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平成30年度第2回 長崎市文化振興審議会

更新日:2019年9月2日 ページID:033378

長崎市の附属機関について(会議録のページ)

担当所属名

文化観光部 文化振興課

会議名

平成30年度第2回 長崎市文化振興審議会

日時

平成30年12月27日(木曜日)13時30分~15時30分

場所

長崎市ブリックホール3階 会議室2・3

議題

(1)説明
   ア 新たな文化施設に関するヒアリング結果
   イ これまでの経緯
   ウ 基本的な考え方
   エ 基本構想について
   オ 策定スケジュール(予定)
(2)意見交換
   ア 新たな文化施設の役割について
   イ 基本コンセプトについて
   ウ その他

審議結果

  内容について事務局から説明。新たな文化施設に関するヒアリング結果やこれまでの経緯、基本的な考え方や基本構想について説明後、策定スケジュールについて説明。その後、新たな文化施設の役割等について意見交換を行った。(意見については以下参照)

【会長】

それでは今から3つのブロックに分かれて話を伺っていきたいと思う。まず1つ目が新たな文化施設の役割についての基本的な考え方、2つ目はホールの規模等について、そして最後に基本コンセプトについてどうなのかといったことを議論していきたい。

3月までにこの会議をあと3回やってその間にパブリックコメントもやることになっており、あまり時間もないがよろしくお願いしたい。それでは、まず1つ目の新たな文化施設の役割について議論を始めたいと思う。

【委員】

 具体的な審議に入る前に何点かお尋ねしたい。資料3の別冊4ページに記載されている「基本構想についての考え方」についてであるが、これを見ると県の方は基本構想の中で「事業手法」まで検討するとしている。しかし、市の資料6の策定スケジュールを見ると事業手法までは踏み込んでいない。ここは非常に大事なところではないかと思う。

また、県の方の資料では「県民市民や関係団体等の意見を踏まえ」とあるが、市の方には「市民の意見を踏まえる」という段階が盛り込まれていないように思われる。

さらに、「今後のスケジュール」についても県の方の資料では埋蔵文化財調査が平成31年度から始まることになっている。調査の後に設計に入り、それまでに基本構想を立てるということになっているが、市の方のスケジュールを見ると埋蔵文化財の調査の前に基本構想の策定をすることになっている。先日、長崎新聞にも調査が終わったあとに計画をすべきではないかという意見が日本考古学協会の副会長から出されている。調査の結果、文化財が出てきて、県庁跡地での建設が難しくなった時に、「計画が終わっているので今更後戻りはできません」といったことにはならないのかという懸念がある。

一番言いたいこととしては3月までに慌てて基本構想を作る必要があるのかということである。大きな建物を建てるにあたり少し急ぎすぎてはいないか。もう少しゆっくり議論した方が良いのではないか。また、事業手法についても他の自治体がどの様な事業手法をとっているのかということを考えると、だいたいがコンペかプロポーザル方式で優秀な設計者を巻き込んで話し合いを重ねながら計画を立てている。例えば熊本県では「くまもとアートポリス構想」について伊東豊雄さんという世界的に有名な建築家を迎えて取り組んでいるし、長野県の茅野市民館についても50回のワークショップを開き、市民や専門家の意見を取り込んで行くことで素晴らしい建物ができている。50回もワークショップをするのは難しいとは思うが、3月までに急いで基本構想を作るということに疑問を感じる。

【会長】

 今、委員からいただいた意見のうち、審議会に関係のあるのは2点かと思う。まず1点目が事業手法の件、そして2点目が3月までに基本構想を立てるのは時間的に厳しいのではないかという点、この2点について事務局にお答えいただきたい。

【事務局】

ご質問いただいた基本構想についてであるが、県の方でいう基本構想というのは市でいう基本構想と基本計画を合わせたものだと思われる。先程、委員がおっしゃられていた事業手法については来年度の基本計画の方で検討していく予定にしており、基本構想については3月までという短い期間になるので、大きな考え方、大きな方向性までを考えていきたいと思っている。市民の声についても自主的にワークショップをしていただき非常にありがたいと思っているところなので、そちらの意見も委員の皆様に紹介しながら検討をしていきたいと考えているし、来年度の基本計画策定の際はより多くの市民の意見を反映させることができる手法を考えたいと思う。

