ここから本文です。

平成30年度第3回 長崎市文化振興審議会

更新日:2019年9月2日 ページID:033380

長崎市の附属機関について(会議録のページ)

担当所属名

文化観光部 文化振興課

会議名

平成30年度第3回 長崎市文化振興審議会

日時

平成31年1月14日(月曜日)15時30分~17時30分

場所

長崎市ブリックホール3階 会議室4・5

議題

  (1)コンセプトについて
 (2)施設整備の考え方について

審議結果

 内容について事務局から説明。前回の審議会で出された、新たな文化施設の基本的な考え方やコンセプトへの意見について、項目ごとに整理した資料を説明。その資料をもとに、まだ出ていない項目についての意見や別の視点から、意見交換を行った。(意見については以下参照)

【会長】

まず、当日配布資料「2017年のライブ・エンタテインメント市場」についてであるが、1枚目にどんなことが書いてあるかというと、2001年と比較すると市場規模が大きくなっているということが書かれている。他にも大型公演やフェス等も増加傾向にあるといったことが書かれている。

2ページ目は総務省の統計になるが、個人が使う生活時間を5年毎に調査している。自由度の高い活動である「3次活動」の時間のうち文化面である「趣味・娯楽」の項目を見てみると、長崎県は全国に比べると少し文化面の時間が少なくなっている。その一方で、長崎はテレビ・ラジオ・新聞・雑誌の時間は全国よりも多くなっている。

それから3枚目であるが、趣味・娯楽に関する時間帯別行動者率を記載している。前回いただいた意見にもあったが、夜の時間帯だけではなく昼の時間帯にも活用してはどうだろうかということでグラフを見てみると昼前の時間帯に山が少しあり、そして夜の時間帯に山があることがわかる。

続いて、趣味・娯楽の種類別行動者率であるが、主に公共文化施設を利用する活動としては鑑賞系が多いかなという印象である。5枚目に公共文化施設を利用する活動について平成8年~平成28年の推移を載せている。

【委員】

音楽鑑賞という項目があるがクラシック等のジャンル別にわかるのか。

【会長】

無料の資料でわかるのはここまでである。有料ならもっとある。

【委員】

音楽にもいろいろあるので。クラシックに特化するのか、色んなことができる施設にするのか、そういったことを考えるにあたっては、ジャンル別の資料があればよいのかなと思う。 

【会長】

ごもっとも。音楽鑑賞の中心となっているのはフェスである。ただ、私が調べる範囲ではクラシックやオペラの公演回数は減っているが、1回当たりの入場者数は増えていると思う。そのあたりの資料は次に出せたらと思う。

【委員】

基本構想と基本計画で定めることをまとめたP22の資料についてであるが、基本計画の中に「舞台」という項目があるが、このような施設整備に係る項目は最も審議すべき事項であり、基本計画ではなく、基本構想の中で決めていなければならないのではないか。

【会長】

3月までに具体的な座席数を決めるのは難しいような気もするが、事務局としてはどのように考えているか。

【事務局】

座席数については基本構想の中でも審議する必要があるとは思うが、敷地の地形や面積、どの様な設備を設けるかにもよって変わってくるので、具体的な数字を決めるのは難しいのではないかと考えている。ご意見はもちろん出していただきたいと考えているが、どこまで基本構想の中に書き込むかは要検討である。

【委員】

確かに事務局のおっしゃる通りであるが、県庁跡地のスペースがどの程度あるのか、あるいは高低差がどうなっておりどれくらいのスペースがあるかなどの情報を提示し、どの程度の規模のホールが作れるのかといったことを明確にしておいた方が良いと思う。

前回の資料でもざっくりとした断面図や平面図は示されてはいるが、実際にどの程度の規模の施設を立てることができるのか、それにより、舞台の大きさや設備などが決まると思うので、そのあたりの情報が少し抜けているのではないかと思う。

【事務局】

想定として答えることができるのは、建築面積3500平方メートルまでは可能。県庁舎には中庭があるがそこも含めた面積で、その部分にホールを建設することを想定している。

