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平成24年度第2回 長崎市図書館協議会

更新日:2013年10月15日 ページID:024551

長崎市の附属機関等について(会議録のページ)

担当所属名

教育総務部 市立図書館

会議名

平成24年度第2回 長崎市図書館協議会

日時

平成25年3月25日(月曜日) 13時30分~

場所

長崎市立図書館3階会議室

議題

  1. 長崎市立図書館の運営状況について
  2. その他

審議結果

市立図書館の概要について、資料を基に事務局が説明

長崎市立図書館の運営状況についての質疑応答

(委員)資料5ページにボーイズラブという言葉がある。比較的新しい言葉と思うが、これについて説明していただきたい。

(運営事業者)ボーイズラブとは、少年同士の同性愛を扱った漫画を中心とした図書であり、収集方針上から避けている。

(事務局)図書館では、暴力や性描写の多いものは資料収集方針として収集を控えている。

(委員)催し物や企画物をしていく中で、どのようなメンバーで企画を立てているのか、そのプロセスを聞かせていただきたい。

(事務局)レファレンス担当とか障害者サービス担当、子ども担当、ヤングアダルト担当など、それぞれチームがある。そのチームの中で自分たちの相手に対し、どのように接していけば利用が増えるのかということを考えつつチームで検討し、それを総括責任者に提案し、長崎市に実施伺いを出し、長崎市で決裁したうえで実施するという流れになっている。

(委員)基本は利用者を増やしていくという狙いと、図書館に親しむというものになるのか。見ていると参加人数が多かったり少なかったりしているようだが。1年間やってみて、どのような手応え、効果があったのか。

(運営事業者)催し物の後には必ずアンケートを行っており、利用者の反応を確認するようにしている。概ね好評である。

(委員)参加する人は、何を見て参加したと考えられるか。

(運営事業者)インターネット、館内掲示、チラシ、広報ながさき等を見て参加している。

(委員)その中で最も多いのは何か。

(運営事業者)催し物によって違うが、インターネットと館内掲示が多い。マスコミに取り上げられる場合もあるので、放送を視聴して参加した方もいる。

(委員)館内掲示などでは、図書館を利用している人たちということになるから、その中で最も多いのはどれなのかが気になっている。

(運営事業者)なるべく広くとは思っている。媒体としては主にインターネット。それからマスコミでも月2回プレスリリースといって催し物のお知らせがあり、できるだけ取り上げてもらうようにしている。

(委員)一般の方から、アイデア募集のような、企画を募ったりはしないのか。

(運営事業者)年に1回アンケートを実施している。その中で、これというものがあれば、取り上げる可能性はある。

(委員)科学館から小学校へはイベントのチラシなどをもらうことがあるが、市立図書館からはもらった記憶がない。そのようなものは出してないのか。

(運営事業者)学校あてには配っていない。

(運営事業者)個別に全員にいきわたるほど、チラシは出していない。

(会長)今のことに関連するが、14ページに「こども司書」認定講座というのがある。さきほども説明があったが、なかなか面白そうに感じられる。こういったアイデアは、事務局が今説明した流れの中で出てきたということか。

(事務局)「こども司書」認定講座については、議員からの提案があり、図書館でも検討の結果、実施することにした。

(委員)何人くらい参加されたのか。

(運営事業者)来年度から始めるものである。

(運営事業者)4月の広報ながさきに掲載予定である。

(委員)この「こども司書」認定講座は、面白いと思ったが、今年度は、「図書館スタッフ体験」というのを毎月やっていて、発展的にという説明があったが、来年度は「図書館スタッフ体験」というのをしないで「こども司書」認定講座に移行していくことになると理解してよいか。

(事務局)新年度については、「こども司書」認定講座を実施してみて、その結果で翌年以降の実施について考えたい。

(委員)図書館の仕事にボランティアという立場で携わっている方もいるし、いろいろな仕事があると思う。図書館でどんな仕事をしているのかを知ることで、広い視野を持つことができると考えられるし、一方で司書という狭い切り込みからいく場合もあると思う。来年度は司書という間口を狭く取った形で子供たちに体験させていくということになるのか。

