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平成25年度第1回 長崎市新庁舎建設基本計画検討市民会議 環境に関する作業グループ会議

更新日:2013年11月5日 ページID:024666

長崎市の附属機関等について(会議録のページ)

担当所属名

企画財政部 総合企画室

会議名

平成25年度第1回 長崎市新庁舎基本計画検討市民会議 環境に関する作業グループ会議

日時

平成25年7月24日(水曜日) 14:00 ~ 16:00

場所

長崎市役所本館4階 会議室

議題

1 協議事項
 (1) 会議の進め方について
 (2) 環境に関する取り組みについて
2 その他 

審議結果

 <議事>
1 協議事項
(1) 会議の進め方について
・A委員を進行役とすることとした。
・今回は他都市の事例を参考とし、次回はワークショップ形式で進めることとした。
・環境に関する作業グループで出た意見は、市民会議の全体会で報告することとした。 

(2) 環境に関する取り組みについて
・A委員より社会の動きや外国での事例について説明
 地球温暖化と建築・都市・ライフスタイルの視点から、スウェーデン・ストックホルム市の21世紀型のエコシティ先進事例「ハンマビー・ショスタッド」再開発地区(1万1000世帯、人口3万5000人)の紹介がなされた。(建築、交通システム、エネルギー、ゴミ処理、カーシェアリング、雨水利用、ゴミ発電と熱・ガス供給、カーフリー団地)
1990年基準より −30〜40% CO2削減
・事務局より他自治体の建替庁舎における環境に関する主な取り組み事例、取り組み項目について説明
・意見交換

【委 員】 太陽光は長崎市の学校では設置されており、新庁舎でも設置は考えられると思う。また、屋上緑化も可能ではないかと思うが、雨水などの再利用は設備の設置費用やメンテナンス面から考えるとどうなのか。

【委 員】 費用については、設計を進める中でバランスをとっていく必要がある。トイレの洗浄水に雨水を再利用することは可能と思われる。雨水を使う場合は、地下に貯留することになる。上に持っていくと構造的に重くなる。費用的にはそんなにかからないと思う。横浜市では災害時には雨水も飲料水にしようと地下駐車場の下に貯留槽を設置している。

【委 員】 最近は、官公庁でそういった設備を設置している事例が多いようだ。 

【委 員】考え方の一つとして、ダムから浄水場にいって、それを各家庭に配管して送り届けるというのは、運搬の過程で電気を使ったり、CO2を出していることになる。雨水の貯留槽から直接トイレの洗浄水に使うことでその分は節約できる。

【委 員】 イニシャルコストをかけて、ランニングコストを抑えるのは一つの手ではある。ランニングコストは何十年とかかってくるので相当の金額になる。イニシャルコストにお金をかけると通常の設備であればだいたい15年、20年で元が取れる。それともう一つは渇水のことを考えると、水源地にある水はあまり使わないようにしようという考え方があると思う。自然の恵みは極力大事にすべきではないか。

【委 員】 吹き抜けは良いところと悪いところがあると思う。下が火事になった時に煙突になるのではないか。また、地震の時に、物が上から落ちてくるというのは怖い。採用するには慎重に考えた方がよい。
 アトリウム(ホテルやオフィスのロビー、マンションのエントランスなどに設けた開放的な吹き抜け空間)は温熱負荷を和らげて空調の負荷を少なくしようというものであるのと加えて、市民ホールあたりの一体感を出すといったことも期待できるので、検討の価値はあると思う。
 それと、他都市の事例ではどこも4つか5つのメニューになっているが、あまりにも同じようで心配である。
 環境負荷はシステムの他に建物が生まれてから解体されるまで、どれだけ環境負荷を少なくしておけるかというのも考えておく必要がある。コンクリートは処理が難しい。スチール、アルミ、ガラスは再利用可能である。極力そういったものを使う。また、木材を見直してもいいのではないか。法律が変わって、耐火建築物でも外壁に使えるところが増えてきた。木材が持っている断熱性能であるとかもう一度再利用できるとか、いろいろ考える価値がある。木材についての問題は「腐れ」である。これに対しては、無機質化することにより対応できる。しかし、現在それをできるメーカーがない。そういったものにチャレンジしてはどうか。それとコンクリートを使用するときは型枠が必要となる。通常使っているのはベニヤである。これは3、4回使うと使えなくなる。これを、現場で作るのではなく、あらかじめコンクリートの既製品をどこかで作ってはどうか。既製品で同じものを何個もつくるのであれば、ベニヤではなく鉄板で型枠を作ることができ、何回も使用できる。コンクリートについて、今回、見直しをしてはどうか。
 また、バルコニーを設置して床まで掃出しのサッシにする。これにより光が奥まで入ってきて照明が楽になる。また、足元から風が入ってくるので快適性がある。それと建物に影を作るので熱負荷を抑えられる。空調は、今は暖房も冷房もほとんど上から出ている。上のほうから出るとなかなか下の方に降りてこない。そうすると風で押すなど余計なエネルギーが必要になる。したがって、足元から出るようにした方が効率がいいのではないか。それと、空調は熱交換を行うので、夏場には熱い空気を都市空間に放出し、冬場は寒い空気を放出することになる。これは都市環境にとって良くないことになる。これらの空気を外に出さずにもう一回部屋の中で循環させて、だんだん温度を冷やす、あるいは暖めていくという設備の方式がないのか検討した方が良いのではないか。

