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令和2年度第1回 長崎市文化振興審議会

更新日:2021年6月3日 ページID:036659

長崎市の附属機関について(会議録のページ)

担当所属名

市民生活部 文化振興課

会議名

令和2年度第1回 長崎市文化振興審議会

日時

令和2年8月28日(金曜日)15時00分~17時00分

場所

長崎ブリックホール3階 国際会議場

議題

1 委員及び事務局の紹介(辞令書の交付)
2 会議の基本的事項(公開・会議録)
3 会長及び副会長の選任について
4 長崎市の文化振興施策について
5 新たな文化施設の基本計画策定について

審議結果

議 事:

◇委員、事務局員紹介の後、本審議会の基本的事項について事務局より説明。

◇会長は互選により堀内伊吹委員、副会長は会長の指名により高橋純子委員に決定。

◇次第4の内容について事務局から説明後、意見交換(意見については以下参照)。

◇次第5の内容について事務局から説明後、意見交換(意見については以下参照)。

○議題4 長崎市の文化振興施策について【意見交換】

【事務局】

配布資料に基づき、長崎市の文化振興施策についての説明。

【会長】

事務局から説明があったが、皆さんから意見・質問があればお願いしたい。

【委員】

ブリックホールでは、令和2年3月から6月くらいまで、催し物はほぼキャンセル。少しずつ、いつもの催し物が再開され始めたが、大規模催事、学会や大会関係は、ほとんどオンライン開催で主催者からの依頼があっている。

今の状況でオンライン開催をする場合、どうしても既存の設備だけでは十分でなく、市文化振興課からも、必要な設備を整えたいという話があった。今後テレビ会議がきっと増えてくるはずなので、やはり設備的なものを早急に整備してほしい。チトセピアホールも同じ意見だと思う。

【会長】

今の話に関連して、意見があるか。

【委員】

チトセピアホールとブリックホールで考えないといけないことは、まず規模の大きさだと思う。WEB開催というのは、それなりの経済的な規模で成立するイベントだったらWEBとリアル両方で成り立つが、チトセピアホールで行う小さなイベントで果たしてWEBで行う必要があるのかと考えると、今はまだ、チトセピアホールは踏み込めていない実情がある。設備投資に関しても、設備の大小を鑑みて本当に必要なレベル、規模で行っていくことが重要でないかと思っている。

【会長】

確かにそうである。いつもこのブリックホール国際会議場を音楽利用するうえでは使いにくいと言ってきたが、こうやって会議で使うには良い。先ほど話があったように、やはりネット環境はきちんと整備しないといけない。市民の皆さんが工夫してホールを利用する際、役に立つと思うのでぜひオンライン活用に関する予算をとっていただきたい。

ブリックホールの玄関にあるサーモグラフィーも必要な設備だと思う。

【委員】

ブリックホールのサーモグラフィーによる検温だが、設置がとても早くて非常に助かっている。それまでは、守衛スタッフが一人一人測っていたが、間に合わない時もあった。サーモグラフィー導入後は、素晴らしく速いスピードで検温できており、市から設置してもらって非常に助かっている。

【委員】

芸術文化に係る今までの経過を確認したい。文化芸術基本法は文化芸術に加えて観光やまちづくり等との連携、各種芸術団体の役割や関係者との相互の連携等、色々盛り込んである。

この中で一つ新しいのが、地方文化芸術推進基本計画であり、第7条の2に地方公共団体の努力義務として文化芸術の推進に関する計画を定めるよう織り込んである。また、第37条でこの基本計画等の推進に関する重要事項を調査審議させるために審議会を置くことができるとされている。今の市の計画は令和2年、延長して令和3年までの計画だが、国がボリュームのある基本計画を定めているが、今後、地方文化芸術推進基本計画を策定する予定があるのか。

【事務局】

ブリックホールができた当初に、市民文化活動振興プランを作り、引き続き更新しながら今の形になっている。長崎市全体の総合計画が令和4年度からの第五次総合計画策定に現在取り組んでおり、計画策定後それを受けた形で市の文化部門の計画を整理していく形になると思う。総合計画に対する意見は、今年度以降いただく機会も出てくるので、そこで総合計画にまず反映していく。そして、それを個別の事業に落としていく過程で地方文化芸術推進基本計画等の作成についても、どういう形がいいのかという意見をいただきながら、必要に応じて策定していきたいと考えている。

