第7回 山川 晃さん


小学生の時から独学で始めたドラム。それ以来ずっとドラムの魅力にとりつかれ、地元長崎でバンド活動を続けているアマチュアミュージシャン。今回の「愛すべき長崎人」は、不動産業の傍ら、バンドやラジオのパーソナリティーを通して、音楽活動を続ける山川さんに長崎の魅力についてうかがった。
 
小学5年生の可愛い孫のためにと、おばあさんが中古ドラムを手に入れてくれたときから、ドラムという楽器のとりことなった山川さん。最初は、楽器店にドラムを習いに行ったが、当時は専門の教師がいるはずもなく、結局は教本を読み、レコードを聴いて、独学で習得していったという。

山川さん「小学生の時からドラムを見よう見まねで練習していましたが、バレーボールに夢中で、高校1年の時に腰を痛めるまでは、どちらかというとドラムよりバレーでしたね。ただ、中学生の時は立山に住んでいたのですが、バレーボールの練習が終わると一目散に家に駆け戻り、窓を全開にしてステレオを大音量でかけドラムをたたいていました。下校するみんなにドラム演奏していることがわかるように、わざとですよ(笑い)。今じゃ考えられないですよね。ああいう住宅街で、窓全開にしてドラム演奏ですから、近所の皆さんはさぞうるさかったでしょうね。高校生の時に腰を痛めてから本格的にバンドを組んで演奏を始めましたが、本格的と言っても、当時は文化祭で演奏したり、教会のクリスマスパーティーなどで演奏する程度でしたけどね。」

最近の音楽活動や長崎のアマチュアミュージシャンについて教えてください。

山川さん「自分のバンドを作ったりもしましたが、今はいろいろなバンドで演奏するいわゆるフリーのドラマーですね(笑い)。去年2003年に福岡のブルーノートに出演したことが最高の思い出です。残念ながらドラムではなくボーカルでしたけど。また、FM長崎で日曜日のPM12:30から「夜はメキメキ!」という番組のパーソナリティーをやっています。とかく電波では今売り出し中の曲しか流さないのですが、この番組では、昔からの名曲を流しています。もう6年半やってますから3,000曲以上紹介したことになりますね。ぜひ聴いていただきたいですね。

長崎にはまだまだ隠れた人材が多いですよ。えっ、こんなに歌のうまい人や演奏のできる人がいたのかとびっくりすることもしばしばです。
バンドをやっている人というのは、とかく軟派のイメージで見られがちですが、みんな礼儀正しくて、どうかすると体育会系より上下関係が厳しかったりするんですよ。音楽をやっていると、年齢も職業も育った環境もまったく違うのに『音楽好き』という接点だけでつきあいができ、世間も広がるし刺激になります。」


学生時代からしばらく長崎を離れていた山川さんにとって、長崎の魅力はどういうところだと思われますか?

山川さん「長崎には魅力もたくさんあると思いますが、意外と保守的ですよね。鎖国時代に開かれていたところにしては、異質なものに対して非常に警戒心が強い。他者や新しいものに対してもっと大らかになった方がいいですよね。僕は路上や電車の中で、観光客が何かわからないような素振りをしていたら、必ず声をかけます。にっこり笑って『どうしました?』とね。満面の笑みが大切です(笑い)。これは自分の中で、困っている観光客には自分ができる限りのことをしてあげようと決めているんです。少しでも長崎に来て親切にされてよかったと思ってもらえたらいいなと・・。」

長崎を訪れる観光客の方にお勧めの観光スポットなど教えていただけますか。


山川さん「稲佐山展望台ですね。一目瞭然に長崎の街がわかる場所ですから。長崎に初めて来た人は必ず連れて行きます。皆さん感動しますね。地元の人は夜景は見ても、昼間はなかなか行かないでしょう。きっと長崎の再発見がありますよ。ああいう場所はほかのところにはないですからね。ぜひ行ってください。それと洋楽好きの人にお勧めなのは、輸入洋楽カラオケを8,000曲以上置いている「ぴえろ」という籠町にあるお店です。全国の洋楽好きの人たちがたずねて来るそうです。洋楽好きな観光客の方には特にお勧めです。」



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山川さんは観光客に対して、市民一人ひとりがもっとフランクに話しかけて長崎のことを教えてあげることが、「長崎はいいぞ!」と思われる第一歩ではないかと言います。口コミこそが一番の強みとも。4月には長崎駅前に演奏のできるレストラン兼バーをオープンするとのこと。ここが音楽を愛する人たちの長崎での発信基地になることを期待しています。


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