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平成25年度第1回 長崎市図書館協議会

更新日:2013年10月7日 ページID:025244

長崎市の附属機関等について(会議録のページ)

担当所属名

教育総務部 市立図書館

会議名

平成25年度第1回 長崎市図書館協議会

日時

平成25年8月29日(木曜日) 13時30分~

場所

長崎市立図書館3階会議室

議題

1 長崎市立図書館の運営状況について
2 その他

審議結果

 市立図書館の概要について、資料を基に事務局が説明

 長崎市立図書館の運営状況等についての質疑応答

【会長】 長崎市立図書館の概要から、統計に関することで何か質疑はないか。

【委員】 どうして児童書が減ったのか疑問に思っていたが、事務局の説明でよくわかった。
ただ数が多ければいいのかという気もする。数の増加だけを追い求めて図書館を評価してはいけないと思う。これからは質の時代に入っていく必要がある。そういう意味で行事案内などさまざまなことが組み込まれているが、前向きでバランスのとれた図書館の運営をされていると高く評価したい。
 ただ、図書館の蔵書にしても貸出点数にしても、類似都市と比べて、館としての長崎市の目安があれば伺いたい。

【事務局】 目標として、貸出冊数が市民1人あたり年間4冊。長崎市の人口が約45万人なので、合計で約180万冊。現在は貸出冊数が年間160万冊を切っているので、希望としては年間180万冊の貸出しを考えている。

【委員】 いつも気になっていたのだが、児童書や一般書の貸出冊数はわかるのだが、どういったジャンルの貸出しが多かったかとか、子どもたちや一般の人たちがどういったジャンルに興味を持っているのか、そういうものがあったら伺いたい。

【事務局】 年報の17ページにあるとおり、やはり文学とか芸術・スポーツ、技術といった分野の貸出しが多いようだ。ただ13ページにもあるように、もともとの蔵書冊数が違うので、割戻しをして1冊あたりどれくらいの貸出しになるかというのは検討しなければならない。

【委員】 マンガというのは、どれに入るのか。

【事務局】 芸術に入れている。

【会長】 資料2について、市民からの要望で何か質疑はないか。今回は、例年に比べてかなり少ないが。

【事務局】 集計した期間がこれまでより短いこともあるが、やはりだんだんと減っている感じはある。

【委員】 リクエスト等をオンラインで要望されている方は同じ人物か。

【事務局】 同じ人物である。1回リクエストが通ると繰り返しリクエストをされる方がいる。特定の分野ばかりリクエストを出すので、長崎市としては一部の利用者に偏った蔵書構成にならないかという懸念もある。

【委員】 オンラインにはメリットもデメリットもあると思うが、資料がたくさんあるとはいえ、図書館になかなか足を運べない方もいる。今要望が出ているもの全てとはいかないまでも、貸出延長は、1人あたり何冊までとか制限をかけることは難しいものなのか。

【事務局】 旧合併町など図書館に来るには遠いという人でも、長崎市には図書館及び市内の公民館等図書室57箇所がオンラインでつながっているため、お近くの図書室に行って継続貸出しの手続きをしていただければと思っている。平成30年1月のシステム更新の際に、このオンラインでのリクエスト及び貸出延長の手続きについては検討したいと考えている。その時には今、委員が言われた貸出延長の冊数制限も確かにひとつの方法だとは思うので、検討させていただきたい。

【会長】 貸出延長の手続きは電話でもできないのか。

【事務局】 現在は、直接本を持ってきて、一旦返却をしたうえで、再度貸出しの手続きをするという流れになっている。

【委員】 利用していて思うのは、簡単に延長手続きが出来てしまうと、それをあてにしてしまい、3週間のうちに読めばいいとなってしまいかねない。また簡単に予約もできるので、とりあえず入れておくこともしばしばある。そこでハードルが下がると、結果的に他の人に本がなかなか届かないということになってしまうのではないか。

