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平成27年度第2回 長崎市図書館協議会

更新日:2016年1月29日 ページID:028048

長崎市の附属機関について(会議録のページ)

担当所属名

教育委員会 市立図書館

会議名

平成27年度第2回 長崎市図書館協議会

日時

平成27年10月19日(月曜日) 13時30分~15時30分

場所

長崎市立図書館 3階会議室

議題

第二次長崎市子ども読書活動推進計画の策定について

審議結果

<事務局から、資料をもとに「第二次長崎市子ども読書活動推進計画(案)」についての説明。>

【会長】
前回の会議の意見を取り入れた計画案の説明で、イメージ図など、ずいぶんわかりやすくまとめられている。これより質疑応答に入る。

【委員】
前回の計画案には無かった三角形を入れていただいたので、地域と家庭と学校等の関係がはっきりした。地域の定義ということから子どもを真ん中にした三角形になっているが、家庭・地域・学校の連携でもあるので、ある意味、大人の連携となっている。上に基本方針が三つあるが、社会全体における機会の充実という、社会全体・市民全体の連携を意図する、子どもの視点と大人の視点の両方を取り込んだものと解釈している。

【事務局】
前回の会議でいただいたご意見に加え、関係課長、図書館司書・学校司書などいろいろな立場の人と協議を行い、このような形に修正させていただいた。前回、提示させていただいた分よりわかりやすくなったと思う。

【委員】
もう一点、前回の会議でインターネットなどの話題も出ていた。今回の資料では、家庭における取組みの中にインターネットを活用した情報発信がある。今、家庭でもインターネットを使い、自分で調べることもできるわけで、その意味で家庭も独立した主体になっている。図書館でも情報発信をしているので、お互いがホームページを介して、家庭から図書館の情報を調べることもできる。そのようなことがこの図の中に読み取れるように感じる。

【委員】
前回のことを思い出しながら見ていると、その点はわかりやすくなったと思う。

【委員】
前回の意見を取り入れて皆さんで考えられて、きちっと反映しているのはすごくありがたい。

【委員】
資料を読んでいて、推進するとか努めていくとか周知を行うとかいうのは、誰がするのか主語がよくわからない。ボランティアの立場から、本当にネットワークづくりやボランティアの読み手の研修などをしていただけるならとてもありがたいのだが本当にできるのか。私も出張読み語りボランティアに行くことがあるが、今年も回数が制限された。あらゆる機会といいながら回数に制限があるのは人手が足りないからと思う。その中で、いろいろな研修会など本当にできるのか危惧がある。出張読み語りボランティアのことをいうと、交通費が全く出ないので、図書館に来るだけでも片道1,000円近くかかる人もいる。図書館で事前に打ち合わせをして、また当日どこか遠くまで、交通費は自分持ちで出向くのでは、できる人は限られてくる。そのようなときに、本当は職員が行っていただくのが最もよいと思うが、結局それでは人手が足りない。また、いろいろな事情で続けることができずに辞める人もいる。ボランティアに頼るのも、その人が辞めると言われたら、それを引き留める権利は無いし留めようがない。ボランティアはとても大事だし、とても有意義だと思うが、本当にできるのか。
私は放課後児童クラブ・学童保育でも働いているが、ここに書かれていることを知らなかった部分もある。リサイクル図書のことを指導員がよく知らないが、それは私たちが利用していないだけかもしれない。読み聞かせも学童保育ではあまりしていない。私は自分で本を持って行って読むが、スタッフが読まないところもたくさんあるので、本当の現状の把握というのができているのか。
また、各公民館という表現では、全ての公民館という印象がある。だけど全ての公民館で読み聞かせの研修をしているわけではない。資料には、各公民館でおはなし会をしていると書かれているが、本当にしているわけではない。その辺りは一部の公民館などと表現しないと、これを読んで近くの公民館でもしていると思ったが、実はしていなかったという事態にならないか。何館かがしていたら全てになるわけではない。その辺があいまいになってしまっている。少し厳しい意見だが。
それと、リサイクル図書というのはどんな図書なのか。私が行ったときは、本当に古い本もあった。子供はあまり古い本には手を出さないので、子供の読書の意欲を高めようとするなら、やはり新しいものや最近のものを置いてあげたい。

