ここから本文です。

平成27年度第3回 長崎市図書館協議会

更新日:2016年8月25日 ページID:028769

長崎市の附属機関について(会議録のページ)

担当所属名

教育委員会 市立図書館

会議名

平成27年度第3回 長崎市図書館協議会

日時

平成28年2月5日(金曜日) 13時30分~15時30分

場所

長崎市立図書館 3階会議室

議題

1 長崎市立図書館の運営状況について
2 第二次長崎子ども読書活動推進計画について

審議結果

 (事務局から資料をもとに説明。)

【会長】
これより質疑応答に入る。委員の皆様、ご意見等をうかがいたい。資料1で、入館者数の減少が続いていることについて、前回も事務局から社会状況などの説明があった。今年は、どのような傾向にあるか。

【事務局】
今回も調べた状況では、どこも減少傾向にあった。前回と同じように、調べものにしても自分でインターネットやパソコンなどを使い、自宅で簡単に調べられる環境があり、わざわざ図書館で調べ物をするような利用者が減ったのではないかということ。また、図書館で文庫本や小説を借りて通勤通学や自宅で読んだりしていたのが、今ではスマホを使う時間が多くなったので、その分本を読む時間が減ったのではないかということが考えられる。そのために図書館への来館したり本を借りる人が減っていると思われる。

【会長】
大人の入館者が減ってきているのか。年代的にはどうか。

【事務局】
年代別の入館者統計を取っていないため、不明であるが、どの年代も減っているのではと考えている。

【会長】
日本全体で、人口が減る傾向にある中で、図書館だけ入館者が増えるのは、なかなか難しいことかもしれない。その一方で、きちんとした背景が判ったうえで、このような状態であればよいが、そのあたりの分析もしっかりされていると考えてよいか。それに対する提案とかも、いろいろ工夫されていることの説明があると思う。せっかくこのようなすばらしい図書館ができているので、もっと活用できるように努力してほしい。

【委員】
図書館の企画「がんを学ぼう」シリーズは、他の図書館ともタイアップしながらたいへん好評であると新聞にも取り上げられていた。その内容についてどのようなご意見があるか教えていただきたい。

【事務局】
西日本新聞に最近取り上げてもらった。やはり、健康情報は市民にとって必要な情報であり、がん情報はその中でも重要なものであるととらえている。公共図書館など比較的敷居の低いところで気軽にがんの情報などを入手して欲しいという気持ちである。市立図書館2階に「レファレンスカウンター」を設置しているが、利用者本人や家族からの「がん」についての質問や相談がある。「がん」についても、治療法や術後の食事、体験記など、図書館の分類法によりそれぞれの配本場所が違うため、利用者が必要な「がん」関係の本を見つけられないという意見もあり、1か所にまとめた「がん情報コーナー」を設置した。ただ、コーナーを作っても本だけではどうしても情報が遅れるし、本を読むのが辛いという方や、専門家の声を聞きたいとのご意見もあった。市民病院に相談したところ、市民病院も市民のための病院であり、積極的な情報を伝えたいとの気持ちが強く、快く院長や医師、薬剤師さんや栄養士さんに講師となっていただき、定期的に講演会を開催できる体制が整った。講座に参加される方が気軽にご相談ができるよう、講演の前後には「相談コーナー」も設置して気軽に個人相談を受け付けており、市民の皆さんにも好評である。今後とも取組みを継続していきたい。

【委員】
28年度の事業計画のところで、ボランティア活動支援というのがあるが、ボランティアというのは、図書館でボランティアをする方限定なのか。

【事務局】
ボランティア活動支援は、図書館でボランティアをしていただく方に対する支援である。

【委員】
できればそれを明記していただいたほうが良い。ボランティアと漠然としていると、誰でもいけるような感じなので、これを作った人は図書館の事業として考えているのだろうが、部外者の立場ではどう思われているのか気になっている。学校との連携のところで、「子どもの本と学びの研究会」というのは何のことか。

