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(2010年10月14日)アメリカ合衆国臨界前核実験への抗議


本文

ページID:0004970 更新日:2021年7月12日更新 印刷ページ表示

抗議文

2010年10月14日

アメリカ合衆国大統領

バラク・H・オバマ 閣下

長崎市長 田上 富久

長崎市議会議長 吉原 孝

 先日、貴国がネバダ核実験場において、24回目の臨界前核実験を実施していたとの報道に接しました。被爆都市長崎は、貴国が臨界前核実験を実施したことに対し、長崎市民を代表してここに厳重に抗議します。

 本年5月の核不拡散条約(NPT)再検討会議において、国際社会が協力して合意文書を採択し、核兵器禁止条約について初めて言及されるなど、核兵器廃絶の次の段階へ一歩踏み出したばかりでした。

 また、本年9月には駐日米国大使が長崎を訪問され、原爆資料館で原子爆弾がもたらす悲惨な被害の実態について理解を深められたばかりであり、被爆者をはじめとして長崎市民の貴国の強いリーダーシップへの期待は高まりつつありました。

 今回の貴国の臨界前核実験は、こうした国際社会の努力を踏みにじり、核兵器廃絶への流れに逆行し、被爆者をはじめ長崎市民や世界の多くの人々の「核兵器のない世界」への期待を裏切ることでもあります。

 被爆地としては到底容認できることではなく、貴国におかれましては、「核兵器の威嚇と使用は一般的に国際法に違反する」とした1996年の国際司法裁判所の勧告的意見を真摯に受け止め、直ちに核兵器の保有と開発につながるあらゆる核実験を中止して、「核兵器のない世界」の実現のために核軍縮の指導的役割を果たされるよう強く求めます。