【委員】

総合計画を策定し、その下に施策、戦略があり、いろんな事務事業を実施していると事務局からご説明いただいた。そういう施策体系の中で具体的な個別の基本計画は今のところ考えてないが、その中で織り込みながら進めていくという考え方でよろしいか。了承。

【会長】

いまの件について、何か。

【委員】

他都市で文化振興プランのようなものを作っている時、少しだけプランの内容を見させていただいたことがあるが、日本のこの10年は、いろんな意味ですごく変化が大きいと思う。プランを作っていたら最後にこのコロナの問題が出てきて、全部ひっくり返されるといったことが起こっている。やはり計画は策定するのかもしれないが、文化は比較的足が早いので早めに策定をした方がいいのではないかと思う。

【委員】

私も実は2021年くらいで、ものすごく社会、時代が変わるとずっと言ってきたが、新型コロナウイルス感染症の拡大が社会、時代の変化を加速させたと思っている。そういう意味で、この先どういうふうにして地域の文化を継承していき、そして、育てていくかということを、もう一度ちゃんと見直す時期に来ている。今回ホールを作るということもあるので、そこをベースに10年先そしてホールができた後の10年先に長崎市の文化芸術がどのように進み、どのような結果をもたらしているのかということを、ちゃんとビジョン、ミッションを考え改めてここ1、2年で作り直す必要があるのではないかと思っている。

【会長】

先週から第五次総合計画策定の会議があったが、事務局から何か一言。

【事務局】

先ほど委員が言ったように、法律の中では努力義務ということで、地方文化芸術推進基本計画をつくるようにということだが、何の部門でも同じだと思う。やはりビジョンをきっちり持った上で、計画を立てそれに基づいていろいろな施策を行っていくということが重要であると考えている。

今後、新文化施設の整備も予定している。そういった施設をつくるのも大事だが、やはり根本となるのはこの文化芸術事業をどうやって進めていくかということをしっかりと持った上で事業を行うことが大事だと思う。先ほど述べたようにこの計画については、総合計画は1年遅れているが、総合計画のもとで今度どういう計画であるかということについては、十分検討等を図りたいと思っている。

【会長】

他に何か皆さんからあるか。

【委員】

クラシックも、演劇も、WEB上ではお客さんに伝わりにくく、ぜひ劇場に来てもらいたい。

先日の日曜日に公演を行い、施設の新型コロナウイルス感染拡大防止ガイドラインに従い、会場の定員が通常の3分の1程度で、チケットを売っても全員が来てくれるわけではないので、厳しい状況。附属設備使用料は通常通りかかるので、客席を減らしている分、客席の人数の値段にあった割引があったらいいと思う。これから発表会ができるようになったとき、皆さんが考える課題だと思うので、考えていただければと思った。

【会長】

とてもよく分かる。とはいえ、財政の事情もあると思うので何か事務局からコメントがあれば。

【事務局】

先日の演劇を見て、やはり生で見る素晴らしさ、感染防止対策を行いながら、生で見られる状況というのを作っていただいて本当にありがたかったと思っている。

私たちも説明の中で、Wi-Fi環境整備の話もしたが、他の支援の方法、施設の使用料や、他にもハードルになっているものがいくつかあるというのを聞いているので、そこも引き続き検討をしていきたいと思っている。文化振興課だけがやりたいと思っても、市の他の施設との調整や、財源のこともあるので、全てができるかどうか分からないが、文化を担当する課としては皆さんの意見を聞いているので、引き続き検討していきたい。

【委員】

市の文化事業も、プロの方々も、実際のところ今全く事業をできない状況が続いており、国の支援や市の支援というもので地方のホールでもある程度まで援助できるような体制も考えてほしいと思っている。

