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平成23年度第1回長崎市図書館協議会

更新日:2013年3月1日 ページID:006748

長崎市の附属機関等について(会議録のページ)

担当所属名

教育委員会市立図書館

会議名

平成23年度第1回長崎市図書館協議会

日時

平成23年8月25日(木曜日)午後1時30分~

場所

長崎市立図書館3階会議室

議題

(1)報告事項
ア 長崎市立図書館の概要(利用状況)
イ 市民の声(要望等)について
ウ これまでのイベント等の実績と今後のスケジュール
(2)長崎市子ども読書活動推進計画の進捗状況について
(3)その他

審議結果

市立図書館の概要について資料をもとに事務局が説明。

委員
2階の学習室は外からエレベーターですぐ入れる等、何かあったときの防犯についての対応はどうなっているか。
事務局
防犯カメラや、警備が常時巡回している等、何かあったときへの対応は行っている。
委員
データベース利用が少ないという説明があったが、インターネット利用が年間2万3000件であり多いように感じる。少ないということは、どのようなことなのか。
事務局
インターネットコーナーのパソコン利用は多いものの、別に設置している商用データベースが検索できる専用パソコンの利用が少ないということである。商用データベースは、信頼性も高く調べ物には有用であるので講習会を定期的に行って利用を広げるような活動をしている。
委員
蔵書の増加はよいことだ。平成21年度から22年度にかけて雑誌の所蔵が増えているが、点数が増えたということか。
事務局
そうである。タイトル数ではなく、実点数である。雑誌は500種類以上のタイトルが週刊、月刊等で入っているので、毎年このくらいのペースで増えていく。
委員
雑誌は増えていく傾向があるので、どこかの時点で所蔵雑誌の見直しなどするのか。
事務局
5年近く経っているので、古くなった分等については、内容に応じて除籍処分をしていきたいと考えている。
委員
種類自体も増えているのか。
委員
購入雑誌のこととか。
事務局
タイトル数は、だいたい毎年同じ数である。
委員
新たなタイトルが増えるとなると、それは市民からの要望か。
事務局
市民からの要望、図書館の考えなど両方考慮している。廃刊になる雑誌もあるので、その代わりに新たなタイトルを追加することもある。
委員
雑誌は今入れ替わりが激しいので、購入雑誌の見直しも定期的に行っているのか。
事務局
だいたい年に1回が基本だが、必要に応じて随時行っている。
委員
貸出し点数で児童書が増えているが、これは団体貸出しも含めた数なのか。
事務局
 団体も含んでいる。
委員
児童書貸出数の増加は、個人貸出数と団体貸出数のどちらが多いのか。
事務局
団体の数はあまり伸びておらず、どちらかというと、個人の貸出しが増えている。
委員
備品のところで、貸出し点数が増えているのはなぜか。
事務局
以前は紙芝居の舞台など本当の備品のみを扱っていたが、この数字には追加してパンフレットやチラシなども含まれていた。「その他」と表現すべきであった。
委員
その辺りは正確に表現されたほうがよい。
事務局
次回の資料提供の際は、わかり易いように区分けしたい。
委員
別の視点から、図書館はお互いに楽しく、そして何かを身につける気持ちで来館するかと思う。資料6~7ページにセクハラ紛いの事例が載っているが、最近このようなことが図書室以外でも増えている。安全安心という見地からも心配だ。そのような意味で警察との連携は頻繁に、このような声のある来館者については連絡網を作っておくような時期に来ているのかなというのが一つ。平成23年7月21日の件では中学生を特定し指導したとあるが、二度とこのような行為を起こさないためには学校にも情報提供をしておく必要があると思う。この件について学校までは通報していないようだが。
事務局
 ご指摘いただいたような事件がたまに起こっているが、初犯であったこと、相手の方が事を大きくすることを望まなかったことから、長崎市側と事業者の総括責任者と相談し、社会教育施設としての図書館にあっては、学校への通報などは、まだ早すぎるだろう。この件に関しては見送るべきと判断した。総括責任者が本人に注意指導した後は、普通の状態で勉強していたので、再犯はないだろうと判断した。図書館でこのような事案が頻発しているわけではないが、時たま発生するので、警備にも力を入れて声をかけたりしている。また、図書館のスタッフのほうでも、いろいろな困った人がいたときはすぐ対応できる体制をとっている。今後もこのような事案が急に増えたりすることは防げるのではと考えている。
委員
