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平成30年度第2回 長崎市図書館協議会

更新日:2019年9月13日 ページID:033461

長崎市の附属機関について(会議録のページ)

担当所属名

教育委員会 市立図書館

会議名

平成30年度第2回 長崎市図書館協議会

日時

平成31年3月20日(水曜日) 13時30分~15時30分

場所

長崎市立図書館3階 会議室

議題

(1) 長崎市立図書館の運営状況について
(2) 市民からの要望など
(3) 事業実績と次年度事業計画
(4) その他

審議結果

【会長】 これより次第に従って議事を進行する。本日の出席は7名であり、長崎市立図書館条例第23条第2項の規定により委員の過半数が出席しているので、協議会が成立することを確認した。これより議事に入る。
報告事項は、長崎市立図書館の運営状況とその他である。
では、事務局からの報告を求める。

          ( 報告事項(1)~(3)について、資料を基に事務局から説明。)

【会長】これより質疑応答に入る。委員の皆様、ご意見、ご質問などをどうぞ。

【委員】事業実績など資料の日付には曜日も併せて記載してほしい。資料8ページ、11月の定期上映会では、12日が60人、28日は121人と倍になっている。私たちから見ると、人が集まる曜日も関係がありそうだ。私たちも懇親会などでは土日が休みでゆっくり飲めるだろうと金曜日にすることが多い。だから人が集まりやすい曜日もあると思う。

【委員】日付に括弧書きで曜日を併記していただければ、人が集まりやすい曜日がわかると思う。

【事務局】委員ご指摘のとおり、曜日も人が集まるかどうかの要因であるが、それぞれに昼の部と夜の部があるので、併せて記載するようにしたい。

【委員】1日に2回とか3回されているのは、当日しかできないだろうから仕方がないが、開催日がずれているものは曜日も違っていたりするので、私たちとしても参考になる。ぜひご検討いただきたい。

【事務局】ご指摘のとおり、次回の表示には曜日と時間帯も併記する。我々としても上映会など人数の幅もあるし、市民の方が来られる曜日や時間帯について、実績を見ながら考えたい。

【事務局】11月12日(月)は夜間の18:00~19:50の上映で60名、28日(水)は昼間の14:00~15:50の上映で121名の参加である。

【事務局】曜日と時間帯については、できるだけ多くの人に来ていただけるように検討したい。

【会長】普通の映画館ではなかなか上映しない作品なので、参加者の皆さんも楽しみにしていた。

【委員】他のイベントについても、曜日と参加者には因果関係があると思うので、検討いただきたい。

【委員】三つの報告事項があったが、全体についての感想を述べる。事業計画書について、報告なので決定事項としてのスタンスだろうが内容が粗雑なようだ。詳細に内容を説明しないといけないのではと思った。資料13ページにあるイベントについて、連続講座なら項目と内容・回数・時期・対象等が入ってくると思うが、今年度における今の時期の書類としては大雑把すぎる。このまとめ方と提案の仕方等には運営姿勢が見えたような気がした。ぞんざいな仕事ではなく、一所懸命にされていることは解るが、このような書類ではそれが感じられない。もっと適切かつ明確に事項を提示していただいた方がよいのではと考えた。これから中身についてもいろいろなご意見等出ると思うが、この辺りについて適切にお願いしたい。資料13ページなどに関しては、もう少し具体的な内容があればよかった。この場は決定事項の報告である。協議だったらいろいろ尋ねられるが、運営会議を経たものにしては少し物足りない。もっと説明があるかと思っていたが、それも無かった。館長が大まかなメインの事項を報告され、教育長からも冒頭のあいさつで県立図書館の移転問題に触れていたが、次年度の事業について県立図書館移転には言及がなかった。これについても質問したい。なぜなら、期待していた市立図書館が10年過ぎてどのようにされるのかという思いでこの資料を見たものだから、物足りなさに少しがっかりした。PFI契約期間の残りをどのように運営をされていくのか。また契約期間が切れた後、どのような方向性を持たねばならないか、そろそろ考えていかなければいけない。いろいろなご意見ご要望の中には、休館日のこととか、トイレの問題とか、駐車場の問題とかあるが、これも開館からずっと言われ続けてきたことであって、そのつど回答はされているものの突っぱねている感じがある。前回も休館日等にあたっては、予算が無いからできないという回答がされている。それなら次の協議会で、私たちとしては、休館日についてこのような案を考え出したとか聞きたい。検討したけどできなかったということも聞きたい。従来の公的な生涯学習施設運営とは少し違うものをずっと求めてきているのだから、そのあたりの力をもっと発揮していただかないとどうかと思う。今回の資料はたいへん残念に感じた。もう一つ、同じ資料13ページのことだが、昨年の協議会の資料では、はっきり何月にすると明記されていた。今回はそれがなく年4回でとまっている。これは運営事業者としてどのように考えているか。中身は同じだが資料の形態も変わっているし、どうして載せられなかったのか。