【委員】 市民からのいろいろな要望の中には全く個人的な要望もある。やはり45万人もの人口を抱えているので、対応の仕方については、事務局のお話を納得しながら聞いていた。ここで尋ねることが適切かどうかわからないが、先日、ある学校の校長先生から、琴海町の図書室に市立図書館の図書を持って行って貸出しをしているというお話があったが、そういうこともされているのか。

【事務局】 琴海町も含めて市内の図書室には、市立図書館で購入した新刊書や寄贈本等を配本しているので、そのことかもしれない。

【運営事業者】 出張おはなし会などで学校に行くことがある。その時にブックトークで紹介する本や関連本などをこちらから持って行く。せっかく紹介した本がその場で読めないのでは子どもたちも残念だろうということで、30冊とか40冊を持って行くことにしている。その本を一旦学校にお預けして、後で返してもらうようにしているが、そのことかもしれない。

【会長】 資料3で、多彩なイベントが実施されているが、これについて何か質疑はないか。

【委員】 出張おはなし会では、どこの小学校、中学校にも来てもらえるのか。

【事務局】 年度末に各小中学校や幼稚園、保育園などに、次年度の図書館で実施する出張おはなし会の希望をとっている。希望があった中で日程等を調整したうえで、いくつかの学校や幼稚園、保育園などに行っておはなし会をしている。

【委員】 実際におはなし会を行う際の所要時間はどれくらいか。

【事務局】 施設毎に、個別にお話して決めさせていただいている。図書館に10数人の担当がいるので、その中から派遣するようにしている。

【委員】 学校で図書ボランティアをしており、ぜひこのような活動をしたいと思っているが、教頭先生あたりで話が止まっているのか、私達図書ボランティアのところまで伝わってこない。年度初めに学校側へ言っておけばよいのか。

【運営事業者】 年度末、3月ぐらいに、次年度分について声かけをしている。

【事務局】 3月に次回の協議会を予定しているので、わかることがあればお知らせしたい。

【委員】 おはなし会というのはとてもすばらしいと思う。ただ、知らない学校があるということは、その情報が一般の先生方まで届かないことがあるのではないかと思っている。できれば校長会等でも、その案内が来たら学校の図書室に掲示してほしいという話をしていただきたい。学校の図書室に掲示すれば、一般の先生や子どもたち、保護者もそれを見て、うちにも来てもらおうかということになる。情報が、最も伝えたいところに伝わらないことがある。情報をどうやって伝えていくかということを工夫するのも大事かなと思う。

【事務局】 直接の担当まで情報が届くように見直しをしたい。

【委員】 行事ではないが、広報ながさきに「見てみんね図書館通信」というのがあるが、あれは非常に目を引く。ただ、ある人から、せっかく図書館の情報を載せているのだから、もう少し誌面を増やしたらどうかと言われた。その点については、いかがか。

【事務局】 私たちも広報広聴課に要望しているが、なかなか実現しない。このような図書館協議会でお話が出たとなれば強い追い風になるので、改めて広報広聴課に要望を出していきたい。

【事務局】 広報ながさきの中で図書館の情報が載っているスペースについては、一般の市民からも、もっと新刊紹介などを載せられないかという要望が広報広聴課あてにもあり、図書館としてもそれを受けて、市民の方に説明などをしている。ただ市役所にはたくさんの部局があり、たくさんの要望がある。各部局から関連スペースを増やせと言われても、広報広聴課としては代わりにどこかを削ることもできず、なかなか難しいところもあるが、現在のところ図書館通信については好評なので、この枠より小さくなることはない。しかし増やすことは厳しい状況にある。このようなご意見もあったということで広報広聴課にお話はさせていただきたい。

【委員】 読書活動は長崎の人づくりだと強調していただきたい。

【事務局】  広報広聴課に投書していただいた方には、限られた枠の中で多くのことは伝えられず、皆さんにお配りしている「としょかんだより」などを図書館に置いているし、HPでも見られようになっているというお答えをしてご理解をいただいている。ただ枠が広げられるのであれば、それに越したことはない。