【委員】

公会堂は2000平方メートルくらいだったかと思う。その程度の規模の施設が建つという認識でよいか。

【事務局】

敷地面積は3500平方メートル程度なので公会堂よりも少し広くとれると思う。

【委員】

少し突っ込みすぎる質問かもしれないが、県庁跡地は高低差があると思う。その辺りについてはどのように考えているか。

【事務局】

確かに県庁跡地の高低差は8mある。ただ、もともとホールは高低差があるので、その高低差を有効に活用したいと考えている。

【委員】

恐らくその様に考えているのだろうなとは思っていたが、その辺が文章に書きこまれていないので、どうなのかなと思い質問をした次第である。

【事務局】

県庁跡地だけでなく、次の候補地でもある市役所の敷地についても高低差がある。長崎市はどうしても高低差があり、どちらの敷地になったとしてもブリックホールの敷地よりも高低差がある場所での建設になるので、その高低差を利用しつつ工夫をして配置できたらと考えている。

【委員】

資料の中に岡山市の施設が出ているが私はその施設の委員をやらせていただいている。岡山市の構想で舞台数があるが、舞台数を決めるにあたってはその前段として、近隣の施設の状況や土地開発の状況など沢山の議論をしたところである。結果として客席数は2500まで入れることが可能であるところ、2000を下回るようにした。なぜそのようにしたかというと、何人で運営できるかのといったことや周辺の施設状況を見たときにどの様な施設が求められているかを考えたからである。

当たり前の話になるが、日本には文化芸術基本法というものがあり、それに沿わないと公共ホールにならない。そこを踏まえて、ホール以外にどのような施設が必要なのか、というのをかなり議論した。資料に載せてある岡山市の座席数はその議論を経た上での客席数であり単純な敷地面積等の物理的なところだけで決めたものではない。

今長崎にどのようなホールが必要なのか、公共施設として全国に出せるだけの公共ホールになれるのかそういったことを順番に考えていかなければならないと思う。市民会館をつくるのと、劇場を造るのは全く概念が違う。どっちを作るのかといったことを考えなければならない。そして、市民会館をつくるということであれば、個人的にはやめた方がいいのではないかと思う。市民会館を新たに作る前に、ブリックをもっと有効活用した方がよいと思う。同じ市民会館が2つあっても意味がない。ただ、ブリックだけでは施設が足らないということであれば、そこを踏まえて考える必要がある。

そのあたりを考えていけばおのずとキャパは決まると思うし、どの様な付帯施設を設置するべきかも決まってくると思う。各委員さんの様々な意見を読ませていただき、どれも重要な意見だとは思うが、それらを全て実現させようとすると長崎にあと10施設建設しなければならないことになる。今出されているそれぞれの意見を一つに集約することが重要と思った。

【委員】

「市民会館を作るならやめた方がよい」という意見だったが、今回の新たな文化施設の建設にあたっては、市民会館ではないが、公会堂を復活するという考えがある。委員さんの意見の中には「公会堂の代わりという考えをリセットして…」という意見もあるが、そもそも、公会堂を残していればこういう議論を行わないでもよかった。公会堂を解体するときに、代替施設を作るということであったのだから、その話を無かったことにすることは絶対にあってはならない。7万人の署名で公会堂を残そうとした。その住民投票を2回も否決して公会堂を取り壊し、新たな文化施設を作ることにしたのだから、その過程をしっかり踏まえるべきであり「市民会館は2ついらない」という考えのもと専門的な施設を作ることがないようにしていただきたい。

【委員】

公会堂の代替施設という言葉のイメージがそれぞれ違う。狭くとらえると「公会堂と同じ施設」ということになってしまうが、私個人としては「市民の皆様が利用することができるもの」という風にゆるく定義すればあまり問題にはならないのではないかと考えている。言葉のとらえ方が各委員さんで違うと思うので意見がぶつかってしまうのではないかと思うが「代替施設とは何か」といったことを定義すれば意見はまとまるのではないかと思う。