【事務局】今の時期は、運営事業者が次年度のおおまかな事業計画を作成している段階であり、個別の事業については、去年もそれほど詳しく出してはいない。ただ、去年の資料と比べていただければ解るが、今年は事業者の方でも12ページから20ページまで一つ一つのサービスについては詳細に分けて書いてある。ただ、その事業を実施する時期や内容について、今の時期はどうしても予算上のやり取りがあるため、事業者の側でも新たな企画は、今の段階ではまだできていないのが実情である。

【委員】そこは確かに難しい問題があるか思うが、昨年、素人目に見ても、9月などおよその目安があったのが今年には無い。この姿勢というか取組について今年度できなかった事情があるのか。あるなら改善できるのか、あくまでも運営管理に関するところはどうなっているのかお尋ねしたい。

【事務局】さきほど申したとおり、資料は去年より詳細になっている。ただ、具体的に示せないのは、PFI事業の中で、このようなイベントをするという委託をしているわけではないからである。要求水準の中では、具体的かつ詳細なものではなく、このようなイベントをする、このようなサービスを利用者が満足するような形で実施する契約を事業者と結んでいる。最初の提出は、事業計画の中で年何回ということを出し、その後の企画書で詳細な提案をいただき承認している。ただし、委員が言われるのも一つのご意見でもあるので、今後ある程度詳細に出せるものなら運営事業者にも話をして出すようにしていきたい。

【委員】私はこの資料をみて、だいたいの目的・概要しか載せていないので、具体的なものは後から載せるのかなという感じだった。この内容に対しては、どうこう言える資料がないのは確かだ。ただ資料には、事業計画概要と書いてあったので、この程度のものかなと思っていた。

【委員】それも考えたが、運営姿勢や考え方がもう少し表され、前年度計画に対する成果や反省点などと言葉で言われるが、それがこの中には見えなかった。計画の中には前年度の成果を踏まえて、今後はこのようにしたいとの思いが入ってこないといけないだろう。もちろん、そのように考えてはいるのだろうが、期待が大きいだけにもう少しスピーディーにそこまでのことができなかったのか。私はあくまでも報告事項として受けとめている。この協議会にはいろいろな分野の委員が参加しているので、図書館にはこのような素晴らしいイベントがあった。また秋にはこのような素晴らしい行事があるなど、この場を使えば広報にもなると思うが、そこのところがないと今日は何も得るものがない。当日資料で何があがってくるかと楽しみにしていたのだが。もう少し何かわかることがあったら、さきほどの問題についての対応策などお話いただきたい。

 【事務局】この中でもっと具体的な中身がわかればというお話だが、このように年間で計画を立てていて、実際に実施する前に、これに基づいた企画を事業者がつくり、事業計画の内容を精査したものについて広報することになる。ただ、現時点では個別の事業について具体的に詳細が決まっているわけではなく、去年の実績を報告しながら新たな計画を出していくことになる。具体的なものがなかったということについては、このような形でしか提示できなかったのは申し訳ない。県立図書館については会の進行上、後で述べる予定だった。今の状況は、当初今年の11月末の開館予定だったが、この2月に新聞等で報じられるとおり、閉館期間が長いと県民にも迷惑がかかるから県も懸命に努力し、難しいとされていた3月4月頃の引っ越しが可能となったことで10月に前倒しで開館することになった。平成30年12月から閉館しているが、閉館期間中の代替策として、新聞・雑誌・郷土資料等については県立図書館の中にある「こども図書館」を使って閲覧サービスをしている。また、市町立の図書館向けに開館までの間の長期貸出しをしている。その中で市立図書館が所蔵していない本などを県立図書館と調整のうえ数百冊の長期貸出しを受けている。市立図書館としても、閉館中は県立図書館の利用者が市立図書館に来ることが予想されるので、接客その他のスタッフ研修の充実や、貸し出しが増えることへの対応として自動貸出し機の利用促進などを図っている。今までは資料の収集方針で、なるべく高価なものや県立図書館しか利用が見込めないようなものは除き、市民が利用しやすいものに特化してきたが、県立図書館が市内から移転することで、そのような資料も積極的に購入し、図書の充実を図っていくように努力している。そして、廃版等で購入できない資料は、他の自治体からの相互貸借も利用しながら図書の収集・整理にあたっている。ただ、郷土資料については、県立図書館の長い歴史に対し、市立図書館は開館10年しか経っていないので十分な資料の蓄積がない。長崎市の所属である長崎学研究所が長崎歴史博物館の中にあるので、そこと連携しながら郷土資料の提供について対応させていただいている。とにかく委員のご指摘のとおり県立図書館が閉った中、市民に対するサービスが低下しないように努力している。

