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令和3年度第1回 長崎市文化振興協議会

更新日:2022年6月6日 ページID:038693

長崎市の附属機関等について(会議録のページ)

担当所属名

市民生活部 文化振興課

会議名

令和3年度第1回 長崎市文化振興協議会

日時

令和3年4月8日(木曜日) 13時30分~15時30分

場所

長崎ブリックホール3階 国際会議場

議題

1 市民生活部長挨拶
2 新たな文化施設の施設計画

審議結果

〇次第2 新たな文化施設の施設計画【意見交換】

事務局(市):事務局(長崎市市民生活部文化振興課)

事務局(業):事務局(長崎市新たな文化施設基本計画策定業務受託者)

【事務局(業)】

 配布資料に基づき新たな文化施設の施設計画について説明。

【会長】

ホールの規模と創造支援機能について議論したい。何か質問、意見はあるか。

【委員】

ホールの席数はできるだけ多いほうが良い。1,200席は必要だろう。既存の市内ホールを活かすためには、新たな文化施設は既存のホールとは席数を変えるべきだろう。また、リハーサル室、練習室については、建物全体のうちどれだけのスペースを取ることができるかによるだろう。

【委員】

席数は1,000席程度とし、舞台機構や楽屋、搬入口、練習室、リハーサル室を充実させてほしい。元々、私はもう少し小さい800席ぐらいが希望であったが、できることなら、舞台機構などを充実してほしい。

【委員】

長崎市には美術館や博物館、図書館、そして各地区のふれあいセンター、今度は新たに出島メッセが建っているなか、伝統芸能を披露するのに適した劇場が無い。長崎市はくんちがあり、文化団体も多く、芸どころであるため、日本文化を子どもたちに伝えていけるような、伝統芸能のできるような芸術劇場をつくってほしい。それから前々回尋ねた際、旧公会堂のような花道を作るのは難しいということであったが、せめて所作台だけは確保したい。

また、ホールの席数については、前回1,000~1,200席という話だったが、見やすい形で1,200席取れれば問題ないが、例えばブリックホールでは後方の席は、日本舞踊などは遠くて全然よく見えない。1,000席以上はブリックホールがあるため、無理に座席を多く取るより、1,000席でも、もっと少なくてもいいので、座席と舞台が一つの空間にまとまるような、見やすい劇場にしてほしい。また、裏方にとっても使いやすい劇場を作ってほしい。

 

【委員】

ホールの席数は1,200席を確保してほしい。元々、私達の団体は1,500席を希望していた。公会堂は1,900席であったが、ブリックホールよりも見えやすかった。また、市政モニターアンケートの結果を見ると、「興味のある演目や公演が無い」という回答が40%を占めており、年齢構成的には若い方が多い。大物アーティストもコンサートができるくらいのホールが長崎にもあればとの意見も書かれているように、大きなホールにその役割を期待したい。公会堂がなくなったせいで、ブリックホールと市民会館の2つだけとなり、稼働率が高く、市民文化団体や文化活動が優先されて、中央のアーティストによるコンサートの開催が少なくなっている。場所がないために著名なアーティストが、ライブハウスのような会場でコンサートを行っていることもある。そのようなことを考えると、ある程度の興行がきちっと成り立つような、客席数が多いホールが長崎には絶対必要である。公会堂をなくしたことによって、その部分を解消しないといけないということは、大事な部分だと思うので、私は1,200席が必要なのではないかと考える。

【委員】

ブリックホールでは、大ホールと併用して、リハーサル室を練習室として利用される場合もあり、練習や音出し会場、出演者が多数いるときの控え室や楽屋として多く利用されている。そのため、客席数よりも、リハーサル室や練習室、楽屋、または1,000人規模での待機が可能なエントランス関係を充実させた方がよい。

【委員】

客席数は少ないほうがいいだろう。公会堂がなくなった結果、ブリックホールの稼働率が高くなっているということだが、現在は2,000席のキャパが必要ない公演でも、他に選択肢がないためにブリックホールが使われているし、ブリックホールを使っているにも関わらず1,000人も入っていない公演も随分見かける気がする。1,000人規模もしくは800人規模などのホールがあれば、そちらに利用が流れて、ブリックホールの稼働率が下がり、大規模公演の予約が取りやすくなるのではないかと想像できる。

例えば、今市内には700席規模のホールが無いため、市外に流れている公演というのが随分あるように思う。もし市内で、その規模で音響が良く、かつ快適でよく見えていい音がするというホールがあれば、相当数はそこを使う可能性が出てくると思われる。

