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(2015年4月3日)ロシア軍の核兵器の限定的先制使用を想定した軍事演習への抗議


本文

ページID:0004949 更新日:2021年7月12日更新 印刷ページ表示

抗議文

2015年04月03日

ロシア連邦

ウラジーミル・プーチン大統領閣下

長崎市長 田上 富久

長崎市議会議長 源城 和雄

 

 今年3月に実施したロシア軍の軍事演習において、核兵器の限定的先制使用を想定していたとの報道に接しました。

 70年前、長崎市は広島市に続いて原子爆弾による攻撃により、15万人もの市民が死傷し、街は壊滅状態になりました。かろうじて生き残った被爆者は今もなお放射線の後障害に苦しんでいます。こうした悲惨な体験を世界の誰にも二度と経験させてはならないと被爆者は自らの辛い体験を語り、核兵器廃絶を訴え続けてきました。

 このようななか、今回の貴国の核兵器の使用を想定した軍事演習は、被爆者のこれまでの取り組みを愚弄するものであり、また、核兵器の非人道性に焦点をあてて核兵器を禁止しようという国際社会の取り組みにも逆行するもので、絶対に容認できません。被爆地市民を代表してここに厳重に抗議します。

 まもなく核不拡散条約(NPT)再検討会議が開催されますが、こうした貴国の行動は、会議に悪影響を及ぼすばかりか、核拡散につながり、NPT体制を危うくするものであります。

閣下におかれましては、核兵器により国際社会を威嚇するという愚行をくりかえすことなく、NPTに加盟する核保有国として、核軍縮の責務を誠実に果たすよう強く求めます。