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平成24年度第2回長崎市少年センター運営協議会

更新日:2013年3月1日 ページID:006781

長崎市の附属機関等について(会議録のページ)

担当所属名

市民局こども部こどもみらい課

会議名

平成24年度第2回長崎市少年センター運営協議会

日時

平成24年9月28日(金曜日) 午後3時~

場所

市民会館2階 第1会議室

議題

協議事項
1.長崎市少年センター活動状況報告および質疑
2.協議「長崎市の少年に関わる諸問題について」など

審議結果

1 長崎市少年センター活動状況報告について

事務局
資料に基づき説明

会長
以上のとおり、説明があったが、何か質問や意見はないか。

委員
子ども安全対策会議についての説明があったが、先日の刃物を持った不審者の情報がうまく伝わってこなかった。事件発生からかなり時間がたってからの警察からのFAXで情報がわかった。このような事案の連絡方法として、こども安全対策会議のような連絡システムがあるのなら、市内の全部の学校へ情報を回すようにできないものだろうか。

事務局
最初の情報が、刃物を持った人を見かけたという情報だったため、レベル2と判断し、近隣の学校等へ情報を流すこととした。詳しい内容がわかったのは、警察からのFAXを見てからだった。情報の収集の方法について改善を検討しているところである。

事務局
この子ども安全対策会議は、市役所庁内の連絡体制である。情報を入手した場合には、関係各課を通して、学校や幼稚園、保育所、学童クラブ、放課後児童クラブ等へ情報を提供するしくみである。今後は、警察からこどもみらい課へダイレクトに情報が入ってくるようなしくみにすることができないかなど、情報収集の精度を高めていくように検討していく。

事務局
情報を受け、関係課にそれを流す立場であることを強く意識し、情報を受けた際には、情報提供先と情報を広める範囲についても確認するようにしている。

委員
私立の学校や、県立の高等学校などへも情報提供しているのか。

事務局
先ほど申し上げたように、市の内部の連絡体制として作った会議であるので、現在は私立や県立等の学校へは情報提供するルートを作っていない。今後、この会議のあり方や情報の流し方についても整理していきたい。

会長
せっかく、そのような会議があるのだから、ぜひ活用してほしい。

委員
私立の学校については、県の学事振興室等が連絡網をもっているのではないかと思う。

委員
警察からどこか1か所に情報を流すとそれが全体に流れるような単純なシステムにすることが必要だと思う。FAXでの情報提供は、タイムラグがある。

事務局
私どもも、そのように考え、こども安全対策会議へ警察から直接情報が入るようなしくみができないか検討中である。

委員
先日の事案では、他の警察署の対応はわからないが、本警察署では管轄区域内のすべての学校へ電話連絡した。子ども安全対策会議については、第1回の運営協議会のときに話題に挙げてもらえたらよかった。

事務局
子ども安全対策会議は、少年センターの純粋な業務ではないことをご確認いただきたい。子どもの安全にかかわる部分があったため、こどもみらい課として取り組んでいる子ども安全対策会議についての情報を、今回、取り上げさせてもらった。

委員
別件だが、補導状況表の中で、小学生の自転車以外の交通違反とはどのようなものがあるのか。

事務局
道路の横断のしかたや飛び出しなどについて、愛の一声を掛けた場合などである。

会長
他に質問等はないか。特にないようであれば、次に進む。

2 協議「長崎市の少年に関わる諸問題について」

事務局
少年センターの活動を通して見える少年の姿について説明

会長
以上のとおり、説明があった。これに関連した内容もしくは別の観点からの内容でも構わないので、各委員から発言をお願いしたい。

委員
以前にも申し上げたが、家庭裁判所は、犯罪を犯してしまった少年の処遇を考えるところである。そのような少年は、規範意識が乏しく、生活の昼夜逆転がみられ、友人の選び方にも問題がある。携帯電話は必須の持ち物で、手放すことができない。また、漢字が書けなかったり、九九ができなかったりするなど勉強が苦手である。そのような子の家庭環境をみると親自身が働いていなかったり、物事に対して無気力で、学校や教師に対して子どもと同じレベルで考えている面がある場合が多い。家庭裁判所では、そのような少年に対して必要な措置をして更生させることを目的としているが、裁判所に送られてきたときには、そのような状態が進んでしまっている場合も多い。