【委員】 その他事業実績のところで、年報の46ページにある出張おはなし会と見学おはなし会はどう違うのか。

【運営事業者】 出張おはなし会は、依頼があってからスタッフや登録されている図書館ボランティアが出かけて行って行うおはなし会である。見学おはなし会というのは、病院とか特別支援学校から図書館に来られる方に対して、ピアノの演奏つきで大型紙芝居や大型絵本を読んだりなど、普段だと味わえないおはなし会をしたり、一緒に歌ったりして、図書館の中の雰囲気を見ていただいたりするものである。

【委員】 これは見学に来られた方に対するおはなし会ということで、入院されている患者さんも来られてということなのか。とてもよい活動であると思う。もうひとつ、図書館ができて、子どもたち向けの支援・活動は大変充実してきていると思う。その一方で、この図書館の特色としてビジネス支援というものがあったと思うが、その色が少し薄れてきたような気がする。昨年のジェトロのビジネスセミナーは参加人数が多かったが、今年は少なくなってきているようだ。開館当初のものをそのまま続ける必要もないので変わっていくのは構わないと思う。ただビジネス支援というものが、あまり需要がないのだろうか。昨年に比べても参加者が減っているようなのでお尋ねしたい。

【運営事業者】 ビジネス支援で人を集めるのはなかなか難しい。利用者が何を求めているのか、テーマを絞るのも難しいと感じている。ビジネス支援はできるだけ、図書館単体で実施というより、ビジネスでいろいろなサービスができるところであったり、私たちの講座を聞いて、またその後につながるようなところと協力関係をもって講座をするようにしている。そのあたりで、相手方がやりたい講座と利用者が聞きたい講座がかみあわない一面がある。それぞれの日程を合わせるのは難しいが、図書館でこのようにビジネス支援をやっていることをアピールしていかなければならない。日本銀行などに講師の方を紹介していただき、ずっと継続している。

【委員】 ビジネス支援のことでお話が出たが、高齢者支援というのはないのか。図書館へ来ると、いろいろなチラシがあり、それをもらっていくことがある。今年は市民病院と連携した講座とか、映画会とかいろいろな行事がある。今日の午前中、公民館関係の審議会に出席した時の資料に、「イキイキ体験メニュー(長崎市こども体験情報誌)スマイル」があった。この中には、子どもたちを対象とした勉強のできる場所を紹介してある。これが1冊あれば、だいたい年間どんなものをやるのかがわかり、子ども向けには非常に便利である。ところが高齢者にとっては、まとまった形のものがない。できれば講座が実施される数箇月前くらいに、県民大学講座のような情報を提供してくれる高齢者向けのチラシがあればいいなと思う。すでに取り組んでいるようなものはあるか。

【事務局】 長崎市の高齢者すこやか支援課等関係する所管課と話をして、そのようなものがあるかどうか、あれば図書館にもチラシ等を置いていただくことを考えたい。

【委員】 そのようなところでまとめていただいて、これを図書館に置いていただくことができればよい。いろいろなところから情報を集め、まとめてあれば便利かなと思う。

【事務局】 担当課に今のご意見を伝えたうえで協力したい。

【委員】 先日から滑石のリサイクル市ではいろいろとお世話になり感謝している。さきほど見学おはなし会というのがあったが、ちょうど私たちの会でも、保育園に通っている子どもさんたちを対象におはなし会などができないだろうかという話があった。提案された方は自分が仕事をしながら子育てをされて、なかなか図書館を利用する機会に恵まれなかった。それで、まず近隣の保育園にお声かけをして、5・6歳児に来ていただき、図書館には布の絵本もあるので、そのような絵本で遊んでもらったり、図書館の施設を見ていただいたりして、最後に、おはなしの部屋でミニおはなし会のようなものをできないだろうかという案が出ている。小さな子どもさんがたくさん図書館に入ると、他の利用者の迷惑になってもいけないので、そこは私たちで人手をそろえてサポートし、できれば私たちの会でそのようなことをしていきたいという案が出ているのだが、おはなしの部屋を利用させていただくことはできるか。

