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(ながさきしみなみやまてでんとうてきけんぞうぶつほぞんちく)
選定年月日 平成3年4月30日
選定地区 南山手、松が枝町、小曽根町の各一部約17.0ヘクタール
長崎市南山手地区は、東山手と同じ居留地であって、主として住宅地として使われていた区域であり、長崎湾を見下ろす眺望の良い丘の上に位置している。
保存地区の範囲は、丘陵の南山手町の大部分と、海岸寄りの小曽根、松が枝町を一部含む区域である。
南山手の北寄りには、大浦天主堂、旧羅典(らてん)神学校があり、その南には、幕末から明治にかけての洋風住宅として、旧グラバー住宅をはじめ、旧リンガー(弟)住宅、旧オルト住宅が現存しており、松が枝町では、旧香港上海銀行長崎支店や旧長崎税関下り松派出所などが港に面して建ち、いずれも国宝や重要文化財に指定されている。
地区の中心から南側は、現在でも静かな住宅地で、明治時代初期から中期にかけての洋風住宅建築が比較的良好に残っている。
長崎市南山手の町並みは、居留地の地割を示す歴史的風致とともに、初期の洋風住宅群などをよく残しており、価値が高い。