【事務局】
これまでは、「学校図書館勉強会」としていたが、よりたくさんの方に参加してもらえるよう、「子どもの本と学びの研究会」に名称を変更した。

【委員】
地域で活動するボランティアには、そのような情報が来ない。図書館まで来ると小さく掲示してあったりするが、だいたいは学校を通してお知らせがくる。それで学校外の地域で読み語りをしているボランティアさんにはその情報がいかない。ここに学校との連携という文言があると、地域での活動がわかりにくい。やはり学校で活動するボランティア限定と感じる。

この関連で、各月の事業計画の中で、読み聞かせボランティア研修会というのがあるが、これも図書館ボランティア限定であることを明記していただきたい。それから以前の「読み語り」は「読み聞かせ」に統一することとなったのか。

【事務局】
県や国に合わせ、「読み聞かせ」で統一した。

ボランティア活動支援は、図書館で活動してもらう方が新規登録する時に説明会を行う。子どもの本と学びの研究会は、基本的に学校との連携というところにもあるので、学校司書さんたちと市立図書館のスタッフとの勉強会というかたちで今まで行ってきたが、今回、対象をボランティアさんにも広げた。学校の先生たちにも参加していただいていたのだが、ボランティア活動に興味を持つ方も対象を広げて、誰でも参加できる形とした。

【会長】
できるだけ多くの興味を持っている方に来ていただけるものになればと思う。またそこで図書館のファンが増えていく可能性もあるので、広報と合わせてお願いしたい。

【委員】
返却ポストのトラブルで、図書室での不手際があったようだ。よく起こりそうなミスだが、代替本の購入は相当に重大な事案である。何か機械的な原因で起こるのか。

【事務局】
返却ポストを通じて市立図書館で返却したという記録はあるものの、誰が市立図書館のポストに入れたか不明である。利用者としたら未返却を指摘されたため急いで返したということも考えられるし、利用者が言うように公民館図書室に返したということであれば、公民館の職員が処理を忘れたため言い出せず市立図書館のポストに入れたとも考えられる。他にも可能性はある。ただ、その数日後に同じ人がふれあいセンター図書室で本を借りようとした時に、やはり未返却があり、それを確認したところ、公民館で返却処理をせずに置いてあった。これは間違いのない事実である。それから、同じ利用者から過去3回ほど公民館図書室でいろいろな手違いを受けて不愉快に感じているとの申し出がなされたため、(具体的内容については聞けなかった。)通常の職員対応だけでは不十分だと思い、館長が会い、謝罪等を行った。

【会長】
これは人為的なミスが問題として目立ったようだ。図書館をよく利用されている方なので、そのような利用者の信頼を損ねないようにしていただきたい。

システムのネットワークとしては長崎市の図書館はとてもユニークだと思うので、専門の資格を持つ図書館の職員と公民館の職員とは少し差があるが、利用者としては同じように受け止めて利用している。指導しているとのことだったが、やはり図書館・公民館に関係なく同じ窓口対応が不可欠である。

【事務局】
一人ひとりが丁寧な対応をするよう一丸となって心掛けたいと思う。

【委員】
資料に、おはなし会の予定表が載っているが、これ以外の日はおはなしの部屋が空いているとみてよいか。いろいろなところでお話会や読み聞かせの研修を受け、勉強した方がいろいろな会を作って活動しているが、そのような方に場所を提供することはできないか。月のうち第何土曜日などと決めて、月のうち何回かでもよいので、おはなしの部屋での活動を呼びかけたら、使いたい方がいるのではと思うのだが、空いている日に使わせていただくことはできないか。

【事務局】
子どもの読書の日やゴールデンウィークにボランティア団体等にお話し会をこの数年していただいている。ただ子どもたちの参加者が少ない。図書館にお話し会ボランティアに行くのが負担となるという話もあり、お話し会をしないほうがよいのではとボランティアさん側からの話もあっている。まずは、よい状態で開催できるようにしたいと思っているので、そのあたりについて検討させていただきたい。

