♪魚、サカナ、さかなぁ〜〜
現在、全国的に『おさかな天国』なる歌が大ヒット中。
食べると頭がよくなるぅ〜♪と歌われる「魚」は、
豊かな漁場に恵まれた長崎にとって忘れてはならない名産品のひとつ。

では、どこへ行けば新鮮な長崎産の魚に出会えるか? そりゃもちろん漁港でしょ。
魚を水揚げしている漁港に行けば、旬の美味しい魚に出会えるに違いない!
ということで、市内の漁港を訪ねる小旅行決定!
と、その前にまずは長崎の近海で水揚げされる魚の特徴、
流通などを知るために、おさかな博士への取材を敢行。

地元の人でもなかなか知らない長崎の魚事情に迫ってみよう。



長崎魚市場、通称、「魚市」は、長崎近海はもちろん、五島、壱岐、対馬、北松浦郡、島原、大村湾など長崎県内で水揚げされた魚の流通を取り仕切るところだ。
平成12年度調べでは全国主要漁港のうち水揚げ状況は、金額にして福岡に継ぐ全国第2位。量にすると全国7位だ。

そこで今回はこの「魚市」に勤務し、長崎魚食普及委員会の委員長としても活躍している、魚との関わりはン十年という岸川さんに、長崎の魚に関する素朴な質問をぶつけ、解説していただいた。
思わぬ新事実に長崎人としては口あんぐりのところもあるのだが……その話はボチボチということで。(★印は岸川さんの解説)


岸川 康幸さん
●きしかわ・やすゆきさん●

長崎魚市株式会社企画部長。
社団法人長崎魚市場協会、魚食普及委員会の委員長。
長崎市内外の小中学校を、魚屋さんなどと一緒に訪問して、家庭科の時間に、長崎の魚と親しむことを提案する活動を行なっている。


長崎の魚の特徴って何ですか?

★岸川さん
まず第1に魚種の多さですね。
長崎県内の海の水揚げに、東シナ海域の延縄(はえなわ)、旋網(まきあみ)漁が加わるわけですから。
他の地域では揚がらない魚がとにかく豊富です。


取材メモ・長崎旬の魚早分かりメモ


もちろんその中には長崎産ならではの美味しい魚があるわけですよね。

★岸川さん
赤ものの豊富さも長崎の魚の特徴です。
レンコダイ(キダイ)、アマダイ(甘鯛)、イトヨリ、カサゴ(アラカブ)、カナガシラ、アカメ。
それぞれに独得の味わいを持っていて人気です。
それに何と言ってもアジ、サバ、イワシ、新鮮な青魚の刺身が一番美味しいと思いますね。



そういえば、サバの刺身ってスーパーでも売ってますよね。

★岸川さん
長崎ではサバの刺身が食べられます。
他県ではなかなか食べられないでしょうね。



魚市に集められた魚って、どんな所に出荷されるんですか?

★岸川さん
日本全国ですね。
京都の料亭などにも発送しています。
アジ、ブリ、タイ、剣先イカ、サバ、フグ、それと、鮮魚以外に甘鯛の開きなど、加工品の出荷も行なっています。



え〜っ!
京都の料亭などで出される魚も長崎産なのぉ〜、と流通経路を聞いてここで口あんぐり。
他にもハモや高級魚とされる白甘鯛なども長崎産のものが多いのだとか。
長崎ではあんまり見かけないんだけどなぁ。
しかし、待て待て落ち着け、長崎の魚が全国の人々のお口に入っていることは、しかも「やっぱり美味しい!」などと食べて頂いていることは喜ばしいことですよね。

他にえ〜っ!ということはないですか?

★岸川さん
5、6、7、8月、夏場はカツオも魚市に入荷します。
1本釣りの漁師さんは水揚げした場所の近場の魚市場に卸すんです。
だから、この時期には長崎にも新鮮なカツオが入って来てるんですよ。



え〜っ!これはうれしい!
なるほど、カツオは夏場よく魚屋さんで見かけるもんね。納得!

最後に質問!長崎の魚を長崎で食べるということは、新鮮ですごーく美味しくいただけるってことですよね。

★岸川さん
釣ってすぐに刺身で食べる場合は、主に食感を楽しんで美味しいといいますよね。
でも、1日2日経って柔らかくなり熟成されたほうが、グルタミン酸という旨味成分が増えて美味しくなるんです。
だから、好きずきですよね、食感か、味わいか。



料亭、居酒屋、町の市場、そして家庭の食卓と、四季折々、地元で獲れた魚が続々登場する長崎はまさに「おさかな天国」。
美味しい魚求めて長崎へ、さらに漁港まで足を伸ばしてみませんか?

ではでは、魚市に流通する水揚げを担っている新三重、戸石、茂木、この3ケ所の長崎近郊の漁港を訪ねる旅へと参りましょう。
今の時期、どんな魚に出会えるのか、楽しみぃ〜。


【 新三重漁港 】【 戸石漁港 】【 茂木漁港 】


||[長崎旬の魚早分かりメモ]|[周辺地区地図]||


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