていいですか。
鈴木市長
まだ現時点で、そこのところは最終的に調整中でございます。
記者(KTN)
2点質問させていただきます。NPTの関連なんですけれども、今回NGOセッションの中で、初めて広島、長崎県知事、長崎の場合は副知事がされますけれども、思いを訴える場が設けられそうです。被爆者の方ですとか市民団体も現地でいろいろな活動をされる中で、トップが発言をすることの役割とか意義も大きくなっているのかなと思うんですけれども、その辺りの意義ですとか、改めてどんなふうに連携して取り組みたいなど、思いがあればお聞かせください。
鈴木市長
今回、長崎県のほうから馬場副知事が参加されるということでございます。先ほど被爆者、あるいは若い世代の皆さんに関して申し上げたことと似たような話になってまいりますけれども、やっぱりそれぞれの立場で被爆の実相を訴え、そして核兵器廃絶について訴えていくということだと思います。それを重層的に行っていくということで、しっかりとお互いにコミュニケーションを取りながら、一緒にやれるところは一緒にやっていく。例えばサイドイベントなんかは、一緒に参加できるところは参加するというふうにいたしますし、一緒にできるところは一緒にできるということで連携しつつ、あるいは、それぞれ限られた時間の中で対応できないところは、それぞれ分担しながらやるということも含めて、しっかりと連携していきたいというふうに思っています。
記者(KTN)
ありがとうございます。あと1点、観光セミナーに関してなんですけれども、現地のメディアの方を前にトップセールスのようなことになるのかなと思うんですけれども、具体的に例えば市長としてこういうことを訴えたいですとか、PRしたいという何か具体的なものがあればお聞かせください。
鈴木市長
観光に関しては、特に今回、先ほど申し上げましたとおり「2026年に行くべき52カ所」に長崎が選ばれたというタイミングでございますので、ニューヨーク・タイムズの記事によって、特に現地、ニューヨークで長崎の認知度が上がったんじゃないかなというふうに思っています。この絶好のタイミングで、ぜひ改めて長崎の魅力をしっかり発信していきたいと思いますし、また現地のメディア、あるいはさまざまな観光に関する関係者、関係機関とのネットワークを構築することによって、それによって今後のインバウンド誘致の拡大、あるいは長崎の認知度向上、そういったところにつなげていきたいというふうに思っています。
記者(朝日新聞)
NPTに関する御質問ですけど、市長は2023年の第1回から準備委員会のほうから出席されていたと思いますけれども、その議論の変遷を経験されているのでお聞きしますが、課題はもう認識されていると思いますが、一方で、とはいえ期待すること、もしございましたら見解を伺います。
鈴木市長
今国際情勢から言っても、ウクライナ情勢にまだ出口が見えないという状況、そしてイランへの攻撃、今は停戦期間とはいえ予断を許さない状況であると。そのほかまだ紛争が続いているところがあり、また火種がくすぶっているところもたくさんございます。こういった状況に関して、世界中が危機感を共有しているところだと思います。こういうときだからこそ何とか核軍縮の議論を前に進めたいという思いは、これは今回の会議の参加者、みんな一致した思いじゃないかなというふうに思います。こういうときだからこそ本当に建設的に議論を前に進めていける、ある意味絶好のチャンスだというふうに思っています。このタイミングで、しかも、先ほど申し上げましたとおり再検討会議、過去2回が最終文書合意できなかったことを受けて、これが三たびそうならないようにという危機感もまた共有されていると思いますので、そういう危機感を共有した中で、その危機感を基に議論を前に進められればというふうに思っています。