【運営事業者】 現在も、幼稚園・保育園等の見学は受け付けており、子どもたちが楽しんでくれるのはうれしいことなのだが、たくさんの子どもたちを連れて来ると先生たちが本当に大変そうで、バスを持っているところなどは、そのバスをどこに置くかなど心配なことがたくさんあるので、なかなか実現しない。そのため、できるだけ出張おはなし会でうかがうようにしている。出張おはなし会は幼稚園・保育園も多いので、図書館を感じてもらうために、本を持って行って、図書館でこんなおはなし会もしているよと伝える。もちろん幼稚園・保育園の先生たちもおはなし会をされていると思うが、またすこし違う雰囲気を味わってもらう。願わくば、その後、子どもたちが家で、図書館からおはなしにきてくれたよと言って親や家族を図書館に誘うようになればと希望している。
 おはなし会で見学に来ても、おはなしの部屋に入られる人数が限られるので、あまり大人数で来るとおはなしの部屋でのおはなし会はできなかったりするが、入れる範囲であれば構わない。ただ、移動するのも大変なので、今公民館で読み語り講座など、図書館のスタッフが行って研修会などを行っているので、ボランティア活動のひとつとして公民館などを中心に、できるだけその地域の方で地域の幼稚園・保育園を対象におはなし会をするというのが望ましいと思う。

【委員】 そのような意見が出たのは、子どもたちが活字から離れているということ、親が忙しくなってきているということもあって、もちろんスタートする時は、先程のようにバスのこともあるので、近隣の保育園の方に、お声かけをして、人数などにも配慮して、企画を立てようと思っているが、私たちの活動を図書館で受け入れていただければ、ご迷惑にならないように企画を立てていきたいと思っているので、検討していだけないだろうか。

【運営事業者】 図書館としては見学とおはなし会の受入れはしているし、何よりも、そのように子どもたちの直接の反応を図書館のスタッフたちが感じるということが、本当にスタッフたちの勉強になる。そのため、スタッフたちのそういう機会を増やしたいとも思っている。スタッフたちは交代でおはなし会に必ず入るようにしているので、そこでの活動のことだったら図書館スタッフだけでも大丈夫なのかなということもあるのだが。

【委員】 やっぱりそこに少しでも長崎・図書館ともの会が入るというふうにはいかないのかなと、私たちがそこで参加すればもうすこし保育園の子どもたちにも図書館を利用していただけるのかなということなのだが。もちろん、いろいろな事情はあるのだろうが、この先このようなことができていければと希望を持った人がたくさんいるので、ぜひ検討していただきたい。

【会長】 行事の話が出てきたが、私から提案したい。今年のおくんちは10月7日・8日・9日だが、カレンダーを見ると月火水である。中日が火曜日で休館にあたるが、できれば、いろいろご都合はあると思うが、休館日を変えていただくことはできないか。観光客も来るし、立派な図書館なので、そういう人たちに図書館を見ていただくのにちょうどよい機会ではないかと思う。それと、1階に入ったところに旅のコーナーとしてその関連の本がまとめられている。観光情報誌などがあるから需要もあると思う。そこの本は市民だけではなくて、観光客向けにも意図して設けたのではないかと聞いたことがある。伝統的な行事でもあるので、図書館が協力するという姿勢を見せるというのも必要なのではないか。せっかくいろいろなところから来る人に対してシャットアウトしているというのも何となく申し訳ない。市長も先日テレビで、観光都市としておもてなしの心をと言われていたので、それにも応えることにもならないかと思ったのだが。ただ、いろいろと難しいこともあるだろうから、もしできれば、という程度でご検討いただければと思う。

【事務局】 今の会長のご意見については、確かにいいことだなと思っている。この件について、再来月と期間が短いが、その間にできるかどうかを含めて検討させてもらいたい。この場では言えないが、本当にいいことだと思うので、検討させていただきたい。