したがって、あまり公会堂がなくなったからというところに固着する必要はなくて、棲み分けが何より大事なのではないかと思う。

ブリックホールの稼働率が下がれば、当然、今よりも予約が取りやすくなり、また、国際会議場も300~400人規模の小ホールという機能ができれば、そこにも分散できる。

今、市民会館は、老朽化も進んでおり音響も悪く、客席は椅子の座り心地が悪い、そのような理由で1,000人規模にも関わらず、稼働率はおそらく低いだろう。

そのようなことから、多くの催事が移行できる新しいホールがあることが一番求められているのではないかと思う。また、ホワイエ等の余裕を持ったつくりも重要である。

【委員】

ダンスの分野から考えを述べると、低年齢の子どもたちが学校でもダンスをしていて、

体操のようなダンスから専門的なダンスまで、ダンス人口がかなり増えている。今まで公会堂で行っていた公演では、ある程度の舞台設備を使い公会堂のステージにマチを作ったり、クラブシーンを作ったりなどいろんなシチュエーションを使って演出をしていた。

ブリックホールで開催するとなると照明関係等で金額が高くなり、市民会館ではスペースが限られているため映像演出程度しかできない。私達の希望としては、体操のようなダンスは大きな会場で発表会をしていいと思うが、専門的なダンスの公演には照明や音響設備が十分に必要であり、躍動感を伝えるためには近距離での鑑賞を可能とすべき。客席数よりも舞台の広さ、舞台設備を優先していただき、専門的なことができるようなステージ、舞台設備が充実したホールが欲しいと思っている。客席数は、800~1,000席が適当である。

【委員】

市に尋ねるが、チトセピアホールは今後どうするのか。

チトセピアホールも老朽化も進んできているが、取り壊すのか、若しくは改修して維持していこうと思っているのか。

新たな文化施設にリハーサル室兼小劇場が考えられているが、ホールの座席数は、元々公会堂が1,800席くらいで、これから人口が三分の二になっていくから1,200席が上限、1,000席程度でいいだろうっていうのは理論的には理解できる。そう考えると、チトセピアホールも500席だから、この三分の二になれば250~300席と言う話になっていくと思う。チトセピアホールをなくして、新たな文化施設に小劇場機能を併せて持たせれば、運用のための人員は少し減ると思うので、検討すべきではないか。

【事務局(市)】

チトセピアホールは築30年になり、ブリックホールより古いホールで、改修は当然していかなければならないと考えているが、機能を変えたり、縮小、廃止したりとかいう考えは今のところない。現在、500席程度のホールは、市内にチトセピアホールとブリックホールの国際会議場がある。国際会議場は改修されてさらに小さいホールになる予定であるが、500席のホールの必要性もあるので、チトセピアホールは現状通り維持していく予定である。

【委員】

前回、リハーサル室はリハーサルがしたい人が優先的に使うべきだと話したが、リハーサル室の小劇場機能はあった方が良い。リハーサル室としての利用が現在あまりないのであれば、考え方を逆転させ、小劇場を作り、そこをリハーサルでも利用するという考え方

もあるのではないか。

【委員】

 座席数については、1,000席でも1,200席でも技術的には何とかなると思う。ただし、見切れ席は発生するかもしれない。

 チトセピアホールと同じく、市民会館をいつまで使うのかという話もある。今、市民会館を大規模改修したら、もう一つホールが建つ費用が掛かる。イニシャルコスト、ランニングコスト、メンテナンスコスト、大規模修繕にかかる費用も考えるべき。大規模な施設を作ることで、多額の費用が掛かり、ただの箱になってしまうことになりかねない。

次に、小劇場の話だが、コンセプトに「人を育てる」という文言があるが、ソフトだけではなくハードでもそういった場所が必要だろう。

リハーサル室の小劇場利用については、他事例で、計画段階では小劇場を想定していたが、設計が進んでいく中で単なるリハーサル室となり、慌てて小劇場に戻したが、間に合わず、結局電源は毎回大ホールから引き込むことになり、追加で費用が掛かることになった事例がある。小劇場は一番利用頻度が高く、人を育てる場になるので、市民の為には必要である。機能を担保した形で作ってほしい。

舞台機構については、音響反射板を整備するかどうかという問題がある。

ホールで行う演目の棲み分けについて、例えばクラシック音楽はブリックホールで行うとなれば、新たな文化施設に音響反射板は必要なくなる。また、緞帳を設置しない場合、前2本のバトンが使えるようになる。新たな文化施設の大きな設備や舞台の大きさ、舞台設備、客席の規模などの大きな方針を決めてから、支援機能などの細かい部分を決めていくべきだろう。

