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(2003年8月22日)核兵器に依存しない日本の外交姿勢について(要請)


本文

ページID:0004999 更新日:2021年7月12日更新 印刷ページ表示

要請文

2003年08月22日

内閣総理大臣

 小泉 純一郎 様

長崎市長 伊藤 一長

 本日、朝鮮民主主義人民共和国への安全の保証をめぐって、先日の三カ国局長会議の場で、外務省のアジア大洋州局長が米国のケリー国務次官補に対して、核兵器の不使用を確約しないよう要請していたとの報道に接しました。

 長崎市は、58年前、1発の原子爆弾によりおよそ15万人が死傷し、まちは廃墟となり、今なお放射線による後障害などに苦しみ続けている人々がいます。原爆の悲惨さを身をもって体験した長崎市民は、二度と被爆者をつくってはならない、長崎を最後の被爆地にしなければならないとの思いから核兵器の廃絶を訴え続けています。

 このたび、日本政府が核兵器に依存する姿勢を改めて示した発言は、被爆地長崎の市民としては決して容認できるものではありません。日本が核兵器に依存する姿勢を変えなければ、世界のどの国に対しても日本の核兵器廃絶の声は説得力を持ち得ません。

 折しも、日本政府の提唱によって始められた国連軍縮会議が大阪市で開催され、世界各国の軍縮専門家が核兵器廃絶への道筋を探ろうと議論している時期であり、そういった核軍縮の努力にも水を差すものです。

 日本政府におかれましては、唯一の被爆国の政府として、国際司法裁判所の勧告的意見を真摯に受け止め、国際社会に範を示すためにも、核兵器に依存しない姿勢を国内外に明確にしてください。そのためにも、非核三原則を法制化し、北東アジア非核兵器地帯創設に着手するよう、被爆都市長崎の市民を代表してここに強く要請いたします。