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珠冠のまぬある


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ページID:0001104 更新日:2024年11月11日更新 印刷ページ表示

珠冠のまぬある(吉利支丹版長崎刊 慶長十二年)

(しゅかんのまぬある)

国指定重要文化財

珠冠のまぬある

指定年月日 昭和27年7月19日

所在地 長崎市上野町10番34号 カトリックセンター

1607年長崎のイエズス会コレジオ刊。404葉からなる日本文文語体ローマ字本。『スピリツアル修行』と訳されることが多い。イエズス会の日本人司祭と修道士用に編纂された黙想用修徳書である。1869年、マニラのフランシスコ会修道院から寄贈されたと日本の司祭プティジャンの書き込みがある。A.ヴァリニャーノは天正遣欧使節の派遣に際し、将来印刷業務に従事するものを随行させ、字母作製や組版など印刷技術を習得させ金属活字印刷機を持ち帰らせた。これを用いて、1590年から1614年までの追放令までにイエズス会によって出版された書をキリシタン版と呼ぶ。史料によって出版が知られるものは100点をくだらないと推定されているが、現存するのは33点であり、うち国内に現存するのは本書を含む13点にすぎない。『スピリツアル修行』は世界に3本現存し、本書は国内で確認されている2本のうちの1本である。