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長崎は、元亀2年(1571)ポルトガル船の来航以来、貿易港として発展を遂げます。寛永18年(1641)鎖国の完成により、出島は、西洋に開かれた日本唯一の窓として、日本の文化の発展に大きく貢献しました。また、中国との交流も盛んで、中国より渡来した人々は、長崎の経済・文化の形成に大きな役割を果たしました。
19世紀には、全国より好学の志士が長崎にあつまり、医学・天文学・科学など新文化を吸収し、近代日本の基礎になりました。
このように、他の都市には類をみない海外文化導入の門戸として栄えた長崎は、独特な文化の香り高い街です。市内には往時を偲ぶ歴史の跡が多く残されており、文化財を通して理解することができます。
文化財保護法(第2条第1項)では、有形文化財、無形文化財、民俗文化財、記念物、文化的景観、伝統的建造物群を文化財として定義しています。
これらの文化財は、重要なものを指定(伝統的建造物群は選定)してその保存・活用を図っています。
有形文化財 無形文化財 民俗文化財 記念物 文化的景観 伝統的建造物群 埋蔵文化財
有形文化財とは、有形の文化的所産で、歴史上又は芸術上価値が高いもの並びに考古資料及びその他の学術上価値の高い歴史資料です。
これらの文化財は、重要なものを指定(伝統的建造物群は選定)してその保存・活用を図っています。
無形文化財とは、無形の文化的所産で、歴史上又は芸術上価値が高いものです。
演劇、音楽、工芸技術などです。
民俗文化財とは、衣食住、生業、信仰、年中行事等に関する風俗慣習、民俗芸能及びこれらに用いられる衣服、器具、家屋その他の物件で、生活の推移の理解に必要なものです。
記念物とは、
文化的景観とは、地域における人々の生活又は生業及び当該地域の風土により形成された景観地で国民の生活又は生業の理解のために欠くことのできないものです。
伝統的建造物群とは、周囲の環境と一体をなして歴史的風致を形成している伝統的な建造物群で価値の高いものです。
埋蔵文化財とは、地下に埋蔵されている文化財で過去における人々の生活を示す遺跡と、当時の人々が使用し放棄された遺物に分けられます。
遺跡としては、集落跡・住居跡・都城跡・宮殿跡・官庁跡・墳墓・祭祀場・記念物・神社跡・寺院跡・製作所跡・倉庫跡などです。
遺物は、それらの遺跡から出土する当時の人々が使用した物品です。