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令和元年度第1回 長崎市宿泊税検討委員会

更新日:2019年11月21日 ページID:033747

長崎市の附属機関について(会議録のページ)

担当所属名

理財部 収納課

会議名

令和元年度第1回 長崎市宿泊検討委員会

日時

令和元年10月15日(火曜日)18時30分~

場所

長崎市役所地下1階 議会第4会議室

議題

1.長崎市の情勢
2.長崎市の観光の現況
3.宿泊税の課税要件について
4.宿泊税の使途の検討
5.その他

審議結果

⑴ 武田副市長あいさつ
⑵ 各委員の紹介
⑶ 長崎市宿泊税検討委員会の概要
⑷ 委員長及び副委員長の選任
⑸ 会議の公開及び会議録の作成
⑹ 議題審議

1.長崎市の情勢

2.長崎市の観光の現況

【事務局説明】

【委員】
資料1.の1⑵長崎市の人口及び個人市民税収の推移のグラフについて、経済成長を見込まないことを前提にグラフを作成するとこのようになるが、平成26年9月に経済局が大型都市の開発等、当時、市議会で出てきた資料では、ここまで極端に市民税が下がるグラフではなかったと記憶しているが、教えてほしい。 

【長崎市】
長崎市まち・ひと・しごと創生長期人口ビジョン(平成28年3月作成)では、長崎市としては最低確保できるだろう税収ということでこの資料を作成している。その後、長崎サミットでお示ししたが、2つの世界遺産の登録に加え、新幹線の開業、MICE施設の建設等により、経済成長、所得の向上、そういった循環によって市税というものが潤ってくると考えている。 

【委員】
2⑶観光客数の比較について、京都市、金沢市との比較となりますが、京都市と金沢市を選んだ理由を聞かせてほしい。 

【長崎市】
東京、大阪が先行で宿泊税を導入され、その後、京都市、金沢市が続いて宿泊税の導入を実施された。その他検討しているところはあるが、実施に踏み切ったところが京都市、金沢市になるため参考にしている。 

【委員】
金沢市の人口はどれくらいか。 

【長崎市】
我々と同じ中核市であるので、長崎市と同規模の人口であると考えている。調べてからお答えする。 

【委員】
1⑶で観光にかかわる予算を記載しているが、他都市の状況を教えてほしい。 

【長崎市】
現在の他都市の状況は調べていないが、過去、京都だったと思うが、歳出全体の1%を超えていたと記憶しているが、詳しくは覚えていない。 

【委員】
金沢市は、規模も同規模になるので、導入前に対して導入後宿泊者数がどのように変わったのか知っておきたいので次回までに調べておいてほしい。 

【委員】
2⑴長崎市の観光客数の推移について、過去の統計等を見直すと宿泊客数は、平成8年が300万人で過去最高数の宿泊客数で、その後減少し、平成16年が最低の225万人となっている。その後横ばいで徐々に増え、宿泊産業は成長し、宿泊客数は増えているが、長い目で見ると、元々ピークにあったものが、少し落ちてきて、回復傾向にある中で地震があってまた落ちたがまた回復してきているとも見える。そういった中で平成16年から示している理由は何かあるのか。 

【長崎市】
平成16年から示している理由は特になし。 

【長崎市】
平成17年に地域が合併したということもあり、長崎市の観光資源が加えられたということもある。端島、外海の世界遺産についても長崎市ではなかった財産が平成17年から増えた部分がある。 

【委員】
2⑵平均観光消費単価の推移というのは、宿泊費、交通費、その他飲食が含まれていると考えていいのか。

【長崎市】
宿泊客の単価では、宿泊にかかった経費、交通費、土産、飲食といったものが一切含まれている。 

【委員】
宿泊の単価はどうつかんでいるか。 

【長崎市】
観光消費額を出す際は、過去3ヶ年の平均となっているので、この中のいくらが宿泊費というのは、話しにくいが、年度ごとの単品で見ると、平成30年の宿泊費だけの単価が、約12,000円、平成29年度になると、約7,400円、平成28年度が、約9,800円という流れになっている。それ以前は資料をもってきていないので今はわからない。宿泊費としてのここ何年かの傾向は、単価自体上がっている状況になっている。 

【委員】
こんなに平均単価がブレることはないと思うが。 

【長崎市】
この単価を出すにあたり、アンケート調査を行っているが、数を多くとったとしても年度でブレがあるという状況であるので、観光消費額を出す際は過去3ヶ年平均を単価として使い計算をしている。 