また、まちづくりを考えてホールの向きを決めるべきだろう。市役所通りから施設内が見え、中の雰囲気が感じられるようにするべきだろう。入口を作らなければ、ホールがまちを塞ぐことになる。

まちを広げるという視点に立てば、おのずとホールの位置は決まってくる。客席数は1,000人でも1,200人でも楽屋の数と大きさは大体出るし、リハーサル室には確実に機械室も必要なので、そのことも含めてハードをどうするかを決めなければならない。

【会長】

ここまでの議論では客席数に関する言及が多かったが、舞台装置や演者など違う観点からの話が出てきており、ホールにとってとても大事な視点である。また、客席から舞台が見えやすいというのは大切だ。

【委員】

いわき芸術文化交流館アリオスの立ち上げから運営に携わったが、建物そのもののみならず技術者の問題も大きかった。また、反省点として、中劇場は良いホールだったが使い切れていなかった。規模に適正な公演を行うには観客が足りなかった。イニシャルコストが跳ね返ってきている。

観光のために企画を行うか、市民の為に企画を行うかという視点もある。観光の為となると、予算の桁が多くなる。観光をどこまで考慮するかが大切な視点だろう。観光都市としての長崎市は、強みでもあり弱みでもある。審議会は文化関係者が多いため、市民の観客を主に考えており、東京から客を呼ぶことはあまり考えていないと思うが、観光客をどこまで意識するかということは大事な視点だと思う。

出島から諏訪神社までのコースの中にある新しい会館なので、そのような位置づけをきちんとしなければならない。だから、先程話にあったように、新たな文化施設は市役所通り側に開いてなければならない。観光と市民の文化について、事務局も委員の皆さんも考えてほしい。

また、「創る」ことが「人を育てる」こと。演劇やダンスで顕著だが、音楽も同様。音楽は運びやすいが、だからといって鑑賞型公演を持ってくるばかりでは育たない。音楽はブリックホールに任せて、新たな文化施設は他の演目というのは有りだろう。しかしそうすると両方に「作る機能」を持たせなければならなくなり、コスト的が心配。

また、市役所通りからの景色を想像したときに、もし横型配置にしたら確実に壁が表に出てくるので、オープンなところも見える必要がある。座席数よりも、その辺りの問題が大きい。

【会長】

観光は確かに大切な視点だが、10年前とは状況が異なりより市民目線になっている。長崎市の住民が楽しめる施設にしなければならない。

それから、席数だけではなく、楽屋、舞台装置が足りているのか、バックヤードが充実しているのか、エントランスの機能は充分かという視点も大切にしたい。例えば1,000席規模にした場合は、練習室やリハーサル室の面積がどれくらい取れるかという話になってくる。

【委員】

リハーサル室等のどこかに能楽堂風のスペースを整備してほしい。昔は諏訪神社で行ったり、新大工町には歌舞伎座があったと聞いている。

【委員】

ホールの椅子のサイズは決まっているのか。

【事務局(市)】

 大方は決まっている。

【委員】

前回は1,200席が良いと発言したが、コロナ対策で間引かなければいけないことを前提としていた。楽屋等のことも考えると、実際は800~1,000席が良いだろう。「人を育てる」という話があったが、やはり育っていかないと歴史は繋がっていかないと思う。市役所通りに入口を作ったらどうかと話したとき、2020年の歴史の門がここにでき、新たなもう一つの門が繋がっていくというイメージを持った。

【委員】

ホールの席数を無理に増やすよりも、座席数を減らした分、外から入りやすい雰囲気のスペースを作ったり、軽食のしゃれた飲食店を作ってはどうか。余裕があれば、劇場としても他の用途でも使える場所があればいいとう。

【委員】

一人でも多くの方に観てほしいので、1,000席よりも1,200席が良い。文化を振興していくということは、つくったものをできるだけ多くの人に観てもらうということだろう。人口が減るから施設の規模も小さくするというのは、全然文化を振興していくということにならないのではないか。人口は減っていくが、盛り上げていこうということを考えるのであれば、客席は多くしておかないといけないと思う。