【事務局】

まず企画財政部がこの審議会に出席している理由からご説明したい。県庁跡地にホールを建てるということで県と交渉をしていたのが企画財政部になる。県とは平成22年から協議をしてきたところであるが、詳細については配布してある資料をご覧いただきたい。

質問いただいた埋蔵文化財があるのではないかという点についてであるが、その点については十分協議をしてきたところである。平成21年、22年に県の方でも埋蔵文化財調査をしているが、その結果として、鉄筋コンクリートでできている旧県庁舎は下をかなり削って建てられており、遺構はないことが予想されている。従って、旧県庁舎の跡地であれば埋蔵文化財がある可能性は低く、問題なくホールが建てられるのではないかということになった。ご懸念されていることはもっともなことであるが、我々としてはそれらのことを検討した上で県庁跡地にホールを建てるという方向性で進めてきたところである。

【委員】

埋蔵文化財が出る確率が低かったとしてもゼロではないと思う。埋蔵文化財が出てしまった時に後戻り出来なくなるといったことも考えられるのだから、調査をしたあとに計画を立てればよいのではないか。また、県との協議が間に合わないようであれば現市庁舎の跡にホールを建設する可能性を残してもらえるのかということも合わせてお尋ねしたい。

【事務局】

県有地であるので、地主である県庁の整備方針が示されなければ我々としても動きづらいところがあり、県としても今後、県議会の意見を聞きながら整備方針を正式決定するということであるので、まだ県庁跡地にホールを整備することが決まったというわけではなく、その方向で検討しているという状況である。

【委員】

事業手法についてはコンペよりもプロポーザルの方が一般的であり、そうすべきではないかと思うがそのあたりについてはどの様に考えるか。

【事務局】

繰り返しの説明になるが基本構想では大枠を決定し、委員がおっしゃっている事業手法については来年の基本計画の中で検討していく予定である。

【委員】

平成15年度まで県の文化振興課長をしており、この問題については勉強をしてきたところである。先程、事務局から説明があったとおり、県庁の地下の部分はだいぶ削られており、憶測ではあるがその部分からは埋蔵文化財は出てこないであろうと思われる。確かに、委員がおっしゃるように何かが出てくる可能性はあるかもしれないが、長崎市が提案しているスケジュールであれば、万が一、日本史を揺るがすような重要な埋蔵文化財が発見された場合でもまだ基本計画の途中の段階なので見直しもできるのではないか。埋蔵文化財が出ないという前提で進めていかなければいつまでたっても市民の皆様が求めているホールができないということになってしまう。やれるところまでやってしまい、計画を変更しなければならない事情が生じたら、その時に立ち止まるというやり方で進めていくのがよろしいのではないかと思う。

【委員】

基本構想について「3月末までに」という風に区切る必要があるのかと疑問に思う。県が提示しているように、基本構想と基本計画をくっつけて、区切りをつけずに年度を越えてもこうやって議論をしていけば良いのではないかと思う。

【会長】

 新たな文化施設の役割の基本的な考え方について他に何かご意見がある方はいらっしゃるか。

【委員】

 ホールのあり方を考えるにあたっては、長崎が今後、地域間競争をどの様にして生き残っていくのかということを考える必要があると思われる。長崎県がお金を稼ぎ、市民の生活を豊かにしていくためのツールとしてのホールであると考える。地域間競争の中で、長崎県の優位性は何なのか、仮想敵はどこなのか、九州で一番を目指すのか、全国で一番を目指すのか、そのためにどの様なホールが必要なのか、まずはそこから固めていく必要があると思う。ホールの形状から議論に入ってしまうと、建ってから50年後、100年後に「あそこにあればよかったのに」ということになりかねない。その点については共通認識しておいた方がよいのではないかと思う。