【事務局】
市立図書館の職員及びボランティアが、市内すべての読み聞かせの要望に出張するのは無理である。
図書館から読み聞かせに行くことを減らそうとは考えていないが、これ以上増やし続けることは難しい。図書館の今後の大きな役割として、長崎市全体で読み聞かせができる人を増やしていくことに重点をおきたい。確かに交通費の問題も大きいので、それぞれの地域の読み聞かせの充実のためには、それぞれの地域内に読み聞かせができる人がたくさんいることが必要だと思われる。そのためには、各地区の公民館で読み聞かせボランティア団体がこれまで以上に活発に活動できるように整備したり、団体や個人に対して、図書館職員が出張読み聞かせ研修会を開催するなど支援したい。
また、学校司書や学校図書館ボランティア、保育園や幼稚園の先生などや、読み聞かせをしたい人あるいは読み聞かせの機会が多い人などに研修会を行い、スキルアップをして自信を持っていただき、より多くの読み聞かせをしていただく体制を構築したい。そして、地域の要望には、地域のボランティアで受け入れてくれるような体制がうまく機能するよう図書館として取りまとめたり、連携の橋渡しになるなど努力したい。そうすれば長崎市全体での読み聞かせ活動が増えるようになる。
例えば、読み聞かせなどの要請を受けたら、その地域でボランティア活動ができる団体等に対し、要請があっていることを伝える。地域内だから、話がまとまればすぐ近くで、さらにその後も継続的に活動できる。
図書リサイクルを知らないことで利用していない団体などがあるといわれたが、これについては、幼稚園・認定こども園は幼児課、子育て支援課・こどもみらい課など各現場の所管課を通じて個別に周知しており、結構な団体に来ていただいている。盛況であり喜ばれているが、さらに漏れなく伝わるようにしていきたい。お知らせを受けた団体が、自分の所は古本はいらないとして来ていないケースもあると思う。
リサイクルに供される本は、図書館で不要となったものや寄贈で、年に一万数千冊あるが子ども向けの本は少ない。そのわずかな本であっても、少しでも子どもたちのもとへ届けたいと思っている。リサイクル市で家庭にもできるだけ多くお渡しできればいいなと思っているが、それだと、その家庭だけでしか読まれない。しかし、幼稚園・保育園・学校などであれば、何十人もの子どもたちが代わる代わる読むことができる。そう考えて一般向けのリサイクル市に先立って学校等へのリサイクルを行っている。質・量的にはけっして満足していないが、それぞれの施設で新しい本良い本を買うのに加えて少しでもプラスになればと考えている。
読み聞かせについて、全ての公民館で行っていないのに各公民館と表現すると誤解されかねないとのことだが、私たちの気持ちとしては全館で行うことを目指している。
ただ、委員が懸念するとおり現在は100パーセントでないので、公民館にももっと声をかけて少しでも多くの実施を目指したい。
現実的には、近くに読み聞かせをしてくれる人がいないために追いついていないということもある。各地域でのボランティア人口を増やしたい。100%を目指していることで各という言葉にさせていただいた。

【委員】
ボランティアの件はわかった。資料の中では、周知を行うとか努めていくとかあるが、だれが主体なのか主語がよくわからない。

【事務局】
長崎市子ども読書活動推進計画であり、基本的には長崎市である。図書館が中心となりながらも各課と連携し、市役所全体として計画を実施していく。さらに関係団体や家庭などを取り込み、市全体で取組みたいと考えている。

【委員】
それをしていただけるのはとてもありがたい。図書館ボランティアやその養成というのは、結局今までの出張読み語りボランティアをイメージしてはいけないということか。