【委員】

皆さん大変で、ダンス業界ももちろん大変な中にいるが、基本的にオンラインレッスンは難しく、画面上でテクニック的なものを教えるのはとても難しい。もしブリックホールがWEB等いろいろなシステムを揃えるのであれば、専門的なものではなく、市民の方等、みんなが普通にテレビを見て一緒に踊れるような、簡単にオンラインを通してできるようなことをやっていくことはできないかと少し考えた。

【会長】

確かに、画面の限界はある気がするので、新しい物を企画して試してみるのがいい。もう一つ皆さんの気になってる議題もありますので、次に行っても良いか。

【委員】

了承。

○議題5 新たな文化施設の基本計画策定について【意見交換】

【事務局】

配布資料に基づき、新たな文化施設の基本計画策定についての説明。

【会長】

今説明いただいた基本構想の基本的なところは、以前の審議会で皆さんでまとめたものがベースになっている。先ほど、事務局より説明があった新たな文化施設の三つの役割、それから必要な機能は、芸術アドバイザーの2人もご存知のようにどのホールでも同じようなことをやっている。

ここ十数年の他都市のホームページを見ると、整理の仕方、言葉は多少違うが、基本的に考え方が同じようなところかなという気がする。ただ大きく違うのは長崎らしさという点でいえば前回の審議会で苦労して編み出したキーワード「芸術文化と平和を世界と共有する」と、この辺が少し私達のこれからの一つの柱になるかなという気がする。それからもう一つは、昨年と違うのはコロナの問題があり、その状況で新しいホールとしてどのようなものを考えるのかと。そこで多分キーワードになるのは第五次総合計画でもそうだが、残念ながら人口はそれほど増えていかないが、高齢者の方は増えていくだろう。いろんな長崎の課題は抱えているが、少し長崎の強みとしては医療に強い長崎ということもある。文化だけではなくて、少し医療のこと、あるいは人口減少、街のことも、前よりもさらに考えなければならない事項は増えているような気がする。

それで、個別なことは、次回の審議会から検討するとして、今回は、少し大きなつくりそれから、新しい委員の方もいるので前回までのところで少し質問をいただいて理解を深めたいと思う。それに加えていろいろなご提案をぜひいただきたい。

【委員】

審議会開催スケジュールについて、10月から毎月1回ずつ行い、新たな文化施設の整備方針と役割や計画等を審議していくということでいいか。そのときにこの新たな文化施設自体の大きさや場所はまだ決まってないということでよろしいか。

【会長】

場所は、決まった。

【委員】

どのくらいの大きさなのか、他都市のホール等は人が集う広いスペースや、防災の施設にもなったり、住居設備との複合施設もありいろいろな役割があると思う。どこまで決まっていて、10月以降は何を話し合っていくのかをもう少しわかりやすく説明していただきたい。

【会長】

内容を少し確認しておこう。

【事務局】

建設場所については、市役所の本館の跡地に新たな文化施設を建設することは決定している。新市庁舎が建って、現在の市役所が移転した後にそこに建設をする予定。

それと基本的に建物は文化施設単体であり、複合施設というのは考えていない。今まで特にそういう話はしたことはないが、文化振興担当課としては不足している芸術文化活動ができる場所を確保するため、メインホールは必ず作ることになると思う。市内の文化施設の状況も踏まえ、この新しいホールに何を作るかというのを今後10月以降の審議会で考えていくことになる。ブリックホールも意見を聞きながら作ったが、実際使ってみると、支障や使いにくいという意見が出ることもあるため、今度つくるホールについても利用者、舞台関係の方などいろいろな立場の意見を集約して、基本構想よりは一歩踏み込んだものになるが、具体的な設計をするわけではないということをご理解いただければと思う。

毎月10月以降、短期間になるが、私達だけでは専門的な知識が足りないため、ホールの計画策定等の専門の業者に他都市の情報や、最新の情報等をもらい、審議の順番などいろいろな経験をもとに、助言をいただきながら、計画、基本的な考え方を取りまとめていく。

【委員】

メインホールの客席の座席数、ホールをいくつ作るのか、音楽や演劇専用なのか教えてほしい。

【事務局】

メインホールの座席数について、基本構想では1,000から1,200席と枠を定めている。そしてホールの機能について、専門ホールはなかなか難しいとは思っているが、そこも今後ご意見をいただく必要があり、市内の他のホールとの役割分担、再整理を含めて決めていくことになる。

