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サルモネラは自然界に広く生息し、鶏、豚、牛、犬、猫などの多くの動物の腸管などから検出されます。食材としては食肉、卵、うなぎ等が汚染されていることがあります。サルモネラには多数の血清型があり、特に少量菌でも発症するサルモネラ・エンテリティディスは、鶏卵を介して昭和55年代後半から、欧米諸国で流行し、わが国でも平成元年以降急激に増加しました。サルモネラは例年、細菌性食中毒の上位を占めています。熱には弱いのですが、低温や乾燥に強く、平成11年にはイカ菓子による大規模な食中毒事件が起こりました。特に幼児や高齢者はサルモネラに対する感受性が高く、十分な注意が必要です。サルモネラが付着した食肉、卵の加熱不足、食品の長時間常温放置、ねずみやペット等を介した食品汚染等が原因として食中毒が起きています。
サルモネラが食品とともに摂取され、人の腸管に達し、そこで増殖すると、腸炎を起こします。潜伏時間は5~72時間(多くは12~48時間)で、下痢、腹痛、悪寒、発熱(38度~40度)、嘔吐が主症状です。時に重症化することがあります。
オムレツ、卵焼き、カツ丼、生卵かけごはん、自家製マヨネーズ、ババロア、シュークリーム、牛肉、鶏肉のたたき、食肉調理品、いか乾燥製品等。
サルモネラ食中毒に限らず、細菌性食中毒は7月から9月の夏の時期に発生しやすくなります。食品の取扱い、温度管理に気をつけて食中毒予防を行いましょう。最後に食中毒予防3原則を紹介します。
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