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長崎市総合計画審議会(第1回第1部会)

更新日:2018年1月9日 ページID:030712

長崎市の附属機関について(会議録のページ)

担当所属名

企画財政部 都市経営室

会議名

長崎市総合計画審議会 第1部会(交流と平和)第1回

日時

平成29年7月28日(金曜日) 13時55分~16時15分

場所

長崎市役所本館4階 教育委員会会議室

議題

1. 基本施策A1「歴史・文化遺産を守り、活かし、伝えます」の評価
2. 基本施策A2「景観、まちなみ、自然を活かし、まちの質を高めます」の評価 

審議結果

■議題1 基本施策A1「歴史・文化遺産を守り、活かし、伝えます」の評価

〔基本施策主管課説明〕

【委員】
個別施策A1-2の成果指標として、歴史文化博物館、歴史民俗資料館等の常設・企画展の入場者数をまとめて計上しているが、施設ごとに示さなければ、成果がわからないのではないか。また、企画展には、施策の目的と関連のない内容も含まれると思うが、そうした分析は行っているのか。

【担当課】
企画展の実績を含めることについては、後期基本計画策定時の成果指標及び目標値の設定時にも検討を行い、歴史・文化遺産に対する市民意識を高めるため、歴史文化博物館に入館していただくきっかけとして、すべての企画展を成果の対象とした経過があるが、今年度の企画展の開催状況を踏まえ、今後の目標設定については検討課題であると認識している。
各施設ごとの入場者数については、後期基本計画を策定した際に、合計での指標と決定したため、資料としては掲載していない。

【部会長】
後期基本計画を策定した際は、すべての施設、すべての常設・企画展を含めた実績を成果指標として設定した経過はあるが、委員の指摘を踏まえ、参考資料として、施設別、常設展・企画展別の内訳が分かる資料を提出すること。また、施策の目的を踏まえた目標設定のあり方については、今後、検討し、事務局とも調整すること。

【委員】
個別施策A1-4の成果指標は、施設への入場者数となっているが、地理的に有利でない外海地区の達成率が高い状況となるなか、達成率が低い理由は本当に熊本地震の影響だけなのか。

【担当課】
観光統計においても、平成28年度の世界遺産等の各施設の入場者数は、前年度に比べ全体的に下がっている。評価シートには平成28年度の数値しか示していないが、目標値の設定内容によっては、前年度よりも入場者数が下がっていたとしても、達成率は高いという結果となっている。

【部会長】
今の点は、例えば、参考資料として前年の目標や実績を示すことで、今年度の実績との比較や目標設定の考え方などの理解も深まると思うので、今後は対応をお願いしたい。

【委員】
個別施策A1-4について、さるくの対応を現場で行っている視点からの意見となるが、例えば、小学校や中学校の修学旅行では、概ね、1日目に平和公園周辺、2日目にグラバー園や大浦天主堂周辺を訪れる行程が多いが、最近は、グラバー園や大浦天主堂周辺のさるくは、ほとんどなくなっていると実感している。これは、修学旅行が、周辺部での体験学習・体験宿泊に流れている傾向があり、市中心部で宿泊していないことが影響しているのではないかと考えている。
先ほど説明のあった入場者数の減少について、どういう層が減少しているか分析することで、今後の傾向や対応を検討する参考になるのではないかと考えているが、数値等があればお示しいただきたい。

【担当課】
市全体の分析ではないが、修学旅行生は児童・生徒数の減少率ほどではないものの減少傾向にあり、それに加えて熊本地震の発生という状況がある。修学旅行は、2年程先までの予定を立てることから、熊本地震で減少した分が翌年にすぐ戻るとは言えないが、その誘致については、長崎国際観光コンベンション協会と連携し、即効性のある対策と、長期的な児童・生徒数の減少への対策という、2つの視点で取り組む必要があると考えている。

【部会長】
今の委員のご指摘は、次回の基本施策A3「交流のための都市機能を高め、交流を促進し、賑わいを創出します」の評価の際に、主管課の観光政策課から説明を求めたいので、事務局の方で調整をお願いしたい。

【委員】
今、部会長に整理していただいた件で、クルーズ船の増加等に伴う外国人観光客の増加が、市内の観光施設への入場者数にどういう影響を与えているのか、また、旧市内への観光客を、いかに周辺地区の交流人口の拡大に結び付けるかという考えについて、基本施策A3の評価の際に確認したい。

