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第12回(平成27年度第5回)高島炭鉱整備活用委員会

更新日:2016年4月18日 ページID:028283

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担当所属名

企画財政部 世界遺産推進室

会議名

第12回(平成27年度第5回) 高島炭鉱整備活用委員会

日時

平成27年12月21日(月曜日) 16時00分~

場所

都市センターホテル 608号室

議題

(1)端島護岸の整備計画
(2)高島炭鉱跡の整備内容と優先順位
(3)その他

審議結果

(1)端島護岸の整備計画

【事務局】
護岸の安定計算の条件設定について、前面護岸のコンクリートのせん断強度を考慮した計算を実施、上載荷重は現状のまま評価したい。越波した波が排水できるかの検討については、端島は1秒間に約204tの越波量が入ってくるが、排水能力のほうが上回っている。

【C委員】
港湾でいう上載荷重ではなく実荷重ということが私の真意である。越波量は越波した分と雨量という記述にしてほしい。

【事務局】
差筋の品質関係については、差筋である鉄筋は腐食を考慮すると高耐久性のものを検討するべきではないか等の意見をいただいた。高耐久性については、例えばコンクリートのかぶりが薄い、干潮と満潮帯が常に錯綜する場所等に考えられる。

【A委員】
全体を施工した場合の試算も可能か。

【事務局】
ステンレス401は1mあたり13万、ステンレス304は18万、ステンレス316は20万の工費のアップになる。

【事務局】 
陸側の護岸全てコンクリートで補強する案(D案)、天川石積み護岸を一部露出させる案(E案)、海側にコンクリート被覆を施す案(F案)を説明。
史跡の保存管理計画の保存の基本方針としては、護岸遺構、擁壁、生産、地下遺構については、価値を損なうことがないように保存するという整理をしており、遺構については保存の基盤となる島の地形を維持していき、護岸と擁壁も維持していく。

【A委員】
天川の保存について露出している状態を何も処置しないで見せるのは危ない気がする。

【B委員】
石は強化剤を含浸させる方法が有効な場合もある。

【オブザーバA】
天川石積み護岸をオープンにする場合は、表面が摩耗しないような対策をすることが条件になってくる。

【C委員】
E案は必ずしも一番安くない。補修、補強を入れるとD案より高くなるのではないか。天川とコンクリートの間に緩衝材を入れれば、コンクリートを破砕した場合でも天川石積み護岸を崩すことはないし強度上の問題もない。

【E委員】
いつでも元に戻すことができるのであればコンクリートを巻いたほうが将来的な保存がコスト的にも安くなる。原状に戻せるリバーシブルな状態でどこまで護岸をきちんと本来の目的に合ったものにするかということである。

【C委員】
コンクリートを張ったような景観で残すという考えについて、コンクリート舗装の上に元あったコンクリートがらを敷いて、見た目が変わらないようにできないか。越波してきた波で瓦礫が動いて史跡を傷めないようモルタルを敷いて固めてはどうか。

【C委員】
護岸高さを1m嵩上げするのは越波量が問題なのか。

【事務局】 
1m上げるのは越波量ではなく、護岸の天端の頂上部を保護するためである。越波量を考慮しない高さであるならば天端はできるだけ低くしたほうがいい。

【B委員】
カバーするという意味では1mも上げる必要はないのではないか。

【事務局】 
差筋が効くために1mぐらい要ると考えている。

【A委員】
F案の外側にコンクリートを打つということに関しては、やむを得ないということか。

【B委員】
越波した海水がどこへ流れていくのかは考えなければいけない。

【G委員】
排水口でなくても、コンクリートを打つだけでもよい。水がどこかに流れていくようにする。

【C委員】
越波はやむを得ないが、66号棟とこの間を全部コンクリートで固めてしまうのはやり過ぎで、排水管を通すとか工夫をすれば何とかなるのではないか。

【D委員】
同じE案であっても、見学上の問題、技術上の問題で意味が多少違うのではないか。間近で見る場合と遠望する場合では見え方も違うので、画一的な方法を取るのではなく、場所によって違いが必要ではないか。

