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●貴重なお時間をありがとうございます。
私が「おしゃれのジェンダーギャップ(GG)」を意識したのは21世紀になってからでした。どこの職場でも茶髪の女性は“当たり前”になりましたが、男性の身だしなみは多く保守的です。
次の2つのpointを指摘して、要望をお伝えしたいと思います。
●【(point1)おしゃれと身だしなみ】
『1)おしゃれは“自分視点”、身だしなみは“他者視点”』です。近年ではおしゃれは多様化しているが、他者にも好印象とは限りません。タトゥーや腰パンなどは嫌悪する人が多い。
茶髪も以前は「社会人の身だしなみ」として男女ともタブーが“当たり前”でした。今では敷居が下がりましたが、今でもマイナスの印象を受ける人はいます。
『2)おしゃれは“権利”なら、身だしなみは“責任”』です。おしゃれは個人の自由だけど、不快に感じる人がいる限り、“身だしなみとして”は不適切だと思います。
●【(point2)ジェンダーとバイアス】
「ジェンダー平等の実現」は社会の課題であり、国連のSDGs(持続可能な開発目標)にも掲げています。
近年、アンコンシャスバイアス(無意識の思い込み)が注目されている。皆さんは「おしゃれ=女性」のイメージはありませんか?女性にはおしゃれのアドバンテージがあります。
「男性は仕事、女性は家事・育児」のように、『3)「女性はおしゃれ、男性は身だしなみ」のジェンダーバイアス(GB)』により、おしゃれのハードルの高さを男女で変える事が広く“当たり前”になっていると思います。
●【(要望)おしゃれと男女共同参画】
ヘアカラーやタトゥーなど“身体改造”を伴うおしゃれは違和感があります。(また、長期による自身や胎児への健康上のリスクもしっかり考えてほしい。)
おしゃれの多様性は否定しませんが、「他者に不快感を与える事もある」と知ってほしい。また、「おしゃれとGB・GG」についても注目してほしいです。
公務員はもちろん、人の幸福に携わる福祉・医療・介護・教育などの従事者には特に伝えてほしい。学校の授業でも取り上げ、「おしゃれと男女共同参画」について、“当たり前”の色眼鏡を外して話し合ってほしいです。
長崎市においては、「一人ひとりの個性が尊重され、その能力が発揮できる男女共同参画社会の実現」という将来の長崎市の姿を目指し、様々な取組みを進めています。
市職員の服装・髪型等の身だしなみに関しては、日頃から公務員として責任を持ち、適切な身だしなみを心がけるよう、指導を行っております。今後も、市職員の身だしなみによって、市民の皆様などに不快感を与えることがないよう、周知徹底に努めてまいります。
また、学校の授業においては、人権尊重の視点から「互いの違いを認め合う」ことが何より大切であると考えており、「性の多様性」に関する内容を含め、人権教育や道徳教育の更なる充実に努めております。また、教職員自身のジェンダー平等に対する理解を深めるための研修などを実践しております。
今後とも、男女共同参画の視点にたち、性別にかかわらず個性や能力を発揮できるようにするとともに、社会制度や慣行について見直す機会が提供できるよう、男女共同参画に関する知識の普及と啓発に努めてまいります。
(注)掲載されている回答は回答時点のものであり、その後の社会情勢や制度の改変などにより、最新の回答と異なる場合があります。