◆パンパンッ!
とりあえずはハズセナイ!
長崎市内の有力神4

長崎の氏神様・お諏訪さんは
諸願成就の有力神!

1.諏訪神社(上西山/最寄りのバス停:諏訪神社前)ほか

◆御祭神……建御名方神(たけみなかたのかみ)、八坂刀売神(やさかとめのかみ)
◆通称……お諏訪さま

いわずと知れた「長崎くんち」の大舞台。毎年、初詣で者数も市内1位の長崎の氏神様として名高い神社だ。本社は長野県の諏訪湖の近くに位置する諏訪大社で、長野、新潟を中心に全国に573社の広がりを持つ通称「お諏訪さま」。長崎ではさらに愛着を込めて「お諏訪さん」と呼ぶ。


長崎くんちの大舞台!諏訪神社の拝殿

御祭神は建御名方神(たけみなかたのかみ)。『古事記』では大国主命(おおくにぬしのみこと)の息子とされ、豪腕の持ち主で「国譲り」の際に最後まで抵抗し、天照大神(天照大御神/あまてらすおおみかみ)が派遣した武甕槌命(たけみかづちのみこと)と対決し敗れ、信濃国(現在の長野県)の諏訪湖ほとりに隠棲したといわれている神様だ。諏訪湖の水をつかさどる神といわれ、古くから山や水、風の神として狩猟や農耕生産を見守ってきた。また、建御名方神の“建”が強い威力を表す言葉であることから、武家の信仰もあつめてきたという。ちなみに八坂刀売神(やさかとめのかみ)は建御名方神の后神(きさきがみ)。

◆気になるご神徳……産業興隆、五穀豊穣、交通安全、縁結び、開運長寿、武運長久など
 
 ナガジン独断●こんな人にオススメ!
諸願成就の有力神であり、長崎の氏神様なわけだから、長崎市民(氏子)の願いは何でも聞き入れてくださるはず? 特に問題を抱えて停滞している人にパワーを与えてくれるそうだ。
◆さらなる御祭神……伊邪那岐命(いざなぎのかみ)、伊邪那美命(いざなみのかみ)と底筒之男命/そこつつのをのかみ、中筒之男命/なかつつのをのかみ、表筒之男命/うわつつのをのかみ)
上西山の諏訪神社には、森崎と住吉の三社が祀られているので、縁結びと海の守護神としての御利益も期待できる。(ご神徳など詳しくは4ページ「◆最後にこんな話 両神社に参拝して縁結び祈願!野母町の熊野神社と日の山神社」と2ページ「住吉神社」を参照)



大蛇を退治した英雄の神様に
災厄を払い除ける力をもらおう!

2.八坂神社(鍛冶屋町)ほか

◆御祭神……素盞鳴尊(須佐之男命/すさのおのみこと)
◆通称……祇園さま

昔から「祇園さん」の愛称で親しまれている八坂神社は、京都の八坂神社を本社に西日本に多く広がる神社。ここに祀られている神様は素盞鳴尊(すさのおのみこと)。


夏は祇園さんで賑わう八坂神社

素盞鳴尊(須佐之男命/すさのおのみこと)といえば、天照大神(天照大御神/あまてらすおおみかみ)の弟神で、日本神話の中で水田を乱す八岐大蛇(ヤマタノオロチ)を退治した英雄。そのため、農耕の守護神として崇められてきた。また、“すさ”には、「荒(すさ)」と「清浄(すさ)」の2つの意味があることから、荒々しい強い力で罪や汚れや災厄を払い除けて清らかな正しい生活を守ってくれる神様だともいわれているのだそうだ。「祇園さん」で親しまれている祇園祭は、もともと疫病退散のためにはじめられたが、それも御祭神である素盞鳴尊の性格が反映された祭りなのだ。

◆気になるご神徳……水難・火難・病難除去、商売繁盛、五穀豊穣、文学・学問上達、縁結び
 
 ナガジン独断●こんな人にオススメ!
2005年、病気や災難に苦しんだ方、素盞鳴尊の性格にあやかって、その災厄を吹き飛ばす力をもらおう!
◆さらなる御祭神……八幡大神(やはたのおおかみ)と大山咋大神(おおやまぐいのおおかみ)
鍛冶屋町の八坂神社には、別名・誉田別命(ほんだわけのみこと)の応神天皇(八幡大神)(ご神徳など詳しくは3ページ「八幡(はちまん)神社」を参照)と大山咋大神(ご神徳など詳しくは4ページ「日吉(ひえ)神社(山王(さんのう)神社)」を参照)も祀られている。


