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第4回(平成26年度第3回)高島炭鉱整備活用委員会

更新日:2015年2月16日 ページID:026431

長崎市の附属機関等について(会議録のページ)

担当所属名

総務局 世界遺産推進室

会議名

第4回(平成26年度第3回) 高島炭鉱整備活用委員会

日時

平成26年8月28日(木曜日) 13時~

場所

都市センターホテル(東京都千代田区平河町2-4-1)

議題

  1. 高島炭鉱跡 端島炭坑跡保存管理計画書(案)について
  2. 高島炭鉱跡 高島北渓井坑跡跡保存管理計画書(案)について

審議結果

【事務局】
5章、運営及び体制整備を追加した。世界遺産としての管理保全体制との全体的な連携も記述した。

【D委員】
世界遺産としての管理保全体制の組織はずっと存続するのか。

【事務局】
定期的に、1年に1回、長崎地区ワーキンググループで保存管理の方法などを報告する継続的な組織である。

【A委員】
有識者会議、保全委員会、この名称はそのまま存続するのか。
世界遺産の場合、条約上6年ごとに定期報告があるので、その体制は維持しなければいけない。

【事務局】
ご指摘のとおり。保全委員会が意思決定の中核で、その委員会に対して助言するのが有識者会議である。2つのワーキンググループと長崎地区管理保全協議会が毎年経過観察をして、保全委員会に最低年に1回報告するという体制が作られている。

【B委員】
5章は一般的な書き方をしているが、もう少し具体的に書いてもらいたい。この文章はわかりにくい。「長崎市が関係各課との連携により運営を行い」とあるが、この各課とは長崎市の内部の各課ということか。

【事務局】
ご指摘のとおり。

【B委員】
長崎市が各課と対峙している感じがするので、文章を整理していただきたい。

【C委員】
運営体制の下に「専門家、研究機関、学会他」と書いてあるが、この受け皿は市の中にはどういう形で置かれているのか。研究開発センターができれば、開かれた形で遺産の価値が広がっていくと思う。ソフト面でも研究機能、情報発信機能を持った組織が必要である。

【事務局】
世界遺産登録された後の推進体制として、研究センターのようなものをつくるのか、エリアごとにやっていくのか等まだはっきり決まっていないが、端島を計画的に整備保存していくには1担当課のレベルでは難しいため、組織が必要と考えている。研究施設、資料施設、調査研究する組織はガイダンス施設の中に併設してやっていくものなのか、別として独立させていくのか、検討課題である。

【A委員】
基本方針に積極的にセンターを作っていく構想が計画書に盛り込まれていないと感じる。報告書として許容される範囲で積極的な姿勢を示していただきたい。

【事務局】
現時点ではそこまで議論が進んでいないが、今回の議論で課題として書き込むことが必要だと感じた。

【B委員】
保存と活用が目的であり、その手段として管理、整備という話は一定整理はいただいたが、十分ではない。居住施設は不可逆的な風化が進んでいる状況で、場合によっては安全性の観点から撤去もあり得るということは書いておいても良いのではないか。

【オブザーバ】
安全の観点、他の建物への影響が出る場合に限って、そういう措置はやむを得ないというのは考え方としてはある。

【B委員】
生産施設は本質的な価値を有する要素という位置づけをされているので、居住施設は違う位置づけを明確に書いておくほうが良い。護岸は積極的に構築していくぐらいの表現でも良い。

【A委員】
本質的価値といった場合に、その対象となっているのは護岸、擁壁、生産施設で良いのか。居住施設に関しては密接に関連する要素ということか。

【事務局】
ご指摘のとおり。

【A委員】
建築の方々の間では、世界遺産としての価値づけがなされていないコンクリートの居住部分の高密度都市空間に対する評価は非常に高い。それは本質的価値ではないとこの委員会で了解するには抵抗がある。

【B委員】
居住施設の保存を図ることは極めて難しい状況である。これを本質的価値と言い切ってしまうと、守れという意見が出てきてしまう。世界遺産とリンクしながらという仕分けはやむを得ないのかではないか。

【C委員】
世界遺産での整理の仕方と端島そのものをどう考えるかという整理の仕方は当然違って良いと思う。端島の史跡的価値はどこにあるのかということを総論的に言うことはできるはずである。

【A委員】
計画策定の経緯と目的の文章がはっきりしない。世界遺産登録推薦があったからこの計画案を作ったという理屈は必ずしも書かれていない。たまたま同時並行でやっているという書き方になっている。

【事務局】
ご指摘のとおり修正する。

【B委員】
これは行政の公文書になるので、公文書作成の手引き等を活用しつつ、一定のフォーマットのもとで文章を作ってもらう努力をしていただきたい。

【A委員】
3-57ページの表の色や◎と○の違いを説明いただきたい。

【事務局】
歴史性、規模、産業景観に関しては優先順位をつけるために前回の調査報告書をそのまま使っている。歴史性の◎は大正時代、規模に関しては高さと床面積で仕分した。産業景観は、島外から見るシルエットである。