【委員】 今の発想はとてもよい。去年のおくんちは、やっぱり休館日と重なっていたか。

【事務局】 だいたい1週間のうちの3日間なので重なることが多い。去年も1日、休館日にあたった。

【委員】 去年は、市立図書館正面玄関前の広場で龍踊りがあった。図書館前に、場所が取れないほど人がいっぱい集まっていた。その時間に開いていれば、館内からも見られるし、県外から来た人は、ちょっと図書館をのぞいてみようかということもできるし、今の会長の話はとてもよい発想だと思った。

【委員】 調べる学習というところで、ESD(持続可能な開発のための教育)の全国大会が岡山であったが、長崎と鹿児島だけがESDに取り組んでいなかったことがショッキングだった。いろいろな調べ学習というのは学校の中でもあたり前のようになっていた。その中で、平和のことや自然環境のことなど持続可能な社会を創っていくための開発をしていこうという教育をみんなで考えていくというのが取り組みの中にある。
 世界中がESDの取り組みをやっているのだが、来年、岡山市で発表会(ESDに関するユネスコスクール世界大会)があるためなのか図書館とか公民館がみんな協力していた。学校自身もユネスコスクールを増やすために、調べ学習をやっていくためにはたくさん調べなければならない題材がいっぱいある。それを図書館がまとめていて、その地区の公民館の図書室にも、その関連するコーナーが設けてあった。それを見た時にとてもわかりやすいし、今の岡山県が取り組んでいるものの中心はこれだと、どこの公民館の小さな図書室でも目立っていた。そういった関連性というものはいいなと思った。全く知らずにいった私が尋ねても、そこのスタッフがみんな詳しく知っている。このような調べ物ならこの本がある、このコーナーになくても奥のどの辺りにこのような本があると紹介してくださる。これが、そこの公民館だけでなく別の公民館でも同じで、一般的だった。それは図書というより、自分が買うより、そこの図書館に全て整っているのであれば、もっと調べられるといったような仕掛けが見えたので、それはいいなと思った。たとえば「おくんち」でも、先生が言われたように、玄関前で見たものを、「おくんちって何?」と、「おくんち」の資料があって、そこに「おくんち」を語れる人がいたりすると、もっと図書館と地域との結びつきが見えるのではないか。たまたま訪れた岡山で見たので、長崎でも何らかのヒントにならないかと思った。

【事務局】 ご意見ありがとうございます。今、市立図書館でもレファレンスコーナーで数人の専門スタッフがそういった本とか情報の提供をしている。あるいは法情報検索マップといって、今言われた長崎くんちとかカステラとか長崎の歌謡曲とかどんなジャンルについても、1枚物の用紙にどんなことを調べればよいか、どういったホームページ、関係機関、図書館にある本を調べればよいかが書かれているものであるが、内容や種類も以前より充実してきている。それに加えて今は、委員が言われたようなことも取り入れて、市民の方が利用しやすいような情報が得られるようなことを進めたいと思う。私もESDのことは初めて聞いたので、わからないことがあったらまたご質問させていただきたい。

【会長】 事務局から、その他について、2つの項目に分かれているが、続けて説明をしていただくが、ご意見ご質問は、最後にまとめてお願いしたい。

 資料をもとに事務局から説明

    資料14、15ページ  「子どもの読書活動推進に関連する取組み実施・未実施一覧表」について
   資料16ページ    「はじめまして絵本事業 絵本引換券引換数・引換率」について

 【委員】 絵本の引換えに行っていないお母さんに聞き取りをしてみた。子育て支援に来るようなお母さんは、ほとんどの人が引き換えていた。その中で引き換えていない人も何人かいた。なぜ引き換えなかったかという理由で最も多かったのは既に持っていたというもの。それから、知らなかったという人がいた。なぜ知らなかったかというと、4か月児健診の時に、たくさんの資料をいただいて、その中であれもこれも全部を見る余裕が無い。自分の子どもについて質問される不安の中でいただいて、見のがしていたという方がいた。どうやったら解決できるのかといった時に、ずっと長い時間、順番を待っている。その時間がもったいない。その間に、絵本の読み語りなどがあったら子どもが反応する。そこで、どれを選ぶか、どこでもらえるか聞かれた時に、図書館や地域の図書室で引き換えてもらえるとお答えすれば、まんべんなく行き届いたかもという話をお母さんたちから聞いた。