【A委員】
できるだけ現状維持をする、護岸の機能は島を守る、その両方を考えないといけない。E案の場合はどのように見せるか。D案はリバーシブルを原則にした施工法。このあたりが今日の方向性として出てきたのではないか。

【C委員】
前回0.2 m3/m/sという基準にした越波量については目安でいいと思う。

(2)高島炭鉱跡の整備内容と優先順位(高島北渓井坑跡)

【事務局】 
高島炭鉱跡の整備内容と優先順位について説明。

【B委員】
5ページ、整備スケジュールで、集落排水施設の撤去は第3)段階に入っていて、7ページでは第2)段階で「集落排水施設が廃止された後」とある。集落排水施設が撤去できる見込みはいつなのか。

【事務局】 
集落排水施設は国庫補助で平成6年に作られている。減価償却の耐用年数を考えると平成56年以降でないと施設の撤去ができない。施設の撤去は第3)段階になる。第2)段階は機能の廃止という考え方である。公共下水道に接続すれば機能はなくなるので、建物の箱として利用できるのではないか。

【B委員】
機能が廃止されても建物は50年残しておかなければいけないのか。史跡の中でふさわしいものかどうか問題がある。第1)段階は10年間でひとまとめになっているが、できることは早くやり、積極的な活用に供してほしい。展望台は見る視点場であるとともに、見られる対象にもなるので注意が必要である。

(2)高島炭鉱跡の整備内容と優先順位(端島炭坑跡)

【A委員】
今日議論した護岸全体の本格的な工事は第2段階になるのか。

【事務局】 
そうである。護岸開口部のコンクリートを充填した後、D案、E案の方法を基本として最終的な補強を行う。

【G委員】
第1段階の護岸の全周のひび割れ補修というのは大きなものを想定しているのか。

【事務局】 
全周にわたってひびが入っている。後からコンクリートを打設しても、コンクリートはひび割れまで入っていかない。施工時期について、国交省との調整や事業主体の話など調整に時間がかかる。

【E委員】
16号棟を工法の実験台にしたのは何か理由があるのか。

【事務局】 
16号棟は30号棟に次ぐ古い建物であることと、材料を持っていきやすいとか、現状で手をつけやすいということで選んだ。

【E委員】
劣化度、緊急性、産業価値、その取り合いになると思う。優先順位がわかる表にまとめてほしい。仮に、建物が倒壊した場合、膨大な瓦礫が出るが、景観を維持するとそのままだと思うが、多分どこかに撤去せざるを得ない。倒壊を前提にというのがこの遺構の場合にはあるので、別途議論が必要である。

【事務局】 
取り壊しもあるというのは保存管理計画の中で位置づけている。建築学会などに再度劣化度の評価をお願いしているが、どれが先に壊れるかという想定は難しい。

【F委員】
第3)段階までに明示されていない居住施設は見捨てるということか。

【事務局】 
最適な保存工法が出てきて適切に適用できれば適用していくが、今の段階では明確にはわからない。優先順位の高いものはここの中に書いておかなければいけないのではないかということで優先順位の高いもののみを書いている。

【F委員】
優先順位をつけてというICOMOSの宿題があったが、彼らの言っているのはこれで大体満足するのか。居住施設に関してはよいのか。

【オブザーバB】
顕著な普遍的価値(OUV)の要素に居住施設は入っていない。OUVの要素に決定的な影響を与えないということがまず前提である。居住施設は崩壊に任せていく部分があるかもしれないが、世界遺産としての要素に決定的な影響を与えないということが世界遺産的には重要になってくる。

(3)その他

【事務局】 
次回は1月19日、14時から都市センターホテルを予定している。

以上で本日の委員会を終了する。

お問い合わせ先

総務部 行政体制整備室 

電話番号:095-829-1124

ファックス番号:095-829-1410

住所:〒850-8685 長崎市魚の町4-1(9階)

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