【委員】

席数の多い施設が必要ということだが、なぜブリックホールではだめなのか。

【委員】

ブリックホールを満席にするような公演をしているが、なかなか予約が取れない。また、優れたアーティストを呼ぶためには興行を保てるような座席数にしなければいけない。福岡に行けばいいという話もあるが、行けない人もいる。一人でも多くの市民に楽しんでもらうためには、興行が可能な大きな会場は必要。公会堂があった時には来ていたアーティストが来れなくなっているという現実もある。

【委員】

会場が取れるのならばブリックホールで良いということか。今、ホールが本当に不足しており、ブリックホールに利用が集中している。自分たちの団体では子ども向けの文化活動を行っているが、ブリックホールでは大きすぎる。少ない座席数でもよい団体が、規模のあった施設に移れば、ブリックホールが予約できるようになるのではないかと思う。

【委員】

個別の案件なので、一般的な検討をしなければならないのではないか。

【会長】

新たな文化施設の完成後、ブリックホールとの役割分担や機能をはっきりさせることでわかってくることがあるだろう。今、ブリックホールの予約が取れないことは事実。

【委員】

1,200席が必要であれば、2ステージ開催とすることはできないのか。もし経費の関係でできないというのであれば、補助金でそこを補填するという考え方もできるだろう。規模の大きなホールを新たに設置・運営することを考えれば、補助金による市の負担は微々たるものだろう。

【委員】

演者の高齢化により2ステージの開催が難しくなっている。また、2ステージ行うにはブリックホールは使用料が高い。

【委員】

補助金等の制度を検討することも重要。地方では、学校向けの鑑賞事業を1ステージで行いたいために座席数を多くすることがあるが、複数回行う方が文化的にはよい。長崎市ではそういった事情は無いようだ。

【会長】

制度面の工夫もこれからしていくことになるだろう。

【委員】

座席数の少ないホールで2回公演を行うと、予算は約2倍になる。会場費はそれほど大きくないが、人件費や音響・照明等の舞台設備にかかる費用が膨らむ。ブリックホールでは臨場感が全く伝わらないため、いろんな小さい会場を利用したが、結局は平和会館のようなフラットで汗が飛んでくるような近さの会場がよい。準備の時間も含めると3~4日借りなければならず、その分、スタッフと音響・照明のレンタル料や舞台の設営費が必要となる。そのため、1,000人規模の会場で2日間開催で行うようになった。ただし、会場が大きすぎると熱が伝わらない。見に来ている人が同じ空間に一緒にいるような演出を感じていただきたいので、臨場感のあるステージを作れるような場所を提供してほしい。

【会長】

創造支援のためには、ハード以外の部分に重要な要素があることはよくわかる。確かに人件費はかかるが、工夫することはできないか。

【事務局(業)】

もう少し絞り込みたい。北九州芸術劇場は1,200席規模のホールで、3階席まであるが、断面図を見ると、上から見下ろす形になる鑑賞条件は悪くなっていることが分かる。この例では3階席部分に200席が配置されている。鑑賞条件が悪くとも席数を増やすよう割り切っている事例もある。席数の増やし方としては、舞台からの距離が長くなる位置や、見切れる位置等、様々。1,000席は鑑賞環境を良く計画し、残りの200席はある程度我慢するという方法はある。

【委員】

北九州芸術劇場の立ち上げ・運営に携わったが、3階席は演目には依るが確かに鑑賞環境は悪い。

【事務局(業)】

花道を確保するために1階席の勾配が緩いことも原因だろう。1階の見え方はどうか。

【委員】

後方の席は見えにくい。

【事務局(業)】

また、本花道を作ろうとすると、1階席の勾配は緩くなる。本来、一番見やすい席のはずのところが、前の人が邪魔になり、背の低い方は全然見えないということが起こったりする。その辺りの折り合いも考えなければならない。それから迫りについては、前と後ろと両方あり、用途は様々である。

クラシックの性能を新たな文化施設でどこまで担保するのか。舞台機構を充実させようとすると、かなり予算がかかる。あらゆる演目に対してそれぞれ60%のホールにするのか、ある特定の演目を100%とするのかを考えたい。焦点を当てる演目は、伝統芸能なのか、クラシック音楽なのかというあたりをもう少し絞ると、ハードの検討がしやすくなる。

また、椅子の前後間隔、幅は法律で決められている。旧公会堂については、当時の法律

で45センチだが、今は平均で52センチ。座席数は、現在の傾向に合わせた寸法で配置を行い検討している。

【委員】

事務局に2点質問がある。一点目、基本構想で新たな文化施設を多目的なものにするか、専門的なものにするかはある程度決まったのではなかったか。二点目、緞帳はかなり高額だが、旧公会堂の緞帳は新たな文化施設で利用できるのか。