【会長】

基本的な部分は新たな文化施設基本構想概要にまとめられている。具体的に新しいホールにどんな機能を持たせるか、そこで一体何ができるんだという話が今後出てくる。

【委員】

いろんな紆余曲折があり、新しい文化施設がどこに建つかがはっきりわからないまま、基本構想の話をしたことが非常に懐かしく思う。現市庁舎跡に建てるということが決まったが、その敷地が、今の市庁舎と市議会棟と桜町駐車場まで含めるのか、どれぐらいの大きさか聞きたい。

【事務局】

議会棟も含めた市役所本館の敷地に建つ。敷地は約6,800平米。別館側は駐車場と公園になる。本館側だけを使い少し傾斜があるが、そこを上手に活用して建てていくことになる。

【委員】

桜町駐車場あたりは使えるのか。

【事務局】

駐車場は入っていない。電車の軌道の上にある桜町公園が今狭くなっているが、私たちが文化施設として建設予定地としてるのは、あくまでも市役所本館が建っている側の敷地だけとなる。

【委員】

私たちはずっと客席の数にこだわってきて、一応1,000から1,200席という枠が出ているが、以前から1,500席必要という希望を言っていて、前の審議会の際、興行側からは1,800席ないと厳しいのではないかという意見も出たと思う。今の敷地で考えるときに、1,200席までしか作れないのか、大ホール、小ホールを作るのかというようなことも考えられるだろうが、一つには今回のコロナの影響で先ほど他の委員も言われたように、市民会館で900人規模のところは3分の1(300人)しか入らないが、開催したということだったが、私たちは11月に予定していたその大会を300人では採算が合わないということで、中止とした。

例えばこれが1,500人の規模であれば3分の1の500人が入るというようなことは想定していなかったので、今後こういうことが起きた以上、やはり考えていかなければならないのかなと。大は小を兼ねるという考え方も必要なのかなと考える。規模に関しては、1,000から1,200席で変わることはないのか、場所も、かなり県庁跡地で決まりかけていたところが、大逆転で変わったということもあるので、そういうところは柔軟に対応していただけるのかということも思うが、その辺はいかがか。

【事務局】

座席数については、座席の数というよりも席と席の間隔を新型コロナに対応して新しい技術も含め、どういう対応が必要になるのかというのは正直わからない。敷地については、私たちが使うことができる敷地は現市役所の本館が建っている部分。駐車場については、桜町駐車場(市営駐車場)を例えばホールに来た方が利用するというのはありうるかなと思っている。しかし、桜町駐車場にホールまたはホールの一部が建つというのは少し難しいかと思っている。新型コロナに対する対応は、空調技術や、ワクチン等出てくるのかもしれないが、最新の情報を仕入れながら、できるだけ求めるキャパがきちんと入れるようにしたい。長崎市はブリックホール(2,002席)があるので、ホールの役割分担という意味で同じ大きさに近いものは作らないと思っているが、それぞれの施設の使い方、新型コロナ等新しいものへの対応の仕方は引き続き研究し、必要なものは対応していく必要があると思っている。

【委員】

審議会で話し合うときに共通で良いイメージが取れるよう、例えば次の審議会はこの会を現地で開催して説明してもらうのはどうか。

【会長】

この状況で、みんなで行くのもどうかと思うが、あるタイミングで現地へ行くことは必要なような気がする。市役所に用があるときに少しご覧になってイメージを膨らませて貰った方がいい。みんなで行くのもなかなか難しく、現地へ行きイメージが膨らむという良さはあるが、マイナスイメージを持つこともある。これは厳しいと思ってしまうのはよくないため、その辺は検討していただこう。タイミングを今すぐ10月にというのは難しいし、まず図面で確認できる気はするが、事務局はどうか。

