◆パンパンッ!
町中でよく見かける
身近な神様を祀った神社4

すぐれた政治を行った
応神天皇にあやかり祈願!

1.八幡(はちまん)神社(八幡宮、八幡社)(八幡町/最寄りのバス停:諏訪神社前)ほか

◆御祭神……誉田別命(ほんだわけのみこと)
◆通称……八幡さま

全国どこに行っても出会うことができる八幡神社に祀られている誉田別命(ほんだわけのみこと)は、応神天皇の名前で知られる有力な文武の神。

神功皇后が神懸りして生んだ神の御子であることから王神=応神となったのだという。もっともこの「応神」は死後の贈り名である諡号(しごう)。『古事記』では、筑紫の国(九州)で生まれ、大和の国に戻り神功皇后の摂政のもとで皇太子になり、皇后死後に第15代の天皇に即位したとあり、41年の治世ですぐれた政治を行ったことから日本の文化の基礎を築いたと評価されている天皇だ。八幡信仰は、奈良時代に皇室の崇敬を受けていた大分県の宇佐神宮(宇佐八幡)が発祥地。以来、皇室が崇敬する神であるというばかりではなく、源氏一族をはじめ武人の神として崇められた。また、母親の聖母神・神功皇后を合祀や配祀した神社も多く、その母と子の関係から母の慈愛と子どものりっぱな成長を願う一般民衆の篤い信仰をあつめている神様だ。

◆気になるご神徳……国家鎮護、殖産興業、家運隆昌、成功勝利、悪病・災難除け、交通安全、諸願成就、縁結び、子宝、安産、子育て、教育、など


八幡(やはた)町にある八幡神社


八幡神社の二の鳥居
 
 ナガジン独断●こんな人にオススメ!
お子さんのりっぱな成長を願うお父さん!お母さん! お近くの八幡さまに祈願しましょう。


各地に点在するお稲荷さんは
願いごと何でもOK!の有力神

2.稲荷神社(稲荷社)(若宮稲荷神社/伊良林/最寄りのバス停:新大工町)ほか

◆御祭神……宇迦之御魂神(うかのみたまのかみ)
◆通称……お稲荷さん

商売人が信仰するというイメージがある稲荷神社は、全国で最も多く祀られている神社で約3万社を超えるといわれ、名もない小社を含めると4万とも5万ともいわれている。


若宮稲荷神社参道に連なる
赤い鳥居は圧巻!

トレードマークの赤い鳥居や、狐の狛犬に何だか不気味さを感じる人も多いと思うが、赤色は豊作を象徴する色、狐は神の使いと信じられている重要な存在なのだ。そんな稲荷神社の御祭神は、稲の精霊の神格化された食物神・宇迦之御魂神(倉稲魂神/うかのみたまのかみ)。「宇迦(うか)」は「食(うけ)」と同じで、古く食物を意味する言葉。そして稲荷は「稲生り(いねなり)」「稲成り(いねなり)」の意味で、神が稲を荷なっているところから「稲荷」の字が当てはめられたのだそうだ。そんな稲荷信仰の発祥は奈良時代。和銅4年(711)に、総本山である伏見稲荷神社(京都府)がある稲荷山三ヶ峰に稲荷神が鎮座したことにはじまる。願い事は何でも可能で、なかには麻雀の神、たばこ屋の神として神徳を発揮するというから面白い。また、芸能上達のご神徳からか、花街・丸山界隈のあちらこちらに点在。芸者さん達が熱心に参拝していた様子が偲ばれる。

◆気になるご神徳……五穀豊穣、産業興隆、商売繁盛、家内安全、芸能上達、百貨店業守護など


諏訪神社本殿横の玉園稲荷神社


日見界隈でみつけたお稲荷さん
 
 ナガジン独断●こんな人にオススメ!
芸能上達の神徳にあやかり、芸事をしている人はぜひ!


受験生もお父さんも
道真公の霊威にあやかるべし!

3.天満神社(天満宮、天神社、菅原神社)(松森神社(天満宮)/上西山町/最寄りのバス停:西山局前)ほか

◆御祭神……菅原道真(すがわらのみちざね)
◆通称……天神さま


菅原道真公を祀った松森神社(天満宮)


梅の季節に訪れたい
丸山の梅園身代り天満宮

受験合格の神様として絶大なる信仰をあつめている天神さま。御祭神は超有名人!誰もが知っている菅原道真公(すがわらみちざねこう)。

道真公を祀る神社の社名は天満神社、天満宮、天神社、菅原神社と様々で、道真公の霊威を敬い、天に満ち満ちて大自在の威徳を示される神の意味合いで、天満大自在天神(てんまだいじざいてんじん)、略して天満天神と称したので、そこから社名が誕生したといわれている。ご存知の通り、道真公は平安時代、代々学者の家筋という名家に生まれ、学者、詩歌などで優れた才能を発揮。さらに政治家としては右大臣の地位までのぼった出世人。ゆえに、学問の神様として崇敬されているのだ。しかし、道真公の出世をねたんだ藤原時平の画策によって太宰府に左遷され、そこで寂しい生活の後に無念を残し59歳で亡くなった。死後まもなく墓所(御廟所)に建てられたのが太宰府天満宮だ。天満宮には梅の花と御神牛がつきもの。梅の花は道真公が愛した花で、牛は道真公が丑年生まれで牛を大切にされたといういい伝えからきているのだという。参拝の際は御神牛を撫でて祈願するのもお忘れずに!

◆気になるご神徳……受験合格、詩歌・文筆・芸能・学問上達、農業守護、厄除け、病気平癒など

梅園身代り天満宮の御神牛


丸山の芸者さん達が信仰していた
丸山のお稲荷さん
 
 ナガジン独断●こんな人にオススメ!
ズバリ!受験生。出世を狙うお父さんも祈願しよう!


人々に光明と福徳を与える
海の神様・金毘羅さん
4.金比羅(こんぴら)神社(金刀比羅神社、琴平神社) (金刀比羅神社/最寄りのバス停:西山2)ほか

◆御祭神……大物主神(おおものぬしのみこと)、金比羅神(こんぴらしん)
◆通称……金毘羅さん

「♪こんぴら船々、追手に帆かけてシュラシュシュシュ!」。この順調な船の進みを唄う民謡でお馴染みの金毘羅さんは、日本中の誰もが知っている庶民的な神様。特に昔から航海や船の神様として漁業関係者に篤く信仰されてきた。


川原町の海岸沿いに見つけた金比羅神社

御祭神の大物主命(おおものぬしのみこと)は、大国主命(おおくにぬしのみこと)の分霊を指した別名で、本社である香川県仲多度郡琴平町の金刀比羅宮は、古くは琴平神社といい、仏教と習合した後に金毘羅大権現と呼ばれるようになったのだという。「金毘羅」が、インド仏教語でガンジス川に棲むワニの神格化された海の神を表す「クンビーラ」に由来したことから、日本でも海神や竜神とされ、海の神として信仰されるようになったのだろう。竜神と信じられたことからか雨乞いの神として農業関係者の信仰も集めているという金毘羅さんに、ぜひとも2006年の気候の安定を祈願したいものだ。

◆気になるご神徳……航海安全、漁業・海運業・農業守護、金運、雨乞い、商売繁盛など
 
 ナガジン独断●こんな人にオススメ!
漁師さんや漁業関係者はもちろん、天候に左右される職業をお持ちの方におすすめデス。


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