【委員】
調査母数はわかるか。 

【長崎市】
概ね毎年1,500~2,000件になる。 

【委員】
1,500~2,000件というのは施設の数か。個人へのヒアリングか。

【長崎市】
主に観光客が来られる施設でグラバー園、原爆資料館、出島、新地中華街、JR長崎駅といったところで調査員による観光客に対するアンケートによる集計を行っている。 

【委員】
宿泊税を導入するにあたって、宿泊単価の移り変わりが非常にポイントだと思う。宿泊単価が落ちる中で、宿泊税を導入すると、また市場が冷え込むというような可能性もあるので、今のざっくりした9,800円、7,400円、12,000円といった母数が低いというようなことではなくて、もう少しきっちりした回答を次回までにいただければと思う。 

【委員】
母数がこのデータしかないとなると、データのとり方は、例えば各宿泊施設での聞き取り等の方がいいのか。 

【委員】
JTBや楽天などが平均単価を持っているので、データを取り寄せるなり、依頼するなりが必要と思う。 

【委員長】
宿泊費に上乗せして税を徴収するという形で考えられているので、その場合、この宿泊費がどのような推移をしているかというのは、とても重要であると思われるのでJTBなどが情報をお持ちであれば、依頼してデータを出していただく、もしそれが可能であれば、金沢とか他都市でどのような推移をしている中で導入されたのかということも重要かと思われるのでご検討いただければと思う。 

3. 宿泊税の課税要件について

【事務局説明】

【委員】
資料2.の3ページ「課税団体」の部分で倶知安町、福岡県、福岡市に※がついているがこれは「予定」だからということか。

【長崎市】
予定ということだけである。

【委員】
資料3-(2)アに「長崎市は自主財源が少ない」と記載があるが、これは宿泊税をとるにあたって何か関連があるのか。自主財源が少ないから宿泊税をとることでなく、何か理由があって書かれたのか。
資料3-(2)ウの「税以外にも適切な手段がないか」について、今後検討すべき内容の部分に斜線が引いてあるが、これは、今後検討する必要がないという認識でよいか。

【長崎市】
もともと庁内のワーキンググループの中で長崎市は自主財源が乏しいため、何か自主財源を作る手段はないかということで検討に入った。その中で色々と検討を進める中で、可能性として宿泊税が残ってきたという経緯がある。使用料などほかの手段も検討していたが、実現可能性があるものが見つからなかったということで、ワーキンググループの中では宿泊税の導入の可能性という結論を出した。 

【長崎市】
税収が少ないということは変わらないと思うが、宿泊税をとった場合に、法定外目的税ということで、いかに宿泊者の方々の環境整備や「交流の産業化」の部分で活用することが考えられている。今その部分を、長崎市民からいただいた税金の中で受入環境整備までやっているということになっているので、いかに有効活用して「交流の産業化」の施策の部分でやるかということが出てくると思う。税収以外の適切な手段がないかについては、我々理財部では、例えば遊休地の活用など新たな部分は出てくると思う。 

【委員】
税以外の適切な手段を探し続けるということはとても重要なことなので、今後も検討していただければと思う。 

【委員】
資料1.の1(3)「歳出及び観光費並びに民生費の推移」で、歳出が平成28年に増えている理由は何か 

【長崎市】
今は的確な回答ができないので次回までに回答する。

【委員】
資料2.の3ページと4ページの他都市との比較の部分で、「課税客体」に関して東京都と大阪、京都、金沢で入っているものと入っていないものがある。次頁の「特別徴収義務者」についても同様のことが言えるが、この違いが何かということについてもし分析をしているようであれば、教えていただきたい。

【長崎市】
東京都については施行が平成14年10月であり、その当時は民泊が一般的ではなかった。大阪が平成29年から施行だが、民泊が国家戦略特区として認められ、その後住宅宿泊事業法ができた。大阪府についてはその認定を受けて特区民泊というものがあるので、そこも含めて一般の民泊と特区民泊とがある。

【委員】
資料2.3⑵のイ「法定外税の目的、対象からみて、税を手段とすることがふさわしいものであるか」に対し、今後検討すべき内容として「宿泊税以外に法定外税は考えられないか」だけが記載されているが、観光客の皆さんに対して、どうサービス向上につながるのかということも観点として必要ではないかと考える。宿泊税が観光客へのサービス向上に供するかについて、資料として何か提案いただければ判断材料のひとつにしたい。

