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(2001年9月27日)アメリカ合衆国臨界前核実験への抗議


本文

ページID:0005016 更新日:2021年7月12日更新 印刷ページ表示

抗議文

2001年09月27日

アメリカ合衆国大統領

ジョージ・W・ブッシュ 閣下

長崎市長 伊藤一長

 本日、貴国がネバダの核実験場において臨界前核実験を実施したとの報道に接しました。

 今月11日に貴国を襲った同時多発テロ事件においては、多くの市民の皆様がその犠牲となり、私共も強い憤りと深い悲しみを感じております。このような時期に、貴国が核兵器の廃絶と世界平和を願う世界の人々の度重なる抗議の声を無視して、新たな核兵器開発につながる臨界前核実験を強行したことに対して、原爆被爆都市の市民を代表して、厳重に抗議します。

 今秋開催が予定されているCTBT(包括的核実験禁止条約)発効促進会議を前に、貴国が核実験を強行したことは、CTBTの早期発効に向けて真剣に取り組んできた国際社会の努力を踏みにじる暴挙であると言わざるを得ません。

 また、貴国が率先してその成立に努力したCTBTの批准を、上院において否決したばかりでなく、新政権になってCTBTを死文化させ、ABM(弾道弾迎撃ミサイル)制限条約を破棄しようとするなど、核軍縮に関する国際的合意を無視する姿勢が見られることに私たちは限りない不安と憂慮の念をもっております。

 貴国が世界の大国として、核兵器のない平和な21世紀を実現するために、今後のあらゆる核実験を中止し、CTBTの早期発効に向け主導的役割を果たすよう強く要請します。