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面積:145平方キロメートル
人口:約31万人
提携:1955年(昭和30年)12月7日
特色:農産物の一大集散地、アメリカ北西部の交通要所
ミネソタ州の州都であるセントポール市は、面積145平方キロメートル、人口約31.1万人の製造、通信、金融、保険、観光、農業等の盛んな都市です。隣接するミネアポリス市とは、ミシシッピ川をはさんで双生児のように発達したことから「双子都市(ツインシティー)」と呼ばれています。
古くから「偉大な北西部」開拓の起点として栄え、流れ豊かなミシシッピ川に育まれた肥沃な大地から農産物の一大集散地として、また交通の要所として発展してきましたが、現在ではコンピューター、科学機器に代表されるハイテク産業に経済の中心が移っており、世界的に有名な企業の本社をはじめ数多くの企業・会社があります。
15,000に及ぶ数多くの湖と川、緑豊かな町で、気候は、大陸的気候で雨量は少なく、寒暑の差は大きく、平均気温は冬はマイナス11度、夏は22度ですが、冬の最低気温はマイナス40度に下がることもあります。
両市の姉妹都市提携を提案したのは、セントポール市のルイス・W・ヒル・ジュニア氏で、同氏は、1893年に北米の大陸横断鉄道「グレート・ノーザン鉄道」を敷設したジェームズ・J・ヒル氏の孫。祖父が経営する汽船会社の長崎航路に乗り、新婚旅行を含め数回長崎を訪れていた。そのような訪問を通じて、長崎の美しい自然や親切な人々に魅了されていたが、原爆により破壊された無残な長崎の姿を悲しみ、「市民同士の友情が深まれば、争いのない、平和な世界を築くことができるだろう。」との強い信念により、両市の姉妹都市提携の働きかけを行った。
同氏の働きかけもあり、ニューヨークの日本国連協会代表が、原爆被災から復興し平和 都市への道を歩んでいた長崎市とセントポール市の提携を斡旋。その後国連事務局が両市に勧誘状を出した。日米初の姉妹都市提携である。(1955年(昭和30年)12月7日に長崎市議会全員協議会で承認、同7日にセントポール市議会で決議)
時期 |
主な交流状況 |
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1955年(S30) |
姉妹都市提携締結。 |
1957年(S32) |
「世界友の会」の斡旋で長崎市から贈られた桜の苗木の記念植樹をセントポール市で開催。 |
1962年(S37) |
セントポール空港に通じる公道を「長崎道路」と命名。 |
1975年(S50) |
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1981年(S56) |
セントポール・長崎姉妹都市委員会、セントポール・ロータリークラブ、セントポール・ミネアポリス日系米人青少年団から長崎市へ初代トーテムポール寄贈。 |
1986年(S61) |
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1992年(H4) |
セントポール市が平和公園へ平和モニュメント「地球星座」を寄贈。 |
1998年(H10) |
コンサート等を通じて市民との交流を深めるため、長崎交響楽団と姉妹楽団であるセントポール市シビック・シンフォニー 一行などが来崎。 |
1999年(H11) |
両市の交流の絆を再認識し、市民レベルでの積極的な交流を通じて、さらなる両市間の友好親善関係の推進を図ることを目的として長崎・セントポール姉妹都市委員会発足。 |
2005年(H17) |
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2006年(H18) |
「セントポールセインツ」球団一行30人が長崎県営野球場での交流試合のため来崎。 |
2007年(H19) |
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2008年(H20) |
クリス・コールマン市長をはじめとするセントポール市訪問団が来崎し、中町公園に「ヤマモミジ」を植樹。 |
2010年(H22) |
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2012年(H24) |
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2015年(H27) |
【姉妹都市提携60周年】
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2017年(H29) |
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2018年(H30) |
