平成の大合併を終えて現在474町を擁する長崎市。元亀2年(1571)の町建てで拓かれた6町以降、時代の流れと共に数々の町が誕生してきた。そんな長崎の町の名前の由来や、町建て以前の集落の流れをくみ今に息づく地名などを徹底調査! ナガジン独断で分類し由来に迫ってみた!
ズバリ!今回のテーマは 「地名に反映した長崎の歩みを探る!」なのだ
※カテゴリは、ナガジン独断のものであり、各カテゴリと重複する町名もあるので、 判別しにくいものも、独断で振り分けていることをご了承ください。
景勝地のシンボルだった松 ■松が枝(まつがえ)町/この地はもともと大浦湾入口にある“道栄が浜”と呼ばれた海岸で、岸壁に枝先が海面まで垂れ下がった何本かの松がある景勝地だったという。それが居留地造成のために埋め立てられたために“下り松”と名付けられたが、下り松では縁起がよくないということで、明治になってから松が枝町と改正されたのだそうだ。かつてあった松の木の様子が偲ばれる町名だ。
陽はまた昇る…この地から ■旭(あさひ)町・光(ひかり)町・曙(あけぼの)町/長崎港奥部の西岸、稲佐山の麓に位置するこれら3つの町の共通点は、長崎市内のなかで一番早く日の出を迎えるということ。これは実に縁起がいいこと!もちろん、3町とも将来の発展への祈願も込められているそうだ。
多くの隠れキリシタンが拝んだ聖地 ■樫山(かしやま)町/長崎開港の頃から三重の領主をはじめとした多くの人々が洗礼を受け、禁教時代には多くのキリシタンが潜伏した樫山エリアは、三重地区と外海黒崎地区との間にあり、樫の木が多く自生する地だったことに由来するという。そんな樫山は長崎在住のキリシタンの聖地として崇められた地で、当時、三度岩屋山に登って樫山の方を拝めば一度樫山に参詣したことになり、三度樫山にお参りすれば、一度ローマにお参りしたことになるといわれる“樫山詣で”がさかんに行なわれていたという。
【その他、地形や景観など、自然にまつわる町名】 ●浜町●大井手町●木場町●片淵町●中川町●本河内(ほんごうち)町●伊良林(いらばやし)●風頭(かざがしら)町●彦見町●白木町●八つ尾町●愛宕(あたご)●桜木町●三景台町●網場(あば)町●春日町●田中町●平間町●東町●船石町●川内町●牧島町●太田尾町●田上町●北浦町●大崎町●千々町●稲田町●大浦町●東山手町●南山手町●下町●大浦東町●東山町●日の出町●椎の木町●高丘●南町●南が丘町●八景町●川上町●上田町●戸町●小ヶ倉●大山町●磯道町●三和町(さんわまち)●草住町●土井首町●平瀬町●鶴見台●柳田町●江川町●竿浦町●平山町●平山台●築町●桜町●元船町●中町●上町●玉園町●浜平町●川口町●岩川町●浜口町●松山町●岡町●橋口町●上野町●江平●本尾町●高尾町●小峰町●本原町●辻町●大橋町●中園町●赤迫(あかさこ)町●花丘町●川平町●三川町●三ツ山町●畦別当(あぜべっとう)町●虹が丘町●北陽町●横尾●西北町●江里町●清水町●西町●富士見町●小江原町●梁川町●春木町●竹の久保町●大谷町●水の浦町●丸尾町●大鳥町●江の浦町●西泊町●岩瀬道町●飽の浦町●入船町●小瀬戸町●大浜町●小江町●上浦町●向町●園田町●牧野町●四杖町●見崎町●鳴見町●京泊町●三重町●畦町●三重田町
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