【委員】
積み重ねていくことが大切である。そこに行けば楽しいことがあるとなれば子どもたちもまた集まってくるのではないか。希望的観測かもしれないが。やはり読み聞かせの場所が無いという話を聞くこともあるし、もっと気軽に子どもたちが集まれるような場所がある図書館になってほしい。どうか前向きに検討していただきたい。私も会の仲間たちもそのような場所で、利用者が少ないことについて気にしていない。利用者が少ないのは公民館でも同じなので、みんな気にしていない。ぜひ、お話し会などをどんどんさせていただきたい。

【会長】
他に意見がなければ、事務局から第二次子ども読書活動推進計画の策定について説明していただきたい。

【事務局】
説明。

【会長】
前回の協議会でご意見をいただいたものをもとに、若干の数字を加えてまとめ直した。これより質疑応答に入る。

【委員】
資料にある「読み聞かせ講座」は合計197回も行っているのか。

【事務局】
各地区の公民館の合計で197回ということである。

【委員】
それは誰がやっているのか。すごく多い数字だが。

【事務局】
各公民館が独自にそれぞれで行っている。

【委員】
障害児の受入れ態勢で、視覚障害・聴覚障害・知的障害など、それぞれの適性に合わせた受入れはなかなか難しいと思うが、その点についてご説明いただきたい。

【事務局】
見学の申込みをいただいたときに、学校や施設の先生方とご相談させていただき、視覚聴覚障害でしたら図書館としてどんな支援ができるかお話しする。知的障害の場合でも図書館に見学に来るなら、おはなし会をするときの対象年齢などでご相談することがあり、その方たちが楽しんでいただけるようにしている。身体の障害がある方でも、多目的ホールのピアノを使って一緒に歌うといったことをさせていただいている。車椅子より大きなストレッチャーで来られる方もいる。

【委員】
自分は手話をやっている。とくに聴覚障害のある子どもさんが、本来なら視覚からの情報が必要なのにもかかわらず、本を読むと言う経験がなかなか持てないと言われる。その点でも手話で対応したり、いろいろな形で聴覚障害の子ども達への手話による読み聞かせの機会を作っていただければありがたい。もちろん、学校のほうでもやっているが、そのような所と協力しながらやっていただきたい。

【事務局】
補足だが、聴覚障害者向きに、字幕や音声説明のある映画会を、頻繁ではないが、図書館の企画としてさせていただいている。

【会長】丁寧な対応をしていただいている。ただ周知が十分でないとも感じられる。この4月から障害者差別解消法が施行されるし、いろいろな特性があっても同じようなサービスが受けられるように、ますます求められていくので、よろしくお願いしたい。

【委員】
パブリックコメントを募集しているのを見つけられなかった。図書館のホームページに載っていたら見つけられていた。これは、私の周りにいる子ども読書に関係している人でも気が付かなかった。話はしたが、私自身がよく判っておらず、皆さんの意見も聞きたかった。たくさんの人が見れば見るほど関心を持ってもらえたと思うので残念である。

【事務局】
長崎市のホームページに載せたり、各図書館・図書室や市役所等で配布していた。図書館ホームページについては、我々の周知が足らなかった。ご指摘のとおりである。

【委員】
計画の対象者が概ね18歳以下の子どもであることは判る。大人を含めた市民とあるが、これは指導する側を含めてのすべての市民ということか。

【事務局】
子どもの読書を推進するために作る計画であるが、それをバックアップする人々等、対象者は、大人も含めた市民全体という考えである。

【委員】
本が好きという観点からいくと、スマホの普及によって本の市民権が無くなってきたと感じる。ただ、スマホで本を読むと目をやられる。気が付けばスマホに替えてから自分自身に本を読む時間が無い。これに気づいて最近は、書店や図書館の本を読むようにしている。なので、もしかしたら大人のなかでも子どものころに本に親しんだ人が戻ってきてくれるかどうか。子どものころに本に親しむ習慣は一番大事だと思う。そこを子どもに向けて、図書館が大事だということを伝えてほしい。