【事務局】

まだ今庁舎が建っているので、なかなかイメージが掴みづらいと思う。まずは図面等で説明した上で必要によりそういう時期になったら、案内をさせていただきたいと思う。

【委員】

前提条件として、新型コロナウイルスのことをどこまで想定してこれからの劇場に対する意見を言えばいいのか。先ほど、事務局が言ったように、例えば、客席は1m離れた状況で最初から作るというふうに考えていることを前提としなければいけないのか、もしくは50年、100年に一度みたいな状況は考えないでいいというふうに考えているのか、はたまた、そういうことも含めて私たちは審議して意見を出すのか聞きたい。

【事務局】

意見をいただくに当たっては、新型コロナを想定してというのはなかなか難しいと思っている。ワクチンや治療薬などができた後、完全に元の生活に戻るかどうか分からない。何か法令で決まってるわけでもないので、協議をいただく前提としては平常に戻った状態というふうに考えていただければと思う。

【委員】

ハード的なものをそこまで考えずに、ソフト的なもので対応するとか、ハードで対応できる例えば空調の問題等は考えていくということで良いということか。

【事務局】

そうである。技術開発は進んでいくのかもしれないが、今すぐどうこうというのはおそらくないと思うので、解決できる前提である。平常に戻って通常の芸術文化活動ができるという前提のもと話をしていいかと思う。

【会長】

コロナのこともあり話題になったが、わかりやすい例で言えば密を避けるためにトイレの数をどうするか、車椅子で来られた方がスムーズに劇場に来れるようなことを当然考えるかと思う。

【委員】

まずやはり基本構想に芸術文化と平和を世界と共有するという平和の言葉が入ってるというのがすばらしいなというふうに思った。

それから、コロナの対応は難しいと思う。先ほど述べたハード面での対応というのはキーになるかと思う。感想的な意見だが、先ほど舞台を使う人、舞台を見る人、舞台を支える人ということを言っていたが、これだけではないと思い、これから今まで関心がなかった人、少し何か新しいことを創造しようとしている若い人に使いやすいようなものということは必要かなと思う。文化活動を行う団体等作り手が使いやすいのは当たり前のことであって、これから何かを作りたい人や何をしていいかまだ分からない若い人とか、そういう人を吸収できるような場所になると良いという。

【会長】

まさしくそう。居心地の良い場所を作らないと人は寄ってこないので、居心地の良さというのをどう作るかが課題となってくる。やはり何か居ていいな、気分いいなみたいな場所になるといい。

【委員】

これから先のことを教えていただきたい。これから審議会を行い、25名の委員がそれぞれの立場から異なるジャンルで意見を言う。それぞれ違う意見が出るが、どのように集約をするのか、劇場ホールをつくるために、どの立場で発言したらよいのかちょっと分からない。

音楽の方と演劇の方では欲しい物が全く違う。どちらを選ぶのかというのは、ここで選べるのか。どう意見を言えばいいのかということを、事前に教えていただけたらありがたいと思っている。我々長い事こうやって劇場を作ることに関わってきた人間としてはよく言うが、10人の意見を聞くと、10個のホールを作らないといけないというふうによく言われてきた。

集約していくのが少し心配で審議会のこれからの形をどうするのか会長に聞きたい。

【会長】

難しい質問。ただ言えることは芸術アドバイザーの2人はブリックホールができたときからずっと長崎にお付き合いいただいて、長崎の良いところ、それからうまくいってないところをほとんど知っている。それに加えて長崎以外のいろんな事例も多分豊富に知っている。それで長崎の人たちが今大きな一つの目標を作ったときに、どの選択どのように選んでいったら今後、長崎が皆さんの楽しい時間を作るのに役に立つようなホールが作れるかという立場で考えられれば、おのずと答えが出てくるんではないかなと。だからどの立場ではなくて、いろんなことを見ていただいた上で、この方向がもしかしたら長崎にとっていいんじゃないかなということはアドバイザーの立場から何かご発言できそうな気がするが、事務局から何かありますか。

【事務局】

確かに集約していくのは非常に難しい。そこが一番大事なところかなと思うので、今会長が言ったように長崎のことをよくご存じの二人のアドバイザーという立場と、全国のいろいろなホールの現状、建てられる過程、実際建てた後の使われ方等をご存じの立場から、長崎はこうじゃないのかというようなアドバイスをいただければ。私たちが考えていく上でやはり長崎のことしか知らないというところもあると思うので、他都市の活用事例や、現状を教えていただくことで長崎に必要なものや、最適なものを選んでいく。そういう助言をいただければと思っている。確かにいろいろなニーズがあり、利用形態も違う中でまとめていくのは本当に難しいと思っているし、すべてには答えられないがそういう中でも少しでもいいものということと、必要なことがきちんとできるようにご助言いただければというふうに思っている。