【長崎市】
次回資料として整理する。

【長崎市】
後ほど宿泊税の使い道についても議論させていただくが、委員の皆さんから、今後どういった適切な使い道が良いのか、宿泊者にとってどういった還元ができるのかについてご意見をいただければと思う。

【委員】
金沢市等で宿泊税を導入した結果、どのような成果につながったのか、どのようなものが拡充されて、それが観光客の福利にどうつながってきたのか、というようなことわかるような資料をわかる範囲でよいので調べてほしい。

【委員】
資料2.2ページの論点を検討するにあたって活用された資料があればご教示いただきたい。

【長崎市】
庁内ワーキンググループの報告書としては何枚もあるが、概要資料としては添付しているもののみである。 

【委員】
先ほどから金沢市の話が出ている件で、市の代わりに答えるが、金沢市は平成31年4月導入したばかりであるため、結果はまだ出ていないと思われる。したがって、比較できるところは大都市ばかりということになるので、その中で、長崎市はどうやっていくのかについては考えないといけない。なかなか金沢市の資料は出せないのではないかと考える。 

【長崎市】
金沢市については、導入されてからの期間が短いため、結果として数字はまだ出ていないと思うが、導入までにやってこられたことなどについて教えていただいてお示しするものがあればと思うので、調査させていただく。 

【委員】
修学旅行の課税免除について、京都は免除があり大阪は無い。長崎県の中学校の大部分は関西に修学旅行に行って京都、大阪に泊まる。実際に免除を設けた京都と、設けなかった大阪で、修学旅行生が宿泊する人数が、京都のほうが多くなったなど、そういった事例があれば、調べて教えていただきたい。長崎が導入するにあたって例えば熊本に修学旅行が流れるといったことがないかということを見るためにも、ワンセットで修学旅行の目的地となる隣県同士の状況を調べてもらいたい。 

【長崎市】
調査して、お示しできるものがあればお諮りしたい。
一点、大阪は課税免除の対象としていないが、免税点があり7千円以下であれば課税の対象とならないため、その関係で宿泊単価が安いと思われる修学旅行は、もともと課税の対象となっていない可能性もあるかと考えられる。 

【委員】
先行した大阪府が免税点を1万円から7千円に下げた理由はどういったものか。

【長崎市】
大阪府のほうで、どれくらいの収入があるかという試算をされていたが、想定されていた使い道に対して税収が想定より少なく財政需要が満たせないということで課税免除額を下げたとお聞きしている。

【長崎市】
補足だが、大阪府は施行が平成29年1月1日だが、その導入段階で調査した平均的な宿泊料金が当初1万円前後ということだった。令和元年6月から引き下げられているが、その段階で調査した平均的な宿泊料金が7千円前後に下がっているということから7千円にしたということも挙げられる。

【委員】
大阪府がもともと11億円近くを見込んでいたが実際は7.6億円とかなり少ない。その状況から7千円に引き下げたと聞いている。 

【委員】
課税要件も検討について、文章を見る限り、宿泊客からすると宿泊単価に税負担が含まれる。長崎市は東京、大阪、京都と違いブランド力、競争力がある観光地とは、業界全体としても思っていない。その中で宿泊税の導入が宿泊地として他地域との競争力の低下につながるとか、そういったデメリットについては想定していないのか。
デメリットにある「今後必要となる観光振興施策の事業規模」とあるがどのような事業を指し、具体的にどのくらい投資する必要があると考えているか。 

【長崎市】
競争力の低下、影響について、サンプル数としては少ないが、ワーキンググループの中で検討した際に、ランタンフェスティバル開催時に738人に調査を実施した。その中で「影響なし」と回答いただいた方が6割を超えている。調査時点では宿泊税がいくらになるかは想定されていないので正確なアンケートとは言えないのかもしれないが、課税されても宿泊に影響はないという方が6割いらっしゃったということから、現時点では影響はないと考えている。 

【委員】
逆に4割の方は「影響する」と言っている。しかしながら、資料の中ではデメリット(影響)はないと考えているのか。私は宿泊施設の代表なので、どうしても宿泊施設みなさんの想いを背負って話をさせていただくが、宿泊施設からすると、お客様からいただくお金が上がるっていうのは好ましいことではない。200円かかるなら長崎ではなく佐世保に泊まろうとなりえることは考えていないのか。6割が影響ないと言っているので「影響ない」ではなく、4割は影響があると言っているので、そこはデメリットとして想定していただきたい。