【事務局】
出張読み聞かせは、これからも市立図書館でも行うが、これに加えて地域の方々にもこれまで以上に行っていただくことを考えている。そのためにも団体等の橋渡しに力を入れたい。

【委員】
私は自分が読み聞かせに行っており、出張読み語りボランティア向けの研修会は、今までその人たちしか出られなかったので混乱があった。これから始まるのは地域での図書館ボランティアと考えてよいか。

【事務局】
これまでも市立図書館読み聞かせボランティア研修に加え、学校図書館研修会と銘打っていても、誰でも参加可能な研修会なども行っていた。しかし、PR不足が否めなかったのは事実であり、例えば、子育て支援センターにいる民生委員が読み語りをしていると聞いているし、幼稚園、保育園の先生も読み聞かせを行っている。そういった活動している方、あるいは活動したいと希望される方にもっと声をかけて図書館での研修会を充実したい。

【委員】
それを聞いてすっきりした。どのボランティアなのかよくわからず混乱していた。図書館ボランティアといった場合は、地域の図書館で研修を受けた方々をいうことと理解した。
資料にある読み聞かせの実施について、前の資料では学校図書館を活用した授業等への支援となっていたが、読み聞かせの実施が授業の支援になるのか。

【事務局】
授業の一環として、学校図書館で読み聞かせなどをやっている。学校教育課にも尋ねたが、実態としては、国語の授業の一枠を使って読み聞かせをやっているとのことだった。確かに表現がわかりづらいところもある。

【委員】
私は、前の資料にあった学校図書館を活用した授業等への支援というのが至極すっきりしていた。学校図書館を使って授業をしているというのがあったが、これに読み聞かせが入ってくると、つながりがよくわからない。学校図書館を活用した授業は、やはり学校司書がいるときにしてほしいことなので、ここに無理に入れてしまうのはどうなのか。

【事務局】
事務局としては、前回の要望もあり、授業の一環としての読み聞かせの実施ということで、挿入させていただいた。委員の言われる、学校図書館を活用した授業の支援としたほうがすっきりするのであれば、さらに学校図書館司書による読書活動の支援や学校図書館における読み聞かせの実施など、なるべく委員のご意見を反映した表現で整理したい。

【委員】
その前の、学校図書館司書による学校での読み聞かせなど読書活動の支援というようにはできないか。

【事務局】
学校図書館司書による読み聞かせ等のことか。

【委員】
学校図書館を活用した授業と、読み聞かせ等での読書活動の支援というのは、少しニュアンスが違うと思うがどうか。

【委員】
学校図書館を活用した授業というのは、意味調べ学習その他でやっているし、ボランティアの読み聞かせもゲストティーチャーとして入っていただいているから、両方を書くのが一番かと思うが、もっと相応しい表現があればそちらでもよい。

【会長】
そこは表現を工夫していただきたい。

【事務局】
言葉を入れる位置など検討させていただきたい。

【会長】
今までお話を聞いていて、ボランティアのこともそうだが、やはり地域というと公民館も大事になってくる。おはなし会もそうだし、このようなことはぜひ公民館でしていただきたいとお願いすることはできるのか。今、指定管理制度の導入についての問題が出ており、今後、公民館がどのように運営されていくのか今のところ不確かということを聞いているのがどうか。

【事務局】
今後、地区公民館がふれあいセンターに変更していくことも取りざたされている。読み聞かせ活動やボランティア活動は、この「子ども読書活動推進計画」でも、市の施策としても、とても重要なものだということは間違いない。例え指定管理制度を導入することになったとしても、市の役割として守るべき大切なものとして図書館から話をすることを考えている。契約の中でも尊重されるよう強く働きかけていきたい。