元セントポール市長ジェームズ・シャイベル氏がハムリン大学学生とともに来崎し、「核問題と平和:将来あるべき姿に関する日米姉妹都市学生ディスカッションフォーラムin長崎 2018」に参加。 |
2019年(R1) |
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2020年(R2) |
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2021年(R3) | セントポール・長崎姉妹都市委員会が外務大臣表彰を受賞。 |
2023年(R5) | 日本舞踊グループ「三世四世会」とセントポール・長崎姉妹都市委員会のメンバーが来崎し、西坂小学校で学校交流を実施。 |
2024年(R6) | 元セントポール市長ジェームズ・シャイベル氏がハムリン大学学生とともに来崎し、フォーラム等に参加。 |
長崎ロータリークラブ セントポールロータリークラブ
長崎交響楽団 セントポールシビックシンフォニー
長崎・セントポール姉妹都市委員会 セントポール・長崎姉妹都市委員会
1849年11月、ミネソタ準州議会によって、「セントポール町」ができます。1854年「セントポール市」になり、1858年、ミネソタ州が連邦32番目の州に昇格し、セントポール市が州都となります。
1860年には、セントポールはミシシッピ川沿いの商業と交通の北部中心地となり、人口も増加していきます。南北戦争前まで、セントポールへの交通手段は蒸気船でしたが、その後鉄道が主流となり、1881年ロウアータウン に駅庁舎が完成し、1883年ノーザン・パシフィック鉄道 と1893年ジェームス・J・ヒル氏のグレート・ノーザン鉄道がセントポール市を拠点として開通すると、セントポールとシカゴ、そして太平洋を鉄道網が完成し、鉄道の町として発展していきました。
セントポール・ミネアポリス大司教区のボザール建築様式の大聖堂。1906年に建築が始まり、1915年に完成。アメリカ国内で4番目に大きい聖堂で、1974年国指定歴史的史跡に登録されました。
Cathedral of Saint Paul
住所:239 Selby Avenue,Saint Paul, MN 55102
電話番号:651.228.1766 Fax番号:651.228.9942
Cathedral of Saint Paul Website<外部リンク>
アメリカを代表する建築家キャス・ギルバートがバチカン市立国にあるサン・ピエトロ大聖堂をモデルに設計したルネッサンス調の建物。1896年に竣工、1905年に完成。支柱なしの大理石のドームを有する建物はこの議事堂以外に、世界でも数えるほどしかありません。現在の議事堂は3番目であり、最初の議事堂は1881年に火災で焼失、1883年に完成した2番目は手狭となったため、建て替えられました。1972年、議事堂は国指定歴史的史跡に登録されました。
Minnesota State Capitol
住所:75 Rev. Dr. Martin Luther King Jr. Blvd. St. Paul MN 55155
電話番号:651-296-2881
Eメール:statecapitol@mnhs.org
セントポール郊外にある、全米最大級のショッピングモール。1992年8月にオープンし、延床面積は約39万平方メートル。デパート4店、520以上の店舗、映画館のスクリーン数14、遊園地、水族館もある複合商業施設です。
全店舗を10分ずつ見て回るには86時間以上かかるぐらい巨大なモールです。毎日何百人という人がモール内をウォーキングしていて、フィットネスの場としても活躍しています。
更に、モール内の「Chapel of Love」では結婚式も挙げられます。
Mall of America<外部リンク>
Mall of America
住所:60 East Broadway, Bloomington, MN 55425
電話番号:952-883-8800
年間平均気温7度のセントポールの冬は特に厳しいです。そのため、屋外に出ないまま建物間を移動できる高架式道路のスカイウェイは街中を移動するのに大変便利です。1973年から2001年にかけて建設されたスカイウェイによって市内40ブロックがつながれており、直線距離にすると延べ11キロになります。
「グレート・ギャツビー」を執筆したF・スコット・フィッツジェラルドはセントポール出身。
彼の名前が付けられた「フィッツジェラルド劇場」は市内で一番古い劇場です。
スヌーピーの生みの親チャールズ・M・シュルツはミネソタ生まれ、セントポール育ち。
マンガ「ピーナッツ(Peanuts)」に登場するキャラクターの像がランドマークプラザ公園など街中にあります。