【長崎市】
夜景観光、事業総額で20億円程度の稲佐山スロープカー、2年後の恐竜博物館、アレガ軍艦島の売却といったものがある。今後新たな「資源磨き」の部分が増大してくると考えられる。長崎市としてもどういった観光を磨いていくのか、拡大する部分には宿泊税を活用していきたい。いままでの事業の中で3本柱で他都市も宿泊税の使途として設定しているが、今後、駅周辺やスタジアムなど新たなものが出てくるので、諫早市のV・ファーレン長崎の道路でのおもてなしなど、J1の場合アウェイで6~7千人の方が来るので、道路整備などの受け入れ環境整備などで活用できるのではないか、今後も需要が拡大すると考えている。

【委員】
今話があった中では、デメリットについてどう見込むのか記載がないというのは、納める宿泊事業者からすると不安な材料になると思うので、それに対してデメリットをカバーするだけの、この財源があるとメリットがあるという説明がペアになっていないと説明も難しいと思うので、例えばという話ではなく、税収が上がることによってこれだけ長崎市の魅力が上がるというような説明がないとなかなか難しいのではないかという委員のご意見だと思う。

【長崎市】
ひとつは観光資源をいかに磨いていくかということだと思う。世界遺産の部分もそうだが、宿泊税も活用できるかと思うので、観光資源を磨いて宿泊客の方に還元できるような仕組み作りは大事かと思っている。

【委員】
宿泊事業者の同意というのは一番大事かと思う。そういった意味で「宿泊税に係る導入検討報告書(概要)」の3の市内宿泊施設及び来訪者へのアンケート結果の部分(1)1.宿泊税導入は条件付き賛成が37%、反対は51.9%となっているが「条件」とはどういった内容か教えてほしい。
それと、福岡市と福岡県がもめていたが、長崎県との調整はどうなっているか。また、県内の他都市の状況は把握しているか。 

【長崎市】
条件付き賛成については、宿泊者の中で修学旅行生の課税免除や免税点といったところが意見としてあった。最も大きかったのは修学旅行生の課税免除で、安価な宿泊料金の方については課税されないようにしてほしいといった意見もあった。
長崎県との状況については、長崎県としては宿泊税の導入は検討していないとお聞きしている。
県内では佐世保市が検討を始めるとのことだったが、そちらの状況はまだ進んでいないとお聞きしている。 

【委員】
宿泊税については、少し大きな目で見る必要もあると思う。長崎市は全国でもナンバーワンの、人が減っているまちであり、ジリ貧になっていっている。こういった中でどうやっていくかということについては、長崎市は、観光客をたくさん呼んでお金を落としてもらおうということをずっと皆さんでやっている。その中で、税収が厳しい状況で宿泊税というのはなかなか良い仕組みだと思う。ただ、宿泊事業者が、お客様から税金まで取るということに心配な思いは確かにあると思う。したがって、税は徴収するが、使い道は宿泊施設の方々が納得いくようなものが一番良いのではと思う。例えば設備の更新など。
先行している自治体があるので、長崎市はやりやすい。人口規模などはあると思うが、金額の設定を見ても、金沢市は制限なしで200円としている。そこをあえて長崎市が下げる必要はないのかなと思う。そういったことから平等という意味で免除しなくてもいいし、大きな施設も小さな施設もまんべんなくいただいて漏れがないようにする。ただ、使途については考えていかなければいけないと思う。 

【長崎市】
ご指摘のように、税として徴収させていただくので、法定外目的税の趣旨から、宿泊税の事業は考えていかなければならないと考えている。

【委員】
この報告書の中にも、そのような説得力のあるものがないとなかなか受け入れ難いのではないかということだと思う。

【委員】
13ページのスロープカー整備に6億7720万円とあり、これは単年度の話だと思うが、合計が12億程度だとしたらそもそも観光の予算としては6億円くらいしか持っていないということでよいか。 

【長崎市】
都市公園の整備ということで、今回これを観光に振り分けたとして記載している。あくまで稲佐山の公園整備の事業の中で、総事業費は20億程度でやっている。
野母崎の恐竜博物館も18億円だが、南環状線が整備されれば観光客を引っ張れる、いかに宿泊をしていただくかという今後の展開が図れると思う。

