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むかし、永井隆さんっていうお医者さんが、原爆でこわい思いをしたこどもたちの心を、少しでも元気にしてあげたいと思って、自分のお金を使って、こどもたちのための小さな図書室を作ったんだ。
そのあと、アメリカの人たちがこの話を聞いて、「本を送ろう!」っていう活動が始まって、たくさんの洋書をプレゼントしてくれたんだ。
ブラジルに住んでいた日本人の宮崎隆栄さんが、日本に帰ってきて永井博士に会って、この図書室を見て、「もっと大きな図書館を作ったらどうかな?」って話したんだ。その後、ブラジルにいた日本人たちが、174万円(いまだったら大金だよ!)も集めてくれたんだ。
そのお金と、市が出したお金をあわせて、「長崎市立永井図書館」ができたんだよ。その後、新しく建てなおして「長崎市 永井隆記念館」って名前になったんだ。
今でも、この記念館では、永井博士のやさしい心や思いが、いろんな人たちに伝えられているんだよ。