【委員】

 基本的な考え方としては現状、公会堂がなくなり、大きなホールがブリックホールだけになってしまったという状況を何とか打開したい。そのためにも1,000~1,200のホールを作り早く市民の皆さんや文化団体の皆さんが利用できるようにしたいというのが基本的な考え方だと思う。ブリックホールを利用するにあたって、10月・11月は倍率が高く、なかなか利用することができない状況にある。そういった状況を打開するために早くホールを作りたいというのが基本的な構想であると考える。

【委員】

長崎市チトセピアホールの指定管理者をしている。先程、岡山市に新しいホールができるという話が出たかと思うが去年、岡山市議会がチトセピアホールを視察に来ている。その際、市議会の方が気にしていたのが「持続可能なホール運営」についてである。喫緊の課題としては市民の方が利用するホールが足りないということだと思うが、中長期的な視点で考えると文化振興であり、観光であり、教育であり、まちづくり、人材育成であると思う。その様に、喫緊の課題、中長期的な問題、そして公共施設のマネージメントということを考え、50年後にどの様に閉館するのか、転用していくのか、リノベーションしていくのか、そういった視点も含めて考えていくことが我々に求められているのではないかと思う。

【委員】

 今の計画が成り立つ頃、他の施設がどうなっているのかということも考えた方がよい。その頃は市民会館が恐らく築50年を越しており、平和会館についても同様である。公会堂の代わりとしてだけではなく、総合的に考える必要があると思う。

【委員】

 長崎県は今後20年、30年で人口減少が進むことが予想されており、それを止めることは恐らく難しいと思われる。そんな中で文化活動というものも変わっていくのではないかと考えている。会館が専門家を置いて良いものを持ってくるというところから変わっていかなければいけない。もう1つが、市民か活動していく良い場所があれば良いのだという点も変わっていかなければならない。そういったことを前提にして、今後30年の長崎市のことを考えていかないと今回建てる会館というものが中途半端なもので終わってしまう可能性がある。客席が1,000というのは使いやすいが、興行的に考えると中途半端である。市民の小さな活動も増えてきており、大きいところでやるような活動は少なくなってきている。小さな活動で芸術性が高いものも増えてきている。そういった今後30年のことも考えておかないとホールが中途半端なものになってしまう恐れがある。

 もう1点、大事なのが長崎は観光都市であるという点。今回新たに作るホールは市民が活動したり鑑賞したりするのを目的としているものなのか、それとも観光的な意味合いを持たせていくのかということは二律背反である。観光ついでに公演を見ていくということはほとんどない。ホール建設の目的を市民として見るのか観光の意味合いを持たせるのか選ばなければならない。以前、この点について市にお尋ねした時は「優先するのは市民」という返答があった。私はそれでいいと思う。ただ、一方で今はインバウンドなどの観光も大切にされている時代なので市民、観光両方をターゲットにするという考えもあるかと思う。ただし、そうなると高い専門性が求められるだろう。その様に、市民と観光両方をターゲットにするのか、あるいはどちらかにターゲットを絞るのかといったことはホールの基本的な役割を考える際に大事なことになると思う。

 【委員】

「市民のための会館」というところにコンセプトを置いた方がよいのかなと思う。大前提として公会堂の代わりに建築するということであったし、我々文化団体としても活動の場所がなくて非常に困っている。また、公会堂に来ていたようなアーティストが来なくなったり、機会が少なくなっているという現状もあるので市民のためにホールを作ってほしい。

 新たにつくるホールの席数は1,200ということであるが、我々としては1,500を求めているところ。現状としてブリックでも一杯になる状況なので1,000くらいでは厳しいなと思っている。確かに長崎は今後人口減少が進むと思われるが、文化振興をしていくためにはお客さんを呼べるような頑張りが必要であり、今後人口が減るからということでホールを小さくすると、その小さいホールに合わせて文化活動が小さくなってしまう。大は小を兼ねるという言葉があるように、1,500は1,200を兼ねるが、1,200席のホールに1,500人のお客さんを入れることはできない。市民会館とブリックホールの中間と考えても、1,000だと市民会館とあまり変わらない。もう少し多い人数が入れるホールを作るべきではないか。

【委員】

舞台照明を約30年間やっている。現状として9月、10月、11月、12月とブリックホールの予約がとれないといった団体があり、その様な団体は平日に公演を行っている。そういった現状を見ると、早くホールを作ってほしいと思っている。