 【教育長】委員の貴重なご意見には、図書館に対する期待の大きさを感じる。この協議会はご意見をいただく場なので、資料の出し方とかについては我々も可能な限りその時点でお示しできるものはできるだけ提供する姿勢で今後とも臨んでいきたい。

【会長】昔ばなし大学の話を聞いていて、なかなかまとまらないなと感じた。連続講座など長崎市が単独でするものではなく、他の団体との共催のようなものであり、今の時点で何月の何日とか具体的な日程など詳細は出しにくいのでは。医療関係にしても病院とのタイアップになるだろうから、相手方の了解がないと出せないのではないか。ただ、私たちにとっては唯一の情報源なので、できるだけ前回のものを活かした形で詳細なものをいただけるとありがたい。

【委員】 委員の懸念について私も別の観点から申し上げたい。市立図書館はPFI事業なので、平成34年(2022)12月31日で契約が切れるから次の事業者を決めるために公募するとか要求水準書を作成とかすると思うが、今までやってきた運営が要求水準書に折り込まれる形で積まれていないと仕様が作れないだろう。この内容を要求水準書に落とせるかといえばたぶん落ちない。もう少し細かいところで、今までやってきた運営が次の契約に活かされる形で次の要求水準に反映させていただきたい。

【事務局】ご指示ありがとうございます。確かに委員が言われるとおり、今の契約は平成34年(2022)12月に終わるが、次への契約に向けて、今までの実績やご意見等を踏まえ、そこに反映させていくのは当然である。この辺りを念頭に置きながら進めていきたい。

【委員】県立図書館との関係についてだが、前館長から、県立と市立の役割分担で、県立は郷土資料等を蓄積しているが、市立は市民の需要に応える形で運営しているという基本的な方針をうかがっている。

今の館長からのお話では、両方の面で市民の期待に応えられるように、いろいろなところからの資料借用や関係機関と交流してということだったが、将来の展望についてはどのように考えているか。 

 【事務局】現在の県立図書館との対応としては、まず県立図書館閉館後の対応がある。今後、県立図書館が10月に開館すると、市民向けの一般図書は大村に行くが、郷土資料については、将来的には平成33年(2021)に、郷土資料センターとして現在の県立図書館の跡地に残る。郷土資料はそこで充実させていく。当然、県立図書館の一般図書は大村にあるので、今まで県立に無い資料は相互貸借で借りていたが、時間がかかるようになる。時間的に市民へ早く提供するためには、今まで収集方針の中で、一般的に市民がリクエスト等で求めるような資料が購入の基本だった。しかし、やはり中核市の図書館なので、県立図書館が近くに無いという状態の中では県立図書館が購入していたような高価で特殊な資料にも範囲を広げて購入したいと考えている。郷土資料についても、市立図書館のレファレンスで直に訊かれることもあるので、少しずつ集めていって、それ以上の購入困難な郷土資料については県立図書館の郷土資料センターと連携しながら図書の充実を進めていきたいと考えている。それと、市の生涯学習施設として図書の整理も進めながら利用者数の増加を図っていく。

 登録者数については少し減少傾向にある。新規登録は増えているもの、3年毎に更新する中で全ての登録者が継続するわけではないので、登録数が減少している部分もある。これについて事業者とも話しているが、イベントの参加者などはリピーターになりうるので、登録者を増やす努力をしている。人気の高い長崎学や医療に関するイベントなどの実績も基にしながら図書館に来ていただけるような対策を立てれば閲覧や貸出数なども増えると思うので、来館者数を維持できるようにしていきたい。

【委員】今のお話で、そのことに対しての具体的な対応策が今年度の計画の中にあればお示しいただきたい。

【事務局】我々と運営事業者とで月に2回、人の対応やイベントの問題について協議をしている。その中でこの事業計画について、去年と比べて詳細な内容もあるが、如実に出ていないところがあるのも事実である。ただ、去年と比べて詳細なところを実際に活かして作るのも重要である。

【委員】その活かし方について、県立図書館から本を借りた事実があるが、稼働率はどのくらい上がっているか。借りた本の選書がよくて借り手がたくさんいて稼働率が上がるとすごいなという感じになるのだが、借りたものの利用されないという事実があるとどうしてかという分析をされているのか、細かい質問になってしまうが、今後は本を返却して新たに借りる意向があるとか、そのようなお話をうかがいたい。

