長崎奉行直轄! 地役人の長である町年寄の支配のもとに貿易が行なわれていた出島和蘭商館には、その町年寄の下僚である出島乙名や阿蘭陀通詞など、出島に出入りする日本人役人が200人程度いた。そんな日本人役人の詰所となっていたのがこの乙名部屋だ。しかしここが使われていたのは交易時のみで、2階部分が乙名の住居となり、夜は島に滞在できない倉庫番役人、夜警の番人、オランダ船と出島とを行き来する小船を見張る番人などが日中ここに滞在した。
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