【会長】
今の状態が後退することだけは無いように、できればもっと前に進んでいただきたい。そこはぜひ、大きな変革と思うが、市の方からもよろしくお願いしたい。

【事務局】
図書館ということではなく、教育委員会あるいは長崎市からの要望ということで働きかけをさせていただきたい。

【会長】
こうやって作っても、実効性が伴わないと問題である。

【委員】
資料の中で、図書館における取組みの中、図書館ボランティアの養成について事務局の言われることは、本当にそういう社会になるべきだと思う。そういったことは常に向こうのほうに見据えながら、やはりこれから一つ図書館としてやるべきこと、その最も大切なことが図書館ボランティアの養成だろう。ところが資料によると、ボランティア養成講座をやっても応募が少ないとか、あるいはボランティアだから、これは自分にできないとなれば断ることもあるようだ。これは地域住民の意識の問題にものすごく係ってくるだろう。これまでも図書館ボランティアの養成をやってきたのだろうが、どれくらい養成講座に参加された人がいたのか。あるいは、もしそこに参加する人が少ない、または参加しても地域における実際の活動に活かせないなら、何がネックになっているのか。さきほど交通費のことが出ていたが、そのあたりどのような現状か。

【事務局】
学校図書館研修会などのほか、年報にも記載しているが、読み語りボランティアの研修については、平成26年度は新規の図書館ボランティアを対象に1回、それからスキルアップのために定期的なものを1~2か月に1回行っているものが7回で、平均すると十数人である。これは図書館限定のボランティア養成講座だったので、この程度になった。今後は地域の各団体などとも連携を図り、広く関連する方々へも講座参加を呼びかけたいと考えているので、増えていくと思う。

【委員】
図書館はたくさんの行事をされているので、それがうまく消化されるためには、図書館ボランティアの養成は大きなポイントになってくるのではないか。ぜひ図書館で力を入れてほしい。実際、難しいものなのか。どんなところが難しいのか。

【委員】
確かに難しい。難しいというのは、学校図書館ボランティア向けの研修を11月にするが、割とたくさん集まる。他でどのようにやっているか知りたいし、情報もほしい。一昨年は約100人集まった。そのようなもので図書館が主催するものは無いようだと思われる。学校でボランティアをしている方々で、平日出てこられる方は集まるが、地域となると、おはなし会をしても子どもが来るかどうか。私が住んでいる地区では、地域の読書活動に対する県からの補助金を利用して、文庫の方が私を呼んで、おはなし会や講座を開く。ところが人が集まらない。自治会の公民館で日曜日の午後に聞くが人が来ない。だから、まず子どもを集めることが大変だ。乳幼児向けのおはなし会なら、図書館でもたくさん来られているが、小学生向けにしたときに、なかなか集まらない。子どもたちはいろいろなことをしているので、そういうものに出かける時間もない。実際にそうやって地域のボランティアを育てたとしても、子どもが来るかどうかという問題がある。

【委員】
大人ではなく、子どもの側の問題か。

【委員】
それもだが、家庭で小さいときからおはなし会に連れて行ったりしていれば、抵抗なく来るかもしれない。でもそれが無かったら、そんなの面白くないと思われてしまうかもしれないし、なかなか難しい。ボランティアの養成はとてもよいことだが、そこまでいけるかどうか危惧がある。