委員
こども・女性・障害者支援センターでは、少年センターとは、児童相談所の部分での関係が深いのではないかと思う。さまざまな事案で送られてくる少年の様子を見ていると保護者の生活困窮や監護能力の欠如、無関心や家庭内での規律が保たれていないなど親の規範意識が低く、家庭環境が影響していると思われる事案が気になっている。虐待相談においても親自身がきちんと育てられてなく、親が親になりきれていない場合が多い。このような負の連鎖をどこで断ち切っていくのかが重要であるが、問題意識を持っていない親にどう指導していくのかが課題である。この課題はなかなか解決できずにいる。

委員
生活安全課からは、8月末現在の少年非行概況についてお知らせする。刑法犯少年は昨年より11名減って98人であった。喫煙、深夜はいかい等の不良行為については、数字は減っている。計上のしかたが変わったこともあり、実態としては横ばいではないかと思う。凶悪犯はおらず、万引き等の窃盗行為が中心である。交番に石を投げたという事案もあった。少年の福祉を害する犯罪である福祉犯としては、12人を検挙した。家出少女を未成年と知りながらスナックや風俗店で働かせるケースが多い。被害者の側にも問題がある場合も多く、先ほどあったように保護者の監護意欲がない場合や監護意欲があっても親の手に負えない状況に陥っている場合もあり、そのような際には児童相談所などとも連携している。また、無修正サイトを閲覧するなど家庭内でのインターネット環境による少年への悪影響も懸念している。親がゲームにのめりこむなど、親自身が成長しておらず、親に対する教育の必要性も感じている。どのように対応していけばよいのかを、今後、教育関係機関とも相談していきたい。

委員
少年サポートセンターとして活動していると街頭補導で子どもを見かけることが少なくなったように感じている。最近は、相談を受けた子供の家庭訪問や立ち直り支援活動に力を入れている。立ち直り支援活動としては、これまで非行に走っていた子どもたちを、職員や学生サポーターとともに栗ひろいや料理作りなどの活動に取り組ませている。栗ひろいに参加した中1の少年は、小学校時代から万引きや窃盗などを繰り返していたが、これまで警察沙汰になったことはなかった。しかし、最近初めて触法の処理をされた少年だった。これまで怒られてばかりでほめられた経験がなかったのだが、栗ひろいの活動を通して、何回もほめられることで、表情も明るくなり、一生懸命に活動するようになった。非行を犯してしまうような子どもたちは、注意や指導ばかりされており、ほめられた経験がない場合が多い。ほめられるような経験をさせることが、自己肯定感を感じさせ、非行から立ち直るきっかけとなるのではないかと思う。

委員
子どもたちが置かれている環境の複雑さについて感じたことを、本校での事例を通して話したい。母子家庭で3人家族の生徒のケースであるが、母親とたわいないことで口論となり、家を飛び出した。数日間連絡が取れなかったが、母親は子どもを探そうとしなかった。後から友人宅で数日過ごした後、離婚した父親のところに行っていたのがわかった。母親は子に対する愛情や親としての教育力がなく、家族で一緒にご飯を食べたことがなく、親子での会話もないため、高3になっても進路についても話をしたことがない、という家庭だった。また、学業がうまくいかず、怠けが出て、学校にこないことが多くなった生徒のケースでは、数日間欠席が続いたため、家庭に連絡を取ろうとしたが全く連絡が取れなかった。運送業の母親が子どもをつれて数日間長崎を離れて仕事にいくこともあり、学校には連絡もなく、登校に向けた生徒に対する指導もできず、学校としての対応に困っている。どちらのケースでも、家庭の教育力が期待できず、親が子どもから逃げていて、子どもとしっかり向き合うことができないことが問題だと思う。子どもたちが置かれている環境の複雑さや親の教育力のなさ、子どもに対する愛情のなさを感じ、教育の難しさに直面している。

委員
学校現場では、保護者への対応に時間を費やしている。いじめが発生した場合においても、加害者の親は「いじめではない。」と主張し、「被害者が苦痛を感じていれば、それはいじめである。」という話をし、いじめを前提として指導しようとすると、「うちの子も先生から厳しく追及され、苦痛を感じている。これはいじめではないか。」と反論するなどの場合もある。ほとんどの保護者は、『子どもたちを保護する』という家庭の役割と『子どもたちを鍛える』という学校の役割について説明すると理解してくれる。しかし、そのような学校の方針を理解できない極端な考えの保護者の場合が問題である。そのような家庭では、あるところまでは親の教育力・養育力の問題で済んでいたことが、だんだんエスカレートし、子どもの問題に発展してしまい、子どもが非行化してしまう。結局、子ども自身が被害を被ることになる。そうさせないためには、早い時期に親と子を離すことが必要ではないだろうか。保護者が極端な考え方をするため、指導することができない生徒を非行化させないためには、忙しい状況ではあると思うが児童相談所などの関係機関が、具体的な罪を犯していないグレーゾーンの状態であっても引き受けてもらうことができるようになると、親から離すことができ、早い時期に子ども自身を立ち直らせることができるようになるのではないだろうか。