【委員】
こうなったらいいなというところがたくさんあるが、さきほど障害者サービスのことが出ていたが、障害のある方が普通に利用できるような図書館をめざしてほしい。

【委員】 
私は地域の中で家庭文庫活動をしており、地域の子ども読書活動にかかわってきたが、平成22年3月に出された第一次の活動計画の中には、地域の子ども文庫という言葉が何度も出てきて、私たちとしては、図書館でもなく学校でもなく、文庫というのは、もっと本当に子どもが気楽に自由意志で集まる場所だと思う。それが一次計画にはあったのに二次計画には無いようだ。どうして消えたのか残念に思う。前の計画を見ていて、このときは、地域の人達がやっているものが明確にされていて、前の計画の最後のほうでは、ボランティア等との連携・協力・支援とあり、地域での子どもの読書活動団体を支援するとかいろいろ出ていた。図書館と学校だけでは担えない部分があると思う。現状では、地域によっては図書室が近くになかったりする。たくさんの本がある必要はないが、子ども達が集えるような地域の文庫がもっと増えてほしい。私の文庫の利用者には、自分でも文庫を始めたいという方もいる。そんな中で、読書推進の計画に子ども文庫という言葉が出てこない。まず目に触れないと、意識にも上りづらいので、どこかに入っていたらと思う。

【会長】
ご意見については、事務局のほうでご検討いただきたい。確かに長崎では、子ども文庫が盛んだった。長い間、図書館がなかったので地域の文庫活動が盛んであり、子どもたちの読書を支えていた。図書館ができた後で、その辺りの関係を再構築が十分されていなかったようだ。その辺りの関係がどうなのか、ご検討いただきたい。これは、最終的にはいつ発行するのか。

【事務局】
3月中に完成させ、冊子としては、4月発刊の予定である。

【委員】
今の文庫の関連で、資料に、施設の中の読書コーナーで子どもが読書に親しむようにとあるが、これと文庫は別なのか。

【委員】
私のように家庭文庫をしている方もいれば、公民館の部屋やマンションの集会室を借りたり、いろいろな形態がある。さきほど事務局が言われたように長崎市内でも文庫自体が衰退している。ただ私が以前住んでいた石川県などはとても文庫の数が多い。大規模な市立図書館が金沢市など3つあるが、それでも文庫は盛んである。市民の力と言うか、図書館があってもまだ足りない部分は出てくると思う。それを下支えしているのが文庫である。ある意味、もちろん図書館との連携も、私も団体貸出で利用させていただいているし、いろいろな観点で子どもが本と触れ合う場所が必要だ。文庫は自由に行けるところだし、あまり肩ひじ張らず、うちの文庫でも、何もしゃべらず1日中寝転がって本を読んでかえる子がいたりする。確かに公共の施設は大事なところだし、そこで担っていただきたい面もあるが、それプラスそこには行けないという人たちのために文庫がある。

【会長】
子ども達の居場所が限られてきた面があり、そのようなところに本があればというのが家庭文庫だろう。ぜひお考えいただきたい。

【事務局】
今回も含め3回の協議会でいただいた委員からのご意見や市民・市議会や関係者等の要望等も取り入れ、現在の案としてお諮りしている。簡易な字句修正等は、事務局に一任していただくことを含め、原案について、この協議会で委員の了承をいただければ、最終版としたい。評決をお願いしたい。

【会長】
事務局の説明について、事務局に一任のうえで、協議会としては今回の案でよいか。(異議なしの声)では、いろいろなご意見があったのをまとめていただいたので、協議会としては全員一致で評決とする。事務局から何か連絡事項はないか。

