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私は東京在住ですが、2022年11月に長崎を旅行し、原爆資料館を見学しました。
その際に「核兵器のない世界」の「日中戦争と太平洋戦争」のコーナーだったと思いますが、原爆投下に至るまでの日本のアジア諸国への加害の歴史が展示されていることに感銘を受けました。
確か、タッチパネルだったと思いますが、村瀬守保さんの写真も用いられていたと思います。
こういった加害の歴史事実をきちんと伝える展示をしてこそ、原爆被害についてアジア諸国を始めとする世界からの理解が得られるものと思います。
原爆資料館において加害の歴史事実をきちんと伝える展示をいっそう拡充して欲しいと思います。
平成8年に開館した長崎原爆資料館は、開館から25年以上が経過しており、開館当初と比較して、来館者の多くは戦争を遠い時代だと感じる世代が大多数を占めてきています。
これからも被爆者の思いを伝え続け、平和な世界を次の時代につなげていくためには、時代やニーズに合わせた展示に見直す必要があることから、現在、令和8年度末での完成を目指して展示内容の更新を進めているところです。
更新にあたり、日本の戦争加害の歴史に関しては、専門家等で組織された長崎原爆資料館運営審議会における議論をはじめ、パブリックコメントなども含め多くの意見をいただきながら、昨年3月に展示更新基本計画を策定したところです。
この基本計画では、原爆投下に至る歴史に関する展示として、多角的な視点から考えることができるよう、客観的事実に基づいた展示とすることなどを方針に掲げております。
今年度は、主な展示項目などを定める基本設計の策定を進めており、来年度は、より具体的な展示内容を定める実施設計の策定を進めているところですが、「被爆都市の使命として、被爆の実相と長崎市民の平和への願いを広く国の内外に伝え、核兵器廃絶と世界恒久平和の実現に寄与する」という原爆資料館の設置目的を十分踏まえつつ、基本計画で定めた展示更新の方針に沿って、引き続き運営審議会のご意見を踏まえながら、慎重に進めていきます。
(注)掲載されている回答は回答時点のものであり、その後の社会情勢や制度の改変などにより、最新の回答と異なる場合があります。