【事務局】
運営する側からであるが、読み語りボランティアは、配架やクリッピングなどいろいろある図書館ボランティア活動の一つであり、学校・幼稚園などへ行ってもらうボランティアとして募集する。それに応募し、採用された方たちに、図書館のスタッフに代わって学校・幼稚園などで活動してもらっている。そのためにこのような読み語りの研修会をしている。そのほかにも、読み語りのボランティアをやりたいという地域の皆さんのために、市立図書館から公民館などに出向いて研修会をやるのだが、それから先が続かない。せっかく公民館などで活動できるように研修を受けても、ボランティア自身が地域で読み語りをするというアクションにつながっていかない。結局、研修を受けただけの自己満足に終わり、後の活動につながらない状態にある。また、私たちが研修に出向いても、その施設ではおはなし会など始まっていない感じになる。この機会に図書館のスタッフや読み語りボランティアにも、学校などで活動できるように何回か研修を受けていただいている。最初の年は自分たちの活動の場がないとすごく不満に言われたが、学校などに出張しての活動が難しいこともある。その後の活動の場をつくるために、私たちと一緒にボランティアも行くことで、幼稚園などいろいろなところから出張読み語りの依頼がくるようになった。依頼がある中で、誰かの代わりではなく図書館から行かなければならないかどうか考えさせていただき、できる限り行って、おはなし会が絵本に触れるきっかけとなるような経験をしてほしいと考えてスタッフも行き、ボランティアにも活動していただいているところである。その活動場所でボランティアとスタッフも勉強させていただいている。ボランティアの中にはいろいろな年齢層の方がいるし、いろいろなことをご存知の方もいるので、お互いに経験を積み、力をつけて、それが広がりつつある。いろいろな方がいて、いろいろなおはなし会の仕方もあり、こだわることはない。図書館から出向くときは次につながっていくおはなし会にしたい。ただ楽しいだけではなく、そこにいる先生たちにも何か感じてほしい。公民館などでの講座は、その地域で何らかの活動をしたいと考えている方が参加する研修会である。受講後に活動できるよう講習会を受けたのなら、もう一度自分たちで勉強したり、おはなし会を実際にやってみるとか、そのとき参加した方にできるだけ活動の場をつくって推進していくことが地域として必要になってくると考えられるので、ぜひお願いしたい。

【会長】
これは、図書館で取り組むべき大きな課題である。

【委員】
学校図書ボランティアの活用をお願いして、うちの校区では放課後児童クラブとは別だが、放課後子ども教室を放課後の子ども居場所づくりということで、週2回平日に、だいたい月8回学習アドバイザーとして学校図書ボランティアに来ていただき、子どもたちに本の読み聞かせをしている。また、学童保育や放課後児童クラブもあるので、そちらでも読み聞かせをしている。月に1、2回ほどボランティアをしてくださる方の日程を調整しながら定期的にやっている。まず地域にそのような方がいることをお知らせすることが大事である。また子どもたちに係る方に、また校区にそのような方がいることを知らなければ、お願いすることもできない。また、読み聞かせ会をするだけではなかなか子どもたちが集まらない。放課後子ども教室の中のプログラムの一つとして第何曜日は読み聞かせの日として取組んでいる。

【委員】
私も学校でスマイルクラブというボランティアをしているが、休みの日などは集まらない。あらかじめ学校であったり、放課後の子どもクラブだったり、そういうところで読み聞かせを続けていけば普及していくと思う。読み語りをしていない学校との連携でそこを増やして、ボランティアに行ってもらうのが最も普及していくのではないか。集めようとしても、なかなか集まらない。

【事務局】
私たちも今後のことで苦慮しているところだが、委員の話を聞くと、そういった方向性でいくのも良い試みかと思われるので参考とさせていただきたい。

【会長】
知恵や情報をいただきながらやっていただきたい。

【委員】
地域のいろいろな団体で、そういったものをうまく取り込んで、コーディネイトしてくれる人や機関があるかどうかがポイントである。図書館としては、そのきっかけづくりをすればよい。だから、問題は地域にあるのだろうと思う。

【会長】
地域のことは地域でという形が、今後ますます拡がっていくと思うので、図書館はそういうバックアップをしていただきたい。

【事務局】
それについて、まず情報を集めることから始めたい。

【会長】
図書館が取り組まなければならない大きな課題が明確になってきた。

【委員】
今のことで、私も午前中も読み聞かせの講座を受けたのだが、さきほど講座の終了後に何らかの活動につながっていない話があったが、そこで何回か講座を受けて、そこにいる人たちの前でやってみたとしても、その人たちは聞こうと思って聞いてくれているので、次に進む自信がない。とても初心者マークの状態では、おはなし会などできない。それから、何回かの講座があるなら、ぜひ最後は学童保育などでの卒業講演を体験できるようなプログラムにしていただけたらと思う。

