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第28回(平成25年度第3回)長崎原爆資料館運営協議会

更新日:2014年12月24日 ページID:026406

長崎市の附属機関等について(会議録のページ)

担当所属名

原爆被爆対策部平和推進課

会議名

第28回(平成25年度第3回) 長崎原爆資料館運営協議会

日時

平成26年3月28日(金曜日) 15時~16時30分

場所

長崎原爆資料館地下1階 平和学習室

議題

  1. 平成26年度原爆資料館整備事業について
  2. 企画展「生と死のはざまで -被爆者救援列車展」について
  3. 長崎原爆遺跡調査事業について

審議結果

1 平成26年度原爆資料館整備事業について
【事務局】

平成26年度原爆資料館整備事業について、現地を視察しながら説明。

・目的
平成27年度は被爆70周年を迎えるとともに、開館から20周年となるため、原爆資料館の整備を実施する。平成26年度は被爆70周年の展示整備に向けての展示更新計画を策定するとともに、観覧環境の向上を図るため施設・設備等の整備充実を図る。

・事業内容 
(1)展示整備
原爆資料館の展示については、米国国立公文書館等における新規収集資料の展示や、最新の映像機器、情報機器を活用して、被爆の惨状をよりわかりやすく理解できるように内容の充実を図る。
ア 主な更新の内容
・最新映像機器の導入による写真等映像資料、地形ジオラマ等の充実
・ファットマン模型の塗り替えなど既存の展示資料の更新
・多言語での解説への対応など最新情報機器の活用
イ スケジュール
・平成26年度
展示整備内容検討、展示更新計画策定
・平成27年度
展示整備工事

(2)展示周辺環境整備 資料館内外の施設・設備を整備し、来館者の利便性向上やバリアフリー化を推進する。
ア 主な整備個所及び内容
(ア)正面玄関
・総合インフォメーション設置
資料館受付、平和案内人受付、さるくガイド受付を統合し総合カウンターを設置
・電子案内板設置
展示室誘導案内、ホール催事案内、追悼平和祈念館案内などを整理統合して、大型モニターで表示
(イ)収蔵庫
資料収蔵棚拡張のための棚の入替え、調湿機能があるボードを内壁に設置
(ウ)屋上庭園連絡通路出入口
出入口を引き戸から自動ドアへ変更、段差解消
(エ)屋外トイレ(平和会館外側)
多目的トイレの機能充実や内外装の改修、バリアフリー化
(オ)平和会館連絡通路出入口
出入口を引き戸から自動ドアへ変更、段差解消
(カ)その他
公衆無線LAN設備を設置しインターネット環境の充実

イ 工事スケジュール 
・平成26年 4月~9月
屋外トイレ、出入口
・平成26年10月~27年3月
正面玄関、収蔵庫、公衆無線LAN設置

【委員】
展示物に関しての案内板の文章を、もう一度見直してほしい。文字数が多すぎるため、簡単でわかりやすい言葉で説明をするようにしてほしい。

【事務局】
整備にあわせて無線LANを館内に設置する予定であり、スマートホンで多言語対応が可能であると考えている。そのなかで、展示内容の説明に関して見直していくことが出てくると思うので、外国の方にわかりやすい表現を含めて、もう一度必要な部分は見直しをする。

【委員】
屋上庭園連絡通路出入口を自動ドアする件について、左側に自動販売機があり、傾斜になっているが、スロープを緩やかにしてほしい。

【事務局】
フラットな形で入れるように、自動扉の設置とあわせて考えたい。

2 企画展「生と死のはざまで-被爆者救援列車展」について
現地を視察しながら、事務局から概要を説明。

3 長崎原爆遺跡調査事業について
【事務局】
・救援列車の説明板設置
平成26年3月27日(木曜日)、長崎市三芳町(西町踏切交差点付近)に説明板を設置した。
救援列車が活躍した頃の西町踏切の状況を説明し、説明板の上にデザインパネルを併設した。市外から長崎本線で来た人も見えるよう大きめのパネルにしている。