【委員】
個別施策A1-2で、「長崎年表 平成元年~25年」の発刊の内容が記載されているが、同年表の販売状況はどうか。

【担当課】
長崎年表については、例えば市内の小・中・高・大学に提供しているほか、図書館等の身近な施設に配付することで、市民の方にも見ていただくこととしている。大型書店等において販売を行っているが、個人の購入は少ない状況で、現在の販売部数は数十部程度となっている。

【委員】
個別施策A1-2の文化財サポーター活動として、旧唐人屋敷の活動等が記載されているが、市指定史跡内には他にも土神堂や天后堂などの施設があるものの、観光客が非常に多く来場する長崎ランタンフェスティバルの際の臨時的な補修程度しか行われていない印象がある。

【担当課】
文化財サポーターの活動については、今後も様々な活動を検討したい。施設の整備については、地域の皆様からのご意見もいただいており、対応にはある程度の予算も必要となることから、全体的な調整を含め、今後、検討することとしたい。

【委員】
予算が必要な部分は明確に言えないとは思うが、現在、福建会館について整備を進めていることは承知しており、その次にはどこをやるといった、大まかな内容でも示せないか。

【担当課】
市指定有形文化財である福建会館については、補助事業として、平成30年度までの事業として実施するが、その後も、市が所有する施設については対応したいと考えている。

【委員】
先ほどの委員の旧唐人屋敷に関する質問に対して、予算や地域の意見はあるかもしれないが、施策評価として議論しており、計画的な整備の考えの有無などについて説明を行うべきだと思う。

【担当課】
福建会館については、建物の現状を踏まえ、優先的に取り組んでいる。
市指定史跡内の整備については、来場者が多い中、環境整備について地域からの要望が多い中で、対応できる部分から取り組むということで、平成29年度においても、国の景観まちづくり刷新支援事業を活用し、周りの広場的な部分について整備を行うための実施設計に取り組むこととしている。しかし、将来的な整備の基本計画がない状態であることから、今後、検討する必要があると考えている。

【委員】
長崎に来ていただいた観光客の声を拾うという意味で、例えば、軍艦島クルーズ利用客へのアンケート調査は行われているのか。

【担当課】
軍艦島クルーズを利用する観光客へのアンケート調査については、クルーズ運行会社の協力を得て、昨年度は来訪者調査と今年度はアンケート調査を実施している。

【委員】
アンケートを活かし、軍艦島は何が良かったのか、また、それを踏まえ、他の施設の入場者数も増えるようするにはどうしたらよいのかという視点で取り組むことが大切だと考えている。

【委員】
東京と京都を除けば、これほど多種多様な文化財が存在する所は長崎市以外にはないと思うが、それは長崎市の強みでもあるし、文化財行政を担当される職員にとっては、大変なことだと思う。評価結果がBbとなっているが、どれだけ頑張っても、これが最高点ではないかと感じる。
今後は、長崎学研究所が市民と同じ目線で啓発を行い、市民を巻き込むかだと思う。

【委員】
前回、委員として評価を行った際から、目標値の設定が気になっている。
それぞれ志を高く持ち、後期基本計画として、平成32年度までの高い目標値を立てているが、大きな状況の変化があった際には、修正することも考えなければ、審議会で私達がいかに最大限努力していると感じていても、評価結果は非常に低くなってしまう。
使命感から高い目標を設定することも理解はするが、やりがいのある目標設定を行わなければ、絵に描いた餅になり、結果的に職員のやる気もなくなるのではないか。

【担当課】
成果指標の達成状況については、特殊要素等を含めて分析しながら、評価に取り組みたい。

【委員】
例えば、今回の熊本地震などの状況が生じた場合に、私達、民間では、地震が無かった年の実績との比較を行うなど、臨機応変な対応を行っている。前年度の実績等を示すことで、例えば、地震のなかった年よりも増えたのであれば、地震という特殊要素があってもなお増加したという理解も深まるなど、これまで委員から出された質問にも答えられると思う。

【部会長】
様々なご意見をいただいたが、基本施策A1「歴史・文化遺産を守り、活かし、伝えます」の評価は、議論の経過を踏まえ、Bbという評価結果で妥当と判断してよいか。

 (異議なし)

【部会長】
最後に、担当課から、今後の展望を一言ずつお願いしたい。

【担当課】
長崎学研究所は昨年の4月に開設し、長崎学の振興と継承、また、そのための人材育成という3つの柱を立てている。長崎学の研究は、専任の研究部門がしばらくの間、長崎市にはなかったため、今後、4人のスタッフにより研究を進める。また、普及啓発として、各種公開学習会や、各大学や研究団体との連携会議、情報交換を行い、すそ野を広げる。人材育成は、子どもたちを対象としたコンクールや、学習会に参加していただいた方に講師として活動していただく機会を提供するなどの取組みを進めることとしている。