(委員)「こども司書」の認定をもらうことで何かメリットがあるのか。

(事務局)その認定書が記念になる。本人はもちろん、そのことを知った保護者や家族の方、友達などにも図書館はいいところだとPRする広報部員になっていただけたらと考えている。

(委員)たとえば、うちの施設とか学校にも図書がたくさんあって、学校図書館の図書ボランティアの人たちもいるが、図書館の司書が中心になって、うちの学校には子供の司書がいるとPRできたらと思う。

(事務局)ありがとうございます。

(運営事業者)付け加えさせていただくと、「こども司書」というのは、まず図書館の使い方が身に付く。分類や調べ方などを教えることが各プログラムの中に入っているので、自分がどんどん図書館を使う楽しみというのを覚えることになる。それを学校で、子供たちが教えることになれば、こんなことも自分でできるということがわかるので、ぜひ広げていただきたい。

(委員)さきほど議会の中で出てきたと伺ったのだが、他の地域などに先進的なものがあるのか。

(事務局)始まりは、全ての蔵書を寄贈で賄った矢祭町のもったいない図書館が最初で、他に何か所かあるようだ。こども司書とは、正式な資格ではないのだが、図書館を楽しみにしてくれる子供たちをつくりたいということで、今回長崎市でも実施を決定した。

(委員)図書館はやはりネットワークだから、そういった他地域とつながっていくきっかけができればよいと思う。長崎で認定証を出していることが他の地域でも知られるようになればと思ってお尋ねした。学校と関わっていくのはとても大事なことと思われるので、ぜひとも学校側にも君は認定証を取りましたということを図書館からもお知らせいただければよいなと思っている。

(事務局)今、小中学校には36人の学校司書がいるので、市立図書館と学校図書館との連携も密にしている。そこから学校司書にお話をして、学校司書からお伝えしていただくことも考えている。

(会長)今、学校図書館、学校司書のお話が出たが、資料の7ページにある学校図書館勉強会とはどのような内容か。

(事務局)子供たちにはどのような本をお薦めしたほうがよいのかというようなことを市立図書館の司書が教えたり、学校図書館で困っていることがあれば言ってもらって、他の学校図書館の人にアドバイスしたりとか、そういったグループで考えていく集まりを行っている。

(会長)対象は学校司書の人たちか。

(事務局)ボランティアも含めた学校図書館に関わりのある人たちで、参加についてはとくに制限は設けていない。

(委員)さきほど事務局から、気軽に来られる楽しい場所と言われたが、私もそういう気持ちでいて、日ごろお世話になっている。自分が来る時間帯にもよるのだろうが、だいたい大人の方が多いようだ。資料を見ると、子供たちがとても関わっている。もちろん図書館で企画しているおはなし会とか、映画会とか、そういったこともあるわけだが。10月の、その他のところの見学で、いろいろな学校からいろいろな学年の子供たちが来ている。これを見たとき、最初は3年生の社会科の学習で来ているのかなと思った。ところが、意外と他の学年もある。学校から見学の要望があって実現しているのだろうが、学校としてどのようなことを学ばせようという目的なのか、もしわかるようなら教えていただきたい。

(事務局)やはり、子供たちにとってまず本を読むことが大切であって、自分で本を見つける、あるいは、その本を使って調べるといったことは、子供にとって読書を含めて、とても大切なことであるのは、学校の先生たちもよくわかっている。消防局とか他のところにも行かれるのだろうが、多くの学校が図書館も見学先として選んでくれているのかなと思う。

(委員)それで学年にはこだわっていないということか。

(委員)それは平日の授業内に来るのか。

(運営事業者)学級によっては休日のレクレーションとして来るところもある。

(委員)このような立派な図書館が、長崎のこの場所にあるということは素晴らしい。今まで知らなかった子供たちもいるのではないか。大人の方も、お年寄りの方もたくさんの人が来て本を読んでいる姿を見ることだけでも、意味ある事ではないか。この数字を嬉しく拝見させていただいた。