・長崎原爆遺跡の現況調査
平成25年度、調査予算が市議会で承認されたため、長崎原爆遺跡の調査を開始した。平成24年8月1日、長崎原爆遺跡として被爆遺構4件が国の登録記念物という文化財になることが決定した。被爆遺構は現物資料として、原爆の恐ろしさや非人道性を後世に引き継いでいくため、今後ますます重要になってくるものと考えている。登録記念物という文化財は、国の指定文化財であり、公開や保存についても国の支援がもっと受けられるものになっている。
長崎市としては、もっと指定文化財になるべき文化財があると考えており、長崎原爆遺跡について、もっと深い調査をやって、指定文化財になるように取り組んでいきたいと考えている。
現在の状況を3Dレーザーで構築物の計測を行い、機材を各遺跡に持っていき、レーザーを照射して立体像がわかるような3Dデザインのものができ上がっている。
他にも測量を行って起こした図面があり、これは城山小学校の現在の状況を、赤い線で当時の状況を描いている。なぜ描けたかというと、昭和20年8月7日に米軍のB29が空撮した写真で、被爆2日前の写真がある。2日前の写真に、この前測量を行ったポイントを重ねたものが黄色い線で、赤い線は少し縁取りしているが、当時の城山国民学校の校舎の部分であり、当時の状況と今の状況を重ねて見ることができるように、今回整理をした。
赤い線が入っているが、当時の城山小学校のグラウンドは大体このあたりまでである。三菱電機の青年寮、青年学校、寮があり、黄色い線が今の城山小学校で、ここまで広がっている。
また、ヘリコプターのラジコン飛行機の下に撮影用カメラをつけて、各遺跡を撮影した。もう一台マルチコプターという種類(羽根がたくさんついたヘリコプター)を同じように飛ばした。
これらを浦上天主堂のご協力、ご了解いただいたうえで、撮影機材をつけたヘリコプターを浦上天主堂の上空から鐘楼の大体真上まで飛ばして撮影をした。でき上がった物が、このような形で現在の浦上天主堂の状況を撮影している。ちょうどこの位置に鐘楼がある。これは、マルチコプターを同じように飛行させて撮影を行った。浦上天主堂の北側のほうから鐘楼のほうに向けて飛ばし、撮影を行っているところである。ちょうどこの下に鐘楼がある。
操縦する方がモニターを置き、これを見ながら撮影位置を決めていく。撮影したものが鐘楼を真上から撮った映像で、上のほうに飛行物体を見ている人がいるが、こういうふうに何枚も撮っていった。
これは爆心地の方向上空500mで、爆心地のほうから浦上天主堂のほうを向いて撮った映像である。
これは山王神社で飛行させて撮るところである。撮影した映像がこのようになる。山王神社の二の鳥居を真上から撮ると、向かって左側の柱が立っていた場所でこの部分が後ろにずれている。
これは城山小学校の映像で、これは城山の上から撮ったものである。
これは長崎医科大の門柱の上で、これが爆心地の方向になる。
城山小学校の先ほどの画像を少し傾けたのは、図面とちょうど重ねて、8月7日の被爆前の城山国民学校の写真と重なったところである。こういうかたちで、校舎の位置が当時からこれだけ大きくなっている。当時はここに城山小学校があったということが、今わかるような形でデータを作っている。
これは浦上教会のもので、ちょうどここに鐘楼があり、これが当時の8月7日の空撮で、当時の浦上天主堂は後ろが少し小さかった。今はここまで大きくなっている。鐘楼の位置がここで、爆心地の方向がちょうどこの方向になり、かなり北側のほうに鐘楼が崩れ落ちたような形になっている。恐らく、爆風はこちらの方向に吹いていったものと思われる。
このように、現在の状況と当時の状況を比較することができるように、今回基礎情報をつくっており、平成26年度は、更に詳しい情報の発掘などにつなげていきたいと考えている。