【委 員】 市役所の中の作りは冷たい感じがする。壁を木にすると、木質感の暖かさが増す。

【委 員】 中水を利用しましょう、屋上緑化しましょうという話だが、それらがどの程度の効果があるのか。コンクリートの上に緑化して、日が当たるのを防ぐというのはいいなとは思うが、どの程度の効果があるのか分からない。大きなビルがどんどん建っているが、こういう設備などをみんな取り入れているのか。屋上緑化にしても人工芝を貼るぐらいでいいのか、庭を作るのがいいのか、お金をかけた割にはたいしたことないといったことがあるかもしれない。
 それと停電した場合だが、回復するまでの時間は10分から15分だが、その間、電力を賄うことができるのか。資料に蓄熱設備が載っているが、そういうところまでできるのか。

【委 員】 屋上緑化により、夏場の太陽光の強い日射に対して、影を作って下階にコンクリート熱が伝わらないようにする効果がある。また、屋上に緑があり、ビアガーデンができたり、蒸発散作用により温度低下など副次的な効果もある。

【事務局】 停電は、昔は長い時間の停電があったが、今は九州電力が複線化して電気を持ってきたりとか、長時間停電はほとんどなくなってきていると思う。市役所は台風などの災害時に仕事をし続けないといけないので、災害対応の面から仕事をするために最低限必要な電力について、予備の発電機のようなものを置いて、そこで発電をしながら電気を回していくということは考えている。

【委 員】 現在、市民病院が建設中だが、屋上緑化や雨水の利用はどうなっているのか。 

(オブザーバー) 市民病院は中水設備として、雨水と厨房の雑排水を処理してトイレの洗浄水に使っている。屋上緑化は屋上にヘリポートがあるので面積が取れなかったのではないか。

【委 員】 長崎は緑化は義務付けられていないのか。東京はしていると思うが。

【事務局】 緑化の補助金は出しているが、義務付けはしていない。

【委 員】 東公民館は、雨水をトイレの洗浄水に使っており良いと思うが、量は足りているのかと思う。市役所でそれをするとなると、簡単にはいかないのではないか。 

【事務局】 雨が降らない時は、不足することもあるかもしれない。雨水が足りないときは、水道の水を使用することになると思う。

【委 員】 東公民館では、トイレに入った時は電気が自動で灯くようになっている。また、採光も良い。他都市の事例にある糸満市はいいシステムであると思うが、室内の採光はどうなっているのかと思う。写真を見た限りでは、室内は暗いのではないか。環境にはいいと思うが実用面でどうだろうかと思う。それと費用対効果はどうだろうかと思う。

【委 員】 糸満市庁舎は昼間に中を見たことがあり、暗いといえば暗い。しかし、エントランスに入ると発電量が見えたりといった教育効果がある。執務室の採光の問題はあるが、LEDを採用しており、最初のコストはかかるがランニングコストを考えるといいこともある。そういったことも検討する必要がある。 

【委 員】 市民会議の中で環境問題の分科会を作った背景は何か。環境にやさしい市庁舎づくりを全国にアピールする意気込みがあるのか。
 それと、電気を買電して施設を運営するのと比較して、ソーラーであるとか屋上緑化や壁面緑化と言われているが、費用対効果を細かく数値を出して検証されるのか。そうではなくて、2030年には石油、石炭などを使わないで、自然のエネルギーで生活をしないと地球全体での影響が大きいので、まずは手始めとして長崎市役所はそういう方向に進んでいくと考えているのか。

【委 員】 太陽光発電は、住宅レベルでも9、10年で元が取れる。パネルが20年くらい持つとしたら残りの10年は売電によって儲かると言われている。
 それと、環境に関する作業グループを立ち上げた理由は、全体会で出ていたように環境をテーマにして、1時間くらいでアイデアを出そうとしても専門性もあり多分そんなに出ないだろうということで、作業部会で勉強会をして、そういうことを踏まえながら最後にワークショップをしてアイデアを出していく方がいいと考えたからである。

