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(2003年9月20日)アメリカ合衆国臨界前核実験への抗議


本文

ページID:0004998 更新日:2021年7月12日更新 印刷ページ表示

抗議文

2003年09月20日

アメリカ合衆国大統領

ジョージ・W・ブッシュ 閣下

長崎市長 伊藤一長

 本日、貴国がネバダ核実験場において、20回目の臨界前核実験を実施したとの情報に接しました。被爆都市長崎からの、再三にわたる中止要請と抗議を無視し、貴国が臨界前核実験を強行したことに対し、長崎市民を代表してここに厳重に抗議します。

 おりしも9月3日から5日にかけて包括的核実験禁止条約(CTBT)の第三回発効促進会議がウィーンで開催され、同条約の批准国が増加し早期発効に向けた国際的な環境が整うなかでの今回の暴挙は国際社会の努力に水をさすものと言わざるを得ません。

 また、貴国議会においては、5キロトン以下の小型核の研究・開発を禁じた「ファース・スプラット条項」の廃止、修正を盛り込んだ国防権限法案を通過させたことに続き、去る9月16日に小型核兵器や強力地中貫通型核兵器の研究など核開発関連予算の削減を求めた修正条項を否決しました。

 私ども長崎市民ばかりか貴国内の良識ある人々の意見をも無視して、昨年1月に発表した報告書「核態勢の見直し」を進めていく一連の行為は、核実験の再開や核兵器の使用までをも視野にいれているのではないかと危惧せざるをえません。

 貴国は、直ちに核兵器の保有と開発につながるあらゆる核実験を中止し、一日も早い包括的核実験禁止条約(CTBT)の発効に努力するとともに、核兵器の廃絶に向けて指導的役割を果たされるよう強く求めます。