【事務局(市)】

一点目について、専門的なホールにするということは基本構想で決定していない。二点目について、旧公会堂の緞帳は、保存しているが、かなり老朽化しているので、新たな文化施設で使用するかどうかは検討が必要。

【会長】

各分野で専門的なホールがほしいとの気持ちがあると思うが、何でもできるが使い勝手が悪いホールは作りたくない。しかしながら、能楽堂等専門的なものに特化することは難しいので、ある程度いろんな用途に使えるということにならざるを得ないのではないか。しかし、技術を駆使し、そこそこ満足できるものになっていくのではないかと思う。

【委員】

演劇なら何を、ダンスなら何を見たいのかが具体的になると、必要な設備がわかる。音楽は反響板があればでき、例えば舞台上でオーケストラを行うなら必要な舞台の大きさが決まる。何が見たいのか、どのレベルのものを見たいのかといった指針があれば設備が決まるのではないか。「何でも」というのが一番よくない。

【委員】

音楽は音響反射板があればよいわけではなく、音響はホール全体の問題。舞台上の反響板だけでなく、客席での残響の作り方が変わるという問題がある。

ブリックホールについては、舞台上の音響は良いが客席で聞くとあまりよくない。

【委員】

音響反射板について、舞台の上の一番良い場所を占めてしまう。舞台人としては、舞台に特化するのであれば、反射板は上ではなく自走式の舞台後方から移動させるものが良いが、ホールの面積的に難しいか、反響板をどうするかの議論をされたい。また、オペラ、バレエ、ダンス等、市民と舞台をつくってきた経験から、オーケストラピットや小迫、大迫は必ず設置してほしい。

【会長】

確認だが、自走式の音響反射板の設置は難しいのか。

【事務局(業)】

音響反射板には色々なタイプがある。びわ湖ホールはレール式だが、収納場所が必要になり、設置・使用・メンテナンスのコストが高額になる。真上に吊る形式は最近の事例ではあまり採用されない。北九州芸術劇場及び札幌文化芸術劇場は、後ろから出すタイプ。アッパーホリゾントライトとホリゾント幕の間に設置する方法が良くとられる。

【会長】

 少しはよさそうだ。

【委員】

予算の問題もあるだろう。

【委員】

北九州芸術劇場には立見席もあるが、消防法はどのようにクリアしているのか。

【事務局(業)】

法律に則って、立見席としての利用を前提として整備しているため問題ない。例えば、横須賀芸術劇場は200席の立見席があるが、立見席を含めて2,000人収容の劇場である。

【委員】

横須賀芸術劇場は、立見席を含めて2,000人収容と書いたパネルがある。ここは立ち見していいですよという場所を決めて、その分の収容人数として数えている。

【委員】

公会堂(1,751席)は3階席まであったが、2階席までは見やすくなっていた。2階席までで1,200席を確保して、新たな文化施設も同じようにするのは難しいか。

【事務局(業)】

公会堂は平面形態が8角形になっており、舞台から客席に広がっている。音的には良い形とは言えない。特に横の席は条件が悪くなってしまう。

【委員】

審議会への参加を通して、市民の公会堂に対する親しみを感じた。思い出を引き継いで大事にすることは必要ではないかと思う。

確かに事務局が紹介する劇場は素晴らしいが、自分は30~40年前に行った立見席から見下ろした角度などが独特なホールが印象に残っていて、公会堂にも同じようなことを感じた。例えば公会堂をそのまま1,000~1,200席に縮小したような空間とし、条件の悪い席は低価格で提供してはどうか。

一般的ではないホールとして全国に向けて魅力を発信し、市民も気軽に来てもらいやすくなるようなホールにしたい。

【会長】

何を観たいかは、分野によっても違うだろう。単なる貸館にはしたくない。市民が日常の成果を発表するだけでなく、ほかのアプローチもあるべきだろう。練習室の大きさについてはどうか。

【委員】

小練習室がたくさんある方が良いだろう。現状として、ブリックホールの練習室は個人で室内楽の練習をするには場所が足りていない。昔東京に住んでいたが、横浜市青葉区民文化センターフィリアホールを利用していた。あれくらいの規模で十分だと思う。稼働率が高いために予約が難しいよりも、稼働率が低く予約がとりやすい方が理想。

