その30●八重洲(蘭人 JAN JOOSTEN VAN LODENSTEIJN)
さて、最後に長崎を通過してはいないのだが、東京の地名「八重洲」をご紹介。これは、実は日本に初めて上陸したオランダ人「ヤン・ヨーステン・ファン・ローデンステイン」の名前に由来する。その23●おらんだ(葡/ HOLANDA 蘭/ HOLLAND)でも紹介したオランダ船、デ・リーフデ号の航海長であったイギリス人、ウィリアム・アダムス(三浦按針)と共に1600年に大分県の臼杵に漂着した彼は、家康の信頼を得て江戸城内堀内に邸を貰い受け日本人女性と結婚。その屋敷の場所が現在の八重洲辺りなのだ。「ヤン=ヨーステン」が訛り「耶楊子(やようす)」となり、これが後に「八代洲(やよす)」、「八重洲(やえす)」となったそうだ。八重洲には、彼のデ・リーフデ号の彫像が今も残されている。