【担当課】
出島については、昨年新たに6棟を復元し、今年の11月にはいよいよ表門橋が完成する。ハードの整備は進んでいるが、「世界とつながる出島」を歴史だけではなく、世界との新しいつながりを生み出すため、この資産を活かして取り組みたいと考えている。成果指標も外国人を意識した内容を設定しており、全体の約1割を外国人観光客で見込むこととしている。熊本地震の発生もある中、外国人観光客については、クルーズ船ではなく、個人の外国人観光客が出島の魅力を理解した上で来場しており、今後も期待したい。
また、出島の完全復元に向けた長期的な取組みとして、保存活用計画を策定するなど、表門橋完成後の、次の目標に向けた取組みも行っており、引き続きご支援賜りたい。


■議題2 基本施策A2「景観、まちなみ、自然を活かし、まちの質を高めます」の評価

〔基本施策主管課説明〕

【委員】
先ほど評価したA1は歴史・文化遺産を守り、活かすという施策だったと思うが、個別施策A2-2において、新大工町地区市街地再開発事業について記載されているが、再開発においては、27階建てのビルの建設が予定されている。新大工町地区を活性化させるという趣旨は理解できるが、長崎市全体の景観から考えたときに、27階建てというのがどうかという思いもあり、その点を市はどのように考えているのか。

【担当課】
市においては、景観計画を策定し、その中でも、重点的に景観を守る地区を「景観形成重点地区」として8地区を指定している。新大工町エリアは、景観形成重点地区ではなく、商業を活性化して長崎を盛り上げる地区として整理している。
守るべき景観は守り、それ以外の地域においては、商業やまちの活性化に向けた検討を進めるなど、メリハリをつけたまちづくりを進めている。

【委員】
個別施策A2-2について、資料記載の取組みの内容は理解しているが、まちには昼間の顔と夕暮れの顔と夜の顔があると思う。クルーズ船の乗客や船員、あるいは、市内に居住する外国人も増えており、現場では、夕暮れから夜にかけて、特にWi-fiが使用できる場所に外国人が多く集まっていることから、危険を感じるわけではないが、違和感があるとの声も聞いている。そういうマイナス面について、市としてどう考えているのか。

【担当課】
夜に限らず、昼間においても、トイレの利用について、例えば多目的トイレで、次の人が使えない状況にしたり、長時間使用したりする等の問題もあるなど、対応を要する点があることを認識している。それら一つひとつに適切に対応することで、国内外から観光客に来ていただける環境と、市民生活とが両立できるような形をめざしたいと考えている。
Wi-fiについても、電車や商店街など、利用できるエリアを広げ、1か所に集中する環境の改善に向けた検討を行っている。

【委員】
個別施策A2-2の唐人屋敷跡周辺における事業の実施にあたっては、唐人屋敷跡が日本に唯一の、出島と同等の価値を持つという認識を持った上で事業を進めてほしい。
また、事業計画の策定にあたっては、生活者の視点をもう少し前面に出してはどうか。事業の実施は一つのきっかけだが、暮らしやすいということが、観光をはじめ、色々なことにつながると思う。
それぞれの地域の良い所を見つけ出し、暮らしやすさを追求する施策を進めてほしい。

【担当課】
唐人屋敷跡の整備に関しては、まちづくり協議会を立ち上げ、地域の方と一緒になって考えながら、事業を進めている。

【委員】
例えば、都市計画道路新地町稲田町線の整備にあたっては、唐人屋敷跡の価値を十分に踏まえ、唐人屋敷跡を分断しないような計画としなければ意味がないのではないか。

【部会長】
今の点については、様々なご意見がある部分だと思うので、所管におかれては、まちづくり協議会を含め、十分議論して進めてほしい。

【委員】
市民協働という視点で、連携がとれた取組みとなっているのか。
また、以前、新大工から南山手にかけて、龍馬の道が設定され、その際、道路に設置されたプレートが劣化している。補修等も行っていると認識しているが、今後も予算をかけて対応するのか。

【担当課】
前段の質問について、景観に関するまちづくり協議会をはじめ、先ほどの事業の推進に係るまちづくり協議会など、地域には、市民との協働のため、様々な視点でのまちづくり協議会が存在している。
それぞれの協議会が横軸でつながるような仕組みづくりが進められており、最終的には、それぞれのまちづくり協議会がそういう仕組みによりつながるものと考えるが、現時点では、まだ十分に連携できていない。