私も保護司をしているので、初犯の子どもの最初の指導が再犯防止につながる。最初に甘やかすと、万引きなどは日常化して病的になっていく傾向があるから。学校に通報するかどうかは別に、厳しく指導していただき、とくに再犯の場合は必ず学校に通報すること。そのほうが学校としても助かると思う。ぜひご検討いただきたい。
会長
今警察との連携という話が出たが、いつ何が起きるかわからない。図書館の危機管理マニュアルのようなものは作っているか。
事務局
作っている。
会長
その中で、各事例ごとにどのような対応をするかも明記されているか。
事務局
はい。
委員
資料の12ページにある「松本紀生アラスカフォトライブショー」について、ご報告とお礼を言いたい。昼の部に私たちのメンバーのボランティア6名と共に参加させていただいた。とても素晴らしい内容のフォトライブで、日本とは違うアラスカの大自然のことや撮影の苦労話など私たちも感動したので香焼の子どもたちにも見せたいと思った。そこで香焼の青少年育成協議会会長にお話したらぜひ取り上げたいといわれた。それから予算や経費のことなど図書館から教えていただき、松本氏とも交渉し、来年10月に香焼で開催することが決まった。このような良い企画を図書館で持っていただいたことを感謝する。
委員
市民からの要望について、その中身は質的なものが多くなっている。設備的なところで、駐輪場のことで市民から意見をいただいた。駐輪場の利用が多く、よく歩道に出している。よく聞くのは、自転車で来た人がバイクに圧倒されて置けない。バイクはかなり場所をとるため、自転車が置きづらい現状にある。バイクと自転車を分けて置けるようなら、もっと自転車で気楽に来られると思う。昨日(平成23年8月24日)も自転車が多かったが、そのような要望は出ていないか。
事務局
そのような要望は出ている。図書館でイベントがあったときなど駐輪場は飽和状態で、午前中で既に入れない状態となる。ひどいときには歩道上に自転車を置いた人が警告シールを貼られるなど現実に起きている。駐輪場の容量は決まっており、これらを解消するような方策は今の設備では考えられない。警備員も2人しかいないので、かかりきりになると他の警備ができない。現状としては、警察官の指導で有料の駐輪場へ誘導して停めてもらうより他にない。バイクと自転車の分離も、設備上そこまで手が回らないのが現実である。
委員
バイクはいろいろ交通関係の法律もあるが、自転車というのは逆にバイクからすると弱者になっている。別途あの空間だけでは足りないが、何か工夫ができないものかと思う。
会長
最近雨が多いが、気象の警報が発令された場合に、それが利用者の耳に届くのか。避難情報が出たとき、それが利用者にも届いたほうがよいのでは。防災行政無線などが鳴っても図書館の中にいる利用者には聞こえないのではと思うのだが。
事務局
今のところ防災無線は間接的に入ってくるところだけ。直接利用者に伝わるような仕組みはできていない。
会長
今年、避難勧告情報というのが初めて出されたが。
事務局
避難準備情報の基準が作られて、休日の昼間だったが初めて適用された。避難してくださいというのでなく、避難の準備なので、高齢者など災害弱者に予めお伝えして準備をしていただくというもの。図書館だけでなく市全域で基本的には防災行政無線でやっているが、難聴地域というのがあるので、昨年から3年くらいかけて全市的にもう少し網の目を細かくするような形での対応をしている。もう一つ、ケータイのほうにエリアメールというのがあって、今のところ地震だけだと思うが契約者の負担にならない形でいろいろな情報が自動的に入ってくるシステムがある。全市的な災害に関する情報伝達についても早急に整備をしていく。それで、別途館内の人にどのように伝達するかというと、今のように警報もかなり細かく、ある意味では頻繁に発令と解除が繰り返される中、図書館でそのような情報を館内放送することについては少し慎重に検討すべきではないか。ただ、避難準備情報や避難勧告のように緊急を要するものなら話は別だ。そういったことの対応も考えていく必要がある。
委員
資料3に関して、図書館で行われたいろいろな事業の実績で人数の無い部分が見受けられるが、実績が無かったということか。
事務局
長崎くんちDVD上映会は自由に出入りできる状態であってカウントの取りようがなかった。本のお医者さんも作業しているところを歩きながら見ていただくものだったためカウントは取っていない。数字が無いのは、そのような状況にあったためである。
委員
ボランティア面談のところは。
運営事業者
実績が無いわけではないが、数字が入ってないのは、ボランティアに応じてくださった方にこの3日間でそれぞれ都合のよい時期をうかがって、順番に面談したため。
委員
それでしたら、やはり実績ですので何らかの形で見えるようにしていただければと思う。DVD上映にしても、このような状態で記入できないといったことを載せるとよい。これらは実績の記録として残っていくので。ぜひお願いしたい。