【事務局】 私も司書資格を持っており、はじめまして絵本事業の開始当初は各健診会場に行って、お母さんたちに説明し、あるいは3冊の絵本を赤ちゃんとお母さんと一緒に読むということを1組ずつしていた。その中で赤ちゃんが絵本に反応することを、お母さんも、4か月なのに本当に反応していると驚かれ、喜んで受け取って行かれた。その場では、体重測定や小児科医の診察など、確かにお母さんたちもそれどころではない。図書館としては、必要なものを入れたバッグをお渡しして、家でゆっくりお読みくださいとお伝えしている。引換えの期限は1年間なので、その日や翌日は大変でも、1年以内に見てもらえばよい。図書館をはじめ57箇所で絵本を配る、そういった方法が長崎方式としていいのではないかと思う。他の自治体は、特定の1冊を健診会場で渡している。長崎市では3冊の中から選ぶことが出来る。このうち1冊は出版されたばかりの新しい本なので、できるだけ上の子が持っているものと重ならないようにと考えている。さらに来年度は、その中の1冊を新たな本にする考えである。既に持っていたというのが、引き換えられなかった理由であれば、できるだけ違う本をと思っている。一方、上の子と下の子が同じ本を持っていても、それは個人用として扱っていただきたいと考えている。もう少し、はじめまして絵本事業の意義などを健診会場でお話して、引換率があがるようにしたい。

【委員】 もうひとつ「いないいないばあ」と「じゃあじゃあびりびり」。この2冊は子どもたちが反応するし、長年使われてきたのでお薦めだと思うが、もう1冊を決めるのではなくて、いくつか選択できるようなものはないかという意見があった。

【事務局】 本当にいろいろな意見があり、5種類10種類あったほうがよいとは思う。図書館だけで配るのであれば、種類を増やすこともしやすいのだが、57ヵ所で在庫を抱えて配付するとなれば、悩んだ末に3冊に絞らせていただいたという経緯がある。本当は、たくさんの選択肢があればよいのだが。

【委員】 引換えできるものの読み語りもだが、待合室などにミニ図書館のようなものがあったら、図書館ではこんなに絵本もあるということの導きになるのではとお母さんたちからの声がある。

【運営事業者】 健診の空き時間にやってほしいとの要望が議員から強く出て、実際に保健センターと相談したのだが、診察の前にはやめてほしい。子どもたちが緊張し、疲れることもあるし、お母さんにしても自分の順番がどうなるかわからないので、診察が終わった後でやってほしいとのことだった。診察が終わった順でと言われるが、子どもたちが疲れていて、半分寝ながらという子どももいる事情がある。

【委員】 お母さんたちとしては、逆に子どもたちの緊張がほぐれるから待っている間にやってほしいというのだが。

【運営事業者】 保健センターとしては、それはやめてほしいということである。そこに本を置くこともやってみたが、管理ができないとのことで引き上げた。それは保健センター側に対応できる人がいないからである。やろうとすると難しい状況がある。

【事務局】 健診会場は市内10ヵ所ほどあり、その中で最も大きい市役所別館の健診会場には、赤ちゃんや子供が座れるスペースを作り、そこに本をたくさん並べて自由に本が読めるようなこともしている。

