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平成28年度第1回長崎市水産振興計画審議会

更新日:2017年6月5日 ページID:029884

長崎市の附属機関について(会議録のページ)

担当所属名

水産農林部水産振興課

会議名

平成28年度1回長崎市水産振興計画審議会

日時

平成29年3月22日(水曜日) 14時00分~16時00分

場所

中央公民館 第4研修室

議題

(1)水産振興計画の進捗について
(2)その他

審議結果

1  会長挨拶
2 委員紹介
3 審議会の成立確認
4 議事
 (1)水産振興計画の進捗状況について
   事務局より資料に基づき、個別施策ごとに平成28年度の事業及び予算額並びに平成29年度の事業及び予算額の説明後、意見聴取。 

 (2)その他
   平成29年度開催(案)として、平成29年夏ごろと、平成30年3月を目途に、日程調整することを報告。

●主な意見

1.個別施策Ⅰ 安定した水産資源の管理・回復を図ります について

■効果的な水産種苗の放流について
【A委員】
高島の施設での2魚種の生産の中止について、何と何をやめて、何が残っているのか教えてほしい。

【事務局】
まず見直しをして生産を中止した魚種としては、カワハギとハイブリッドアワビである。こちらについては、市内の漁業者からのニーズが無くなったということで生産を中止した。
29年度については、カサゴとヒラメの種苗、高島ヒラメの成魚の生産をする計画になっている。

■高島水産種苗生産費について
【B委員】
平成29年度の高島水産種苗生産費の減額は、予算見直しでの規模縮小によるものかどうか、それともどういう形で牧島との関係を加味されてのことか聞かせてほしい。

【事務局】
高島の施設については、限られた職員の中で多くの魚種を生産していたという実態がある。
そこで2魚種を削減したというのは、施設の機能を縮減したという考え方ではなく、地域資源としてもっと集中的に力を入れていこうということで、選択と集中を行ったということにご理解をいただきたい。むしろ高島ヒラメも地域にとって今後ますます重要な役割を果たしていくものと考えている。高島においては地域の役割を発揮できるような構成を見定めていきたいと思っている。

【B委員】
ハイブリッドアワビはお客さんにもよくお買い求めいただいたが、またできるようであれば視点を変えたものがあってもいいのではないかと思う。
また、子どもたちは貝殻など綺麗なものに集まってくるので、そういうものを次の観光にも活かせるのではないかと思っている。

【事務局】
ハイブリッドアワビについては、現在、市内の養殖業者で生産しているのは高島の水産センターのみである。ハイブリッドアワビには病気に強く成長が早いという2つの特性があったが、よくよく調べてみると、さほど成長が早くないということが判明した。
消費者に人気は出てきてはいるが、ワカメなど餌となる海藻の値段が非常に高騰しているということで、決して収益性につながるものではないと判断し、見直し対象とした。
ただ、県の公社で生産しているハイブリッドアワビもあり、そちらについては成長がとても早いということがわかっているので、今後ハイブリッドアワビの生産を継続するとなれば、そちらの種苗を紹介するなどの検討を行っていきたいと思っている。


2.個別施策Ⅱ やる気、収益性アップの経営体づくりを進めます について

■水産業の協業化・複合化の推進について
【A委員】
水産業の協業化・複合化について何か情報はあるか。

【事務局】
平成28年度の事業・予算の中で水産種苗放流事業費補助金の事業概要に「養殖業者等グループの所得向上を図るため、グループが共同して行う海藻養殖等に係る資材に対し補助する」とあるように、グループで海藻養殖に取り組み、所得向上を目指している状況である。
海藻養殖については、平成28年度がみなと漁協と新三重漁協の2団体が行い、平成29年度は、みなと漁協、新三重漁協、たちばな漁協の3団体が実施を予定している。

■担い手の育成について
【C委員】
漁獲量が減っている中で新しい人を増やすということは大変なことだと思うが、新しい担い手を確保するために、どのようなことをされているのか。

【事務局】
まずは漁業就業支援フェアである。大阪や東京、福岡で毎年度2~3回開催されている。
このようなフェアに野母崎三和漁協なども出展しており、フェアの参加者がそれぞれの受入団体と面談等を行い、合意すると次の段階に進んでいく。
まず、国の研修制度を活用し、その後県や市の研修を活用しながら、漁業者になっていくという流れになっている。
フェア以外でも、ハローワークやマスコミ関係で漁業に関するものを見たなど、いろいろな取っ掛りが考えられる。

■低コストな養殖技術の開発について
【D委員】
平成28年度は、低コスト海面養殖試験事業として、クマエビで実施されているが、平成29年度は行わないのか。また評価はどうだったのか。

