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平成29年度第3回 長崎市入札監視委員会

更新日:2018年3月5日 ページID:030956

長崎市の附属機関について(会議録のページ)

担当所属名

理財部 契約検査課

会議名

平成29年度第3回 長崎市入札監視委員会

日時

平成29年11月14日(火曜日) 10時00分~12時00分

場所

長崎市役所本館地下1階 議会第3会議室

議題

1 抽出事案の審議

審議結果

事案審議

1 西部下水処理場余剰汚泥濃縮設備改築機械工事【制限付】

【委 員】
最終的に入札参加者が1者しかいない。工事実績というものがどういうものなのかは詳しく分からないが、入札参加申請5者のうち2者は実績要件不可で否認となっており、当初から受ける可能性があるのは落札者のみだったのではないか。

【事務局】
今回の工事は、余剰汚泥濃縮設備であるが、この機械は日本全国でも9社のメーカーが供給可能である。実績を求めた理由であるが、機械本体に付帯する機械がたくさんあり、貯留槽、汚泥供給ポンプ、薬品の注入装置などいろいろなシステムが複合している。また、この機械は既設の機械との連携を図らなければいけないため、既設の機械を止めずに施工しなければならないということから、トラブルなく履行できるために49,300m3規模の処理場で機械濃縮設備の機械器具設置の施工実績があることを条件とした。2者否認した理由としては、1者については、機械の種類が異なっていて、脱水機の設置を実績として出してきたが、今回は余剰汚泥ということで少し違うということから否認している。もう1者は、機械の改築ではなく整備実績を提出したため、改築とは異なることから否認している。応札者が少なかったことについては、機械を動かしながら、古い機械を新しい機械に入れ替えるという難しさ、施工場所が狭いといったことから敬遠されたのではないかと想像している。応札した1者については、西部下水処理場での他業務の施工実績もあり、現場の実情を分かっていたことから応札してきたのではないかと考えている。

【委 員】
応札者が少ないケースについて、技術的な問題があるという説明をいつもされるが、なんとなく理解はできるが、参加承認業者が3者だったにもかかわらず、なぜ最終的に1者になったのか疑問である。次の事案でも同じであるが、どうしてそうなるのか不思議である。また、このようなケースでは入札率が高い。高い技術力が必要というのは分かるが、入札率が高い理由はわからない。入札率が高いことに対する対策を何か実施しているのか。

【事務局】
入札率が高いことについて、市も高止まりの状況を改善するために、たくさんの業者に入札に参加してもらわなければならないと考えている。競争性を発揮するための対策だが、一般的な工事では市内業者への発注としているが、今回の工事では、市内には経験のある業者が少なく、競争性が保てないため、今回は市外の業者まで入札参加ができることとしている。また、全国的に調査した結果、同規模の処理場で同工事の実績がある業者が24社ほどあった。想像ではあるが長崎から遠いなどの理由から、参加者が少なく、また、現場を知っているところが有利になるというのはある程度仕方がないと考えている。ただ、これだけでは入札率の改善にはならないため、機器の選定の仕方などを研究していきたいと考えている。

【委 員】
今、研究という言葉を使われたが、基準を決めて事業を実施する中で、異例なことが続いたら、なぜだろうと検証し、具体的な対策をうっていく必要があると思う。

【委 員】
難しい工事で、実績が無いと安心して発注できないと思うが、実績がない会社も実績を作ることができるような取り組みはできないか。次世代の育成というか、参加できる業者を何らかの形で増やしていかないと、いつまでもその1者しかできないということが続いていくのではないか。今後の研究にどうやったら、経験のある業者を増やせるかという視点も踏まえていただきたい。

【事務局】
機械・設備工事であるので、メーカーや実績のある会社は外に技術を出したくないということもあり、競争相手が増えていかないということはある。ただ、市としては、地場の業者に積極的にメーカーと組んでもらって、下請になるとかJVに入ってもらうということにより、技術を高めてもらうようお願いしている。少し時間はかかると思うが続けていきたいと考えている。


