残念ながら今はもう形をとどめていないかつての長崎名物がある。語り継がれる風景、思い出の味、記憶……。そんな時を経ても人々の心に残る長崎名物の数々を古写真の中にみ〜つけた! さて、紹介する古写真の中にアナタの知っている長崎はあるのでしょうか?
ズバリ!今回のテーマは 「現在の長崎スタイルのルーツに迫る!」 なのだ
永松実(ながまつ・みのる)●昭和25年(1950)島原市生まれ。長崎市教育委員会に入り、深堀遺跡や出島史跡などの発掘を担当。長崎市立博物館、シーボルト記念館を経て、2002年より長崎市歴史民俗資料館館長。著書に『川原慶賀と弟子の作品について』『秘蔵浮世絵大観』第8巻(講談社)などがある。
昭和30年代、住居として使用されていた頃の東山手洋風住宅群。洗濯物や布団が干してあったり、窓が開け放たれていたりと生活の匂い漂うショット。あれから約50年。下は、老朽化のため建て替えられ、すっかりこぎれいになった現在の写真。
現在の東山手洋館
■ねずみ島行 いったいどれくらいの人が乗っているのだろう? 重量制限はあったのだろうか? と心配になってしまう写真。/長崎歴史文化博物館蔵。
江戸時代、細川藩の参勤交代の行列が大井川を渡る様子を再現した総勢200名にもおよぶ勇壮な大名行列の様子。明治44年(1911)から始まり、大正2年(1913)頃から行事化されたこの夏の風物詩は毎年大勢の見物人で賑わった!大名とお姫様を乗せた輿をこの日だけの入れ墨姿の雲助が水しぶきを上げ進む迫力ある1枚。
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