なんと!さっきのビルの裏側にあたる場所に、お寺の門があったのだ。この寺院は、月桂山 光雲寺。寺地が道路拡幅によって縮小したため、現在はビルの3階にあるが、昭和40年代頃までは国道側に山門を構えりっぱな伽藍(がらん)の寺院だったという。
そして、この地に上野撮影局を開設してから20年後の文久2年(1862)、家屋を新築した彦馬は、採光のために天井をガラス張りにした洋風のスタジオを設置。この頃には一般庶民の利用客も増え、このスタジオは「ビードロの家」と呼ばれ親しまれていた。
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