【事務局】
クマエビを囲い網の中で養殖ができないかということで試験を行ったが、非常に生残率が悪く、養殖はできなかった。
餌がクマエビに合わずに共食いが激しかったため、この事業は終了した。


3.個別施策Ⅲ 新たな販路拡大や消費拡大を図ります について

■長崎のおさかなのPR・ホームページについて
【E委員】
「魚の美味しいまち長崎」の公式ホームページのアクセス数はどのくらいあるか。

【事務局】
平成28年度の実績でいくと、ランタンフェスティバルの時期が一番多く、月間7,041件、一番少ない4月が1,399件であった。

【E委員】
それは多いと考えていいのか。
県外の人は、「魚の美味しいまち長崎」の公式ホームページに、どのようにしてたどり着いているのか。県外の人や消費者にもっとPRをするのであれば、入りやすいキーワードにしたり、市のホームページなどとリンクをすれば、魚を食べに料理屋に行く機会も増えるのではないか。

【事務局】
市のホームページや観光関係のホームページとリンクしており、ポスターを掲示するなどPRを行っているが、月間のアクセス件数が1,000件というのは少ないのではないかと考えている。もっと露出をするよう工夫をした方が良いと考えている。

【E委員】
今の時代は、紙などでPRするよりもスマホなどを利用して見られるようにした方がもっとPRできるのではないかと思う。

■旬の魚に関するイベント拡大支援について
【F委員】
魚種は、具体的にどういう魚種に力を入れているのか。

【事務局】
この事業自体は各漁協団体が実施するイベントへの支援をしており、例えばたちばな漁協であればとらふぐ・かき祭り、はも・かに祭りなどになる。
各漁協が推している魚がメインということになっている。

【A委員】
市が提案し、統一して何かをするような発想はないのか。

【事務局】
長崎市においても、春は帆船まつりと併せて新鮮市でブースを設けて販売をしたり、秋には食全体として実り恵みの感謝祭などのイベント等を行っている。
現在27種の四季の魚を選定しているが、ある魚種に特化した企画を市が行うということは今のところ考えていない。

【F委員】
漁協単位でイベントなどをしているとは思うが、集客力で言いえば、もっと市から提案し、各漁協を巻き込んで旬の魚を出していくといいと思う。

■飲食店における水産加工品販売支援について
【C委員】
鹿児島にもフィッシュガールができており、私たちも若者には負けられないと思って頑張っているところである。
先日、魚のまち応援女子会による魚のレシピが完成し、もうすぐ皆さんに手に取っていただけると思っている。男性にも作っていただけるようなレシピがあるので、手に取って作ってみてほしい。
長崎の加工品の話だが、蒲鉾や塩干品を県外に広げるため、例えば、居酒屋で長崎の蒲鉾の盛合せや長崎の干物というようなメニューはあるのか。
特別なものでなくても、長崎市民は居酒屋に行った際には、とりあえず「長崎の蒲鉾の盛合せとビール」というように、みんなが自然と取りかかれるようになると、特別にフェアなどを実施するよりももっと広まっていくのではないかと思う。そのようなメニューを出している店舗への支援はないのか。

【事務局】
かんぼこ王国の中の賛助会員に飲食店の方も入っており、飲食店も一緒に、かんぼこを売っていこうというような話はされている。
しかしながら、そのものとして食べるメニューとしてはまだないので、例えば宿泊施設にもっと蒲鉾をという働きかけが必要だという認識をもっている。
かんぼこ祭りでもアンケートを取り、そのまま食べるということがすごくいいという結果がでているので、今後そういった方向でのPRの仕方を、かんぼこ王国と一体になって行うことを考えている。
それともうひとつ、県産酒で乾杯運動というものができている。お酒と蒲鉾は合うので、県産酒の乾杯に合わせて蒲鉾を出そうということで、商工会議所会頭からも呼びかけをしてもらっているので、蒲鉾を生で食べる素晴らしさを伝えていきたいと考えている。

【C委員】
県外に行った時に、ご飯と味噌汁と小鉢は共通で、メインはたくさん置いてある地元の干物の中から自分が食べたいものを選び焼いてもらう魚の干物定食があり、とてもいいと思った。
旅行に行くと、その地元のオススメを食べようする。チェーン店が増え、特徴のあるメニューが少なくなってきているので、長崎市独自の提供の仕方を思案していただき、まずは長崎のものを食べて乾杯しようという流れになればいいと思う。