【委員】 健診会場でいくつか絵本があるのは見たことがある。はじめまして絵本事業では、4か月児が対象だが、初めての健診で緊張してということで、最初にするというのは子供も疲れるのかなというのは納得できた。絵本が子どもたちにとって、とてもいいものだということを、待っている間に少しでも伝えられるようなものがあれば、ビデオを流したりすることでもいいのかなと思う。ブックスタートのビデオが以前あったが、あのようなものを見ているだけでも、絵本がすごく子供たちにプラスになるということがわかると思う。中には絵本に触れる機会がないままお母さんになった人もいると思うので、絵本が子どもたちにとってプラスになるものである、という情報が少しでも伝えられればいいと思う。直接行って読み語りをするのが最もいいのだろうが、それができなければ、ビデオのようなツールも使われてもいいのかなと思う。CDで音楽を流すこともあるので、同じようにビデオなどを使って、ブックスタートの事業内容を、赤ちゃんがどれだけ絵本に反応しているのかとか映像を見られたら理解されるものも大きいかなと思う。実際にできるかどうかは保健センターとの兼合いがあると思うが、そのような情報を若い親御さんに伝えることが出来たら、ブックスタートはもっと効果的になるのではないか。ブックスタートの時には、出版社から絵本が少し割り引いて購入できるようだが、長崎市もそうなのか。

【事務局】 NPOブックスタートから「いないいないばあ」など購入している。今のビデオの件だが、健診会場でどのような機器が扱えるのか、できることからやりたいので、貴重なご意見として検討させていただきたい。

【委員】 ビデオの場合はお母さんたちの中にメディアに対する拒否反応を示す方が結構いるので、待合室の一番効果的なやり方として中吊り広告のようにいろんな情報を書いてあるものを探すいう人間の心理を突けば、ブックスタートの大きなものをそこに貼っておいてもいいのではないか。

【事務局】 どちらもよいご意見なので検討させていただきたい。

【会長】 協議事項についてはひとまず終了とする。全般的なご意見、ご要望などあればうかがいたい。
最後に事務局から何か連絡等はないか。

【事務局】 前回の協議会で会長からご指摘がございました長崎市立図書館の「web-OPAC」について運営の総括責任者からご説明させていただきます。

【運営事業者】 「長崎市立図書館「web-OPAC」の問題点について(回答)」ですが、図書館のシステムを担当する富士通からの回答をお配りしている。これをもとに、図書館の方でどうしたら利用者が利用しやすいか検討して、改善していきたい。
前回、質問事項として挙げていただいたものだが、
1.1で選択する部分が対象資料・資料区分・対象館などたくさんあるが、開館時から全然変わっていなかったので、見直しをしていない状態だった。開館時には必要だろうと作ったものだが、実際使ってみると使いにくい、わかりにくいとの意見があるので、改善を考えたい。どこを改善するか具体的にはまだ確定していないので、検討したいと思う。
 1.2で、分類表の参照ボタンのことだが、分類表がわからない人のために操作手順書の作成が必要だろうと思うのでこのように改善していきたい。
 2.1で、ご指摘のとおり「該当するリストが存在しません」と画面に出るが、「該当する資料が存在しません」という文言への変更を検討したい。
 2.2、2.3で検索のデータベース自体を改修したいと思っている。その作業は57館すべてに関係し、全館閉館しているような時にしかできない長期間の作業になるので、年末年始の休館の期間に修正を加えたいと考えている。

【会長】 3.1についてご説明いただきたいが。

【運営事業者】 2文字検索の場合、たくさん出てきてしまうので、完全一致としていた。このため2文字書名はそれしか出ないようになっていたので、2文字という条件を外して、完全一致の切り替え文字数を0文字にした。これで、2文字検索で該当なしということがないようにしている。

【会長】 3.1の点が最も大きな問題点だったと思う。それが改修されたので、使いやすいOPACになったと思う。タイトル中の2文字から本を検索する場合に、タイトル中の言葉から探すということがよくある。むしろ具体的に覚えていないケースのほうが多い。村上春樹の長いタイトルの本が出ているが、タイトル全てを覚えるのは不可能なわけで、多崎なり巡礼なりそのような言葉の組み合わせで探すのだが、そうするとヒットしなかった。図書館の専門性にも関わるような問題だと思っていた。その点が改善されてよかった。併せて委員の皆様方にお読みいただければと思う。
 最後に、事務局から。