【会長】

難しいが、よろしくお願いします。

【委員】

新しいホールができる、つくるという機会はなかなかないので、それぞれのジャンルの先生方の思いがたくさん詰まっていて、考えがジャンルによって違う。

そこでやはり私達がもう一度考えないといけないのは、施設の棲み分け。ブリックホールが当然あるという前提のもと、今度新しいホールが建った後には、市民会館を建て替え。そして、MICEができたときには国際会議場の改修の余地があって、どのような活用の仕方をするのかという、いろんな今後の展開が予想されることを念頭に置いた議論が必要。そういうことを念頭に置いて、今回のホールをどのような仕様が一番望ましいのか、各自の思いだけを述べていたのでは意見が集約できないだろうし、そのあたりを、他の都道府県の例を一番ご存じであろうアドバイザーにぜひアドバイスをいただけたらと思う。

【委員】

いろんな芸術の公演を紹介し、ホールを使い、市民の方にたくさん紹介するという立場からの感想。やはり経済活動の中で説明をさせていただくと、座席数は非常に重要な問題と考えている。ただ、その数については、そのキャパシティに合った、いろんなものがあるので、座席数でなく、その後の使われ方、運用の仕方、工夫次第でできるのではないかとは思っている。

人口減少により、使う方も見る方も減りつつある中で、維持していくことは弊社にとっても、大事な要素である。この中で感じたことだが、例えばホールでコンサートをやってるときだけ賑わって、あとはしーんとして何をやっているのか、閉まっているような感じが少し寂しいと思う。そこが何か交流の拠点になったり、日頃ぶらっと行ったら何かやってるなど、そういったことがあると非常に親しみやすいホールとなり、皆さんの足が向いて良いのではないか。

こういう芸術教育というのは幼少時からすごく大事なことだと思っていて、突然そういうのに行ってみようかなと目覚めるものでもない。そういうことから少し考えているのが、日ごろから子供たちが立ち寄ったり、ご年配の方が立ち寄ったりできるような場所というような役割としても重要かなと。

日頃小さいときから行ってる場所は、やはり馴染みがあるから気軽に行ってみようかなと思え、そうすると、交流人口も増え見に行く人も増えて、そこで舞台に立とうと気軽に思う人も増えて、まず市民の方にたくさん使っていただける場所になると、私たちも非常に公演をお呼びしやすいと思った。

【会長】

やはりイベントがないときにホールをどうするかは大きな問題。

【委員】

新しい文化施設を作るにあたって考えていただきたいのは、新しい文化施設をつくるために公会堂は壊すことになったということ。

実際に今はコロナの影響で、ホールも空いていていくらでも借りれるが、普通の状態になったときに、またそれぞれのホールの稼働率が非常に上がって予約できないということになる。その現状をきちんと踏まえた上で作らないと、人口も減り、イベントも少なくなりだんだん文化芸術をやる人も減るため、小さいホールでいいということになったら、文化の灯が消えていってしまう。通常に戻って、また活発に活動ができるように、我々文化団体は必死に守っていかないといけないと思っており、それが今度当たり前にイベントができるようになったときに素晴らしいホールで開催できるということが実現できるホールを作りたいと思う。

【会長】

前回の基本構想の検討からの一番大事な、公会堂に対する皆さんの長崎の人々の思いを大事にした部分というのは当然でありそれから今指摘のあった、コロナだから人が減っていくというのは全然ない。県庁跡地につくる最大のメリットは早く出来るという点が一つあった。それが現状では、県庁跡地に作ると、2026年よりも1年と2年とか少し遅れてしまうと。その間、また活動が盛んになったときホールが足りないというような状況。ホールが抽選で借りれない状況が出てくるかもしれない。そこのところを市民文化活動が途絶えないように、考えていく、大事な要素かなと。それで代替えとしてどんなようなところを練習場として使えるかも含めて検討が必要。