また、芸術性、専門性の高いホールを作ってほしい。舞台規模としてブリックホールでは大きすぎる、市民会館では小さすぎるという問題も起きている。先日もあるイベントを市民会館で行ったが舞台セットが入らず、舞台セットを切ることで対応をしていた。これをブリックホールに持っていけば、入ることは入るが距離感が遠すぎてお芝居には向いていない。そういった現状を踏まえ、個人的には800~多くても1,200程度のホールが欲しいと思っている。

【委員】

現状として本当にブリックホールだけでは足りない。ブリックホールの予約決定会に7団体~8団体、多い時では15団体来ることもあるが公演ができない団体がある。1日も早くホールを作っていただきたいという願いはあるが、十分な議論なく早く作ってしまったがために後から色んな問題が出てくるといったことがないようにして欲しい。ホールの建設にあたっては市民に寄り添ってもらいたい。以前使っていた公会堂が無くなってしまい、また、ブリックを使うにしても予算上厳しいといった理由で公演ができない市民の方がいらっしゃる。そういったことを考えてみんなが使えるホールを建てて欲しい。

【委員】

先程、キャパの話が出たかと思う。市民会館は974となっているが、実際に2階席の現場をご覧になったことがある人はいるだろうか。2階はものすごく使いにくい。椅子の段差が高く、これまでよく事故が起きなかったなと思う。キャパを考える際に、単純に1,000といった収容人数だけを考えるのではなく、客席から舞台がよく見えるということも含めて、安全・安心の会場を作るという視点も非常に大事なことなので忘れないで欲しい。

また、先程、高さが足りないという話も出たが、何とか長崎で公演したいということで文化団体は努力している。我々は来年60周年を迎える。この60年間の間、良い芝居をしようということを考えてやってきたが、別の問題として脇にあるのが会場問題である。県や市に要望を出しながらずっと活動をやってきた。今回、公会堂が無くなったことで会場をおさえるのが困難になり文化団体はどうしようか右往左往している。速やかにホールを作ってほしいと思うし、現状を踏まえ、また現場を見た上で新たな文化施設をどの様にすべきかを設計してほしい。

 【委員】

 劇場のピークを何年に設定したらよいのかを考えている。公会堂が53年で閉館したと思うが折り返しの26年とか27年くらいにピークを持ってくるのがよいのではないかと個人的には思っている。今、長崎ブリックホールが20年であるが現在、色んな問題点を抱えていると思う。これはピークの設定を間違えたのではないかと考える。もう少し先のことまで考えたほうが良いのではないかと思っており、これから30年後にはホールに求められる役割というのも変わってくるのではないかと考える。そのホールを使いどの様な文化芸術活動を市民の方に与えていくのか、せっかく様々な分野の方が集まっていただいているので話を聞いてみたいなと思った。

 【委員】

 勤務先で展覧会やコンサートを開く部署にいる。今年度はブリックホールで7回お世話になっている。先程からの文化団体の皆さんの意見はその通りだと思うし、コンサート等を開く側の立場からしても長崎は会場が取れないで有名である。長崎では会場が取れないから熊本に行ったり佐賀に行ったりということもあり、惜しいことをしているなと日々感じていたところである。その様な中、新しい文化施設ができるのは良い事だと思う。では、どのくらいのサイズのホールが必要なのかということであるが、1300席はどうだろうかと思っている。その理由としては、人気がある方の出演料は大体500万くらいであり、チケット1枚6000円で販売するとなると、1300席であれば780万円の売上になる。サイズが大きすぎるということであれば、1階席を900、2階席を400として、必要が無い場合には1階席だけの900を使うという形で運営していけばよいのではないか。そうすれば市民団体の皆様の要望にも応えられるのではないかと思う。

 【委員】

皆さんとは違った観点からの意見を申し上げたい。皆さんのおっしゃることはもっともだと思うが、今のところ市民の方が使いやすいようにということで貸館としての議論が中心となっている。貸館としてだけではなく自主的にホールを使って長崎のブランドやステータスを上げるという議論も必要になるかと思う。単なる貸館ではなく、都市戦略としてどのようにあるべきなのかということも並行して議論した方がよいのではないかと思う。