【事務局】さきほど県からの長期貸出しの話もしたが、それは市立図書館に所蔵が無い本を県立図書館とも話をして借りたものである。ただ、どのくらいの方が利用されるか予想できていない。

【委員】利用者の反応はまだ判らないのか。

【事務局】そのあたり、まだ利用者の反応については判らない状況にある。

【事務局】県立図書館で活動されている読書グループがあって、そのグループにとっては本を借り受ける場所が無くなってしまった状態にある。県立図書館が持っていた読書グループ用の本を市立図書館で預かり、毎月複数の読書グループで借りたい本が重ならないようにして運用している。

【委員】 密に連絡を取り合いながら、市民を助けていただいている姿勢は感じられる。 

【委員】資料4ページ、病院関係者の方々に関連することだが、長崎みなとメディカルセンター図書室との連携があれば教えていただきたい。

【事務局】市立図書館からの資料の貸出し提供等はない。メディカルセンター側も予算面から図書をそろえるのは厳しい。市立図書館としては、不要図書の譲渡会の際にメディカルセンターへも案内を出し、希望する本を提供している状況である。やはり病院の図書室は公民館等図書室とは状況が違う。活字を読むわけではない人も多く、写真集等の書籍への要望がある。ただ写真集等は活字の本より高額なものが多く病院の図書室では十分な冊数を用意できない。そこで図書館で病院図書室をサポートする方法はないかとの相談がよせられたので、可能な方法として不要図書の譲渡会をご案内し、リサイクルでの提供として応じている。

  【委員】わかった。もう一点。資料4ページでHPからリクエストに応じられるようにしてほしいという要望があるが、メールでリクエストがあったらどのようにされるのか。

【事務局】現在、市のシステムで外部からメールを受けるというしくみは無い。実際、HP上にある一定のフォームに書き込んで対応する形しかなく、その中でリクエストを受付けたりしている。そのような形でリクエストが寄せられても、その本が既に所蔵されているか、また選書基準に合っているか、いろいろな情報を加えて本当にリクエストに対応できるかどうか検討しなければならない。現在のところ、HPからの情報だけでは足りない状況もあるので、利用者には窓口で所定の用紙に書いていただき、詳しい情報をおたずねしながらリクエストに対応しているのが現状である。

【委員】リクエスト対応は公民館等図書室ではできないから、本館まで来なければいけない。言いたいことがHPに書けて、その回答がメールで得られるようにならないか。

また、これは意見だが、郷土資料を集めようとすると、寄贈を募るにしても相当頑張らないとできないと思う。長崎なら過去のおくんちの赤本とか収集されている方がいる。そういう方が処分を考えられたときに、郷土資料は寄贈で賄っていることをアピールし、図書館に寄贈すれば活用してもらえるという流れを作っていかないと、この数年のうちに郷土資料の収集には苦労することになるだろうと心配する。

【事務局】確かに郷土資料の収集には積極的にやらなければというご意見だ。寄贈を受ける場合にも難しいところがある。ただ、委員も言われるとおり県立図書館が無くなったことで、市立図書館でも郷土資料を集める必要があるのは当然だ。委員の意見を参考にしながら積極的な収集に努めたい。リクエストについては各図書室で受付もできるが、HPからとなるとリクエストされる本が収集方針に合っているか、同じ本が所蔵されていないか、単に受けただけでは他の本とのチェックもできないし無駄になる部分もあるので、機械的なことは別にしてリクエストの内容を窓口で詳しくお尋ねしたうえで購入する形にさせていただいている。

【事務局】郷土資料の寄贈の件で、積極的に情報を出してはいないが、十八銀行本店の中にあった長崎経済研究所が閉鎖された際に、そこが持っていた資料を寄贈していただいたことがある。

【会長】郷土資料は、お金より人である。寄贈でもらえるから購入費はそれほどかからないが、ひたすら修復などしなければ提供できないので人手がかかる。

 資料4ページで、障害者手帳を持っていないということに関係して、障害者といわれる人たちは案外と手帳交付の対象ではないことが多い。公平性のためとは思うが一律に障害者手帳を持っているかどうかで切ると反って不公平になったりしないだろうか。意外と手帳を交付されない障害者の方が多いので、この辺りを考えていただきたい。

【委員】私のボランティアグループ、長崎・図書館ともの会では、12月に2017年10月1日開館の武雄市立図書館にある武雄こども図書館を見学した。目を見張るような、驚くような施設だった。そこで、館内での飲食と図書館バッグの2点についてお話ししたい。