もう1点、別の観点からの意見になるが、基本構想の中に入れるものとして県が作る広場、交流・おもてなし空間、ホールの3つがあるがエントランス機能やこれまでの意見で出た写真の展覧会などについては交流・おもてなし空間の中でできるのはないかと個人的には考えている。そのあたりについてはキーワードとして入れておくのはいいが、今後、県が詰めていく中で一緒に議論をした方がいいのではないかと思う。とりあえず、ホールの議論と、今後合築の中で整理するところを分けた方が良いのではないか。

【会長】

公会堂の代替えというイメージは確かに違う。石橋委員の公会堂のイメージはどのようなものか。

【委員】

実際に公会堂がある段階で、市民会館、ブリックがあった。50%以上の稼働率があった。そのうちの一つをつぶしたことで、これまでできていた興行ができなくなり困っている団体がいくつもあるというが現状である。

先ほど「ブリックホールをもっと有効活用すべき」という意見が出たが、ブリックだけでは足らないというのが現状である。公会堂と同じものを作るべきであるとは思っていないがキャパシティの面や、専門性でいうと、何かに特化したものを作ってしまい他のものが利用できないというようなことになれば、施設不足という今抱えている問題を解決できない。

公会堂は成人式など色々な使われ方をしており、多目的に使われるような施設であり、市民が文化芸術を楽しめる様な施設が望ましいと思う。何かに特化するとか、高度なものを作らないといけないという考え方は私にはない。

【会長】

キャパシティが公会堂と同じ程度であり、色んな用途に使える施設ということでよろしいか。その一方で、公会堂は音楽をやるには不向きだったという声もある。

【委員】

音楽に使えなかったのは、解消できることだと思う。悪いという評価がある一方で良いとう評価もある。「ひどい」と呼ばれないレベルの施設を作ることは可能であると思う。

【会長】

公会堂で演奏会をやらないという人もいる。ただ、確かに人生の中で一回のみ公会堂の演奏会で感動したことがある。

日本の伝統的な踊りは基本的に生音がいいと思うが、その一方で生音だと客席まで届かないという団体もいる。お互いが使える接点をみつけたらよいと思う。

【委員】

公会堂の代替施設の経緯は知っているが、少なくとも公会堂の機能は持ったうえで、これまで以上の機能をつけることを考えたい。そのためにも、公会堂でどんなことができていたのかは、きちんと押さえておくべきであり、それをとっぱらってゼロから考えるのはどうかと思う。

別の話になるが、建設に使える敷地の広さについての質問をしたい。もし県庁跡地から文化財が出てきた場合は、市の跡地で整備できないか、というのをあわせて考えるような流れかと思うが、市の敷地の広さ、面積はどうなっているのか。

【事務局】

資料を準備し、後程回答する。

【委員】

前回、舞台技術者の委員がいっていたが、市民会館も5年後には使えない状態になっていると思われ、また平和会館、NBCホールもなくなる予定である。そうなると、公会堂の代わりとして今回のホールができても、市民会館がなくなったときに、代替施設をどこに作るのかをまた議論をしなければならない。

そういったことを踏まえると、今、音楽ホール、文化ホール(市民会館)の二つのホールを作ることは考えられないだろうか。県庁跡地は立地条件として非常によいのであそこに2つホールができれば良いなと思う。実際に北九州の施設は3つのホールが入っている。そのような考え方の余地はあるのか。

【事務局】

前提として県と市の共通認識として、県庁跡地を活用するという考え方がある。広さについては、建築面積3500、敷地面積は3900となっている。我々としては今不足している施設を補うべきではないかという考え方を持っていたが、委員の皆様から市民会館、文化ホールなど今後、不足する施設のことも考えるべきとの意見を頂いたところである。