【委員】

 私は各都道府県の施設の発展を見てきたが、後から建てる建物ほど段々良くなっている。それは前にできている施設を十分調査し、より良いものを作ってきた結果。今回の施設も専門家と利用者の意見を十分に聞いて、いい美術館・博物館・ホールを作って欲しい。今まではそれが足りなかった。どうせ作るなら「あそこでやりたい」と世界から人が集まってくる施設が欲しい。そうすれば文化的にも観光的にも発展するのではないかと思っている。どうせ作るなら国立の西洋美術館のような歴史的で価値のある施設を長崎にも作って欲しい。そうすれば観光に繋がり、人も集まってくる。そして利用者に満足感をもたせるような施設となるだろう。

【会長】

 一回目の会議のときに委員の方から県庁跡地の一等地に作るのだから街のランドマークになるようなものをとの発言があったが、そのとおりだと思う。世界の美しいホール25選というものがあるが、福井のハーモニーホールが日本で唯一選ばれている。長崎にも「あのホールはいいね」と言われるようなホールを作りたい。ちなみに福井には1400のホールと600の小ホールがあって、600は稼働率が良いが、1400の方は苦戦している。文化庁が推進している稼げる文化財が長崎にはあるので、文化資源とホールがうまい具合にタイアップして文化を作っていき、よその地区では出来ないようなものを作らないといけない。ただ資源を使っただけの大型の有料公民館を作ってもしょうがない。

【委員】

 ちなみにその福井のホールはどういった形で作ったのか?例えば設計者の方が市民の方々と時間をかけて調整して作られたなど。

【会長】

 一つ分かっているのは亡くなられた指揮者の岩城宏之さんが設計段階から関わっていた。発信もされて、日本にある素晴らしいホールの一つとして肩入れをしていた。

【委員】

 福井は街から外れたところにあり、広い土地もあった。市民のために作るのか、観光のために作るのかというところだが、基本的にはお客様は市民。こういった会議に市民は入っていないが、利用者の大多数は市民であり、市民の声を反映していかなければならない。

【委員】

 基本方針として、「伝統を守る」ということを入れていただきたい。尺八や三味線などは人口が減っていて、このままいくと絶滅してしまう。小さなホールでもいいので手軽に使える場所がとにかくほしい。鹿児島のホールは能楽堂が建物の中にあった。長崎には能楽堂が無いので、小さくても構わないので能楽堂を設けていただきたい。

【委員】

 美術の観点から言うと、大きな美術館は県の美術館などがあるが、小さな個人展が開催できるような場所が少ないので、例えばブリックホールの玄関のような、ホールに入る前の入口のところに展示や市民の方々が交流でき、ホールで開催されている催し物の関係物を展示できるブースを設けて欲しい。展示ブースがあれば、休憩や公演の間の待ち時間を過ごしていただけるだろう。そこにイベント情報が掲載されていれば、観光にもつながる。一番言いたいのは、小さな子どもがたくさん利用でき、たくさんの人が同じことを共感でき、楽しめる場になってほしい。

【委員】

 すべてを盛り込むのは難しいだろう。音楽をする立場から言わせてもらえば、音響の良いホールが欲しい。ただ、音楽専用のホールを作るのは厳しいだろう。その中で、せめてもの要望を聞いていただけるならば、クラッシク音楽はPAを使わずに演奏するので、サントリーホールや福井のホールのような優れた音響設備のホールで子どもたちが初めてクラシックの生演奏を聞くのと、ブリックホールで聞くのとでは感動が違う。規模については1000から1200が着地点にはなるのではないかと思っている。規模を調整する際は1階席だけを使用できるようにし、なおかつ良い音響設備が備わっているホールが望ましい。

【委員】

 響きがいい音響に触れる機会は大事である。長崎には響きが良いホールはない。県庁跡地にできるのであれば、見晴らしが良く、場所的には良いので、何かできそうではある。

【委員】

 県庁跡地に中規模の公民館を作るのはもったいない。石川県の七尾市に能登演劇堂というものがあり、そこはステージの奥が開き、背景に森が現れるといった演出がある。長崎だと日本の窓口であった海が見え、その場所に作った理由もできる。突拍子のないアイデアだがそういったものもいいかなと思った。