(委員)資料1で、貸出点数では児童書だけが減っているようだが、何か原因はあるのか。

(事務局)それは差替え分である。ただ、全ての貸出数について減っている。これについては、図書館の努力が足りないのかなと感じている。

(運営事業者)子供の利用が減っている最も大きな理由は、カリキュラムの変更で、授業時間が長くなったために、図書館に来ることができる時間が減っている。自分が関わっている自治体では、中学生の授業が午後5時までフルにあるので、夏休みを減らすしかないという状況まで追い込まれている。もう一つ、お母さんたちの中に働く方が増えてきたので、今まで親と一緒にウィークデーに図書館へ来られていた人が、なかなか来られないという事情が明らかに神奈川県などでは生じている。校長先生方はよく御存知と思われるので確認したほうがよい。そのあたりが、子供の利用が減っている大きな要因になっていると考えられる。土曜日曜もその影響を受けている可能性がある。さきほど視聴覚のお話があったが、視聴覚が減っている最大の原因はスマートフォンである。全部映像も音楽もそっちから仕入れるということが、入ってきているので、ここはもっと減るだろうと予測できる。もう一つ一般的に言うと、1Q84以降大ベストセラーが何もない。大きなベストセラーがないと、どうしても図書館に足を運ぶ方がいなくなる。生活自体において、本の買い方が、ネット書店から買うという買い方が主流になり、図書館の予約もネット予約ができるのでピンポイントでしか来なくなった。どうやって幅広く良い本を見ていただくかという意識改革が進まないと、ますます減少傾向が進むのではないかと勝手な読みをしているが、おそらくそのようなことが進む。スマートフォンはこれから高齢者にも普及が進んでいくから、もっと数字の落ち込みは続くのではないかと心配している。

(会長)学校図書館勉強会について、これは図書館員がリードしていく形で行なわれている。資料の14ページにある夏のお楽しみ会は平成25年度の事業計画にのっており、今年度からの実施のようだ。学生ボランティアという言葉があるのだが、これは今年も学生ボランティアを募集して夏のお楽しみ会をするのか。

(運営事業者)学生ボランティアは、通常は図書館でイベントサポートの活動をしている。この学生さんたちに手伝ってもらって遊びをしてもらうということと、中学生高校生のYAボランティアによるおはなし会の読み語りというものもやっている。

(会長)大学生もいるのか。

(運営事業者)大学生、中学生高校生もいる。

(会長)それはどのくらいの人数がいるのか。

(運営事業者)中学生高校生は5、6人いる。やはり子供たちに読み語りをしたいという思いのある人が多く、これを機会に読み語りをしていただいている。大学生は10人程度が通常の活動をしているが、この時は特別に来てくれて活動している。お楽しみ会の時には、こちらからお願いするのではなく、どのようにしたら子供たちが楽しんでくれるかということを大学生たちが全部考えて企画準備にあたり、実際に子供たちに接してお話をしていただき、その報告書も図書館として作っていただいている。

(会長)その他について、二つの項目に分かれているが、続けて事務局から説明していただく。これに関するご意見ご質問は、最後にまとめてお願いする。

資料を基に事務局から説明
資料5 P16 はじめまして絵本事業
資料6 P17~18 図書館を使った調べる学習コンクール

(委員)第1回目のコンクールにしては、110点を超える予想以上の応募があったようだが。

(事務局)今回、1回目ということでどのくらいの応募があるか心配していた。目標を100点としていたが、それはクリアできたと考えている。

(委員)応募は全部で118点。調べ学習相談会の講座に3人参加されているが、もっと増えるといいなと思った。この3人の方は応募人数に入っているのか。

(事務局)残念ながらその3人は入っていない。講座に参加しながら応募されなかったのは、こちら側の反省点だ。ただ優秀賞を獲った方の中には、講座は受けていないがチラシ等を見て図書館で調べ方を教わって帰られた子供さんもいるし、個別に図書館の職員が対応して応募された方もいるので、それはよかったと思う。