【B委員】
3章「劣化の進行を抑制する措置として整備する」と書いているが、劣化の進行を抑制できないものもある。いずれ決断しなくてはいけない時期があり得るということは書いておいたほうがいい。

【事務局】
危険、崩壊が既に進んで手の施しようがない建物についての扱いを書き込む。やむを得ない場合を除き、崩壊、倒壊寸前の建物の撤去工事は実施しない。逆に言えば、護岸に影響を与える場合や、安全性に危険な場合は撤去するということになる。

【オブザーバ】
島外から見たシルエットの絵が報告書の中にないと説明がつかないので、判断基準の説明のための資料を追加してもらいたい。

【事務局】
護岸をどのように整備していくのかについては、既存の石積み擁壁を見せながら守っていく場合、嵩上げというのは現実的に難しい。護岸の中に入った波を島外へ排水するような構造にしていく考え方が現実的と考えている。

【A委員】
護岸を嵩上げする場合の計算はできるのか。

【事務局】
今、検討中である。

【D委員】
消波ブロック設置は可能か。

【事務局】
水深が深くなると消波ブロックが持ち上げられて島の中へ入ってくる可能性がある。越波を許容した上で、入ってきた波が海の中に流れるような形がいいのではないかと考えている。

【C委員】
第3章の保存の整備の仕方に対応して、第2章の5の史跡の特色は価値全体についての説明になるということで、ここと第3章をリンクさせるような章編成に変えると世界遺産的価値と産業遺産的価値との書き分けがわかりやすくなる。

【B委員】
第4章の中に保存のための整備があるが、それは3章の保存の中に保存のための整備はこういうことが望まれると入れたほうが続き具合がよくなる。3章を保存、4章を活用にして整理したほうがわかりやすい。概要を横に置きながら整理するとよい。

【A委員】
次回は構成が少し変わったものが出てくることになっている。指摘に従い改められると委員会の報告の特色が出て、報告書の意義も高められる。

【A委員】
保存、管理、整備、活用の章立て、章のタイトルは今回修正版が出てきたということか。

【事務局】
前回から修正して、今回ご提示している。

【B委員】
史跡の保存、史跡の活用はそれぞれの章を立てて整理したほうがわかりやすい。
3章、史跡の保存管理と5章の史跡整備・活用の間に周辺環境の一体的保全が挟まっているが、まず史跡の保存管理、整備・活用のことを書いて、その後に周辺環境と直してほしい。

【A委員】
活用の方法で管理というのは具体的にはどういうイメージになるのか。

【事務局】
活用のための管理は、史跡の所在や価値の内容を周知するための標識、説明板等の設置、点検、改修、撤去などである。また史跡見学の便利上必要な施設の点検などを活用していく意味で管理という観点で考え方を整理している。

【D委員】
最終的に全体があって高島があり、端島がありというような報告書の構成になるというお話だったが、具体的にはどういう構成になるのか。

【事務局】
共通しているところは前段に書き、その後に、端島、高島の記述をする構成を考えている。写真など重複しているところが結構あるので、修正していきたい。

【C委員】
2章の4は3章に統合したほうがわかりやすいのではないか。

【B委員】
現状変更について、南側の民家と北側の排水処理施設がB地区になっている。これは同じ取り扱いでいいのか。ここまで遺構があるという認識なのか。

【事務局】
ここは遺構調査をしたときに、B地区の下水処理施設のところまで入り込んでいるところがあり、その関係からこの排水処理施設の一部を区域に含めている。

【B委員】
排水処理施設は別の場所に移す可能性はあるのか。

【事務局】
排水処理施設は、下水道に接続する予定があり、何年か先に撤去するか、もしくはガイダンス施設などに活用するかの選択が出てくる。

【B委員】
南側の民家についてもいずれは公有化していこうという方向性か。

【事務局】
ご指摘のとおり。

【B委員】
すべて公有地になれば現状変更の取り扱いはシンプルになる。現状変更の取り扱い基準はあくまでも当面ということか。将来的にはA地区、B地区とも公有地化して、史跡の保存活用のためにこの場所を使う。それに対して必要な現状変更だけを認める。北側のB地区が排水処理施設の一部、南側の一部が民家という当面の状況に対してこういう現状変更の方針で臨むということか。これは未来永劫にB地区が残るような感じがする。

【事務局】
北側のB地区や排水処理施設は「土地利用や施設利用の変更に際してA地区への編入を検討する」と記述している。

【B委員】
3章の現状変更の取り扱い基準のところもあくまで当面ということか。

【事務局】
ご指摘のとおり。

【C委員】
5章の史跡の整備・活用は高島だけに限らない。端島も含めた活用、公開ルート、見学コースも入っているのか。

【事務局】
端島と高島が恐らくリンクしてくるので、保存、史跡の整備・活用も共通するところは共通で記述する。

【A委員】
共通するガイダンス施設の将来構想についてはどこかに触れられているのか。周辺環境の保全のところで書く必要があるかどうか。現在の炭鉱資料館は現状維持を図るとか、そういう文言は記載しないのか。

