9月の半ばを過ぎると長崎では一気に「おくんち」ムードが高まってきます。踊町のみなさんの練習も10月7日からの本番へ向けてさらに熱気を帯びてくるのです。今回はおくんちの踊町の人たちが、頭にいなせに巻いている「手拭い(てぬぐい)」の紹介です。


この「くんち手拭い」は、お土産品店の店頭や居酒屋の壁に飾ってあったりしますので、おくんちの期間だけに限らず、長崎ではいろいろなところで目にすることができます。各踊町が出し物にちなみ、それぞれ趣向を凝らしたデザインにしています。昔はこの手拭いは売り物ではありませんでしたので、一般の人が手に入れるには、諏訪神社の長坂や奉納が行われる場所で踊町の人たちが投げてくれるのをうまくキャッチするか、踊町の知り合いに分けてもらうくらいしかありませんでした。

”長崎っこ”の家では、タンスの引き出しの中には必ずこのくんち手拭いがいくつか無造作に入れられています。何かの時に広げて見て「なつかしか〜」と言いながらまたしまってしまうのですが、手拭いを広げると、どこでもらったのか(キャッチしたのか)、そしてその出し物がどんなにすばらしかったかが瞬時に思い出されるのです。
また、おくんちに出る人は手拭いに自分の名前を入れたものを個人的に作って配ります。これも貴重なものです。

昔はすべての踊町の手拭いを集めるというのは至難の技でしたが、昭和55年から数限定ではありますが、その年に出演するすべての踊町の手拭いがセットで購入できるようになりました。これこそおくんちの思い出に洒落たお土産です。

さて、この手拭い、大切にしまっておくのもいいでしょうが、受験生の方はこれでねじりはちまきをして勉強に精を出すというのもいいかもしれません。

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