【事務局】
長崎に来られた際には、長崎のものを食べていただきたいと思う。ふるさと納税では、他の都市では割と牛肉が出ているが、長崎は干物がとても好評である。

■長崎らしい料理や特産品について
【B委員】
ながさきの「食」消費拡大推進費の予算が平成28年度では395千円で、29年度では520千円に上がっているのは、「『長崎和牛・出島ばらいろ』と『戸石ふぐ』の晩餐会」のが好評だったからか。
グルメの特集をしている旅行会社もあるので、長崎の特性のある食事を商品化して、県外の誘客にもつながればいいと思っている。
また、観光にもつながると思うので、お客さんからのアンケートがあれば情報が欲しい。
アジアについては、最近大阪から上海に出ているフェリーが小ヶ倉に寄港する際に、県がアオリイカを載せているが、市も何かしようという計画はあるか。
帆船まつりの時の新鮮市やマルシェはすごく良いと思うが、事業予算の減少などでパンフレットが薄くなったりした分を他のもので補うようなことをしていただけるとありがたい。

【事務局】
まず「晩餐会」では「出島ばらいろ」と「戸石ふぐ」を出している。この他にも農業の関係ではあるが、ジビエ料理もやっている。こちらに関しては好評だが、まだアンケート等を取っていないので、今後そういった声をフィードバックできるような仕組みを考えていきたいと思う。
上海フェリーの話だが、アオリイカを活魚で輸出するという試みを県が強力に進めている。活魚であれば市の衛生証明書は必要ないということになるが、上海フェリーには、長崎市の衛生証明書が必要な鮮魚も併せて積みたいという話も出ている。現在は、週3日航空便で鮮魚の輸出をしているため、長崎市の衛生部局がそれで手一杯という状況にある。将来的に上海フェリーへの輸出をするとすれば、衛生部局の体制の面から考え直す必要があるが、長崎市としては活魚や鮮魚の輸出は、今後どんどん伸びていく分野でもあるので、県と市と連携して前向きに検討していきたいと思う。

■鮮魚の輸出について
【F委員】
活魚だけの輸出では商売はやっていけないので、鮮魚が必要である。コンテナでの輸出をやっていきたいと思っているのでぜひ前向きに検討をお願いしたい。

【事務局】
検討させていただく。

■蒲鉾の輸出について
【B委員】
加工品や蒲鉾の輸出の可能性どうか。フェリーであれば時間はかかっても安い運賃で運べるため、メリットがあるのではないか。

【事務局】
海外に行った際にも蒲鉾は好評なので、今後検討をしたいと考えている。

■ふるさと納税への取組みについて
【G委員】
ふるさと納税のセクションとのタイアップは、今回いただいた資料の取組みの中に入っていないようである。

【事務局】
ふるさと納税については、商業振興課の中に専門のふるさと納税推進室がやっとできた。
平戸や佐世保からは出遅れたが、100を超える返礼品がある。水産農産物や蒲鉾も入っており、その中には特に人気のものもあるので今後とも連携してやっていきたいと思う。
資料中の取組みとしては41ページに掲載している。

【G委員】
ふるさと納税を活用することは、全国的の多くの方々に興味を持ってもらえる良いコマーシャルになると思う。魚の送り先から、届いた魚で料理を作りそれを写真に撮ってお礼としてもらうこともある。賛否両論あると思うが、ふるさと納税の返礼品については引き続きお願いしたい。

【事務局】
ふるさと納税の28年の4月から12月現在の受注状況であるが、件数でいえば干物が第1位で、2,500件程度、第2位がカステラで、1,600件程度となっている。

■情報発信について
【H委員】
情報発信が重要だと感じている。
情報発信はいろいろと実施してもらっているとは思うが、話題を呼んでいるのは、HP等を見た第三者がつぶやいたりしたものである。誰かが見て他の人が関心をもってもらうようなしかけが必要だと思う。
全体的な話だが、イベント頼みの部分がある。イベント等は見栄えがよいが、例えば市民の方に当たり前に食べてもらうような地道な取組みも必要だと感じている。時間がかかり、派手ではないが大事なことなので、計画にしっかり盛り込んでほしい。日常があってのイベントであると考える。


4.個別施策Ⅳ 長崎独自の食材や食文化の魅力を発信します について

■市内産水産物の認知度について
【I委員】
市内産水産物の市民認知度は高くなっているが、観光客の認知度が上がらない原因は何か。

【事務局】
平成26年度に長崎で全国鯨フォーラムが開催された際には、一時的に認知度は上がったが、維持ができていないと考える。平成32年度の目標値にはまだまだ届かないため、これからPRを強化していきたい。

■海外向けの飲食店のPRについて
【C委員】
海外の人が楽しみにしていることの第1位がお寿司、第5位がお刺身で、5位までの中に水産物が二つも入っている。以前、海外からの家族が鯖寿司がおいしいお店に入ってきたことがあったが、メニューが日本語のみで、写真もおいしそうではなかったので、食べずに店を出て行ったことがあった。
飲食店での海外の方向けのPR方法について何か考えているか。