 まず資料の2ページ、8月6日と12月6日にある飲食のご意見に注目した。スタディルームで勉強している人など学生さんはそれほどお金を持っていない。館内に食事のできる場所があれば、弁当など持ってきて食べることもできるというのは開館当初から意見が出ていた。ただ飲食場所は無いし、館内のレストランは高い。ランチとコーヒーで1000円はかかるので中高生には難しい。武雄市のこども図書館は、本当に子供たちを対象とした図書館である。フードスペースがあり、二つの飲食業者がテナントとして入っている。さらに個人の弁当も持ち込み可である。つまり飲食できるスペースが館内にあるのだ。さらにテーブルと椅子が置かれたテラスがあり、天気がよければ親子で食べることもできる、驚くような施設だった。12月6日の図書館からの回答では、所定の場所以外での飲食は禁止されている。確かに館内のどこにも飲食できるスペースはない。それでなくても面積が少ないので館内飲食は厳しいだろう。PFIの契約は平成34年(2022)12月までであり、現在の図書館内におけるいろいろなルールは開館当初からのものなので、スペース的に厳しいとは思うが契約更新の際に何か工夫はできないだろうか。また、武雄市のこども図書館では10冊まで貸出しできるが、子供が対象ということもあってか、本を借りるときに使えるバッグも一緒に貸出している。また、2月に多良見図書館に行った際、6台だけだが館内用のカートがあった。スーパーマーケットにあるショッピングカートの半分ほどの大きさの二段造りで、上段に借りる本を置き、下段には自分の所持品などが入れられる。スタッフに尋ねると、開館当初から置かれており、市販品でカタログを基に購入したそうだ。たまたま一昨年、北海道旅行で五稜郭近くにある函館市立図書館に行ったら、全く同じカートが十数台あった。価格は判らないが図書館の機材を専門的に扱っているメーカーがあるのだろう。大きなものではないが、とても便利だと思った。図書館に来たとき荷物が多いと、本をどうしようかと思うほど両手に持つことがある。高齢の方などにとってもカートがあれば便利だと思った。長崎市も年々高齢化が進んでいると思うので、図書館の存在はとてもありがたい。ただ、10冊まで借りられるが、これが本当に重い。さきほど話のあった写真集など、運びきれないほど重い。このようなカートを設備として、サービスとして置いている図書館もあるのだ。長崎・図書館ともの会の会員が武雄の図書館を見学した際、赤ちゃんのゆりかごのようなバッグを見かけて、これは便利だと感じた。材質はわからないが、洗濯ネットのような感じだった。同じようなものが100円ショップでそろえた材料を使い、肩掛けできるようにして200円でできた。このようなものを市立図書館にも置いていただけるとありがたい。持ち帰り用の図書館バッグと同じ発想である。資料の中で、利用者数について平成29年度の実績と30年度の予測が載っているが、年齢層の記載は無い。高齢者の利用は多いと思う。そのような方への配慮として、予算に余裕があるなら、利用者の立場からもぜひご検討いただきたい。

【委員】図書館のスタッフは、返却された本をどのように書架へもどすのか。手で持っていくのか。

【事務局】数十冊を3段ワゴンに乗せて書架へ戻している。

【委員】やはりワゴンで。

【事務局】少しずつ戻していたらとても時間がかかるので、一気に運ばないといけない。

【委員】借りる側の利用者としても4、5冊ぐらいで持つのが大変だ。だから、カウンターへ行くにはよいアイデアだと思った。

【委員】函館でカートを実際に見て、長崎市立図書館に来るたびに、一階の書架間隔が狭いもののカートがあれば、自分の荷物から手が離せるので便利だと感じた。全国でどのくらいの図書館がカートを使っているか調べると判ると思う。すぐ近くにある多良見の図書館で使っているので長崎市立にもあればいいなと率直に思った。

【事務局】食事スペースについては前から言われている。現在でも値段は高いもののレストランがあり、冷水器もある。基本的には所定の場所以外では飲食禁止だが、夏場の健康面も考えて蓋付きなら閲覧室内でも飲み物は認めている。ご存知とは思うが、館内の他のスペースは有料施設になっており、飲食スペースが無いのは事実である。あとはクロスロードぐらいしかない。ただクロスロードとなるとごみが散らかるとか衛生面に敏感な方もいる。前回も委員から話があったが、中高生の問題がよく言われる。中高生にとって図書館のレストランは高く、近くのコンビニや飲食店に行くことがある。ただ現段階ではスペースが無いことと、クロスロードを飲食場所に使うのは難しい。すぐにできるものではないが、今年あたりは2年に一度の利用者アンケートを取るので、利用者の要望を取り入れて今後の検討としたい。バッグについては、長崎・図書館ともの会から今までに寄贈された2000枚を超える図書館バッグが各図書室などにあるので、その使い方も考えていきたい。カートについても、入り口の問題はあるが、閲覧室内のスペース等を考えると、いろいろ研究しないと難しいだろう。ただし、今後は高齢化社会に向かっていくのは確かであり、我々も他都市の状況を把握していないので、今後の運営に関して他都市の紹介も含め、研究させていただきたい。