【事務局】
確かに言われるとおりだと思うので、連続講座にするなど研修方法や内容についても十分に考えたうえで、見直していきたい。

【会長】
前回欠席だった委員にもご意見をうかがいたい。

【委員】
この資料を見たとき、たいへんわかりやすく、筋道立ててよくまとめられていると感じた。ただ、図書室司書の配置が気になった。学校には、専門職としての司書がたくさんいるが、公民館にはいない。指定管理者になると、もっと難しくなると思うので、せめて大型公民館だけでも専門の司書の配置を考えられないか。仁田佐古地区ふれあいセンターにも図書室はあるが、職員は図書に対する専門の知識がない。ただ貸館業務と図書の貸出し返却だけをしている。近くの子どもたちが学習の一貫として訪ねてくるが、小学生からお薦めの本などを訊かれても即座に答えられない。予算面など難しいことは十分判るが、専門性のある方を各地に配置できないだろうか。学校に上がると、学校の先生や図書館ボランティアが子どもたちの読書活動の推進に力を入れている。しかし学校等として挙がっている幼稚園・保育園・認定こども園などでは、それほど強く読書推進活動がなされていないことを、保護者や子どもたちの様子から感じている。そこの子供を育てている保護者に対する読書推進の啓発というのがこの中でもきちっと取り上げられてはいたのだが、保育所や幼稚園の保育士の先生を通じて保護者に呼びかけるだけで、果たしてどこまでそれがなされていくのか疑問に感じた。とくに、今小学校低学年から幼稚園・保育所の子どもたちの保護者に読書離れが進んで、どちらかというとインターネットやタブレット端末での電子図書やゲームに流れてしまっている。活字を読む、絵本を読み聞かせることからかけ離れてきているのではないか。若い世代の保護者への働きかけに力を入れていかなければならないと感じた。資料は、具体的にどこをどうのということはなく、きれいにまとめられている。

【事務局】
一部の図書室には司書資格を持った職員がいる。しかしこれは、たまたま採用された職員が司書資格を持っていただけであり、図書室担当はほとんど司書資格をもっていない。公民館職員は、公民館講座準備など、公民館の仕事が主であり、図書室業務は主業務ではないことも多い。ただ、委員が言われるとおり、大型公民館は図書室利用者も多く、担当もいるので司書資格を持つものを配置した方が良いと思う。図書館としても公民館に要望していきたい。それから今お話のあったタブレットとかスマホとかといった電子機器に利用が移っているとのことだが、図書館についても平成24年度くらいまでは100万人を超えていた来館者数が、平成25年度に95万人、平成26年度で90万人と減り方が激しい。それも時代の流れだろう。本を読むのは確かによいのだが、そういった使い方も仕方がないとは思いつつ、今後も本を読む機会を子どもたちにつくっていく。タブレットやスマホより本が優れていることを、おはなし会などを通じて子どもたちに伝え、子ども読書活動推進計画を進めることによって、子どもたちが自発的にたくさんの本を読むような環境をつくっていきたい。

【会長】
ぜひお願いしたい。公民館のほうにも司書がいると、はじめまして絵本事業で絵本だけもらうのではなく、その方と話しながら、読み聞かせの大切さとか絵本のすごさとかを若いお母さんに気付かせることも多いのではないか。実現は大変厳しいだろうが、本に対するアドバイスができる司書が1人でも多く公民館等に入っていただくことを願っている。