【事務局】
高島石炭資料館は当面、今のガイダンス施設として活用していく予定である。既存資料館である高島石炭資料館、軍艦島資料館の充実と長崎港周辺や市内中心部での情報発信拠点の設置の検討が必要であるという形でまとめている。

【D委員】
軍艦島から野母崎という周遊コースがあるのか。「池島との連携による」という文言があるが、これはどういうことなのか。

【事務局】
野母崎から軍艦島にクルーズ船が出ている。観光振興の強化を図っていく。池島は平成13年まで炭鉱があり、現在はトロッコに乗って当時を体験できるツアーが人気である。池島の説明を追加する。

【A委員】
池島の炭鉱跡の管理はどうなっているのか。

【事務局】
民間の三井松島リソーシスという会社が管理している。

【A委員】
採炭を始めたのはいつごろか。

【事務局】
昭和27年ぐらいだと思う。今も200人ぐらいが住んでいる。

【A委員】
軍艦島観光は民間に任せてあるのか。それの許可やコントロールの体制についてはどこかに触れておく必要はないか。キャパシティの問題はどこかに書いてあるか。

【事務局】
端島の2章にまとめている。条例で上陸許可について管理をしている。

【事務局】
キャパシティの話は4章に「今後とも、上陸時間の制約を守りコントロールする中で、影響がないように、需要増大に応えていく工夫が必要」と書いている。今年は台風の影響で施設が壊れたため、7月から8月の1カ月間は上陸できず、施設復旧の完了した8月24日から上陸できるようになった。

【A委員】
4章ボランティアガイドの養成について、条例やルール、市がやっているようなシステムはあるのか。

【事務局】
条例やルールはない。「長崎さるく」でボランティアガイドを育成している。端島はクルーズ船のほうでガイドを雇っている。過去に端島に住んでいた方を雇用し、当時の様子を見学の中で説明している。

【A委員】
そういう方がだんだん少なくなっていく。養成を今後の計画として盛り込む必要はないのか。民間に任せておいていいのか問題がある気がする。NPOのような組織はあるのか。

【D委員】
運航船は市が運航していない。そこへ市の人を入り込ませるというのは難しい。

【A委員】
行政がコントロールすることを考えたほうがいいのではないか。

【B委員】
民間の会社が運航しているから難しい。あまり行政が関わると、そこに対する利益供与と言われかねない。

【A委員】
無制限に観光船を許可していくことはない。

【事務局】
キャパシティから考えると今が限度だと思う。新しく桟橋を作らない限り、係留施設の設備上、観光客増加に応えることは難しい。

【A委員】
どこかに書いておいたほうがいいのではないか。

【事務局】
昼間の時間帯の活用、船の大型化の導入により需要増大に応えていくという書き方をしている。

【C委員】
軍艦島の居住施設は、戦後になって単身者を労働者として全国から募集して、かなり世帯数が増えた。2-97ページの表を見ていると、人口の増加より世帯数の増加が非常に多い。つまり単身者、小家族ということである。そういう人口構成の変化を反映しているのだと思うが、戦前、30年、49年と、かなり建て替えが進んで建物配置が変わっている。ということは、第二次世界大戦後に形成された景観と見ることもできるのではないか。

【オブザーバ】
昭和30年代のものも全体的な史跡の価値の中に入っていると考えてよい。

【C委員】
シルエットとか景観とかいう場合に、戦前の建物か戦後の建物かということは問わないということか。建物ごとに建設年代が問題にならないのであればいいが、全体として景観を考えるという理解でよいのか。

【A委員】
島が史跡であって、建物そのものを指定しているわけではないので、それでいいのではないか。シルエットは産業景観と書いてあるが、軍艦島のシルエットとイコールでいいのか。

【事務局】
外から見る景観というのは文化財とは直接関係がないので、シルエットを産業景観という言葉に言い換えた。

【C委員】
軍艦島は高度成長の高層集合住宅の典型みたいなイメージでニュースが流れていた。戦後の日本の高度成長を代表するような島、産業もそうだが、居住空間としてもそういう場所というイメージを重ねている人も結構いると思う。

【A委員】
前回、端島銀座の話が出たが、建物を復元するという話にまではならないだろう。

【A委員】
アーカイブ、ライブラリ、CG、模型などができるとよい。

【C委員】
ソフトの面も考えるとよい。

【事務局】
次回は端島と北渓井坑を一緒にした構成にする。次回委員会は10月27日の午前9時30分より東京で開催する。以上で本日の委員会を終了する。

お問い合わせ先

総務部 行政体制整備室 

電話番号:095-829-1124

ファックス番号:095-829-1410

住所:〒850-8685 長崎市魚の町4-1(9階)

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