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12月28日に配信された毎日新聞の記事「子ども向け防衛白書 「誤解招く」職員室で保管、教育現場の戸惑い」を読みました。
「教師の説明なく子どもたちが冊子を見た際、傷ついてしまう子が出ることは避けたかった」とありますが、現実から目を逸らせることが教育でしょうか。そのせいで子どもたちが盲目的に防衛力の強化に反対し、結果的に他国からの侵略を招くことになったら、「傷つく」では済みません。その時あなた方は責任をどうとるつもりなのでしょうか。
日本は中国、ロシア、北朝鮮という核を保有する独裁国家に囲まれています。日本が望まなくとも、独裁者が戦争をしかけてこれば巻き込まれます。長崎が体験した悲劇を二度と生まないためにこそ備えるのです。
戦争に反対なのは皆同じです。しかし大事なのは、そこで思考停止するのではなく、なぜ戦争は起きるのか、どうすれば戦争を防げるかを考えることです。そして考える機会を与えるのは教育の責務です。
ウクライナが9条を持っていれば、ロシアは侵略しなかったのでしょうか。もっと話し合えば、ロシアは侵略しなかったのでしょうか。なぜ欧米も日本もウクライナを本気で助けようとしないのでしょうか。
そのようなことを勉強する教材として子ども向け防衛白書は非常に有用であり、これを独断で活用しないのは、子どもたちの知る権利を奪う行為だと考えます。
その上で、質問です。
1.我が国を取り巻く安全保障環境はかつてなく厳しいものになっていますが、その現状を正しく認識することと、「傷ついてしまう子が出る」かもしれないことではどちらが重要ですか。
2. 「教師の説明なく子どもたちが冊子を見た際、傷ついてしまう子が出ることは避けたかった」とありますが、教師が説明した上で積極的に活用する予定はあるのでしょうか。
3.仮に積極的に活用しないのであれば、現実から目を逸らす無責任な教育に他ならないと考えますが、それが現実の戦争を防ぐことにつながる理屈を教えてください。
いただいた3つのご質問について回答させていただきます。
1 今回の対応は傷つく子どもが出ないように配慮したものであり、現状を認識することを否定するものではございません。小学生という発達段階を踏まえ、まず、傷つく子どもが出ないように配慮した上での活用を各学校に連絡いたしました。
2 いただいたご質問の「積極的に活用する予定があるのでしょうか」というお言葉を、「各学校に冊子の活用を推奨する予定があるのか」というふうにとらえて回答をさせていただきます。防衛省が、防衛白書の内容について、子ども向けにわかりやすく解説した冊子を、学校教育課として、各学校に活用を推奨する予定はございません。しかしながら、それは、各学校において、冊子の活用を妨げるものでもございません。
3 「それが現実の戦争を防ぐことにつながる理屈を教えてください」というご質問につきまして、今回の配慮が現実の戦争を防ぐことに直接つながるという理屈はございません。しかしながら、今、現時点において、一人一人の人権を大切にすること、日常の生活を安心して過ごすことができるようにすることを私たち教師が配慮することも大切なことだと考えております。
(注)掲載されている回答は回答時点のものであり、その後の社会情勢や制度の改変などにより、最新の回答と異なる場合があります。