【事務局】
平成28年で9年目に入った。開館時から市民とともに成長しつづける図書館をめざして運営してきた。主に公共図書館として3つの役割がある。一つ目はコミュニティ活動の結成点となること。図書館は資料を無料で貸出する店というわけではなく、地域を知で結びつけるために情報を無料公開する学びの場であると考えている。本や情報だけでなく人のつながりや社会との関係の中で生産される知識を蓄積して、必要な人が利用できるように環境を整える。例えばHP等では図書館であった行事や内容などが見られるといったものを整えていくことを考えている。二つ目は、自立的な学びの支援を行うこと。市民が、多様な選択肢があるということに気づいて、よりよく生きるために家庭や学校や職場でもなく、第3の学び場として自立的に学ぶきっかけ、機会や場所を空間として提供することで支援していきたいと考える。そのためにワークショップを行うことで、市民との対話やそれを支える人材の育成ということを考えている。今までの図書館員だと、本が好きだったり、本と人をつなげたいと考えたりする職員やスタッフも多い。ただ、それだけではなく、このようなコミュニティだったり、対話を行うことで本だけではなくいろいろな対話の中から生まれてくる知を引き出すことができるような図書館員をめざしていきたい。三つ目が、情報を知識にするためのサービスを設計すること。これまで図書館では情報を提供するだけだったが、経験や出来事といった目に見えない形を提供するサービスということも図書館で設計することを考えている。市民が知識と情報を駆使して個人と社会全体の価値を高めるということをめざしている。講座とか講演会に参加して話を聞いただけで終わらず、もう少し詳しく知りたい方が本を読むとか、ワークショップに参加して人と対話することで自分の理解を深めたいとか、それで得た知識を他の人と分け合うとか、社会や人の成長に期待することを考えている。これまでの図書館は本がある場ということだったが、生活がある場でありたいと考えている。長崎の人と町が最近あまり元気がないと感じており、知でつながる多様な長崎の実現等を目標として図書館のやるべきことは何かと考え、人の底上げから社会の底上げまで人と人がつながる関係を創ることをめざしていきたい。

【会長】
せっかくの機会だから、ほかに何かないか。

【委員】
コミュニティ活動で、人と人をつなぐ場所としての図書館はたいへん魅力的な言葉だった。図書館というのは今日的な情報を得る場所であるとともに、過去を知ることも大きな意味がある。今さら過去の資料を集めることは難しいとは思うが、50年後の子どもたちのために今の長崎が判るような資料の保存を、長崎市立図書館の役割としてご検討いただきたい。

【委員】
今説明していただいたことは、我々大学でも アクティブ・ラーニングでいわれているところと重なる部分もあり、大学も単なる情報伝達だけでなく学生が主体的に自己実現できるような場にしていかなければといわれている。そのために何をするかなかなか判りにくいと思うが、話を聞いていて図書館と重なる部分があると感じた。利用者数が減ってきているが、この考え方からいけば、やはり創造的な知の質が出てくればそれが大事なことになる。そのような観点からも利用者数とか貸出数とか単なる数だけの問題でないと思う。

【会長】
図書館法による定義から、これからの社会に向けての図書館ということだが、もう一方の新しい可能性も判った。市の図書館ということで考えると、県立の図書館との関係とかをどのように組み込んで今後展開されるのか。

【事務局】
県立図書館の本を市や町の図書館でも直接受け取れるようにするなど、県立図書館の移転による新館建設に当たって、利便性の向上が計画されている。今後とも、県立図書館と連携を密にし、市民・県民にとって喜ばれる図書館を目指したい。

【会長】
やはり市民としては市立図書館が一番身近なものであり、いろいろな意味で知の拠点とし教育的な要素もあるので、県立がそれをどのような形で今後バックアップしてくれるのか、そのあたりが今長崎の場合はまだはっきりしていない。市立の機能はこうなので、県立はこのようなということで、県立に対する要望もしっかり出してよいのでは。やはり機能が違うので、ぜひそのあたりのことをお考えいただきたい。