【委員】資料3ページ、新潮45の件で、確認するとあるが何を確認したのか意味がよくわからないので説明していただきたい。それから所蔵している図書や雑誌を引き上げることはできないとしているが、このような問題は今後もあるかもしれないので、これに関する原則があれば教えていただきたい。

【事務局】この「確認」というのは、検討するという意味である。

【委員】確かに難しい問題だ。ある程度は思想表現の自由もあるし、一方で差別を助長するような形はよくないというジレンマがあると思うが、それに対する原則はあるのか。このようなクレームがあったらどのように対応されるのか。

【事務局】図書館界全体でどのように対応しているのか確認することはある。犯罪者の手記など図書館で所蔵するかどうか、書庫に入れて利用者の目に触れない形にするか、このような問題が出たときなど最終的な決定をするのはその図書館の意思だが、近隣または全国の図書館など他図書館の動向を参考とする。この時も引き上げるかどうか即答できないので確認すると回答した。

【委員】前段の所蔵している雑誌を引き上げることができないというのは、資料として購入したものは廃棄しないという原則があるのかと思ったので。

【事務局】原則としては廃棄しないが、その後も同じような記事が続けて出ると閲覧の取りやめも検討すると思う。

【事務局】普通に考えて、今このような問題が上がっているが、10年後、図書館の資料として考えたときに無くしてしまってよいものかどうかという別の問題がある。その点を踏まえてどのような方法が最もよいのか確認または検討するのも実際の問題になる。一旦、利用者の目に触れない閉架書庫に入れて、5年後、10年後に問題の整理がついて、また資料が必要になったときに、何の資料も無いという状況にならないようにするのも図書館の考え方である。これを踏まえたうえでいろいろな方向性を考えて対応していくことになる。

【会長】基本的に図書館のルールとして、特定の個人のプライバシーや名誉を著しく阻害しなければ資料を提供するのが原則であり、引き揚げることはありえない。特定の○〇さんは○○だとか名誉棄損とかプライバシーの侵害とかあれば考慮の余地がある。ただ今回の場合は、特定の○〇さんというわけではなく、LGBTというのが論議の中心であるので、提供するのが一つの方向性である。肯定的な人と否定的な人がいれば、両方が必要なので積極的に提供するのが図書館のやり方だと思う。新潮45は休刊になったのでそれきりになってしまったが、基本的に論議のあることについては、10年経たずとも積極的に提供するという感じである。

【事務局】他にヘイト論文というところでいくと、出版の流れの中で、ヘイト的な内容を扱っているものを大量に購入してベストセラーに見せかけ、それを図書館に所蔵させようという者もいる。アマゾンで一位とかの見出しがついているのにヘイト関係の内容しか載っていない書籍など、これが本当に正しい世の中の流れを表しているだろうか。

【委員】逆にヘイト論文だから図書館では購入しないとなると、批判するのに困る。議論になっている対象については両方のものを幅広く集めるのが図書館の在り方だろう。 

【会長】図書館界では、このようなことで、いろいろと悩ましいことが起きる。

【委員】カートやバッグの件だが、私は高島にいるので、子供の絵本などを借りるため図書館に来るとき大抵は荷物が多い。しゃがんだ姿勢で絵本を探すと、貴重品を入れたバッグなど荷物を持つのがつらい。不用心とは思うがこのバッグを子供が座っているスペースにちょっと置いて絵本を探しにいったりする。中腰で歩きながら絵本を探すのはきつい。市立図書館には、ロッカーなど貴重品を預けられるところはあるか。

【事務局】クロスロードにロッカーがある。

【委員】わかった。

【委員】そのように工夫して荷物を入れても、ある分野について調べようとしたら何十冊も抜いてきて、そのうちの何冊かを借りるのだが、やはりきつい。

【委員】さきほどから話が出ているカートとか、確かに書架の間が狭いことはあるが、時期によっては他のお母さんたちも節分やひな祭りなど同じものを狙ってくるので、先に確保しておかないと借りられなかったりする。大型絵本を持ったままでは手も痛くなるのでカート利用はよいアイデアだと思った。10月に高島小学校の子供たちと先生たちで市立図書館へ見学に来たが、高島のほか市北部とか図書館の近辺でないところの子供たちは図書館の利用が少ないのかなと思った。保護者と一緒に来館する子はいるのだろうが、小学生が自分で来ることは少ないのではないか。高島小学校の子供たちも、市立図書館のバックヤードとか見せていただいてとても楽しかったそうだ。このように普段行くことがないので市立図書館また大きな図書館がこのようなものだと教えてもらい、いろいろ勉強になれば、また何かイベントがあったら行きたくなることにつながるので、このようなものを積極的にやっていただいたら図書館に興味を持って利用する子も増えるのではと思って話を聞いていた。