 【委員】
観光の予算として6億しか持っていないということかという質問についてはどうか。 

【長崎市】
年間、一般会計で12億円から14億円程度。それに加えてグラバー園とロープウェイの観光施設事業特別会計があるので、合わせると16億円程度となる。
資料に挙げているのは主な事業ということで、抽出して出したことから、それが全てではない。 

【長崎市】
特別会計はそこにしか使えない。稲佐山は公園整備事業だったので、一般会計から出してやっている。観光に関しては、一般会計と特別会計を組み合わせてやっている。

【委員】
200円一律の徴収で約5億円の税収があるということであったが、その5億円で何をするのかということが非常に大切であって、税の財源と観光政策、事業はセットだと思う。これが今までやっていた事業に少しだけ足すとかまんべんなく使うということでは、宿泊事業者、納税者の納得が得られるかと言えば難しいのではないか。どういう新しいことができるのか、どういう変化があるのか示せてはじめて、5億がいいとか3億がいいとかいう話になってくるのではないかと思うがどうか。

【長崎市】
宿泊税は目的税なので宿泊客の方から徴収をするという部分と、これまで記載している事業については長崎市民からいただいた一般税の中でおこなってきて、いままでその税を使いながらやってきている部分とのすみ分けは大事かと考えている。宿泊したお客様にいかに満足していただけるか、呼び込めるか、徴収した場合にその部分だと思う。今は長崎市民からいただいた税金の中で、夜景観光整備や受入環境の整備をしたり、他都市においては観光公害という言葉も出ているが、そういった部分にも使ったりと、目的税としての使命を果たすための事業に活かしていくため、現在の事業に一部組み替えるのか、宿泊客の方に還元できる事業を企画していくのか、この2つの観点から考えていかなければならない。

【委員】
言いたかったのは、税が取れることを前提に、これから事業を考えていくのではなく、こういう事業ができれば観光振興、地域の魅力づくりに資するものになるので、いくらの税をとったほうがいいという考え方には立たないのかという話である。

【長崎市】
宿泊税をどういったことに使いたいかという点については、13ページにある「施策項目」に該当するものが原則と考えている。どういった内容でどのくらいの予算規模というのは、まだないが、考え方としては既存事業の財源に振り替えるだけではなく、新たにこういうことをすれば数字が伸びる、宿泊客を増やす仕組みに税金を投入したいと考えている。夜景観光にも力を注ぎたいという部分と、ご協力いただくホテルの魅力を高めることも施策としてあってもいいのではないかと考える。今後はそういったところにも税金を投入すべきではないかと考えて検討を進めている。

【委員】
アイデアを具体的な事業として、このくらいの予算規模でやっていくことで観光客、宿泊客が増えていくので必要な金額が提示できないのかということだが、もしそういった考えが今のところなければ、是非検討いただきたい。
検討にあたっては、良い機会なので民間と一緒に、どういった施策を打っていけば観光客が増えるのか考えるというような協議の場を設ける、宿泊税で得た財源については協議会的なもので一緒に考えていく、そういうことがあってもいいのでは。より現場に近い声、有効な施策が出るということにつながるのではないかと考える。

【長崎市】
今のご意見については市長にも伝えたい。3本の柱が目的税の使い方になってくるとは思うが、どういう枠組みができるかは今後ご意見も聞きながら検討していきたい。

【委員】
今の話は非常に重要。宿泊税の導入をするかしないかは、そこが一番のテーマになると思う。そういった意味では、観光振興計画は既に作られていると思うので、宿泊税を導入した場合にどのような観光戦略でやっていくかというものは作っていただきたい。
また、観光の旗振り役として作ったDMOについて、現状が進んでいないことに対し、長崎市としてどのような考え方をされているか。今後どのように活用していくか。DMOに関して、一番大事なのは財源をどうするか、権限をどう官から民に移譲するかといったことであると専門家からも聞いている。宿泊税をDMOに活用する予定があるのかお聞きしたい。