委員
小学生の性非行については、インターネットなどによる情報の氾濫などの影響も大きいと思う。家庭におけるパソコンの利用方法など、保護者に対する啓発も必要ではないかと思う。先ほどの話にもあったが、話せば分かる親は問題が起こっても大丈夫であるが、話しても分かってもらえない親が問題である。そのような親に多いが、「子どもが悪いことをするのは当たり前だ。」という考え方でなく、「子どもが悪いことをするのは親のせいだ。」と親自身が思い込んでおり、何かあると自分の責任にならないようにと考え、学校や教師の話を受け入れず、他に責任を押し付けようとする面があるようだ。

委員
これまでの話を聞いていて、学校だけでなくいろいろな関係機関が協力して解決していかなければならない問題が多いと感じた。非行の全体的な傾向としては、遊び型非行や初期型犯罪といわれる喫煙、万引き、無断外泊などが多い。情報を媒体とした問題行動も増えてきている。子どもたち自身が知らないうちに犯罪に入り込んでしまう世界について心配している。携帯電話で見ることができない画像はない、といわれている。携帯電話やインターネットの中で、ブログやホームページといった自分だけの世界を持つことができる。たくさんの子どもたちが、自分のプロフィールや画像、趣味や出来事などを掲載している。これは、だれでも見たり、書き込んだりすることもでき、悪意を持った者が他人の中傷を書き込んだり、画像の書き換えなどを行うことも可能で、それがいじめなどの原因となることもある。情報化社会は進んでおり、個人情報についての啓発も行われているが、このように自分から個人情報をさらしている面があることも知っておかなければならないと思う。なかなか表に出てきにくい問題であるが、大きな問題であると思う。

委員
現在は、携帯電話で何でもできる。子どもたちが持っているゲーム機器でも音楽を聴いたり、動画をみたり、インターネットにつなげることができるものもある。このような情報機器については、今後も注意が必要だと思う。不登校関係では、適応指導教室に通う子どもが増えてきている。理由としては、1学期学校に登校できなかった子どもが2学期に入り少しでも改善しようとして通う場合などがある。本人や家庭などに、いろいろな事情があり、すぐに改善を図ることは難しいが、他機関と連携を取ったり、臨床心理士やスクールソーシャルワーカーなどの力を借りながら、登校支援を進めている。大人の方からの相談もある。

委員
昔は、親に連絡が取れないため、補導された子どもを教員が警察に引き取りに行くことがあった。引き取っても、親がいないため、家に帰すこともできない。どう解決すればよいか。児童相談所では一時保護もできるということであった。まじめな教員は、自分の家に連れて帰り、風呂に入れ、ご飯を食べさせたりしていた。先ほどの話にもあったが、学校で指導ができない生徒がいた場合、どこに相談をしたらよいのだろうか。子どもには、今が指導のチャンスだ、という時期がある。非行を繰り返す子どもは、朝からご飯をしっかり食べたり、夜じっくり眠ったり、風呂にゆっくり入ったりといった家庭の温かみを知らない場合が多い。そのようなことをわからせるような経験をさせることが必要だと思う。子どもを預かっている機関は、教育機関であって教護機関ではないと思う。

会長
少年補導委員の立場から、発言する。少年補導委員協議会では、夏季研修会や夏祭りの特別補導に取り組んでいる。今後は、おくんちの特別補導や冬季研修会を計画している。少年補導委員は、子どもたちが非行や犯罪に巻き込まれる前の段階での声掛けをする『愛の一声運動』に取り組んでいる。研修会などを通して、少年補導委員の資質向上に向けて取り組んでいる。今後もご協力をお願いしたい。

会長
各委員から、話を頂いた。他につけ加えての発言はないか。
ないようなら、以上で審議を終わる。

お問い合わせ先

総務部 行政体制整備室 

電話番号:095-829-1124

ファックス番号:095-829-1410

住所:〒850-8685 長崎市魚の町4-1(9階)

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