【委員】

行政が小練習室を整備することで、民間のスタジオの圧迫にはならないか。どのように考えているのか。

【会長】

練習室が足りていないという声はあるようだ。他にはどうか。

【委員】

スタジオは、練習できる場所があればいいというわけではない。例えば、喫煙所利用者が話したことがきっかけでイベントが企画されることもある。また別の小さなスタジオでは、アマチュアバンドの対バン形式のライブが行われている。こういった場所でのコミュニティが大切だろう。民間スタジオとのすみ分け等も含めて、スタジオで人が出会って次のイベント発展するような仕組みを作ればもっとよくなるだろう。

【事務局(市)】

民間スタジオに話を聞いたが、バンドの練習で主に利用されており、高稼働ということであった。楽器店等では、ピアノレッスンで固定的に使われており、自由に借りられる時間が限られているという点で小練習室が足りていない状況が発生している。

現在、ブリックホールの練習室は2~3名に対し広すぎる部屋で利用されている状態。

【委員】

本田楽器は、毎年活水女子大学のポピュラーコースの卒業コンサートで使われている。大学と連携し、ちょっとした発表の場として民間のホールが使われている現状は面白いだろう。

【委員】

自分は民間の50名規模の小さなサロンを経営しているが、その立場としては練習室の整備によってライバルが増えるのは脅威ではあるが、それぞれの特性があるため、民間圧迫とはならないだろう。例えば自分の運営しているスタジオでは、練習だけでなく、クラシックコンクールのビデオ審査の録画場所として利用されることもあり、特に問題はない。

【委員】

自分も練習室を結構持っているが、特定の先生に貸すので埋まってしまっている現状がある。また、ホールはイベントのある土日祝日しか人が集まらず、飲食店を併設しても経営できず閉店してしまう例が多い。練習室の整備により、土日祝日以外も人が集まる場所とすることは必要だろう。市民アンケートなどの意見を中心に作っていくとよいと思う。

【委員】

自分も民間の立場でスタジオを貸しているが、行政の練習室のように安い料金で運営することはできないので、金額面は留意いただきたい。

ただし、練習室が不足しており困っているという需要としてというのであれば、行政として作る意義はあるだろう。

また、建物の構造として、運用との兼ね合いでもあるが、練習室の夜間運用をしてほしい。民間の練習室では結構深夜まで使えたり、場所によってはコンビニでホールの鍵を借りて夜中に練習ができるという運用の仕方をしているところもあります。

練習室に入るためだけの入口があり、セキュリティーを完全に切り分ける等、構造を事前に整えておくと、そのような運用も可能ではないか。24時間稼働している劇場は魅力的。夜中に利用したい人等に対応できる方法を構造上の段階から考えておく必要があるかと思う。

【委員】

練習室はスタジオのことを意味しているのか。例えばドラムの練習をしている隣りでクラシックの練習をすることは難しい。どのレベルのものを考えているか。

【事務局(業)】

詳細はこれから検討する。但し、防音・遮音により、それぞれの練習の妨げにならないようにすることは可能。ニーズに合わせて、生音系バンド系からダンスまで可能な空間にしていけばよいかと思う。

【会長】

遮音性の問題はある。

【委員】

自分達の団体の場合は、各地域の公民館や専用の会館もあるため、稽古自体で困ってはいないが、ダンス人口が増えているため、練習室にはダンスができる程度の広さは必要だろう。ブリックホールの会議室を練習室に改造する案もあったので、その辺りとの兼ね合いも考えていくべきだろう。また、できるだけ市の施設で使用料が安く、自分達のような団体よりも、学生等の個人が使える練習室ができたらよい。

【委員】

メインホールはクラシックをいい音で聞けるよう、音響の良いホールにしてほしい。専用ホールとまでは言わないが、長崎市に音響の良いホールが一つくらいあってもいいだろう。

【会長】

今日の話をまとめると、ホールの客席数はおおよそ1,000席程度、1,200席よりは多くは必要ないこと、練習室は小さいものが複数必要であること、バックヤードを含めてスタッフがちゃんとものを作ることのできる場所や、エントランスを含めて人が集まって来やすい施設が必要であることが挙げられた。次回は、創造的な支援はどこまで可能か、市内ホールとの棲み分け、共用ゾーンや空間の話を整理していってはどうか。

 

【事務局(市)】

次回の審議会は4月の下旬を予定している。

以上

お問い合わせ先

総務部 行政体制整備室 

電話番号:095-829-1124

ファックス番号:095-829-1410

住所:〒850-8685 長崎市魚の町4-1(9階)

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