【担当課】
龍馬の道については、龍馬伝が放送された頃に、試験的な部分も含め設置し、その考え方は「まちぶらプロジェクト」に引き継がれており、観光客の誘導については、そうした取組みの結果も含め、対応することとなる。
各道路に番号を設定し、誘導する方法は外国人観光客等にも効果があり、ランタンフェスティバルなどにおいて導入した経過もあるが、歩行者が多く、道路上の表示が見えないなどの問題点も明らかとなったことから、道路上に表示を行うかを含め、効果的な誘導について、関係部局と協議を進めている。

【委員】
先ほど話題になった新大工町は、周辺の住宅街の雰囲気を含め、好きなまちの一つだが、高層ビルが建つとどうなるのかなと心配している。
以前は県立女子短期大学もあり、若い世代も今よりも多かった印象があるが、近隣に長崎大学もあることから、若い学生が集うようなカフェなどがある雰囲気になれば、若い世代の集客もできるのではないか。
また、現在の路面電車の運行状況の影響から、市北部方面からの人が集まりにくくなっているとの声も聞いている。

【委員】
個別施策A2-2の成果指標である「まちなか1日当たりの歩行者通行量」が増加した理由は、クルーズ船の入港数の増が要因であり、先ほど龍馬の道の話も出た「まちなか」についても、「中心市街地(浜町~長崎駅~新大工地区周辺)を活気があると感じる市民の割合」は平成26年度の基準値よりも減少している。こうした達成状況を踏まえると、基本施策A2の評価結果である「Db」のうち、定性評価の「b」は限りなく「c」に近いと感じる。

【委員】
市民意識調査における設問「お住まいの地域を、将来、どのようなまちにしたいと思いますか」において、「障害者や高齢者にやさしいまち」との回答が37.2%ある。高齢化が進む中で、やさしいまちづくりが大きなポイントとなると考えている。
個別施策A2-2においてはトイレの改修などの取組みが記載されているが、例えば、浦上駅のエレベーターが今年の3月にようやく設置されるなど、まちづくりのレベルで、長崎市のバリアフリー化は遅れていると感じている。同じ観光地である京都市は先進的な取組みを行っており、参考にすべきである。
また、今回、市民意識調査の結果をきっかけに、「長崎市よかまちづくり基本条例」の制定という、素晴らしい取組みが行われていることを知り、こうした取組みについては、もっと積極的に市民に周知すべきだと感じた。

【部会長】
今の意見は、色々な担当にまたがると思われるので、関係部局に伝えるとともに、それぞれの部局におかれては、意見を踏まえた施策の推進に心がけてほしい。

【担当課】
ご指摘のとおり、歩道の段差があるなど、バリアフリー化されていない箇所が未だに残されている。長崎市は斜面地が多く、すべてに対応できるものではないが、バリアフリー化については、法で義務付けられている部分もあり、歩道の整備をはじめ、施設の整備においても、できるところから、バリアフリー化を進めており、今後も推進を図りたい。

【委員】
悪い所が目に付くのかもしれないが、頑張っていることは十分理解できる。中通り界隈などは、とても魅力的になった。これは非常に多くの方が評価していると思う。

【部会長】
厳しいご意見もあるが、中通りの店舗の増加や、賑わいについては、インバウンドの増に伴い、実感としてあることから、そういう点は、この施策の成果として評価できるのではないかと思う。
これはまちの人が、まちなかに出てくるということが、まちづくりであり、施策の目的でもあることから、先ほど委員からも意見が出たように、住む人が楽しむことで観光客が訪れるようなまちづくりに努めてほしい。

【委員】
普段、福祉関係の仕事をしているが、バリアフリーについては、健常者視点ではなく、障害者にとっても使いやすい視点で、まちづくりを行うと、みんなにとってやさしいまちになると思う。
バリアフリーは100%できるわけではないので、どうしても人の手が必要な所は、そうした支援も含めて、地元の障害者の方や高齢者の方が出かけたくなる、やさしいまちになるように検討してほしい。

【部会長】
基本施策A2「景観、まちなみ、自然を活かし、まちの質を高めます」については、今後の成果指標や目標値の設定について、主管課と事務局とで調整することとし、本年度の評価は、本日の議論の経過を踏まえ、Dbという評価で妥当と判断してよいか。

(異議なし)    

 
以上

お問い合わせ先

総務部 行政体制整備室 

電話番号:095-829-1124

ファックス番号:095-829-1410

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