2 高尾2号減圧槽整備工事【制限付】

【委 員】
4者参加申請して、1者入札し、落札率100%というのは不自然な感じがする。そうなった経緯を教えてほしい。

【事務局】
本工事現場は、工事箇所までの道幅が狭いため工事車両が横付け出来ず、生コンクリートや型枠といった建設資材や掘削した土を機械ではなく、人力で運搬しなければならない。そのため作業効率が悪くなり、金額が小額であることも含め、利益率が上がらないので100%で入札したのではないかと考えられる。

【委 員】
なぜ入札率が100%になるのかよく分からない。予定価格に問題があるのか。環境が厳しいとか、技術力が必要といったことは当初から予定価格に織り込んでいるはずだ。それなのに100%というのはやはりおかしいと思う。金額が少ないというのは関係あるのか。

【事務局】
設計においては、人力による運搬費用を積算基準により計上している。積算基準の見直しについては検討する必要がある。

【委 員】
入札者が少ない案件は入札率が高くなっている。何かあっているのではないかと思わざるを得ない。研究をするにしても、なかなか答えは出ないかもしれないが、何か手を打つべきではないか。

【委 員】
4者参加申請して、応札者が1者で入札率100%ということは、4者での話し合いがあって、どこが受注するというのが決まっているのではないかと疑ってしまう。若しくは、基準に沿った見積りをしていると思うが、その基準自体の見直しが必要な内容で、かろうじて入札できたのが1者だったのか、どちらかではないかと思ってしまう。現場には細かな事情があると思うが、一般市民としてはそのような素朴な疑問が浮かぶということを認識してほしい。


3 上小島1丁目・中小島1丁目(径100粍)配水管布設工事【制限付】

【委 員】
このような工事は周辺の住民からの訴えで施工することになるのか。若しくは耐用年数が基準を超えたからということで施工することになるのか。

【事務局】
地元の方から漏水があったなどの情報が入ってから布設する場合もあるが、今回の場合、漏水事故があったわけではないが、布設年度など、いろんな条件を基に評価を行い点数を付け、点数が高い順に直しているのが現状である。計画どおり工事を行いたいと考えているが、長崎の約7割が斜面地であり、このような山手部と布設しやすいところを兼ね合わせて発注したいが、どうしても山手部だけの発注も出てくる。

【委 員】
質問の趣旨は、全国的な人口減少のなか、長崎市においても将来的に人口が減っていくと予測されている中で、既に空き家もかなり出てきている。長崎市も苦労していると思うが、そういった中で、従来の基準でやっていくと、無駄金を使ってしまうことになるのではないかと心配がある。

【事務局】
既設の管は150ミリの管を使用していたのをダウンサイズして100ミリのものを使用している。将来的にも150ミリの管を取り替える時に、安定して水が流れるように、50ミリに直すとかダウンサイズを基本に考えながら計画している。


4 中部下水処理場重力濃縮ドラムスクリーン整備工事【随契】

【委 員】
同種の発言を過去にもしているが、随意契約の案件は決定率が高い水準となっている。公平性の観点からそれでいいのかと疑ってしまう。入札の場合は業者は90%くらいで落札しようとするわけだから、公平性と言われるのなら、一般競争入札の落札率が95%くらいになるようにして、入札と随契の差を小さくすればよいのにとさえ思う。どうしても高くなるというのは理解できるが、市はそれをどうにかしようと対策をしたのか。

【事務局】
随意契約の決定率が高止まりするのは課題であると認識している。随意契約であれば、その企業しかその工事ができないということで、如何ともしがたいというところがあり、技術的なノウハウあるいは特殊な部品の供給についてはその会社しかできないという状況になっている。こういった工事の積算を市がする場合、当該メーカーから見積をもらわなければできない。その見積を基に他の機械との比較をして高い金額で見積っていないかなどを精査して積算金額の適正化を図っている。そのような中で、どうしても競争相手がいないということになれば、業者はできるだけ高い金額で見積を出し、予定価格を下回れば決定できるということになるため、駆け引きみたいなところもある。市としても、予定価格を適正化することで、金額が高止まりしないよう工夫をしている。決定率が高いということについては制度的なこともあり、それをどうすべきかということについては、現状としてはなかなか難しい問題と認識している。