【委員】
市長はどのくらい原爆資料館に力を入れようとしているのか。予算はどうするのか。

【事務局】
被爆地の市長として全力で取り組む方針である。予算に関しては、原爆遺跡の取り組みもそうだが、ファットマンの色の塗り替えが若干遅れた一つの大きな理由は、何か補助制度に乗せられないかということで整理をしてまとめていった。今回、ファットマン塗り替えの補助が大体50%入り、それから、起債が約45%入ってくるため、市としては非常にわずかな額でできるようになっている。被爆遺跡になれば財源も含めて国の関与が入る。そういったかたちで、被爆地として負担になり過ぎないよう探っていきたい。

【委員】
来年は被爆70周年であり、区切りが大事だと思うので、その時点でよりよい立派なものにしていただきたい。

【委員】
資料館の整備イメージが、当時の瞬間のイメージに近づいて、破壊力を知れば知るほど、今の若い子は嫌がるのではないか。具合が悪くなったり、トラウマになったなど、そういうことはないか。
もう一つは、イメージに喜んで飛び込むことができる、そういう世界の人々、勇気ある人のためになら、例えば1.5kmとか1kmとか2kmとかいうイメージを映像で作って、その中に入り込んで見る。そういう生々しいものができるとすばらしいなと思う。
ただ、惨状はみんなわかっているから、そういうことも含めて、被爆70周年と考えてもらえば、被爆者が先輩であれば、後輩の皆さんがしっかりイメージ描いて、後世につくり上げ、遺産になるんじゃないかと思う。遺産化を目指すならそういう立体的な思考というのが必要じゃないかと思うので、よろしくお願いしたい。

【委員】
子どもにとって恐ろしいというようなことを聞くが、恐ろしさは恐ろしさとして伝えることは大事だと思う。差別用語があるからといって、「はだしのゲン」がいろいろ取り沙汰されたが、それはそれとして、原爆の本質というのを子どもの時からきちんと伝えるということは大事だと思う。

【委員】
私たちは実際にガイドをしている。子どもたちは福島県の原発以降、興味を持って見ており、インターネットで自分で調べてくる子がわりと多いと感じられる。
具合の悪くなる子は、実は長旅の疲れで具合が悪くなっており、今まで1人しか見て直接というのはいない。ちょうど思春期の女の子が、写真を見てぐっときたというぐらいである。
実際に、広島よりとてもコンパクトに、よくわかるようにできていると思う。案内もしやすいし、大体40分から50分内で終わるようにできていると思う。
導入の場面で最初から拒否反応を示すようなことはないので、だんだんよくなってきていると思う。特に放射線の影響の展示も変わり、これからそうやって少しずつ変えていけると思うし、特に子どもは映像が大好きだと思う。
しかし映像に頼るのではなくて、実際の証言者の言葉を聞いてもらいたいなと思っている。そして亡くなった方の証言集が追悼記念館にたくさんあるので、たまたま上を見上げていて、落下傘を見たり飛行機を見たという人たちの話もあるので、そういうことを考慮していけたらいいと思っている。

【委員】
今年は長崎がんばらんば国体、がんばらんば大会が、10月12日と11月2日から行われる。その前8月に、日本PTAの全国大会が長崎で開催される。そのため全国各地から相当な人が長崎を訪れると思う。
したがって、今日のこの館の展示あるいは施設の修理、改築について事業費をつけ、和式トイレを洋式トイレにするということで、日本PTAの全国大会前にトイレを改修していただくとありがたい。
トイレや食べ物の評判が、長崎に来た人達の「長崎よかったばい」と、「トイレも綺麗だった」という評判になるので、順位をつけて整備をしていただきたいと思う。

【事務局】
バリアフリーとトイレの改修は一続きにやっていこうと考えている。8月のシーズンの時期に間に合わせたいという気持ちはあるが、8月のシーズンまでというのは難しいところがある。今後契約を通して10月には少なくとも間にあわせたいと考えている。
来年は、整備計画をつくり、できれば9月か10月の秋口に具体的に審議をお願いしたいと考えている。
また救援列車は博多方面に向かう列車のときに左を見ていただくと、大きな看板が見えるので、気をつけて見ていただきたいと思う。

お問い合わせ先

総務部 行政体制整備室 

電話番号:095-829-1124

ファックス番号:095-829-1410

住所:〒850-8685 長崎市魚の町4-1(9階)

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