(委員)この二つの事業が連動していけたらよい。

(会長)たいへん興味深い試みで、発展的に継続することを願う。今、パンフレット等を見せていただいたが、活字で配布するとか、あるいはネット上で見られるとか、そのような計画はあるのか。

(事務局)長崎市としては今のところ、計画していない。

(事務局)全国で文部科学大臣賞を獲った作品については、著作権をクリアしたうえで国が冊子にして全国の希望する団体に貸し出す予定になっている。長崎市の市長賞、教育長賞を獲った作品については、優秀な作品として複製を作り、講座を開催する際に参考として使用することを考えている。

(会長)作品の最後には、参考文献等もきちんと明示されていた。

(事務局)審査の項目がいくつかあって、出典を明らかにすること、どこの図書館を使ったか、どのように情報を得たかを明示することも審査の対象になる。文部科学大臣賞を獲った分については、長崎が発祥となった喫茶店のことを取り上げているのだが、ありとあらゆる情報を使っている。図書館の資料、インターネット、実際に喫茶店へ取材に行ったりした成果をまとめていたということで文部科学大臣賞を獲ったのではないかと考えている。小学生中学生から、調べ方を勉強することによって図書館への興味や資料の活用方法などを高めることに貢献できると考えているので、今後もっと多くの参加を募っていきたい。

(運営事業者)全国の審査員をやっていたが、どれだけ長い時間をかけて調べたかが大きなポイントになる。4月に発表されてから8月までにまとめるのでは、どうしてもいいものはできない。とくに高校生など審査に通って最後まで残るのは、中学の頃の課題を中高一貫で取り組み、高校生の卒論みたいにまとめたものを出してくるので、とてもレベルが高くなる。さきほど長崎のコーヒーのことを調べたとか、そのように時間をかけないとだめである。いろいろな資料にあたって真偽を確かめなければならない。その時間をどう取るかということを考えると、1年目2年目でレベルの高いところにいくのは難しい。子供たちを指導する先生や親がどのように関わりを持つか。入り込みすぎると面白いレポートにはならない。関わり方が難しい。これも経験かと思う。それから、複製を作って貸し出すわけだが、全ての写真や資料について著作権がどう処理されているかを確認したうえでないと複製はできない。なかなか著作権のことが理解されていないので、簡単に他人の写真を取り込んで、それをうっかり複製するなど難しい。コンクールの作品の中から出版社の本になったものもある。面白いものは子供の本として出版されることがある。全国ではどのくらいの応募があったか。

(運営事業者)今年は全国で約4万点の応募があった。

(会長)先生方の指導がどのくらい入っているか聞きたいのだがどうか。

(運営事業者)子供に課題を与えたらだめ。子供が課題を見つけてどう展開するかというところに先生や親が関わっていく。親と子で調べるという課題のものもあるが、親の関わり方が難しい。

(会長)図書館員が仕事をしながら調べるのは大変だったのではないか。

(運営事業者)大変だったと思う。コンクールで子供たちが図書館を使って調べたりすることで、もっと知りたいと思ってほしいということもあり、このような形でまとめる経験がないことを前提に、子供たちがどんなことを聞いてくるかどこで悩んでいるかを知るには、実際に自分たちでやってみないとわからないだろうということで、全員で取り組んできた。1年間かけてそれぞれがまとめて発表するまでというのをくりかえしてきて、どこが悪かったか良かったかをやってきたので、かなり苦労したと思う。子供たちがどこでつまずくか悩んでいるかだいたい分かってきたので、今年は子供たちが取り組みたいといってきたら誰でも相談に乗ることができると思う。ぜひ、講座とかもやっていきたい。

