堤住職「初盆の家が使う線香、竹線香も長崎特有のものですね」
この竹線香、孔子廟の祭壇にもあげてあり、ここにも中国の影響を発見!
松尾住職「それと、長崎には本檀家と墓檀家というのがあって、寺院内に墓所が建てられない場合、他の寺院の墓地に墓を建てるということが多くあります。だから同じ墓地内で違う宗派の墓が隣り合わせということも多いんですよ」
また、長崎にはお盆のシーズンのみに出回る盆花(正式名称は千日紅/せんにちこう)と呼ばれる花がある。
松尾住職「枝がしんなりしているから他県の方から「花が枯れていますよ」ってよく言われますけどね(笑)。赤紫の丸い花をつけるこの盆花も長崎ならではの、しかもお盆の時期だけに出回る花ですよね。一説には花の形が人魂に似ているからお盆に飾られるようになったとも言われています」
堤住職「長崎はお盆の時期に限らず花が売れる地域だと聞いたことがありますよ。墓参りも、仏壇に花を飾ることもまめにされているんですね」
松尾住職「長崎のお年寄りはだから元気なんですよ。高台にある墓所への坂を頻繁に昇り降りしているでしょ? 何がなんでも御先祖様を守らなければという気持ちがありますよね」
堤住職「長崎の方は本当に信仰心が強いと思いますね」
|