2.異国情緒


●洋館

ここへ訪れると恋が成就する?
明治期の洋館が点在するグラバー園

長崎に訪れる誰もが立ち寄るグラバー園、ここはやっぱりはずせないスポット。
四季を通して様々な花々が見られる緑に囲まれたこの丘は、眼下に広がる長崎港の大パノラマを見下ろす一等地!



園内には近代日本誕生の足掛かりをつくった偉大な貿易商人、トーマス・ブレーク・グラバーの住宅の他に、この南山手の丘に住居を構えていた外商たちの洋館(旧リンガー住宅、旧オルト住宅)などを核とし、市内に点在していた6つの明治期の洋館を移築復元している。
和洋折衷の洋館群は明治期の長崎の独得な建物。
グラバー邸の屋根はクローバー(四葉)の形をしているのだよ。
幸運が舞い込んでくるかも?
そしてグラバー園に訪れたからには必ず見つけださなきゃモッタイナ〜イ、幸運のカギがもう一つ。
それは園内の石だたみの中に埋め込まれたハート型の石、噂のハートストーンだ。
「カップルでこの石に手を重ねると幸せになれる」「この石に触れて願いごとをすれば恋がかなう!」などいずれも恋愛に関する伝説を持ち、訪れる多くの人々にも浸透してきた。

探し出すのも御利益へとつながる一歩、と案内板などを出していないが、ひとつは旧グラバー住宅前にある。



園内にはこの場所を含め2ケ所ハートストーンがあるので、がんばって探してみよう。


ヒント!もうひとつはもっと大きいよ

push! push! ●レトロファッションに身を包み「ハイ、ポーズ!」


明治16年、元長崎会所跡(現上町)に建築されたこの建物、旧地方裁判所長官舎は明治の西欧化を反映した貴重な遺構のひとつ。
現在は土曜、日曜、祝日のみレトロ写真館としてレトロなドレスなどの衣裳を身にまといグラバー一家と記念撮影ができるようになっている(10〜16時/1人500円※平日も記念撮影は可能)。
男性用や子ども用もあるよ!
ぜひ立ち寄って思い出作りに一枚を押さえよう。




●洋館

ファンタジックな世界に心満たされる
新しい洋館・祈りの丘絵本美術館


大浦天主堂、グラバー園がある南山手居留地跡の一角に1999年6月にオープンした九州初の絵本美術館。
ここは英国の古煉瓦などを使った明治初期の洋館風の外観からしておとぎの国の建物という雰囲気で女性客からの人気を高めている長崎の新名所なのだ。




庭でウロつく猫発見!
そんな光景に出会うといつのまにかワクワクしてる自分に気づくハズ!
館内は1Fが入館無料の絵本販売コーナー・童話館。
4000種類1万冊という目移りする程の数の絵本が取り揃えられている。
2Fは企画展と常設展、3Fが常設展とオススメの絵本約450冊とソファを設置した図書コーナーという構成だ。

時間がたっぷりある人には、ぜひこの3F図書コーナーのソファに身体を沈めて、しばし絵本の世界へと旅することをおすすめしたい!
穏やかな時間の中で、きっと満たされた幸福感を味わえるはずだから……。

push! push! ●原画に触れて実感!「やっぱり恋ってステキ!」

2F、小フロアに常設展開されているのが『ヴィクターとクリスタベル−そっと恋して』(1997年出版)の原画展。
ふいに訪れたカップル達が原作を購入するなど、とっても感動して帰るというこの作品の作者はニューヨークタイムズ選定の年間優秀絵本絵画賞の受賞経験を持つ画家ペトラ・マザーズ


〜魔法をかけられ絵の中で眠り続けるクルスタベルに恋をした美術館の守衛ヴィクター。彼の想いの深さが魔法を解き……〜という物語を、一枚一枚の原画と共に読みすすめて行くことができる。
配色の美しさと、親近感が湧くワニのキャラクターのスイートなラブストーリーに心がポッカポカになるよ。



●洋館

時代と共に移りゆく長崎の風景が楽しめる
東山手洋風住宅群で「食の国際交流」?


グラバー園のある南山手の向かいの小高い丘が東山手。
この2つの丘を結んだ一体は、明治期に外国人居留地となっていたため多くの洋風建築物が立ち並んでいた地域なのだ。
この東山手に現存する洋風住宅群は、明治20年代後半中頃にまとめて建築された狭小な宅地に密集した形で建てられた洋風住宅7棟のことで、内外とも造りがほぼ同一ということから、社宅または賃貸住宅として計画的に建設されたのではないかと推定されているものなのだ。

現在4棟は居留地時代の様子を写真・ビデオで解説する東山手地区町並み保存センター古写真・埋蔵資料館国際交流の場・ワールドフーズレストランの地球館として活用されている。



push! push! ●異国の家庭料理が楽しめる地球館でランチ!

この東山手洋風住宅群の一棟を使い国際交流の輪を広げているのが「地球館」
長崎に住んでおられる世界各国の人達が毎日日替りで自国の家庭料理を披露しているのだ。
これまでに世界全地域55ヶ国のランチメニューが登場。




取材当日はオランダのユディトさんによるオランダ料理。
メニューはブールンオメレットというオランダでポピュラーなランチメニュー、ハムと野菜のオムレツや、アフターディナーに食べるというシナモンとはちみつたっぷりのダッチ・トースト(フレンチトースト)!
日によって料金は前後するが、だいたい750円前後でいただける。
ランチタイム以外でも喫茶や世界の手工芸品や無農薬栽培のコーヒーや紅茶などを販売するワールド・バザールなどを展開しているので気軽に立ち寄ってみよう。
●問合せ…ワールドフーズレストラン 東山手・地球館 095(822)7966




●教会

ステンドグラスの穏やかな光に包まれ
荘厳な佇まいをみせる国宝・大浦天主堂





大浦天主堂は、日本26聖人殉教地である長崎駅前の小高い丘・西坂に向かって建っている。
現在では西坂の方向を見てもさえぎるものが多すぎて丘をのぞむことは不可能。
しかし、南山手にそびえ建つその存在感はさすが国宝!
日本に現存する最古の木造ゴシック様式教会の威厳を放っている。
中へ入ると太陽光を浴びてキラキラ輝くステンドグラスのあまりの美しさに思わず目を奪われてしまう。

「こんな教会で結婚できたら…」誰もが思い描いてしまうんじゃないかな?
この天主堂は国宝で広く観光客に開放しているため通常ミサは行われていない。
年に2回、クリスマスの12月24日と信徒発見の3月17日にだけに行われている(一般にも公開)。
禁教の時代、潜伏していたキリシタンが大浦天主堂のプチジャン神父に発見された信徒発見の記念日である3月17日。
ミサは21: 00〜行われる。

push! push! ●長崎らしい土産物が見つかりそうなお店発見!

天主堂の入口、女子パウロ会のシスターさん達が開く書店「シスターのお店」には、聖書やキリスト教の教えを導くビデオなど、宗教関連グッズが豊富。
また、マリア像、ロザリオなどの他、メイド・イン・イタリアの宗教画の複製などとても興味深いものが揃いぶみ。
長崎らしい土産品もみつかりそうだよ。



〈2/8頁〉
【1.まつり】
【2.異国情緒(1)】 【2.異国情緒(2)】
【3.食】
【4.平和】
【5.眺望】
【6.体験学習】
【7.交通】


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