(委員)才能を引き出すということがもともとの教育である。大事なことは、子供が自分で疑問を持って考えて、それを自分の力で調べて、自分のものにしていくということを、まわりの大人が焦らずに守ってあげられることだと思う。図書は身近な部分で、そこで調べることができる。調べたことを実際会って話を聞いてみようとか、そのようなアクションをおこすために何かスタートする、こういった活動がもっと広がっていき、いろいろな子供たちにとって、興味を持つことが楽しくなるきっかけになればよいと思う。図書に身近に関わっている子供たちにはこのようなきっかけがある。しかし私たちが最も大事にし、シフトしていきたいと思っているのは、図書にあまり興味を持っていない子たちである。何かのきっかけから興味を持ち始め、いろいろなものを調べたり、自分自身が調べた事が将来活かされていく材料をそのような子供たちにも提供してほしい。そしてみんなに広がっていけば面白いと思う。子供たちが自分の力で、何かを始めようと、すごく想像力とか身についてくるのが、今いわれる学力につながるのではないか。

(会長)とてもうまくまとめてもらった。

(委員)子供たちが生活の中で、課題を見つけるとか、その課題を解決するための情報をもらってくるとか、必要な情報を選択し、解決したことを発信していくのが学びだと思う。学校でも同じように先生方が子供たちと向き合っていると思うが、学校はどうしても時間的制約があるので、なかなか時間をかけて今のようなプロセスを積み上げていくことが難しい。それに比べて時間的制約がないことで、子供たちが求められている力をつけるための事業であるのではないか。学校教育ではなかなか難しい部分をカバーできる一面を持っていると思って聞いていた。

(会長)有意義な指摘に感謝する。今のものは、図書館のコーナーに置いているのか。

(運営事業者)今年のはまだ複製ができていないが、毎年夏休み前くらいに複製を借りて展示している。貸出しは出来ない。

(運営事業者)全国の優秀作品の複製を借りて、図書館の中で展示するようにしている。

(委員)夏休みの自由研究のためには、ちょうどよい時期ではないか。親も何をさせようかとか、子供も何をしようかとか、手がかりになる。

(会長)絵本事業について何か意見等ないか。

(委員)昨年度は20%ぐらいが手渡されていないという報告があったが。

(事務局)昨年は8月での見込みである。一昨年の8月に配布して、ちょうど1年過ぎた去年の8月の時点で約8割になるのではと報告した。それが結果的に78%で、その後の半年分を含めても、やはり8割で頭打ちになっている。あとの2割についても何とかお配りしたいと考えているが。

(委員)この2割は何と思われるか。

(事務局)引き換えられる本は3冊あるが、既に持っているからいらないという方もいる。また、他の本を買ってあげればよいと言う方や、まだ4か月だからもっと大きくなってから買ってあげればよいという方など、前向きな考え方もあるだろう。もしかすると子供には手がかけられない、わざわざ引き換えに行くこともないという保護者もいるかも知れない。このあたりについては考えないといけないかなと思う。

(委員)20%は私たちも課題にしている数字である。全く別の意味だが、マタニティブルーなどで外に出られない、また子供に向き合いきれないお母さんたちの数字と重なっている。これも考えていかねばならない。本は持っているからいらないというのも問題なのだが、その20%ということにシフトしていったほうがお母さんたち子供たちの背景が見えてくるのかと、自分はとても興味があるパーセンテージである。

(事務局)その点で、長崎は独自の方式で、図書館の職員が健診会場で引換券を渡し、引換券を図書館や公民館等に持って行って絵本と引き換えるという方法である。全国では、ほとんどが健診会場で本を手渡しているので配布率は100%になる。一方で、引換券を渡して図書館図書室で引換える方法を取っている他のところについては約60から70%ぐらいしかない。それに比べれば長崎市はパーセンテージとしてうまくいっているのではないかと考えている。ただ、委員の指摘のとおり、あとの2割については福祉的な観点から育児に関してあまり興味のない方ではないかという推測はできるが、そこに踏み込むためには福祉部門と連携して、家に行って渡すとかそういう方法しかないのではと思うが、長崎市方式を導入して1年が経過し、今後中身を検討していかなければならない。今は当然、保健所とも連携しているのだが、今以上に連携が必要ではないかと、そのうえで対応を考えていかなければならない。