【事務局】 作業グループは、環境についてはアイデアフラッシュはなかなか難しいので、少し勉強してみようかということで設置した。
 トータルコストの面だが、設備の設計に入ってみないと、どれがコスト的にいいのかCO2削減効果と見合わせて考える必要がある。市庁舎建設にも予算の限界があり、このくらいなら取り組めるだろうといった判断は設計に入ってみないと、なかなか評価が難しい。この場では、コストの優劣まで含めてこれが優れているとか、予算の範囲に収まるという議論は無理だと考えているので、その後の設計をする際には、こういったことに気を付けた方がいいとか、これは見込みがあるのでぜひ検討を進めてほしいとか、そういった議論をしていただいて、基本計画、設計とバトンタッチをしていくといったイメージでいる。

【委 員】 全国的にエネルギー問題で話題になっているので、お金がかかるかもしれないがいろいろなものを積極的に取り入れてはどうか。東京あたりでは屋上緑化が進んでいる。そういった意味では、長崎は遅いくらいである。ちょうど建替えの時期なので、ぜひいろいろなメニューを検討しながらやっていただきたい。

【委 員】 他都市の庁舎の事例を見せていただいたが、これらは関東ではどういう建物を建てる場合でも基本的なベースとして挙げられていることなので、すべてやるべきことではないか。
 費用対効果というのは、建物を設計する段階で、建築会社でどれくらいお金がかかって、それがペイできるかは出すので心配することではない。糸満市の例は、資源エネルギー長官賞をいただいている建物だと思う。こういったものはNEDO(独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)などのいろいろな補助金が国の方から出ると思うので、そういったものを最大限利用して、今後ますます温暖化などいろいろな問題が出てきて、徐々に新しく良いものは出てくると思うので、それらは極力取り入れる方向で考えてはどうか。
 トータルの建築費がどれくらいまでかけられるかという予算の部分は、積立金がどれくらい準備できるのかといった、まだはっきりしない部分があるので、それらをきちんと出した上で計算するべきだと思う。実際には、実施設計になってからの話になると思うが、環境のことを考えるとともにそちらをはっきりさせてほしい。新庁舎が建設された他都市のホームページを見てみると、新しく設備ができてとても便利になっていいということもあるが、そのために住民票を取る場合に今までよりも高くなったというような書き込みもあった。そういうふうにならないような形で国の補助金などを活用して建築費用などが後世にそのまま引き継がれないような形の計画を立てられるといいのではないか。

【事務局】 現時点では予算がいくらまでと決定していない。2年前に設置した市民懇話会においても、いろいろな機能を入れたりとか充実させるのはいいが、あくまでも合理的にコストをあまりかけずにというような意見も伺えた。予算についても市庁舎を造るのだから、この際どんどん使っていきましょうという考えも全くなくて、かけたお金に対して見合うだけの何かがあるのかどうかはしっかりと考えていかなければならないが、今のところは予算の大枠も決まっていないし、長崎市の支所と本庁の役割分担なども協議をしているところで建物の規模も決まっていないので、それらを示せないのは申し訳ないと考えている。しかし、そういった中でも、今後の基本設計・実施設計の中で設備を選んでいく中では、ご指摘いただいたような視点は当然のことだと思うので、しっかりやっていきたい。

【委 員】 市庁舎の設計では環境以外にも交通アクセスの問題や建物の形をどうするかといった、トータリティーが問われる。そして、それから国の環境に関する補助制度の金額を計算していくことになる。また、先進性があるので補助金を増やしてほしいと国に提案していく努力も必要である。これらは、今後の設計の中で話をしていく必要がある。

【委 員】 環境についての議論は非常に難しい。自分が考えているのは、屋上を緑化するとか太陽光パネルを乗せることくらいしか考え付かない。今の議論では難しい話が出て自分には分からない。設計をする人など、専門家しか分からないのではないか。先ほど、勉強会であるとの話があったので、この会議の趣旨は分かったが、ここで結論を出すとなると難しいのではないか。