現状としてはキャパシティが大きい施設としてブリックホールがあり、その中で公会堂の代替施設的な意味合い、プラスアルファの意味合いを持たせるのであれば新たな文化施設の座席数は1000~1200は必要だと思われる。また、音楽ホールと文化ホールは芸術性については性格が違うという整理をしているかと思うが、それら複数のホールを県庁跡地で入れるのは難しいと思う。今回我々が求めているのは長崎市としての公会堂の代替施設であり、また求められる文化芸術施設の機能である。文化ホール(市民会館)は今回議論するのは難しいというのが事務局としての考えである。

【会長】

二つのホールを入れるのは難しいということか。

【事務局】

その通りである。

【委員】

2つは無理とわかるが、市役所跡地と県庁跡地の両方に作ってほしい。市民の活動が中心となる施設と専門性の高い施設を一緒にというのは難しいと思う。理想としては500くらいのキャパのものを1つと1000くらいのキャパのものを1つ作っていただきたい。

ブリックをもっと活用してという意見が出たが、文化団体からすると、予約を取ることができない現状にあり、ブリックを活用するのは、現実難しい。可能なら場所が違っていてもいいので市民が使いやすいものと、専門性が高い2つの施設がほしい。何とかできないか。

【委員】

(市民会館を2箇所つくる必要はないということに関して)少し誤解を生んでしまっているがハードを作るなと言っているわけではなく、同じものは二つはいらないということである。ハードの話になりつつあるが、ハードが足りないのであれば作るべきであると思う。 

しかし、同じ運営の仕方で、同じものの考え方をしている施設が2つ必要なのかと私は思う。

ひとつは市民の方が利用できるものということであれば、もう一つは専門性が高い舞台芸術施設にすればよい。その様にできれば複数あればよいが、ハードルはとても高い。なぜなら専門的な人材が必要だからである。北九州はホール運営している人は74人いる。どれくらいの人数でどれくらいのものを運営していけるのかといったことを考える必要がある。確かに理想は複数の施設であると思う。岡山も小劇場がある。市民が使いやすく若い才能を伸ばしていくことに始まり、そして世界的な舞台芸術ができる、この振り幅を担保しなければならない。5年後、10年後を考えるのであれば、もしかすると作る方がよいかもしれない。

また、日本全体として少子化が進んでいるのでどのくらいのキャパの施設が必要になるかは考えていかないといけない。

【委員】

この前の県議会で、あそこにつくるのは専門性が高いものをつくると言っていたかと思う。そういった専門性の高さと市民の利用しやすさが相反するような議論になりつつあるが、少なくとも専門性が高いクラシック音楽で言うと、専門性が高いほうが演奏する方にも喜ばれるし、それを聞く市民にも喜ばれると思う。値段と予約システムの方法を上手く考えれば、専門性の高さと市民の利用しやすさは両立するのではないかと思う。市民というのが、見る人と、使う人と、議論が錯綜している感じがする。

【委員】

実際に可能かはわからないが、MICEが出来るとブリックの国際会議場が使われなくなると思う。あそこを小ホール的なものに改修するはできないか。

また、現市役所跡地に公会堂の代替施設を作り、県庁跡地に芸術性が高いものをつくるという話だったと思う。それが行政の都合で2つをまとめた施設を作ることになってしまっているのではないかと一市民としては感じている。お金がないのはわかるが、削れるところもあるのではないかなと思う。

【会長】

県の跡地に県立芸術劇場の話もあった。国際会議場をどうするかは重要である。

【委員】

国際会議場がどの様に利用されているかというと、コンベンションが20%、その他は音楽や展示会など様々な利用がされている。国際会議場を固定席の小ホールという話はあったが、今の段階としては難しい。ただ、長期的に見ればそういったこともできるのかなと思う。

また、先ほど話が出たように、下に大きなホールを作って上にクラシックホールを積むといった考えもあると思う。

【委員】

県庁跡地検討委員会に一時期携わっていたが、県庁跡地の敷地面積であればどの程度の建物を建てることができるか検討した資料があったかと思う。また、前面の道路の大きさに対し、建てることができる建築規模の資料もあったと思うが、そういった資料も取り寄せることができるのではないかと思う。