(委員)児童委員、民生委員の仕事に赤ちゃん訪問というのがある。その人たちから、訪問しても戸を開けてもらえない人がたくさんいるので何らかの手立てがほしいと聞いている。絵本を届けに来たといえば、そこの様子も覗えるのではないか。お互いにあるものの数字が同じであれば、絵本がその辺を緩和できるような手立てにならないか。

(事務局)今言われた分で、本当に親が子供を健診に連れていかない。4か月健診の受診は99%だが、残り1%は葉書を出しても来ない。そこへは保健師が直接訪問して状況を聞くのだが、そのとき3冊の本を持っていく。この件については今まで何も持たずに行っていた保健師からも喜ばれているし、話を聞いてもらえるようになったという効果もあると聞いている。

(委員)1歳半健診には多くの子供たちが来ると思うが、まだ絵本をもらっていないという子供たちに保健所の方から話をする機会はないのか。戸を開けない人でも健診には来るだろうから。個々の数字をお伝えして、何かに活かせたらと考えるが。

(事務局)絵本の引換えは4か月健診日から1年間を引換え期間としているので、1才4か月で期限が切れるようになっている。今後検討させていただきたい。

(会長)この事業の予算はどれくらいか。

(事務局)250万円程度である。

(会長)20%なら40万から50万円分は使われずに流れるということか。

(事務局)長崎市も財政が厳しいので、最初の年は赤ちゃん全員分の絵本を購入したのだが、その後については、実際には8割しか配布していないということで、現在は8割分の本の経費しかもらっていない。今は最初の年に購入した分があるので、お渡しする分があるのだが、今後ずっと8割が続けば毎年の本の購入も8割分が限度となる。

(会長)他に無いようなので協議事項についてはこれで終了する。
今、話を伺っていると、長崎市立図書館は、バランスのとれたとてもよい図書館だという思いをさらに強くした。図書館全般に関して聞きたい。

(委員)長崎・図書館ともの会には、読み語り、素話などをされている方がいる。図書館から大型絵本・紙芝居を借りて、いろいろなところに行って活動している。この貸出期間が2週間である。ところが2週間では、練習から本番まで時間が足りない。今なら1週間くらいは延長できるが、団体で活動している人だけでも特例として4週間くらいの貸出しにできないか。貸出しの多い資料は仕方がないにしても、可能であれば4週間の貸出しを望む意見が多く聞かれる。図書館まで来て貸出しを延長するのは、遠くの人には大変である。そこを考えていただけないか。
会の宣伝になるが、図書館バッグが200枚できあがったので、今日、寄贈しようと思っている。これは私たちが呼びかけて、いろいろな方から布地を寄付していただき、それをまたいろいろな人が手分けをして縫っていただいたバッグである。今日の寄贈で1,250枚になる。勝手に始めて続けているのだが、利用されているのかどうか伝わってこないので、お聞かせいただければと思う。また、このようにしたらよいとか、これは困るとかいうのも教えていただきたい。

(会長)まず、貸出し延長特例が可能かどうかとの質問だが。

(運営事業者)1回は延長できるが図書館まで持ってこなければならない。

(運営事業者)1回延長すると4週間になる。

(委員)やはり持って来なければならないか。

(運営事業者)まことに恐縮だが、そのような声もあるので。

(委員)仕事を持っている人もいるが。

(運営事業者)一般の人からも電話などで簡単に延長させてほしいという声は多く、それを認めてしまうと際限なく広がってしまう可能性があり、回転が悪くなることを危惧している。延長については現状のままお願いしたい。図書館バッグについては、有効に使わせていただいている。無くなることもあるので、引き続きご協力をお願いしたい。