まだ、発言されない方がいたら、1回目なので一言でも何かあれば。

【委員】

いろいろ計画を見て、音楽関係、演劇関係が特に中止になるのが多いと思う。私は美術関係なので展示して絵を見てもらえれば、そこは人数制限できるが、やはり搬入・審査のときというのが一番密になって問題なところだと思う。コロナ対策を打ちながら、私も学校に勤めているため、芝生の広場で始業式をやったり、密にならない安全対策をとって外でやるものが多くなってきた。

ただ、やはり外でやるのは雨が降ったらどうしようもできない、一番よりよい方法をそれぞれ模索していろんなアイディアを出し合って、芸術活動が進んでいかないといけないかと思う。特にコロナになって何もできなくなったときに、人間の本来持っている本能というか、それで音楽が聞けなかったり、実際に美術館に行けなかったり、いろんな文化芸術面がなくなることですごく人間にとっては、マイナスイメージがたくさん出てきたなと自分自身も感じる。実際こうやって再開できるということ自体がすごく素晴らしいことだと思うので、特に文化芸術は生きていくために必要なものじゃないかというのを考えて、皆さんが知恵を出し合っていいホールになればいいのかなと思う。

【会長】

他に何かあれば。

【委員】

公会堂は劇場と楽屋のみだったが、新たな文化施設は、リハーサル室、小さい練習室、そして劇場ぐらいなのか、それとも先ほど意見があったが気楽に立ち寄れるような場所の広さがとれるのかどうか聞きたい。

【事務局】

構想の説明の中でも、「創る・発信する」、「つながる・育む」と入れているが、以前の公会堂のようにホールがメインで控え室、会議室だけというのではなく、練習ができる機能は加えたいとは思っている。

ただ、広さによって、優先順位をつけ配置していく。交流スペースは、エントランスを有効活用したり、別に作る場合もあると思うが、他都市のホールの状況や使い方を参考にし、固定観念にとらわれず、可変ができるようにしたり、アイディアも取り入れながら、できるだけ公演がないときでも、いろいろな人が芸術文化に触れたいと思って来るようにしたい。例えば、新しい図書館ができたときに、仕事帰りに寄ったり、待ち合わせに使ったり、休日に家族で行くなど以前はあまりなかったような新しい行動パターンというのができたと思っている。

ぜひ文化施設も、休みの日に何もすることがないからホールでちょっとミニコンサートを見ようなど、そういう気軽な場所、仕事帰りに寄るような場所という機能も加わればいいと思っている。どうしたら気軽に行ける空間になるか、まだ何をどうするのかはっきりと決まっているわけではないので、これから皆さんからご意見をいただければと思う。

【会長】

むしろそれが大事かもしれない。どんなホールになるかより、それ以外のものがどのくらい充実するかが大事。

【委員】

文化芸術振興法から文化芸術基本法になり、芸術や、文化が行政が主張するためのものではなく、みんながその気になってやっていけるように、簡単にいうと旗あげるみたいなことが、審議会でできるのではないか。そうでないと、10個のホールを作らなくてはいけなくなるので、1つのホールにみんなができると素晴らしいのではないかと思う。

【副会長】

私は、鑑賞させてもらう立場がほとんどだが、このコロナの時期にやはり皆さんも同じように精神的に圧迫されていたと思う。今回WEBのコンサートを初めてお金を払って観た。お金を払う価値があるのかと思いながら見て、いろいろ工夫されていて感動したが、やはり見ると、実際に劇場に行ってみたいという気持ちが非常に高まった。仲間内でも早くコンサートや演劇が見たいという気持ちが非常に高まっているので、ぜひ新しいホールに関しては、今までと同じようなスタイルの劇場でなく、何か特徴のある新しい技術を入れて今までと全く同じものと言うものでない、新しい工夫を加えたホールをぜひ考えていただければなと思っている。

お問い合わせ先

総務部 行政体制整備室 

電話番号:095-829-1124

ファックス番号:095-829-1410

住所:〒850-8685 長崎市魚の町4-1(9階)

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