また、専門性があって、市民も使えるものは両立できるのではないかと思う。キャパシティについては、人口減少の問題もあるので、現実的な話で進められたらと思う。

【事務局】

先ほど、新たな文化施設と市民会館とを一緒にするのは難しいと言ったが、キャパや規模的なものを一つにするのは考え方が難しいが、優れた芸術文化に触れ合うといった意味での専門性の高さとしての機能と、市民の皆様が文化活動をしていく機能は両立できると思う。

【委員】

昨日まで宮崎に行っていたが、美術館や会議場が立派である。1万平米程度の広いところにはどんなものも建てることができる。一方、長崎の場合は限られた面積のところに色んな機能を兼ね備えた施設で考えている。私は専門性の高いものをつくったら市民は利用しにくくなると思う。長崎県は離島が多く人が集めにくい。また、専門性が高いほど運営も難しくなってしまう。専門性の高さと市民が使いやすいものを同時に求めると中途半端な施設にならないか。今まであった施設と同じものができてしまわないだろうか。

旧県美術博物館は補助金がもらえた。それが理由で美術館・博物館の二つをかけあわせたものを作らねばならなかったという経緯があるが、とても中途半端で利用勝手が悪い館だった。そういった中途半端なものを作るのは良くないと思う。長崎に良い催しがないのは、集客面の問題があるからである。そこに専門性が高いものを作るのか、そのあたりを考える必要性があると思う。

【委員】

 芸術性・専門性という言葉が使われているが、内容がずいぶん違う。専門性が高いというのは、クラシックならクラシックの専門家がいることを専門性が高いというのではなく、ホールとしての機能や目標の専門性が高いこと。ジャンルでなく人。確かに良いものを呼んで来てお客さんに来てもらうことは大切だが、市民がより高度なものが使えて、市民の活動がプラスアルファされるもの。確かにお金はかかるが、市民性が上がる。芸術性というのは、高度な芸術を東京から呼んでくることでなく、市民活動の中で芸術性が高くなるための設備や人がいることが重要。専門性と芸術性については誤解しないようにしていただきたい。誤解しているプロデューサーもいるが。

今話すべきことは、公会堂の代替機能がもし2000数百平方メートルで出来るのであれば、3500平方メートルあればいろいろなことが出来る可能性があり、その中で何をすべきかを話さなくてはならない。公会堂は舞台と楽屋があるだけでそれ以外の機能はあまりなかった。昔は箱さえ作って、舞台と客席があればよかったが、今は多様な機能が必要。練習場や若い人が使える実験的な空間が必要。公会堂の代替ではなく何が必要か考えるべき。それぞれ専門分野があると思うが、長崎を文化的に良くしていくためにこういうことなら役割を果たせる。皆違うジャンルの人が集まっているが、キーワードを見つけるべき。若い人たちを巻き込んで、育成していくために自分がやれることを見つけていくべき。場所も出島からの景色に入るので汚いもの、変なものを作ってはならないのでハードルは高いが、運営全体、自主事業も含めて考えるべき。

【委員】

 ホール以外の、ハード以外のことということで一つ。公会堂の代替についてだが、公会堂の機能は主に貸館であるというのが皆様のイメージだと思うが。新文化施設については貸館以外の機能も持たせ、文化を振興していかなければならないという命題があるということを共有しなければならない。借りたい人に貸すだけではつまらない。

 市に確認したいが、公会堂の運営費が8000~9000万程度で、長崎市の実施事業が今年度1000万ちょっと。新しいホールが出来たら、9000万以上のランニングコストがかかるだろう。そういった建設費などのイニシャルコスト以外のランニングコストはいくらぐらいで考えているのか。

【事務局】

 ランニングコストまではまだ出していない。ただ、貸館機能のみとは考えていない。それ以外の機能も持たせたい。だからこそ新たな文化施設と呼んでおり、長崎の文化を振興するためにどういう機能が必要かという話をしていかなければならない。皆さんがどういったことをやりたい、出来てない、こういった町にしていきたい、そういったことを含めてご意見を出していただいている。決して貸館を作ればいいとは考えていない。