(委員)ありがとうございます。

(会長)特例を設けると原則がおろそかになりかねない。

(委員)それはわかっているが、仕事を持ちながら練習している人もいるし、延長のために図書館に来るのは大変である。

(委員)団体で借りて子供たちのために読み聞かせをするには、やはり1か月くらいはかかってしまう。市立図書館は貸出しが2週間なので、市立図書館を使いたいと思っていても3週間の県立図書館に行ってしまう。県立図書館が移転すると市立図書館でしか借りられなくなる。一般の人は全国的にも2週間の貸出しが主流だが、団体に関しては3週間から1か月の貸出しにしてもらえないかと思う。今すぐは無理だと思うが、そのような意見もたくさん、図書ボランティアの中にもあるので、前向きに検討してほしい。

(事務局)そこは考えてみたい。

(会長)他に、図書館へのご要望などはないか。

(委員)図書館から子供の延滞本への督促があったとき、子供に聞いてもどの本かわからないというし、図書館は、個人情報のためだろうが何の本か教えてもらえない。小学生くらいまでは保護者に教えてもいいのではと思うが、法律で決まっているのか。

(事務局)親の目から見れば、子供は子供だとは思うが、子供によっては親にも知られたくない、自分でしっかり借りていることを図書館としては尊重したいという気持ちがある。長崎市立図書館では小学校一年生から本人の自主性を尊重する考えで、今のところは教えていない。

(委員)県立図書館なら本を開くと返却期限が押印されているが、子供が借りてくる市立図書館の本は返却期限の紙がなくなっていたりするので期限がいつまでなのかわからない。

(事務局)子供が家でパソコンを使えるのなら、自分が借りた本については貸出カードで期限を見ることはできる。

(会長)確かにあの紙はすぐなくしてしまう。何らかの管理は必要だろう。そのほかに意見等ないか。

(委員)HPが変わって使いやすくなった。以前は、借りている本の確認などをすると、1回1回自分のナンバーとかを入れないといけなかった。今は、使っているときに1度それをやると他のページにも進むことができるので、とても助かっている。

(運営事業者)それは課題だったので、今回修正した。

(会長)自分も使わせていただいたので、よくなっているのは事実である。しかし、やはり問題点がないこともないので少しまとめさせていただいた。ご検討いただければと思う。

(運営事業者)貴重なご意見に感謝する。

(会長)他に、なにか気になっていることがあれば。 

(委員)さきほどの紙は、確かになくしてしまいやすいが、県立図書館は押印する形である。あえて紙のほうを採用したのは何か意図があったのか。

(運営事業者)以前は紙にハンコを押していたが電算化してレシートに替えたもの。市立図書館のように何回も1冊の本が貸し出されると、あの紙が何枚も貼り付けられて汚くなり、手間隙もかかる。レシートなら簡単に打ち出せるが、県立図書館のようにいちいち押印する方法は貸出しの多い図書館には向かないと思う。心配はわかるが、責任を持って借りるということを大事にしてもらいたい。カードの使い回しを家族だから認めてほしいという要望も含めていろいろとある。カードを持っていれば3万円の本でも借りられるが、カードを無くしてしまうとそのカードを使って、3万円の本を誰かが借りて、返さなければカードの登録者が弁償しなければならない。DVDにもそういう事態が起こりうるので、カードを発行された人はそのことに責任を持っていただきたいし、借りる側についてもしっかり責任を持っていただくことが、公共施設を使うマナーとして、むしろ必要だと思う。お気持ちはわかるが、自分でしっかり管理していただくような図書館に変えていかないといけない。ぜひここから始めていただきたい。

(会長)事務局から何か連絡等はないか。

(事務局)平成25年度の当協議会の開催は、年に2回の予定である。次は8月頃の開催を予定しているので、また事前に委員の皆様には案内を差し上げたいと考えている。

(会長)以上をもって平成24年度第2回長崎市図書館協議会を終了する。

お問い合わせ先

総務部 行政体制整備室 

電話番号:095-829-1124

ファックス番号:095-829-1410

住所:〒850-8685 長崎市魚の町4-1(9階)

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