空海も神功皇后もお世話になった
強い霊力を発揮する航海の神様

3.住吉神社(住吉町/最寄りのバス停●住吉)ほか

◆御祭神……筒男三神(つつおのさんしん)
(三神……底筒男命/そこつつおのみこと、中筒男命/なかつつおのみこと、表(上)筒男命/うわつつおのみこと)
◆通称……住吉さん

大阪の住吉大社をはじめ全国に広く分布する住吉神社は、底筒男命(そこつつおのみこと)、中筒男命(なかつつおのみこと)、表(上)筒男命(うわつつおのみこと)の三神を祀る神社。この三神は、航海の神様として霊力を発揮してきた神様。長崎市の「住吉」も住吉神社があるが由縁の町名だ。

空海が遣唐船で唐に渡った際も海路を守り、また、神功皇后の三韓征伐における新羅遠征の伝説で朝鮮半島に出征した際も、皇后の軍船の海路を守護し、そのことに感謝した皇后が摂津の国(大阪府)の住吉に社を建て三神を祀ったといわれている。三神の名前に共通する「筒(つつ)」の意味には諸説あるが、船の出入りする「津」というのがもっとも有力! さらに、三神は、伊邪那岐命(いざなぎのみこと)が禊(みそぎ)をされた時に出現された祓えの神々。禊は海や川の清水で身をそそぐことから水の神、海の神、航海や漁業の神へと信仰を発展させていったといわれているのだ。また、三神は託宣神として言霊の性格を持つことから和歌三神ともいわれ、和歌上達の守護神として祈願されている。

◆気になるご神徳……海上安全、漁業、開運、貿易、造船守護、陸上交通、航空安全など

住吉という町名の由縁となった住吉神社


被爆した住吉神社の狛犬
 
 ナガジン独断●こんな人にオススメ!
漁業関係者や、和歌をたしなむ方はもちろんのこと、海、陸、空、全ての交通安全祈願がおすすめ。今の時代、交通機関を利用しない人はいないから、全ての人に通じる願いだろう。
◆さらなる御祭神……宇迦之御魂神(うかのみたまのかみ)
住吉町の住吉神社には、佐賀県鹿島市の祐徳稲荷神社から御霊分けされた「お稲荷さん」で知られる宇迦之御魂神も祀られている。(ご神徳など詳しくは3ページ「稲荷神社」を参照)


今年こそ縁を結びたい人は、
恋多き美男の神様に参拝!
4.出雲大社長崎分院(桜町/最寄りのバス停●市役所前)

◆御祭神……大国主命(おおくにぬしのみこと)
◆通称……大国さま

出雲大社といえば、縁結びで有名な神社。全国に約860社の分社があり、桜町にある長崎分院もその出雲大社から分霊した神社のひとつだ。

御祭神は国土を治める偉大な神であり、日本神話の英雄、『因幡の白兎』の主人公である大国主命(おおくにぬしのみこと)。出雲神話の中で因幡の白兎を助けたことから、優しい神として語り継がれている。また、神話の中で少彦名命(すくなひこなのみこと)と共に全国を巡り、農業技術の指導や温泉開発、病気治療に医薬の普及、害虫駆除など、国作りの大事業を行ったことから病気や災害を除く方法を教えてくれる神としても崇められている。大国主命が縁結びの神として人気をあつめているのは、とっても美男で恋多き神話の恋愛譚から。結婚した女性も6人を数えるという。また、中世以降は仏教の守護神である大黒天と習合し、後に七福神の大黒様と同一視され広く信仰されている。特定の人との縁結びだけではなく、人脈を広げたい人にもパワーをくれる福の神だ。

◆気になるご神徳……縁結び、子授け、夫婦和合、五穀豊穣、医薬業守護、病気平癒、商売繁盛など


縁結びで有名な出雲大社長崎分院


社殿前では神話の
因幡の白兎がお出迎え
 
 ナガジン独断●こんな人にオススメ!
ズバリ! 人生の伴侶をお探しの方はぜひ参拝を!


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