【事務局】
多言語メニューの作成などは文化観光部が支援をしているので、このことの周知を市全体でやっていきたいと考えている。
海外の方向けの食の施策について、今の段階では、海外の方に特化したPRは欠けている。長崎サミットで「魚の美味しいまち長崎」のワーキングチームがあり、そちらが旅行商品としてお寿司屋さんと連携してグルメクーポンなどを主に国内向けに発売しているため、海外の向けにもこのような取組みが必要だと考えている。

【C委員】
海外の人が生ハムやチーズを買っているのを見かける。海外からの観光客が多いのに魚を買ってもらえないのはもったいないので、観光分野や食の分野などの枠を取っ払って考えて欲しい。

【H委員】
メニューの変換は県のサイトにあり、言葉が使えなくても指差し確認で見ながら会話ができるツールがある。大変便利なものなので、ブラッシュアップと周知徹底をしてほしい。
また、県で力を入れている「食と農の景勝地」は、郷土料理と食材、観光、地域性も含まれており、この話がきたときにはすぐに提示できるように、全体で取りまとめた形で準備をしておいてほしい。

 
5.個別施策Ⅴ 食育体験を推進し、食に対する意識の醸成を図ります について

■食育について
【C委員】
食育というのは幅の広い言葉だと思うが、一番大切なことは私たちが教えるということではなくて、自分で学ぶことである。
昨年、高城台小学校が和食王選手権の九州代表になり、自分たちで長崎の和食のことを調べ寸劇を行い、全国大会で発表したように、大人が教えるのではなく、自分たちで調べることが食育にとって一番重要だと考えている。


6.全体について

■「長崎の魚」の消費拡大の判断基準について
【D委員】
長崎の魚でおもてなし事業について、「長崎の魚」の消費拡大の成果を図るものさしとしてどういうものを考えているか。魚の消費量が増えたというのはどういうところで判断するのか。

【事務局】
消費量自体よりも観光客が魚を食べる予定である魚料理の割合や認知度を指標にしている。

【D委員】
それは長崎の魚かどうかはわからないのではないか。店頭では全国の蒲鉾が売られている。長崎の蒲鉾は上等で美味しいが価格が高いため、一般の人が買うのは安い蒲鉾である。実際、料理屋さん等で長崎のものがどのくらい使われているかが問題だと思い、尋ねた。

【事務局】
長崎の食の市民意識調査の中で、市内産の農水産物及び加工品の購入率をアンケート形式でとっており、一つのものさしにしている。

【H委員】
自社では市内の蒲鉾屋さんからちゃんぽんの具材を仕入れている。既製品の板付け蒲鉾でも使いたい料理に合ったようにカットをしてくれるサービスもある。安くはないが、価値に見合った価格で提供しているところがほとんどである。安ければいいという考えではなく、価値をもって売ってもらいたい。安い価格で海外に出しても、利益にならなければ企業も育たず、そこで働く人たちも育たないので、そのような方法はとらない方が良い。
PRと地元の人に食べてもらうということで、10年以上前に長崎の物産を東京へ持っていき、料理人も連れていって、県人会向けにイベントを行ったことがあった。長崎を出た方とリレーションを組めば、行政が発信しなくても口コミで広まっていくのではないか。現在県人会や同窓会が盛んなので、そちらを利用すれば、もっと充実したものになるのではないか。

【B委員】
首都圏の県人会や東京事務所、日本橋のアンテナショップ「長崎館」をもっと活用し、新しいグルメなどを発地発信することで観光客も興味を持って来てくれるのではないか。

■課題への取り組み方について
【J委員】
市内7漁協で漁業の振興のために合併の取組みを開始した。市の予算措置も今回されている。これまで、第三者の客観的な視点で改善策を考え、実行してきたが、散発だった。だが、散発を集めると総合になる。その総合的な取組みを合併と併せてやろうと検討を開始した。
本審議会でも課題が多く出ているが、これらを単独漁協で行うことはなかなかできない。全体でまとまった体制ができれば、いろいろな取組みができる。散発ではなく、総合的に取り組みを固めていくと、新しい展開ができるのではないかと考えている。

■蒲鉾の消費について
【K委員】
かんぼこ王国の活動を通して市にも支援をいただいてPR等を行っているところである。観光客や県外の方に対して蒲鉾知名度が低いため、取組みを進めたい。
長崎では蒲鉾を贈答品として送ってもらえるというのが大きい。食文化としても根付いている。

お問い合わせ先

総務部 行政体制整備室 

電話番号:095-829-1124

ファックス番号:095-829-1410

住所:〒850-8685 長崎市魚の町4-1(9階)

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