【委 員】
長崎県などでは、入札制度を評価する評価委員会がある。やはりこのように入札制度が公平でないと思えることが続く場合は研究をしないといけない。難しいのはわかっている。しかし、予定価格の積算の際、技術力や難易度は既に織り込んでいるにもかかわらず落札率が100%に近いくらい高いというのは、制度自体を見直さないといけないのではないかと思う。

【委 員】
24年経っているということで、このドラムに投資した金額というのは分かっているか。過去において同様の整備を行ったのか。耐用年数もかなり古くなっていると思うが、今回この整備を行ったことによって、何年位もつのか。これを今度新品と替えるというような計画があるのか。

【事務局】
整備履歴については平成15年度、19年度、24年度と、ここ最近では5年周期で行っている。細かい点検整備は自前で整備しているが、規模が大きい整備工事は前述の3回である。24年経過し老朽化しているため、本来なら改築更新も選択肢として考えられるが、長崎市の人口減少により、流入下水量も減少しており、中部下水処理場そのものを平成35年度まで使い、その後機能を停止する計画である。機能停止後は西部下水処理場に汚水を送って処理する計画であるので、今後中部下水処理場の全機器について改築する予定はない。機能停止までの間は整備工事で対応する予定である。


5 伊良林小学校給食室移設等工事【制限付】

【委 員】
技術的に難しい工事だと思うが、3者入札のうちなぜ2者が予定価格を超えて入札したのか。また、落札者についても落札率が高い。理由を教えてほしい。

【事務局】
なぜ2者が予定価格を上回って入札したのかは不明であったため、業者に聞き取りをしたところ、「業者としては積算を行うことも業務の一環であり、その成果として、予定価格にとらわれず入札を行った。」との解答であった。落札者の落札率が高かったことについては、専門業者が少なかったこと、特殊な工事であったことが原因ではないかと考える。専門業者から見積書を徴取して積算した入札額であったと聞いているが、九州でも見積先が5社程度であり、長崎市は積算の際に3社から見積を徴取している。入札者が見積を徴取した業者が、長崎市が徴取した業者と異なっていたことが要因ではないかと考えている。

【委 員】
今回の工事は伊良林小学校の全面改築の一環として出てきた工事であり、当初計画どおりのものであるため、入札参加申請が7者からあったと思うが、いざ蓋を開けたら、特殊な工事で手間がかかり、コストもかかるということで、予定価格をオーバーするところも2者出てきたというふうに理解すればよいのか。

【事務局】
そのようなことも推測はできると思う。ただ、自分たちと取引がある業者に見積を依頼したらたまたま高かったということもあったのかもしれない。落札者については、自分の会社のつてで見積してもらった結果が予定価格の範囲に収まりその金額で入札したのかもしれない。入札していない4者については、取引がある業者に見積を徴取した結果が予定価格の範囲に収まらず辞退したのかもしれない。

【委 員】
曳家というのは初めて聞いたが、通常はあまりない工事なのか。また、安全性には問題ないのか。大きな建物をずらして移動させるというのは心配な気もする。

【事務局】
曳家が珍しい工事かということだが、市が実施した工事としては、平成25年度に唐人屋敷の蔵の移設、平成26年度に松山の弓道場の看的所という施設など、小さな施設は行っているが、これだけ規模が大きい施設は私の知る限りない。安全性の問題であるが、人力で掘っていってジャッキで上げる工事は、文化財の基礎の工事などでよく行われている工事で、もちろん安全性に万全を期して行う。そのノウハウが特殊な工事であると考えている。民間で曳家の工事がどれくらい行われているか把握はしていない。

【委 員】
曳家方式と建て替えではコストは相当差があるのか。文化財などは分かるが、普通のビルなどは建て替えたほうが安上がりではないかと思うのだが。

【事務局】
古さによっては経年劣化も加味したうえで建て替えたほうが安い場合もある。しかし、この建物は、平成25年度に建設されており、文部科学省の補助金も受けている。10年以内に撤去や解体をするということになれば補助金返還ということもある。金額についても、建物だけで言えば、今回1億3千万円くらいであるが、そのうち外構工事や山留工事に5千万円くらいかかるので、8千万円程度の工事である。新築時では、9千万円程度である。