【委員】

 私も芸術性・専門性という言葉に引っかかっている。芸術性・専門性の高いホールを目指すとなるとクラシックなイメージがある。そうなれば市民団体が違うというような意見が出るので難しい。実際、長崎で世界から一流と呼ばれるアーティストの公演をしようとすると採算が絶対合わない。県・市が予算をつけ、定期的にやるならばよいが、テレビ局主催などでやるのは難しいと思う。芸術性・専門性が高い中で今の時代のコンサートの主流であるポップスやロックにも使えることも大事。

【委員】

 長崎の町で、子どもたちをどのように育てていくべきか、長崎の特異性・優位性は何なのか、何をやっていくべきか、足の引っ張り合いではなく、前向きな議論をしていきたい。

【委員】

 芸術性と専門性のところだが、ハードなのか運営なのか。混在したまま話が進んでいる。例えばクラシック的にホールを作れば出来ないことは出てくるが、今の技術であれば色んなことが出来る。ハードのことを言っているのか、運営の専門性のことを言っているのか、分かれていないので混在している。

子どもたちにどうやって芸術と向き合ってもらうか、人材を育てていくために専門性をどう作っていくかというと、今の技術であればハードはどうにでもなる。これしか出来ないホールを作るという方が難しいので、そこは置いといて話を進めたほうが良い。

【委員】

 ホール自体は音響が良いほうが良い。それを運営するスタッフが重要になってくる。アルカス佐世保や諫早で、潮風祭などの高校生自体が運営していく総合文化祭を進めているが、ブリックホールのスタッフは他のアルカス佐世保のスタッフと違い、高校生に普段操作することが出来ない、専門的な機器を操作させるなど、学生にとって貴重な経験を積む事ができた。

 子どもの時から良いものに触れることは大事。育てていく面でも専門性というのは大事。専門性があり、一般の市民の方々にも使っていただけるような運営をしていくべき。

【会長】

 今日の資料では視覚的に市民性と専門性・芸術性が対立しているような感じを受けるが、資料左のご意見をまとめると、要するに市民が利用しやすいということ。右側については目標についての意見もあるが、機能について書かれている。そこは次回に向けて整理していく。市の文化振興課がどこを目指していくか。長崎で何を作っていくか。そのためには練習室や会議室やカフェなど何が必要なのか。

【委員】

 とりあえず、(人と人の)関わりを作っていく施設になってほしいと思っている。今はバーチャルコンサートなども始まっている。その中で劇場はどう生き残っていくか、どこに価値があるかと考えた時に、そこに来て、空気を感じる一点だと感じている。臨場感はバーチャルで満たすことができるが、劇場は人の息遣いなどの一体感を感じることが出来る。そういうものを突き詰めていくことが大事。また、関わりを作っていくという意味でも文化・芸術が果たす役割は大きい。現在、商店街劇場を行っているが、商店街の人たちとのつながりの中で生まれる関係性は大事であり、文化芸術はそこの架け橋になることが出来る。そこを大事にしないと客席は埋まらない。同じ空間で何かを感じてもらえる空間が大事。

【委員】

 若手の作曲家は音楽とITを繋げることをする一方で、伝統芸能やフォークダンスなど芸術性・専門性という部分では幅広くやっている。デジタルはこれから色んなところに入ってくるだろう。福岡にはスタートアップカフェなどもあり、交流というのはこれから重視されていく。今回は県庁跡地で場所も良いので、そこからどのような経済効果が生まれるのかも見据えて話をしていくべき。ハードは色々出来るということであれば、市民性・芸術性・専門性を固定的に考えるのではなく、柔軟に考えていくべき。