【長崎市】
DMOは平成28年に候補法人として登録され、平成30年3月に本登録となっている。平成28年からの取り組みで調査、データ収集の基礎固めを行っているが、観光の形態が団体から個人へ変わったり、情報の取り方などしっかりしていく必要があることから、DMOではプロモーションやMICE、地域の事業者の売上拡大につなげることが大きな使命であると考えている。インバウンドの誘客とMICEの受入を中心に今年度はやっている。来年度以降はプロモーションや消費拡大につながる取り組みを拡充していく。長崎国際観光コンベンション協会は儲ける一般企業ではないので、支援は必要かと考えている。一般財源を充てるのか、行政からすべてを支援するのかといった問題も出てくると思うので、そういった部分も本委員会で検討いただければありがたいと考えている。 

【委員】
そこは長崎市がどうしたいかをしっかりと計画を作って提示していただかないと、これだけのメンバーで決めるのは難しい。お金をどう使うのか、長崎市の観光戦略についても明確にしていただきたい。

【委員】
DMOに関しては今からも議論をし続けていかなければならない課題であるので、この場で意見を申し上げるつもりは無いが、資料2.4⑶の「長崎市における主な観光予算の状況」に記載されているDMO推進費の8,080万円については、一部人件費も含まれているのではないかと推測している。これを抜いた場合の議論にしないとおかしくなってしまうということはご承知おきいただきたい。これは確認していないので、わかれば教えていただきたいが、市のほうから人が減ってDMOについているんではないかということであれば、記載の8千万円がまるまる施策に使われるわけではないということは合わせてご確認いただきたい。
「宿泊税に係る導入検討報告書(概要)」3の(2)アンケート結果5.に回答した母数は738人か。4.で「影響なし」と答えた方が母数となるのか。

【長崎市】
母数は738人である。

【委員長】
話をまとめると、税額を議論する前に、法定外目的税として宿泊事業者にとって、戦略の中で、この税金がないと長崎の観光が成り立っていかない、このお金を投入することによってこういう未来が描けるというようなものが必要だと皆さんおっしゃっていると思う。その絵を今描けと言われても難しいとしても、税導入にあわせて、何らかの官と民と一緒になって、使途が支払う側も納得いくような何か協議会をやったり、税を納める方の意見を施策にどのように反映させるかという仕組みも一緒に考えてほしいということだと判断したが、それについても案等ができるか、できなければ委員会の報告書に載せていくことも考えていかなければならないかと考えている。
そういった中で東京、大阪、金沢もそうだと思うが出張者が多い街で、観光客が圧倒的に多い街で観光にどう貢献するのかという点も考えてほしいと、皆さんの意見を聞いていて思った。

【委員】
宿泊事業者に話を聞くと、競争が厳しくなっている中で、100円でも安く提供するために非常に頑張っている。そのため上がるのは非常にきついということもおっしゃる。宿泊税を導入することによって、宿泊者が増える、観光客が増えるということをしっかりとご理解いただくような資料を出さないと、税ありきだとなかなか納得してもらえない。何のために使うのかが重要だと思う。協議会を作るのもよし、アンケートもやっているが、事業者の声を聞いて、こういうことであれば導入してもよいという意見もあるかもしれないので、そのあたりを探ってほしい。いずれにしても人口が減り、歳入が減って行政サービスを縮小せざるを得ないということ、観光で長崎を持続的な成長のためには財源が必要であることは十分理解できるので、問題点を整理しながら良い方向に進めていければと思う。

4. 宿泊税の使途の検討

【事務局説明】

【委員】
委員の方々がお話ししたとおり、何をやるか、これはとても大事で、具体的に決めて、これとこれをやる、だからこれくらい事業費がかかる、だからどれくらいの価格で宿泊税を導入すべきだといった議論が正ではないかと感覚的に思うのと、既存の観光予算が資料1.1⑶にあったように過去平成24年からの既存の観光予算の推移があるが、百歩譲って新しく導入される税が3億か5億かわからないが、官民で議論をできるという形になっても既存の観光予算を減らされてしまうと、トータルの観光予算というのは結局その穴埋めに使われたというふうな現実になってしまうということの懸念はしている。少なくとも歳入は減っていくので、その分の総額は減ってもいいと思うが、全体の0.5~0.7%の既存の観光予算を確保して、そのうえで新しく導入する宿泊税をどんなふうに使うんだということは一丁目一番地にないと、非常に徴収する側としても払う側としても納得感がないようなというのはすごく感じている。
今後のスケジュール案で、令和2年度の下半期に宿泊事業者への周知、説明会開催とあるが、条例を決めて総務大臣の合意を経て、このように宿泊税を導入しますということを宿泊事業者や観光事業者へ説明をしたり、やり方をご指導いただけると思うが、できればこの検討委員会と並行して長崎宿泊4団体に今の宿泊税検討委員会の進捗状況でもいいので並行して協議、説明会を進めてほしい。