6 情報システム課無停電電源装置改修工事【随契】

【委 員】
決定率が89.25%と他の随契のものと比較して低いのはなぜか。これまでの説明と異なる理由を教えてほしい。

【事務局】
確かに他の随契のものと比較して決定率は低い水準となっている。今回の工事についても、他の工事と同様にメーカーに見積をとり、市の積算要領に基づいて積算を行ったが、見積する際、業者が改めて積算を行ったところこのような結果になったのではないかと推測している。

【委 員】
随意契約なのに他の案件と違い、90%を下回る水準なので、今回の事案として抽出されたものと思われる。積算の際に徴取する見積はパーフェクトではないだろうから若干の数%のずれは出てくるものだろうが、それにしてもその差が大きいのではないだろうか。

【事務局】
今回、工事に必要な品物としてバッテリーを購入するに当たり、予定より安く仕入れることができるようになったのではないかと推測される。メーカーでしかできない無停電装置の設定や試運転は、自社で見積る部分であるが、改めて積算した結果このようになったのだろうと思う。

【委 員】
新庁舎建設の計画がある中で、現庁舎に手を施すことについて、緊急性があるからこれを行うということか。

【事務局】
この施設は市役所にとって重要な施設であり、14年程度経過しているということで、バッテリーの耐用年数が経過しているため、だんだんと性能が劣化していることから交換するに至った。最終的には新庁舎で新設するということになる。新庁舎は、現在基本設計を行っており、来年実施設計、数年かけて建設ということになるが、今のシステムとしては5、6年くらい使用すると想定しており、新しいバッテリーと今回撤去するバッテリーは、仕様を変えている。今回設置するバッテリーは容量を約半分に落としており、耐用年数についても、新庁舎で新設することを踏まえて、5年程度と短いものを使用している。現行の施設と同等のものを整備するとなれば、2倍から3倍程度の費用がかかるということで、今回は、新庁舎の計画、コスト、これまでの停電の実績などを加味した設計としている。


7 黒崎漁港海岸堤防等老朽化対策工事【指名】

【委 員】
指名を行った業者は全部で何者か。応札した業者が両者とも100%で入れているが、その原因は何か。

【事務局】
指名した業者は6者である。100%の応札の理由としては、入札時は水産農林部が所管しており、そちらで聞き取りを行ったところ、設計書のとおりに積算したらこのような結果となったと回答を得たと聞いている。業者としては、予定価格で実施するメリットがなかったと考えられたことや、是が非でも落札したい事案ではなかったということが推測される。

【委 員】
2者とも積算の結果が100%というのは不思議な感じがする。

【事務局】
たまたま同じ結果になったと聞いている。

【委 員】
指名競争入札ということで、旧町の業者に限られるので、何らかの話し合いが行われたのではないかと思ってしまう。その点について市はどう考えているのか。

【事務局】
今回、金額も小さく、同額の入札ということで、疑いの余地があるというのはもっともだが、業者への聞き取りの結果としては、たまたま同じ結果になったと聞いている。

【委 員】
通常、堤防の工事は県が行うものではないのか。

【事務局】
県が管理している漁港は県が工事するが、市が管理する漁港は13漁港あり、北総合事務所の管轄は2漁港ある。そのうちの1つの漁港の工事を行っているものである。

【委 員】
市が管理する漁港もあるのか。

【事務局】
漁港にも種類があり、三重地区の長崎漁港のような大きな漁港は県の管理であるが、黒崎漁港のような小さい第1種漁港というのは、市が管理する漁港である。


<事務局報告>
指名停止措置の運用状況について
【委 員】質問なし

お問い合わせ先

総務部 行政体制整備室 

電話番号:095-829-1124

ファックス番号:095-829-1410

住所:〒850-8685 長崎市魚の町4-1(9階)

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