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第1回 長崎市外海の石積集落景観整備活用委員会

更新日:2013年9月11日 ページID:024412

長崎市の附属機関等について(会議録のページ)

担当所属名

企画財政部世界遺産推進室

会議名

第1回 長崎市外海の石積集落景観整備活用委員会

日時

平成24年10月24日(水曜日) 10時45分~

場所

長崎県勤労福祉会館4階 第3中会議室

議題

(1)会長・副会長の選任について 

(2)整備活用計画の序章~第3章のまとめについて 

審議結果

1.会長、副会長の選任について
会長には、要綱第5条第2項に基づき、委員の互選によりA委員が就任した。
副会長には、会長の指名によりC委員が就任した。

2.整備活用計画の序章~第2章のまとめについて 
C委員:文化的景観の価値は町界だけでなく藩境でも違いが大きいと思うので、視点場を考える際は、選定範囲内での近景・中景・遠景だけでなく、範囲外からの視点も含めた大景観についてよく考えて対応した方が良いのではないか。

事務局:今回設定した視点場については、石積みの基準作りや整備活用の修景の部分で、特に中景・近景を中心に撮ったものもある。視点場がこの範囲からだけではないと考えており、大景観については今後検討していきたい。

B委員:C委員の話を聞いて、確かに視点場を範囲内に限る必要はないと思う。長崎県全体のことを考えると、海からどう見えるかということも大事だと考えたので、それも計画に入れていただきたい。

F委員:私もクルージングをした際に、海からは違った光景があって良いのではないかと思った。

E委員:海からの資料は沢山あると思う。

B委員:まずは委員会で調査する必要がある。

E委員:私の出身の新牧野では、集落の入り口にある墓地と大木の景観を見ると、ふるさとに帰ってきたという想いがおこるので、そういう所も含めて検討してもらうと、地域の人も頑張らないといけないという気持ちになると思う。

B委員:視点場として挙げられている12個は、今後どのように使われていくのか。視点場を決めると景観コントロールはし易いが、見えない所は自由にしようという発想にもつながる。

事務局:視点場を決めることで、単位景観とそれ以外の場所で保存レベルに差を出すこと、歩く道や車が通るところを見せていくことを考えている。もう一点は、整備の考え方として、視点場からの景観をどう整備していくかというところにつなげていきたいと考えている。

F委員:視点場は、石積みを念頭に決めているのか。

事務局:石積みと色々な要素が固まっている単位景観を特に守る場所と考えた場合の視点場ということで、この場所を入れている。まだ足りない部分があるかと思うが、保存と整備でどこに重点を置くか検討する際に、そのような場所が考えられる。

B委員:この視点場の設定が、コントロールの重みづけに、ある程度直接的に関係してくるのであれば、ここは大事な部分になる。委員の意見を踏まえ、丁寧に根拠や検証をしていってもらえればと思う。
会長:視点場については、今後にかかってくる問題で重要なところなので、より充実したものにしていってもらいたい。

D委員:視点場の設定については、可視領域や、その領域に含まれた景観の価値だけでなく、景観を眺めるまでの道筋も含めた基準を設定した方が良いと思う。また、文化的景観は現在の景観の素晴らしさとともに、過去との比較参照という観点も重要になると思うので、かつて描いた絵画を見られる場所や古写真の視点場なども新たに基準として加えると、時系図という観点から見た重層性というのも価値がつくのではないかと思う。

C委員:保存・活用・観光活用については、それぞれが繋がるように計画を策定していっていただきたい。例えば観光活用でトイレ整備等で石積み壁を使って施設を作るなどして、項目ごとに書いている所を一貫させて目玉事業にしていくなどが考えられる。

B委員:将来像に関して、資料に記載されている4つの項目がどう貢献しあうのか、相互関係まで踏み込んだ方が良いと思う。C委員の言う通り、現状や課題を見ても、転用やリノベーションは入っていない。横断的な視点、あるいは視点の連携が、第2章で記載されると素晴らしいと思う。

事務局:個々に分けて書いてはいなかったが、連携が見えるように、連携がどういう形で整備活用に繋がるかわかるようにまとめていきたいと思う。

B委員:改善点の指摘はしたものの、困ったことにどうまとめていくかの代案がない。

事務局:重要なものを保存し、それを観光ルートとして活用し、悪い所は整備していくというような取組みが特に単位景観周辺に出てくるのではないかと考えているので、そのような流れで工夫していきたいと思う。

会長:古いものを残すことは金銭的な面の負担が出てくる。また、それらが壊れる要因としては、人為的なものと自然的なものがあるため、行政だけではうまくいかないところも出てくる。整備活用委員会には地元の委員もおり、地元と連携をとりながら進めていきたい。

D委員:地域の将来像について、「原風景の再生」という表現が気になった。文化的景観は、昔にある景観をもとに、更に進化していくというイメージがあると思う。「かつて」という言葉をとって、「石積みが続く外海の集落景観再生」といった形にすればいいのではないか。

事務局:確かに、過去に戻す意味ではなく、今ある状況に対応した、一番良い石積集落景観に近づけていく形が文化的景観だと思う。そこの表現は改めたい。

G委員:D委員が言うように、昔に戻すということは必ずしも良いわけではない。石積みにしても、以前の姿に戻すのは技術的に不可能ではないかと思う。街並みの保存は、色彩も含めて、ある程度の許容力を持って対処していった方がいいと思う。