【事務局】大型絵本などについては、カウンターで一時的に預かることもできる。

【会長】カートがあれば確実に貸出しが増えそうだ。私個人としては、かつて勤務していた図書館で建物の構造から断念したことがあるので。

【事務局】長崎市立図書館より遥か前にできて、この近辺で何かと比較の対象となっている伊万里市立図書館が早い時期にカートを取り入れて、その流れで多良見の図書館もカートを入れたと記憶している。実際、確かに通路の狭さもあるが、運用面などいろいろな形で検討の余地はあると思う。

【委員】利用者が勝手に持ってきてバッグに入れるわけにはいかないので。

【委員】ぜひ、検討していただきたい。

【委員】資料16ページのSDIサービスについて、自分のキーワードにひっかかる単語をプッシュ型で教えてくれるサービスは素晴らしく、これは高く評価したい。

【会長】新しい形のサービスだ。

【会長】他になければ(4)その他について報告いただきたい。

( 報告事項(その他)について、資料を基に事務局から説明。)

【会長】今の報告にあった「おひざで絵本事業」についてご意見をうかがいたい。

【委員】ボランティア研修会の開催とあるが、この団体によるボランティア研修会と、市立図書館の読み聞かせボランティア研修等への参加は、別物としての扱いか。

【事務局】ボランティア研修会への参加を募集する場合は、団体と我々とで協議のうえ、図書館側でPRする。当然その団体が中心になって募集はするが、今指摘されたように図書館としても市立図書館ボランティアの中で読み聞かせをしている方に周知をする。それから学校図書館にもいろいろなボランティアがいるので、そちらにも周知する。いろいろなボランティアが集まる機会を作って研修を受けていただき、来年度につなげるようなボランティアの育成を図りたいと考えている。

【委員】兼任というか、図書館ボランティアとしての立場と、これは別か。

【事務局】別である。

【委員】兼任者が増えるのか。

【事務局】兼任はしない。ただ市立図書館のボランティアの方でも、別のボランティアグループがやっている事業に参加して読み聞かせをしたいという方がいれば募集をするが、あくまでも市立図書館ボランティアとは別である。

【委員】ある方がどちらにも登録していることはあるのか。

【事務局】それはある。その人の意思により両方に登録することは可能である。

【委員】テキスト作成とかあるが、有料なのか。

【事務局】無料である。実際は、テキストができると市立図書館のHPに公開し、こども部サイトの「イーカオ」にもリンクを貼ってインターネットで見られる環境を作っている。ボランティア研修会や説明会でも必要であれば無料配布し、周知を図っている。

【委員】この事業に、スタートから何年間とか計画期間はあるか。

【事務局】原則この事業は1年間である。ただボランティア育成は今年度の3月頃だが、実際の活動は次年度になる。制度的にいえば、事業をしていくなか、秋ぐらいに今このように進んでいるとの中間報告がある。我々も運営事業者と話し、来年度以降も事業を継続するという方向があれば、ボランティア団体と話して審査を受ければ、次年度も続けることができるようになっている。したがってこの事業を進める中、団体と協議しながら、事業の効果をあげるため、場合によっては2年間の継続も視野に入れる必要はある。

【委員】読み聞かせはたいへん難しいことであり、市立図書館の読み聞かせスタイルもあると思う。ここにあげられているのは、いろいろな歌とかを取り入れながらの読み聞かせスタイルということで、この差ということはあまり考えず、絵本を提供していきたいという思いを軸に考えていくことになるのか。開館当時にお話をうかがったときの市立図書館の読み聞かせスタイルは、そのことを皆に伝えていきたいという活動方針だったようだ、今回少しスタイルが違うのは時代の流れなのかなと思いながら見ていた。

【事務局】基本的な考え方は一緒である。0歳から2歳の、いわゆる赤ちゃんを対象としている。この団体はわらべ歌を使っているが、市立図書館でも同じような形で、小さい子向けの読み聞かせでは歌を使うなど興味を持たせるようにしている。少しスタイルは違うと思うが、基本的な内容として赤ちゃんに興味を持たせるという意味では同じような活動である。