【委 員】 市民会議では、4回目にこの作業グループとその他の市民会議の委員と一緒に議論をすることになっている。この勉強会で結論を出すということではない。

【委 員】 ルーバーの件だが、熱を遮るという効果の他に、冬場の光をどう入れるかというのも大事である。そうすると、場所ごとにルーバーのピッチをどうやるのかということをよく考えないといけない。自分が扱ったことがある建物のうち、幼稚園でよく日が当たる部屋があったので溝蓋に使うグレーチングをルーバーとして使った。今くらいの季節に行っても、そう温度が上がっておらず効果があるのが分かった。あと、ルーバーは付けてしまえばその後はエネルギーがいらないので非常に効率がいいものであるので、これは新庁舎にも設置できる可能性はある。ただし、熱を入れる入れないという目的に対してきちんとデザインされていないと役に立たない。
 それから、長崎市の新庁舎は、長崎市の都心部という特殊な場所にできる。緑が多い山に囲まれた、狭いところに何十階という建物を造ることになる。新庁舎が都市環境に対していかに負荷を与えないものにするか問われると思う。この建物ができたばかりに、自分のところは日が当たらなくなったと言われたら困る。そういう意味では、新庁舎は環境に対して気を使う必要がある。これらは、CASBEEに載っているメニューとは全く別の物である。街とこの建物が付き合っていくためにはどうすればよいのか、市民としての感受性を今のうちに育てるべきである。夏場は放熱する建物には誰も行きたくないが、そこの近くに行くとなんとなくひんやりするような空気があって、冬場は暖かい日差しがあって、陽だまりがあって、周りに近づくにつれてだんだん気持ちよくなっていくような場所であれば、そこは本当にいい場所になる。そのためにも、環境というのは大きな枠組みの中で、みんなの中に意識付けされなければいけないと思うので、市民会議で議論する大事さがあると思う。

【委 員】 環境の問題では、効果を重点的に考える必要があると思うが、建築するにあたっては、お金がかかることであるので、費用の方も考える必要がある。例えば、電球一つとっても、白熱電球は製造をやめて、家電量販店の売り場もほとんどがLEDとなっている。しかし、加速度的に白熱電球からLEDに変わらない理由は、高いといったコストの問題であると思う。エアコンでも標準タイプと省エネタイプでも5倍の差がある。化石燃料は使わないでクリーンな省エネの建物を造るのであれば、雨水を利用するとか、庁舎が一般市民に環境をPRできるような箱物にして、当初はお金がかかるが将来的には省エネにつながって、LEDの電球もいいですねと連想できるようなモデルになるような建物にすべきではないか。

【委 員】 お金は最終的には比較検討して、全体的なコストもあるので、一番効率が良いものを選ぶことになると思う。最初から、これはお金がかかるからダメだと考えるのは、可能性を潰してしまうようでもったいない。自分が設計するときにするのは、お客さんに、お金はどうなるか分からないが言いたいことは全部言ってくださいと言っている。そうしないと、本当は出来たかもしれないことが最初から言わないと、完全に可能性がなくなってしまう。したがって、今の段階ではなるべくみんなでアイデアを出し合うことが大事ではないか。

【委 員】 次回は、ワークショップを予定している。その後、全体会議で作業グループではこういうイメージになったということを伝えたいと思う。次回のワークショップのやり方について、意見はあるか。

【委 員】 専門的な話は分からないので、素人でも分かるような話し合いにしてほしい。

【委 員】 ワークショップで出た意見については、方向性をまとめていくイメージなのか。

【委 員】 作業部会を行った後、全体会議でも環境のテーマについて、議論を行う。作業部会で出たイメージをそこに出して、それに対して質問を受けたりしながら、そこでもまた、アイデア出しをするというようなことを考えている。

【委 員】 環境についての勉強会をして、知識を深めるということではないのか。

【委 員】 あまり、我々だけ先に行き過ぎて、他の委員さんが置いていかれても困ると思うので、深めすぎない方がいいのではないかと考えている。

【委 員】 前回の市民会議のワークショップでは、みんな環境問題については関心があったような感じがした。庁舎内のことだけではなくて、周りを含めた環境を考えているようだった。

【事務局】 環境の設備について、議論が集中してしまった面がある。

【委 員】 みんながもう少し参加しやすいような議論にしたい。

【委 員】 建物の設備については、専門家でないと分からない。周りの環境がどういう時に、市民が庁舎内に行きやすいとか親しみやすいとかいうのが、市民会議で一番議論する部分だと思う。費用などは、行政まかせとなるのではないか。

【委 員】 市民に伝わりやすいワークショップにしたいと思う。


2 その他
・次回の開催予定 8月20日(火)午後2時~ 場所は本館4階 教育委員会会議室
詳細は、後日、開催案内を送付する。
・今日の議論の中で、かなり専門的な話ともう少し幅の広い話があった。次回はそういったところのバランスに配慮しながら、進めていきたいと思っているが、委員に専門家の方もいらっしゃるので、設備や取り組みの事例などで、事務局に知ってほしいという事例があれば、事前にいただきたい。この場の資料として以外にも今後、設計をしていく中でお知恵を借りたいという部分もあるので、情報提供をいただきたい。
・後日、設備課において、市民病院の屋上緑化については現在施工中の1期棟には屋上緑化はないが、2期棟、駐車場棟において屋上緑化を行うこととしていることを確認した。

お問い合わせ先

総務部 行政体制整備室 

電話番号:095-829-1124

ファックス番号:095-829-1410

住所:〒850-8685 長崎市魚の町4-1(9階)

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