【委員】
香焼図書館に司書はいるか。

【事務局】
もちろん司書はいる。

【委員】
長崎県の推進計画で香焼は図書館として数えられているが、これをみると公民館等図書室と一緒になっているようだ。長崎市内には図書館が2館あるとみてよいか。

【事務局】
そのとおりである。

【委員】
資料の第4章に子ども読書活動推進のための取組みとある。家庭における取組みの1番は、幼稚園・保育所・認定こども園において、保護者に対して読み聞かせの重要性を周知する。2番目の家庭読書の推進推奨として毎月1回は家族みんなで図書館へ出かけるとか本屋さんに立ち寄るとか、こうなったらいいなと思うことがたくさん書いてある。子ども読書活動が推進されると、取組みの状況を報告してもらえるのか。内容はとてもよいのだが、誰がどのようにというところに不安と期待がある。

【事務局】
これについては、この協議会でも進行状況をきちんと報告する。委員の皆様からご意見があれば、それに基づいて政策に反映させていく。

【会長】
第4章のところで言われたので、広報・啓発の推進をいろいろな形で情報発信をされていると思うが、テレビなどでもいろいろ読書のことを取り上げていただいているので、テレビやラジオなどマスコミを使っていることを表す文言があると実情に合っていると思うのでぜひ加えていただきたい。

【事務局】
会長が言われたとおり、テレビでも行っている。月に一度、市立図書館の司書がNHKに行って生放送でお話をしている。また、FMナガサキでもお薦めの本などを紹介している。実際にやっているのに書いていなかった。加えさせていただきたい。

【会長】
もう一つ、教職員の資質の向上で、学校において読書指導のあり方、調べ学習の指導方法についての研修をぜひお願いしたいが、この教職員とは、司書教諭をはじめとする教職員と考えてよいか。司書教諭という文言が無かったので教えていただきたい。

【事務局】
一般的に教職員と言えば授業の各教科の先生と見られる表現であった。司書教諭という言葉が妥当であると思うので司書教諭という言葉を含めて、あるいは教職員一般と両方を併記した形で加えたい。

【委員】
司書教諭は12学級以上だが、長崎市は全校配置されているのか。

【事務局】
基本的に12教室以上のみの配置である。ただし、11教室以下の学校であっても司書教諭の資格を持っている先生のいる学校もある。

【委員】
司書教諭がいないときは図書主任になるのか。

【事務局】
そのようになる。

【委員】
司書教諭がいないところは、図書の担当教諭もいないことになってしまうがどうなのか。今、司書が43人に増えているが、司書教諭も何校かに発令されているのか。
わからないのだが、司書教諭がいることで全体が推進されていく気がするのだが、小規模な学校は図書主任でという難しいところもあるのではないか。

【委員】
司書教諭がいなくても、週に何回か学校司書が回ってくると思う。

【事務局】
図書館担当が各学校に必ずいる。司書教諭ではないが図書主任がいる。

【委員】
数値目標から団体貸出冊数がなくなったのは何か意味があるのか。

【事務局】
団体貸出冊数をなくした理由は、地域の学校などの図書が充実してくれば自ずと団体貸出を利用する必然性がなくなる。団体貸出の冊数を目標にしてしまうと、それと相反するし、増えればよいものでもないという話があった。このため団体貸出冊数の目標は削除した。

【委員】
しかし、文章の中にあったようだ。

【事務局】
団体貸出の活用は推進するが、一方が高まれば、もう一方は必然的にニーズがなくなる。

【事務局】
必要な学校には、一層周知し団体貸出しをしやすい環境を整えることで貸出数は増える。一方それぞれの学校等がそれぞれの蔵書を充実させれば図書館の団体貸出しに頼ることが減り、貸出数は減っていく。そういった結果が反する施策を行うため、数値目標から外させていただいた。

【会長】
数値目標をあげると大変なのだが、それ以上の結果になるようにこの計画が進むことを願う。

【委員】
資料にある学校等における取組みで、(1)の幼稚園・保育所・認定こども園における取組み、(2)学校における取組みのところで、幼稚園とか保育所については、公立の幼稚園は2園と少なく、ほとんどの私立幼稚園等が関わってきているのではないかと思うが、(2)学校における取組みで、私立小中学校と長崎市立図書館の関係はどのくらい深いのか。具体的にどんなパイプがあるのか。当然そのような資料は私立学校にも行くのだろうが、私立学校からの要請とか、図書館から出向いて何かを行うような状況はあったのか。