会長:古いものを残すにあたっては、景観になじむように、また生活に支障を与えないように考えていく必要がある。

3.整備活用計画の第3章のまとめについて
C委員:保存基準の考え方で、基準毎に施工方法を変えることは良いと思うが、石積みはすぐ見ただけでは判断がつかないものがあるので、事前によく調査をして基準にあてはめていく必要がある。また、実際の施工では、元々ある地元の石積みの組織が施工出来る体制や、組織の育成も考慮し対応した方が良い。入札で何も知らない業者が施工して失敗するケースも多い。

B委員:基準の設定や判断について、誰が行っていくかの明記がない。現状変更の届出フローのどの段階で査定されるのかもわからない。そこを明確にすると、ある程度書き方は曖昧でもいいかもしれないという所に絡んでくる。

事務局:誰がするか、どの段階かという記載はしていないが、判断する一つの組織としては、この整備活用委員会で役割を担っていただけないかということはある。判断の時期は、事前相談の段階を想定している。それについては、明確にしていきたい。

B委員:6頁で示しているような中間組織が、査定や施工支援を行って自主的に判断していけるような形が理想だという気がする。

D委員:集落内の石積みに関する行為は、他の届出を要する行為と比べると手続きが煩雑な印象を受ける。そのため、届出事項の検討フローにおいて石積みとそれ以外の場合分けを行い、石積みに関しては基準を誰が判断するかや施工管理を組み込むような工夫が必要ではないかと思う。

F委員:施工基準については、所有者が関わってくることなので、選定前の地元説明会や個別で話はうまくいっていると思うが、そこは大事にしていく必要があると思う。

会長:何かを残す時には生活権が関係してくるので、勝手にするわけにはいかない。各種法令を確認して進めることで解消できるのではないかと考える。

D委員:改修をした際の助成制度はあるのか。

事務局:ある一定の枠を満たす等の条件はあるが、個人から同意を得た物件や集落内の石積みについての助成の可能性はある。ただ、文化的景観は、施工を市が受け持ち、後に寄付金や分担金で所有者から費用をもらう制度で、所有者が施工したい時期と合わないため、少しやりにくい部分があると思う。国と県は補助制度があり、市でも同様の制度導入について検討している。

E委員:出津救助院と橋口家住宅について、救助院は修復されているが石垣部分は長くもたないのではないかという心配がある。橋口家住宅は、屋根が大分崩れて傾いている。個人で修復は出来ないのではないかと思う。保存管理の方針では、助成の割合なども含めて明確な計画を考えていただきたいと思う。

G委員:出津教会の石垣についても緩んでいる部分があり、崩れた時の対処について気になっている。現代の技術や法令基準では、石積みだけで積み上げることは出来ないかもしれないため、それも含めて計画策定に反映してもらえればと思う。

会長:指摘や危惧されている点については、今回の道路拡幅工事で内側にコンクリートを打ち、外に石積みを張り付ける形を採用したような対処法を考えておかないといけないだろう。またB委員の意見にもあったが、石積みの分類については、まず大分類をして、実動面で必要であれば細分類するというのがいいかと考える。もう一点は、外海地区の景観を考えるにあたっては、面的広がりが保存の基本であると思うので、一概にランク付けすること自体に無理が来るような気もする。

B委員:最初の構成要素が危なくなっている点については、保存の問題と整備の問題がリンクする形があれば先にしっかり修理をしようということになると思うので、2章までの議論と関係すると大分すっきりするだろう。二つ目は、10頁の届出のフローは建築基準法や都市計画法の許可行為に見えるので、文化的景観は一緒に考えていくという表現の工夫を検討していただきたい。それと、保存基準レベルの考え方については、石積み以外はどうするのかがわからない。石積みは、F委員から話もあったが、一つのシンボルでしかなく、やはり面的にどう保存していくかの方針は明記されるべきだと考える。

事務局:今のところ、石積み以外は分類する様な状況の要素でないものが多いことと、石積みの所有者との関係や面的に守る関係を考えると石積みについて分類が必要ではないかとの判断を行っている。

会長:保存基準の考え方等については、色々な形で煮詰めていかなければならない問題が多く潜んでいると思う。

E会長:出津の市道について、工事の構想はまとまっていると思うが、施工はいつになるのか。

事務局:道路建設課において11月議会で補正予算を計上し、その後着工するということで現在調整している。具体的に決まれば説明を行いたいと考えている。

B委員:地域の将来像の部分で、「地域振興の将来像」は「観光活用の将来像」に入れてもいいのではないかと印象を持った。地域振興計画を別途策定しているようなので、その視点も入れるべきだと考える。他に気になった点として、誤植レベルかもしれないが、第3章の保存が、第7章では突然保全という表現になっている。

事務局:保全と保護と保存でどの表現を使用するか考えていたが、生活の中に順応しながら変わる文化的景観ではありながらも文化財だということで、保存で統一をしている。

会長:事務局は、一つの表現に修正をしていただきたい。

D委員:5頁の観光活用・地域振興計画に関して、色々な対策を取り上げているが対策間を束ねるような計画自体が必要ではないかという気がする。例えば、駐車場や観光ルート、サインは連携して取り組む必要があるので、どういうふうに整合性を確保しながら進めていくのかということ自体も対策の中に入れた方が良いのではないかという気がする。また、保全については、石積み以外がやや具体性に欠けているということについては、要素間の関係を考えながら具体的にどうするかという場合に、イラストで示すことが良いのではないか。例えば、主要な視点場や単位景観をいくつかタイプ分けし、タイプ毎に保存の大きな方向性だけを要素間の関係がわかるようにイラストの中にまとめて示すと良いのではないか。

閉会

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