【長崎市】
宿泊事業者への周知、説明会というのは、決まった後のやり方とかになってしまうので、検討委員会を開いている途中で、話す機会を設けたいと考えている。

【委員】
宿泊事業者等への周知、説明という部分とか協議とかいうのは、前にある方が相応しい。最終的にこの制度の周知というのはそのあとでも構わないと思う。

【委員長】
今までの話で、明確な反対はないが、宿泊税がどのように使われて、どのような制度になるのか、あとは使われた後の結果の説明とはペアであると思うので、検討いただいて、次回以降で制度自体の話をするということでいいか。

【委員】
この検討委員会で質問が出ましたので、まずその回答をしていただくのが一番かなと思う。

【委員長】
皆さんも、それでいいか。

【委員】
個別の件で、聞きたい。
資料2.4⑴の先行自治体における導入の目的で、それぞれの都市のコンセプトがある中で、ほとんどが磨き上げ、観光振興とあるのに対して福岡市だけは、ちょっと特異な形で書いてある。次の4⑵では、福岡市以外のところがこの3つの柱になっていて福岡市が書いてないので、福岡市がどういうことにお金を使っているのかということは非常に参考になるのではないかと思うので、使途を検討するにあたり、福岡市は総花的なことではなく、目的税として確固たる何か柱があってやっているのではと推測するが、次回それを聞かせてほしい。

【長崎市】
福岡市が施策的な条例、福岡市の観光条例を策定しているということで、次回この条例も示したいが、条例に沿った施策を活用しているのではないかと、他の自治体と違った3本の柱と違った部分があるのか調査をさせていただきたい。

【委員】
3本柱はよくわかるが、受入環境整備とプロモーションはどこも行う予想はつくがポイントはこの磨き上げ、あるいは長崎の観光の価値を上げていくために、どういう新しい観光の魅力づくりをやっていくのかがポイントになってくる。この部分はどういう考えかというのを次回聞かせてほしい。それが魅力的であれば期待が高まると思う。

【委員】
どうしてもDMOの議論は避けられないと思う。観光庁が3月末にDMOのあり方に関する検討会の中間とりまとめが発表され、以前はDMOは自分たちで稼いで自主財源を確保しなさいという方向だったが地域の実情に応じて条例によって特定財源(宿泊税、入湯税)の確保を目指すのが望ましいとされた。宿泊税はまさに観光に関するDMOの大きな財源の一つになるのか長崎市の考えを次回聞かせてほしい。

【長崎市】
3月のとりまとめの話があったが、確かに以前はDMOが稼いでという話もあった。どうしても観光まちづくりということでDMO自ら稼ぐというよりも地域全体が稼いでいくという観光まちづくりを進めていくうえで、長崎市はパートナーとして一緒にやっていくが、役割分担のなかでは基本的にはDMOでソフト面の事業を、長崎市の方はハード、観光施設であったりとか受入環境の整備であったりとかそういうことをやっていきましょうと進んでいるが、財源というのは大きな課題であるので今後も市のあり方はしっかりと検討をしていきたい。

【委員】
スケジュールの確認だが、1回目から4回目まで、委員からお話があった組合向けの説明会をどこでやるのかはさておき、この検討会として4回計画されているが4回のタイミングはこういう形でしかできないのか、増やす予定があるのか聞かせてほしい。

【長崎市】
今年度の予算ということで、時間がなければ来年度予算にも計上させていただいて継続審議は可能。令和元年度の補正予算の中で事業をやっているのでこのスケジュールを引かせていただいている。条例を作る前にも説明をしなければとの考えもある。

【委員】
今回は説明を伺ってそれに関する質問をさせていただく機会ととらえていて、これから使途の問題であるとか財源のあり方だとか更にはそれを単年度で使うのかどうするのかという話をするということでよいのか。

【委員長】
次回までに、回答が揃うもの揃わないものあると思うがリストを作成し、次回の前、なるべく早い時期に委員に示し、委員相互に追加修正し次回の検討委員会を実りあるものにしたい。

⑺ その他

【事務局説明】

⑻ 閉会

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