【教育長】補足させていただくと、この事業を市民提案型事業とすることについて、概要や目的にも書いてあるが、市立図書館ではある程度活発に活動しているものの各地域の公民館等図書室ではかなりのばらつきがある。さきほど市立図書館までなかなか来られないというお話があったが、その意味では全体のすそ野を広げてボランティアの方が地域でも公民館等でも活動していただけるような素地を作ることができればと考えている。

【事務局】図書館が開館して10年経ち、開館当時から活動していた方の年齢も上がっており、実際、やめてしまう方たちも出てきている。従来からの方法だけでボランティアを育成していこうとすると先細りになりそうなところもあったので、新しい方法も考えていかなければならない。

【委員】今、地域での子育て支援があって、その中で読み聞かせをしているという話は聞いている。だからかなりのところで活動しているので、効率がよいのかなと思う。

【教育長】新聞にも載っていたが、あと市内の3か所、全ての地区に支援センターを作るのが第一の目標である。そこでいろいろな活動をしていく中で、すそ野が広がっていくだろう。

【事務局】確かに、委員のいわれるように、その団体が個別にやっている活動については我々も把握しきれていない。公民館の講座という形で読み聞かせをしているものはだいたい把握できているが、実施状況にはばらつきがある。多いところは年に18回とか20回とかしているが、少ないところは年に1回などという状況なので、そのようなところを中心にすそ野を広げていきたいと考えている。

【会長】だいたい質疑いただいたが、全体的に何かありませんか。

【委員】資料19ページの各種施設利用で、グループ学習室があるが、参考としてお尋ねしたい。学生たちにグループでテキストを読ませて討論させると学生たちが活気づくものだから、グループでやっていくことが大事でないかと思っている。図書館の本を借りてきて、グループ内での読み合いができるような仕組みになっているのか。

【事務局】グループ学習室は、図書館の本を使って興味があることや調べものとかをするための部屋である。図書館に来る学生さんは自習をしたい方が多くて、なかなかグループ学習室まで来ない

【委員】図書館で参考となる資料を探してきて、まとめるような活用の仕方や生涯学習とか、そのような利用は可能なのか。 

【事務局】可能である。むしろ、その目的のために作られた部屋である。ただグループ学習をするような年齢層は大学生なのかと思うが、その層の利用が少ない。

【委員】これは有料か。

【事務局】無料であるが、利用が少ないのは今後の課題だ。

【会長】なんとか利用を増やしたい。

【委員】今回数字が出ているわけではなく、市立図書館としてはどの年齢層も大事だろうが、YA世代の利用が少ないのは、人口減少という厳しい課題があって、これともつながっているのではないか。せっかくこのような学校に通うにも都合のよい場所にあるので、もっとYA世代の利用が増えてもよさそうである。自分たちがこのようにしてほしいと積極的には表明しない世代だ。だからこそ利用増に向けて頑張らなければならない年齢層なのかなと感じた。

【事務局】スタディルームで学習している中高生の話があったが、彼らをどうやって閲覧室に誘い込むかという方法になるかと思う。最近気づいたことだが、学習している高校生たちには大学受験という目標がある。大学入試を調べていると小論文だけで受験が完結する大学が九州にも長崎にもある状況だ。さきほど話題になったデータベースをうまく使うことで、例えば小論文の問題に天声人語が使われることがあるので、朝日新聞のデータベースを活用することで試験に出そうな天声人語を拾いあげることができるとか、そのようなことを利用しながら、本を読むだけという意味合いではなく、いろいろな調べものをするということで高校生や学生さんが閲覧室に来れば、図書館とはこのような活用もできて自分にとってプラスになることに気づいてもらえれば、また状況も変わってくるのかなと思っている。

【会長】それは資料13ページの文章の書き方講座のことか。

【委員】私も高校生の頃は夏休みなどよく県立図書館に行ったものだ。

【事務局】勉強の場所だから。

【委員】図書館なら自宅よりも涼しいし、お昼は諏訪神社で弁当を食べていた。

【委員】この市立図書館では何人が働いているか。

【事務局】市の職員が再任用を含めて6人、図書館業務を行う運営事業者が53人。他に施設の維持管理と警備、清掃の方が10人。全部で69人である。

【会長】だいたいお話したいことは出尽くしたようだ。本日はこれで終了したい。

【事務局】平成31年度において本協議会は2回の実施を予定しており、次は8月頃の開催を考えている。事前に文書で連絡するので出席かたお願いしたい。以上をもって平成30年度第2回長崎市図書館協議会を終了する。委員の皆様、ありがとうございました。

お問い合わせ先

総務部 行政体制整備室 

電話番号:095-829-1124

ファックス番号:095-829-1410

住所:〒850-8685 長崎市魚の町4-1(9階)

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