本文
先日、学校で配られた紙に、不登校等学校が苦手な子の保護者は、まず、学校や教育委員会に相談するよう何箇所も書かれています。その上で、教育委員会がフリースクール等民間施設に紹介・接続するということが書いてあったので大変驚きました。個人が民間の施設に相談するのに、なぜ学校や教育委員会への連絡が必要なのか理解できません。そこで2つお聞きしたいです。
1、親が自分の考えで、民間施設に相談する際、なぜ、学校や教育委員会に言わないといけないのでしょうか?民間施設に相談や通わせるには、学校と教育委員会へ相談した上でないとしてはいけないと思う親も多いと思います。
2 、紹介・接続する民間施設を教育委員会は何を基準に判断し、紹介されるのか。判断した施設が信用できるか,子供に効果があるかについても教育委員会が責任を持って紹介していただけるのか。教えていただきたく存じます。もう少し丁寧で親が不安に思わないような説明をお願いします。
正直、学校の対応では難しいから親は民間の施設に相談するのだと思います。学校が民間施設をすすめることで学校が今以上に何もしてくれなくなる不安もあります。親としてとても不安です。よろしくお願いします。
長崎市教育研究所が各学校を通じて保護者の皆様に配布した資料「学校が苦手な児童生徒の保護者の方へ~不安や困りごと、ありませんか?~」は、不登校児童生徒やその保護者の方々が悩みを抱えて孤立することがないように、相談や学習の場、支援する様々な制度やサービスを簡単にまとめて提示させていただいたものです。
また、今回の資料は、不登校は様々な要因・きっかけにより、誰にでも起こりえることとして、様々な相談先があることを皆さんに知っていただきたく、不登校及び不登校傾向のお子さんを持つ方だけでなく、すべての保護者の方に配布させていただいたものです。
しかし、今回ご指摘いただきましたような、一部誤解を招くような標記がありましたことについて、真摯に受け止め以後改善できるよう努めてまいります。
このことを踏まえ、いただいた2点のご質問に以下のようにお答えいたします。
① 保護者の方がフリースクール等の学校外施設にご相談をされる際、あらかじめ学校や教育委員会に相談したうえでなければならない、ということはありません。いろいろな機関と連携協力して情報を持っていますので、どうしたらいいか迷われた場合はお気軽にご相談ください、という趣旨をお伝えするものでした。「まず学校・教育委員会にご相談ください」などの表現が、ご指摘のように誤解を招く表現となったことをお詫びいたします。
② 長崎市では、不登校児童生徒の学校復帰のみではなく、社会的自立に向けた支援を行う観点から、教育委員会・学校とフリースクール等民間の団体とが連携し、相互に協力・補完し合いながらの取組を推進していくための連携協議会を組織しています。保護者の方から「家の近くにあるフリースクールを教えてください。」「体験活動を重視した施設はどのようなところがありますか。」などのご相談をいただいた場合、情報を提供することはございますが、教育委員会が特定の施設を斡旋するようなことはありません。
各学校においても、フリースクール等の学校外施設と、きめ細やかな情報共有を行っています。学校で行っている学習プリントやテスト等の提供、学校外施設での学びや生活の様子を共有しての頑張りを認める声掛けや励ましの記載、学校外施設での個別指導や相談等が適切に実施されていると評価できる場合の出席扱い認定、学校の教育課程に照らし適切な学びと判断される場合の評価への反映など、多くの学校では電話連絡や訪問交流などの積極的な連携を進めていただいています。
今後とも、学校等の不登校への取組に関する意識をさらに高めるとともに、魅力ある学校づくりに努めてまいります。
また、丁寧でわかりやすい広報啓発にも努めてまいりたいと考えています。今後ともご理解、ご協力のほどよろしくお願いいたします。
(注)掲載されている回答は回答時点のものであり、その後の社会情勢や制度の改変などにより、最新の回答と異なる場合があります。