【事務局】
市立図書館でできることはきちんと行い、県立図書館の役割分については、きちんと要望したい。

【委員】
アクティブなほうには目がいくが、わたしが図書館に求めているのは、独り静かな時間を過ごしたい。人とコミュニケーションを取るのではなく、自分を見つめる場所が図書館である。県立図書館は本当に静かで落ち着ける。比べることとは別物だが、県立図書館は古い建物だが、静かに過ごせるのも図書館の一つの顔なので、そこも入れていただけるとありがたい。今の新しい建物はどこもオープンすぎるのではないか。学校でも、新しくできるものは、教室のドアが無いなどオープンである。すると子どもたちが落ち着かない。黙って授業が受けられない。きちっと教室になっていないと落ち着いて授業を受けられない子どもたちが増えている。静の部分も、とくに中学生くらいの子ども達は、たくさんの人とつきあわなくてもよい。今スマホなんかを使って百人千人とつながっていたりする。本来思春期というのは、独りで自分を見つめる時間がとても大事である。そのあたり、何か社会の流れに呑まれてると感じる。独りで悶々とする時間が人間を育てるのではないか。そこも少し考慮いただきたい。

【事務局】
そのように思ってもらえるような、図書館になるよう努力したい。

【会長】
多様な要望に応えられるのも図書館の優れたところであるので、そのような要望を受け取れるようにしてほしい。

【委員】
新しい機能ということで、お願いだが、県立図書館の大村移転が決まったようだが、できれば遠藤周作文学館もあるので、近代文学館としての機能を長崎市立図書館に付け加えることをご検討いただきたい。

【事務局】
文学も含めて郷土資料の充実は必須のものと考えており、そういった機能も付け加えたい。

【委員】
企画展示なども含めて、福岡市の文学館が持っているような企画展などを行うだけの資料の蓄積が長崎市にはあると思う。実際、長崎在住の小説家の方もいるが、蔵書を活かした企画展などは県立図書館でできなくなるので、それに代わるものを長崎市独自でできるようご検討いただきたい。

【事務局】
今の県立図書館の建物は、書庫の一部を残すものの現施設を取り壊し新築される予定であり、今の郷土課が行っている長崎ゆかりの企画展示等も、今よりも良い展示ができるのではと考えているが、市立図書館としても利用者の要望に沿えるような企画を計画する等、努力したい。

【会長】
長崎にはいろいろなお宝がたくさんあるのだが、それを十分に活かしきれていないと思う。県立でいろいろな紹介などを行なっているが、長崎市には、遠藤周作文学館という、もっと本格的に力を入れれば全国から来館者がある施設もある。地域のといったときに、長崎の一つの特色でもあると思う。

県立図書館は、長年にわたる蓄積があるので、児童書などでも今では入手不可能なものを普通に持っている。そのようなものを展示するだけでもすごいと思われる方がたくさんいる。ぜひ、そのような要素をお考えいただきたい。

いろいろなことが言えるのが図書館のよいところなので、図書館も市民と一緒に地域の中で豊かにしていきたいという思いが強い。どんな意見でも事務局は受け止めてもらえると思うので、委員においては、これからも気がついた事やさまざまなご意見ご要望とかあれば図書館に言っていただきたい。

最後に、事務局から事務連絡をお願いする。

【事務局】
事務連絡。

【会長】
以上で平成27年度第3回長崎市の図書館協議会を終了する。

お問い合わせ先

総務部 行政体制整備室 

電話番号:095-829-1124

ファックス番号:095-829-1410

住所:〒850-8685 長崎市魚の町4-1(9階)

アンケート

アンケート

より良いホームページにするために、ご意見をお聞かせください。コメントを書く

観光案内

平和・原爆

国際情報

「行政運営・審議会・指定管理者・監査」の分類