【事務局】
図書館から長崎市内の公立学校に案内するときは、当然私立学校にもしている。逆に私たちが読み語り活動を継続する効果の調査などをやりたいときに、公立学校だと横並びでないとだめと言われるので、そのようなことは私立学校にご協力いただいたりしている。また、読み語りとかブックトークに来てくださいなどと声もかけていただいている。

【委員】
図書館とは直接関係ないかもしれないが、いろいろな読書感想文や感想画のコンクールで、私立学校も市の公立学校と一緒に出している。その中で、私立の先生も含めた審査会をしている。そんな活動もしている。

【事務局】
図書館の企画として、「図書館をつかった調べる学習コンクール」を行っているが私立からも受け入れている。

【委員】
資料第1章の基本的な考え方で、豊かな心を養うことと生きる力を育むと目的が二つある。生きる力というのは大儀的なもので、そこには自ら課題を持ったり、考えたり、解決する力を養うといったものが挙げられている。お話をうかがっていて、読み聞かせが大事だということに反対はない。18歳以下の子どもが対象なので、小学校・中学校・高校での問題解決能力となると、ICTなどについて慎重な議論が必要だろう。スマホなどには悪影響もあるが、これからはそういうものを使わないと就職もできない状況が生じているのも事実だ。今回の議論で、豊かな心を養うためには、絵本とかも大事なことは同感である。一方ICTを教育的に正しい方向へ養っていく考え方も入っていると思う。拙速で入れると大変なことになるかもしれないが、そのようなものもこれからは必要であろう。私ども教授会でも毎回分厚い資料を全員に配るが、全部が必要なわけでもなく、無駄になる資料もかなりあるので、資料をやめてタブレットでやってみようという話になっている。安全管理の点でも要望があり、そのような時代の流れもあってICTを避けては通れない。その意味ではICTをだんだん創造的かつ健全な仕方でやっていくのも図書館の役割ではないか。教育的にもたくさんの問題があり、スマホやタブレットを使えない人もいるので、そのように人たちに場を提供するのも図書館の役割ではないかという考えもある。そのような方向性を考えてもらいたい。

【事務局】
ICTを初めとして情報発信も図書館の大きな役割だろう。過去にICTを活用した授業をやってみた。中学校の生徒に図書館ホールに来てもらい、ペンギン水族館や五島、東京などをネットでつなぎ、先進的な授業を試みた。これが第7回キッズデザイン賞協会会長賞受賞を受賞するほどのすばらしい結果に繋がった。委員からのご意見のように、ICTの推進について図書館として今後とも積極的に進めなければならないと思っている。

【会長】
今後の大きな課題が出てきたようだ。子ども読書活動推進計画に関して他にないか。だいたいご意見いただいたようだ。前回も含めて今回のものができあがったが、今回も委員の皆様からいただいたご意見を合わせた形で、子ども読書活動推進計画の案について検討するということになっている。せっかくこうやって集まったのだから、別のことでご意見はないか。なければ以上をもって審議を終わりたい。事務局から連絡等あったらお願いしたい。

【事務局】
前回、今回と二度にわたってご協議、幅広いご意見をいただき、誠にありがとうございました。おかげでよい案ができあがっていると思う。この案をパブリックコメントへの提出案として、12月の中旬から1月初旬にかけて発表し、更に市民にご意見をいただこうと思っている。そこで出されたご意見も盛り込んだうえで、加筆・修正したいと考えている。さらに来年2月に行う本協議会で最終案をみていただいて市長まで決裁を取り、発刊したいと考えている。次回、最後の計画策定のご協議どうかよろしくお願いしたい。

【会長】
以上で平成27年度第2回長崎市の図書館協議会を終了する。

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電話番号:095-829-1124

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