【委員】

 コンセプトとしておもてなしに最高のホールにしたい。グレードの高いハードとソフトを揃えることで出演する人、見に来る人以外のホールに来ない人に対しても直接的ではないが効果はある。行く予定はない人も、ホールが出来たことによって人が多く来訪し、賑わいが出てきたと感じさせることをコンセプトにしてはどうか。

【委員】

 先月金沢市に伺った際に、金沢市はインバウンド向けの立派なホールが多いが、立派なホールほど、社会的弱者を取り込みにくくなっており、そこを取り込んでいくことが今後の課題になると石川県は語っていた。興行的な視点で見れば、市民はお客様であり、文化愛好家だけ喜ばせていいものか。ローカルなまちづくりを進めるのであれば、社会福祉的な観点というのは不可欠であり、そこを忘れてきらびやかなホールを作るのは今の時代に沿わない。

【副会長】

 県庁跡地は長崎の中心であり一等地なので、そこにホールを建設することでお客様の動線が変わってくるだろう。公演の前後に街に気楽に食事に行けるというのは今までなかった。会長が言われたシンボルになるような愛されるホールを建設すべき。利用に関しては、先日ブリックホールのコンサートに行ったが、多くのお客様が大ホールに入っていく時にエスカレーターを止めて、お年寄りに階段を上らせていた。子ども達が使いやすいホールをとの意見も出ていたが、お年寄りが増えていく長崎なので、お年寄りに寄り添った人に優しいホールにしていただきたい。

【委員】

 エスカレーターを止めたのは危険を回避するため。そういった不便なことがないようなホールにするためにも話し合っていきたい。

【委員】

 なぜブリックホールがそうなったかというのは、作る段階で十分に色んな人の意見を聞いた上での建設でなかったからであり、今回は二の舞にならないように十分に検討を重ねていってほしい。

【委員】

 大事に考えてもらいたいのは、一等地に建設するので、観光に来る人の玄関口になるような施設であり、世界に発信するような建物を作らないといけない。使わない人から見ると貸館としか見られないのは勿体ない。美術鑑賞ができたり、子どもが遊びに来たりするような施設にしてほしいとの意見が出たが、同様にホールだけで考えていくよりも県庁跡地に建てるということで観光客の方々の利用を念頭に置いて今後は協議していくべき。

【委員】

 社会的に弱い立場の方だからこそ、きらびやかなとこに上がりたいといった考えもあるのでは。基本的な考えとして、社会的に立場が強かろうがそうでなかろうが、どちらの人にも出たいと思わせるような、出たら喜んでいただけるような施設にしたい。決して二律背反のものではなく、コンセプトとして並び立つものなので、事務局の方でしっかり整理していただければ良いホールができるだろう。

【会長】

 障害のある方や金銭的に難しいなど、社会的に弱い方などを包括的にケアしていくことも文化の方向である。そういった人たちを迎え入れるには、ハード面の整備と運営が必要である。例えば、補聴器の方も音楽が聞けるようなスペースを設けるなど、全国的にも事例があるのでそういったところも考えていきたい。

【委員】

 歴史をつなぐ、歴史を作ることはとても大事なこと。今提案されている場所は歴史のある場所で、これを活かしたものを作るべき。能登の演劇堂の話を聞いて、長崎でも同様のものが作れると感じた。ブリックホールができた当初は残響(足元の音)がすごくて、後ほど施工したと聞いた。音楽堂を作ればそういった不便なところもあるので、ホールを作るときはどういった目的で作るかということが大事。

【会長】

 今年度3月までの議論を深めていくためにも、今日頂いた意見をまとめ、論点を整理したものを次回の会議の前に皆様にお示ししていく。

お問い合わせ先

総務部 行政体制整備室 

電話番号:095-829-1124

ファックス番号:095-829-1410

住所:〒850-8685 長崎市魚の町4-1(9階)

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