【事務局】 平成25年度の本協議会の開催は、年間2回を予定しており、次回は3月頃の開催を予定している。次回の協議会については、現在の委員の任期が平成26年2月9日までとなっているため、新しい委員の皆様での開催となる予定である。長崎市図書館条例により再任されることを妨げないとなっているため、委員の皆様に後日、お声かけすることもあろうかと思うが、その依頼など手続きについては、後日改めて文書にてお願いしたいと考えている。
 また、冒頭、教育長から話があったが、会長と会長職務代理者においては、平成20年1月の市立図書館開館以来3期6年という長期間にわたり長崎市図書館協議会委員として長崎市の図書行政の発展並びに読書推進のためご尽力いただいた。しかし、長崎市の附属機関等の在任期間については、最長でも3期または6年以内という基準があるので、今回の任期で退任となる。
最後に、会長並びに会長職務代理者にご挨拶をお願いしたい。

【会長】 平成20年1月に、この長崎市立図書館が開館し、開館当初から本日に至るまで、もう少し任期は残っているが、6年間図書館協議会委員を務めさせていただいた。特に最後の4年間は会長職を仰せつかり、皆様方にはたいへんお世話になった。改めて感謝申し上げたい。
 今申したように、図書館の発展とともに歩んでまいり、図書館の成長を身近に見てきたわけだが、その中で、協議会でも図書館運営に関する諮問機関として幾つか様々な提言をしてきた。そのうち幾つかは実現の運びになっている。図書館HP上の図書館カレンダーのイベント日にカーソルをあてると当日のイベントの簡略情報が表示され、さらにクリックすると詳しい情報が読み取れるようになっている。これもこの協議会での提案の1つだったと思う。結果的に、こうした提言にも後押しされるということは、若干手前味噌になってくるが、長崎市立図書館は非常にバランスのとれたよい図書館になっているのではないかと理解している。最後に、こうした図書館のがんばりというのは実は図書館職員の努力に負うところが大きいと考えられる。今後の発展のためにも、図書館職員に、よりその努力が求められることになってくると思う。そうした要求のレベルの高さに対して、働いている職員の賃金のレベルがさほど高くない。もっと言えば大変低い状態にあるのが事実としてある。大学で司書養成に関わっているが、今年も成績、人物ともにとても優秀な学生がおり、将来の就職先として長崎市立図書館を勧めてみた。彼女が言うには、図書館には大変興味を感じているが、将来のアパート代や奨学金の返還などを考えると、とても生活がなりたたないと言っておられた。結局、彼女は民間の企業に就職した。そこで関係各位にお願いだが、現在の図書館のサービスの質を維持発展させるためにも職員の待遇面の状況が少しでも改善されることを望んでいる。デリケートな問題なのは重々承知しているが、職員が嬉々として働き、仕事に励むと利用者もサービスの恩恵に最大限あずかることができる。結果として、市民としての活力が、生活がいろいろな面で充実していく。そういった端緒にもなるような図書館を最後に強く願っている。どうも、いろいろとお世話になりました。

【委員】 振り返ってみると、6年間自分の言いたいことを言いっ放しにして申し訳ないという気持ちもある。これまで皆さんと一緒にこのような場に参加させていただいたことを心から感謝申し上げたい。とくに会長さん、非常に短い言葉の中で、プロに近いご指導をいただいた。委員の皆さんからも、それぞれの立場の違いからいろいろな意見が出てきた。それは私にとっては宝物である。お互いに委員が遠慮なく自分のことを言える、本当によい場であった。それから、館長をはじめ事務局の皆さん方は、この会のために、きめ細かな資料を事前にしっかり送っていただいて、それが私には大変勉強になった。私は社会教育一本で走ってきたが、まさに図書館は生涯学習の拠点である。読書活動は人づくりだと考えている。そういう意味で、図書館で働いている皆さん方の努力に感謝するとともに、どうか長崎市の図書館の職員としての自信と誇りを持って市民をしっかりリードしていただきたいと思っている。長い間、お世話になりました。

【事務局】 以上をもって平成25年度第1回長崎市図書館協議会を終了する。

お問い合わせ先

総務部 行政体制整備室 

電話番号:095-829-1124

ファックス番号:095-829-1410

住所:〒850-8685 長崎市魚の町4-1(9階)

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