【委員】

 昨年北九州芸術劇場に行ったが、あそこは主に演劇をされていて、専門性の高い劇場がある。ただ、そこで長崎市の文化団体がやれないことはない。演劇が主なのでキャパは700だが、音響は良い。そういうのが芸術性・専門性が高いということ。そこはクラシックで必要な音響反射板は無かった。今は組み込もうと思えば組み込むことは出来るが、劇場型の公演に支障をきたす。芸術性・専門性の高いホールを建設することは可能。ただし、北九州は演劇で人が集まるが、長崎は演劇だけで人が集まるのは難しいので、音響反射板は必要。

【委員】

 それぞれ理想はあるだろうが、実際は公会堂の代わりが欲しいはず。そして、公会堂の代わりを建てて、長崎の文化状況を考えるとどうか。北九州とは人口・周辺人口が全く違う。県庁跡地に公会堂と同等のホールを作り、公会堂に不足していた楽屋廻りを整備すれば、面積はオーバーするだろう。次回までに建築法上、上にどれだけ伸ばせるか確認していてほしい。

【委員】

 公会堂が出来た時、長崎中学校の卒業式を開催し、出席した。その後公会堂は、学生たちの吹奏楽やコーラスのコンクールの場などに使われてきた。学生がそこで歌う・演奏することが憧れになるような施設になってほしい。そして世界的なアーティストが好んで来ていただけるような施設になってほしい。

【委員】

 希望は音響の良いだが、ホールイコール別のジャンルの公演ができないというわけではない。ただし、響きすぎてもだめなので残響効果を可変できるもの装置は必要。運営はMICEが出来た後の国際会議場をどうするのか。キャパに関しては2000ほしいということであれば、大は小を兼ねるので3000のキャパを用意する。3000のキャパがあれば機材を持ち込むロックやポップスの公演を開催することが出来、稼働率アップに貢献できる。

【委員】

 今日で3回目なので風景的なものが見えると思っていたが、厳しい。ただ、ホールの整備に関わってきた委員の意見を聞いて余裕を持てることが出来た。昨日、図書館に行ってきたが、子どもの読み聞かせスペースに感動した。

【委員】

 良い施設ができそうな気がしてきた。長崎の町は他の町と比べて町並みが綺麗とは思わない。MICEができ、新幹線が来れば長崎駅が変わる。長崎駅、大波止、県庁跡地から正覚寺までの町並みが変わればと感じている。

【事務局】

 市役所跡地の面積に関する質問の答え。面積に関しては市役所の本館が立っているところの敷地面積が6800平方メートル。公会堂は6600平方メートルで面積は同等だが、形状が大きく違うので、使い勝手は大きく違う。市議会も含めて6800平方メートル

【委員】

 県庁跡地の中庭の部分は掘り起こしていないとのことだったが、何か出てきた時どうするのか。

【事務局】

 県が調査しているので県の見解ではあるが、中庭の部分も一部建物が建っているところもあり、全く掘り起こしていない訳では無いので、恐らく何も出てこない。

【委員】

 岬の教会等があった長崎の歴史上重要な場所なので、調査は慎重に行ってほしい。

【会長】

 今回の議論ではっきりしたのは(ハード面について)技術的には何とでもなるということ。また、基本構想をまとめる上でキーワードがほしいということ。

 次回に向けて、事務局に宿題を出したい。先進地のホールに視察に行かれていると思うが、それに加え、最近できた同規模のホールがあるが、平成29年3月に東京都が劇場を対象に調査を行っているので、そのあたりも調査してはどうか。長久手市のホールは大・中・小のホールがあり用途に応じて使い分けをしている。可児市や北九州市のホールはぜひ調査をしていただきたい。それから茅野市のホールも良い。特に演劇で評判がいいので参考にしてほしい。職員の形態では三重県の文化ホールが職員の育成に力を入れているので調査し、参考にしてほしい。

お問い合わせ先

総務部 行政体制整備室 

電話番号:095-829-1124

ファックス番号:095-829-1410

住所:〒850-8685 長崎市魚の町4-1(9階)

アンケート

アンケート

より良いホームページにするために、ご意見をお聞かせください。コメントを書く

観光案内

平和・原爆

国際情報

「行政運営・審議会・指定管理者・監査」の分類