事務局
了解した。
長崎市子ども読書活動推進計画の進捗状況について、資料をもとに事務局が説明。
委員
「子ども読書活動を推進している団体の活動支援」とは具体的にどのようなことをしているのか。団体とは市立図書館に登録している団体なのか、市内で活動する他の団体も入るのか。
事務局
登録団体ではない。長崎市内の団体でそのような要望があれば、活動支援を行っていこうと考えている。実際に22年度では伊良林地区で子育て親育ち教室というのがあり、絵本の選び方や読み聞かせの方法を図書館職員が出向いてお教えしたことを実績として上げている。参加人数は59人だった。
委員
これは団体からの要望があってからの実施か。
事務局
図書館へ要望していただければ、今後とも続けていきたい。
委員
22年3月に策定された活動推進計画に基づいて、着実に事業が展開されているのは大変嬉しく思う。8月3日に長崎県の社会教育研究大会というのがブリックホールであった。第1分科会で佐々町の教育委員会から図書ボランティアに関する体験発表があった。協議の中で、参加者から本を用意したけどなかなか読んでくれない。どうしたものだろうか。漫画は読むのに普通の読書が進まないと、質問のような意見が出た。それに対し会場の参加者からこのような声があった。親の読書傾向が子どもの読書傾向に出るのではないか。読書対応は学校でもあるが、家庭の中でも読書対応を確立していくことが大事ではないか。それから嬉しかったのは、以前図書館にいて今は中央公民館にいる職員から、長崎市の取り組みとして読書会育成講座を実施して非常に効果があったことと、子ども文庫活動が効果的だという発表があり、参加者が大変勉強になったと言われていた。私のほうは図書館協議会の委員として参加したが、長崎市立図書館が発行している図書館だよりが、非常に良い内容で、読みたい本がぱっと目に付くような啓発の仕方をしている。一般市民に対する啓発というのも大事ではないかと申し上げた。今後のことで要望したいのだが、社会教育の生涯学習の核である図書館・公民館のみなさんには、職員が少なくて大変だろうけど、ぜひそのような大会に参加してほしい。長崎市はモデルケースなので、他の市町にも啓発して、長崎市の良さを県下に広げていただきたい。職員の発表は大変好評だった。
事務局
今の言葉は、図書館だけでなく公民館をも含めた私ども施設の職員に対するお言葉と思うので、来年以降はできるだけ参加できるような環境作りに努力したい。
委員
さきほど132番の「子ども読書活動を推進している団体の活動支援」に関することだが、南公民館で読み聞かせをするので誰かいないかと、子ども文庫もしくはお話のせかいに話があった。この夏休みに南公民館で、おはなしたまてばこみたいな形で講座を開くときに講師で行ったのだが、ある施設から別の施設へ紹介するようなことも支援の仕方かと思った。
事務局
南公民館に委員さんはじめメンバーに行ってもらったが、大変好評だったということで、南公民館側も喜んでいた。他のところでも、ぜひ行っていただきたいと思う。私たちも判る限り橋渡しをしていきたい。ありがとうございました。
事務局
少し補足させていただくと、昨年、国の予算等も利用させていただいて、各公民館の図書室を少し活性化というか、きれいに整備して多くの人に来てもらうように計画した。その中で南公民館も今から施設を少し部分的にでも改修していただこうと考えている。地区公民館でいうと三重地区公民館も、公民館のサロン化としてきれいにしていただいた。このように一般市民や利用者にとって敷居が高いと思われているものを、もっと気軽に利用していただけるようにしようという趣旨で、取り組みを始めている。その中で南公民館としても読み聞かせのボランティアとかいろいろなことを施設面とも合わせて今後やっていきたい。また、はじめまして絵本事業いわゆるブックスタートがポイントになるのかなと思う。わざわざ公民館に来ていただくので、公民館に来ればこのようなこともやっているということをもっと住民の方にも広く知っていただいくのが、我々が預かっている施設の役割かと考え、取り組みを進めている。今後ともぜひご協力をお願いしたい。
委員
その意味では近くの公民館には行きやすいのだが、公民館の図書室は最もマイナーな感じで、まるで倉庫の中にいるような感じである。でも最も身近ではあるわけで、そういう意味で、本館である市立図書館がもう少し大型公民館や地区公民館の図書室の位置づけというのをもっと、図書館に来る人にもアピールしていただけるとありがたい。本当は、もっと行きやすい筈なのに意外と行ってないのだから。
会長
人の問題もあると思うが、公民館図書室の窓口にいる人のプロとしての専門性というのはどのように考えているか。
事務局
現実に各公民館には、社会教育指導員としての市役所職員や教員OBが常駐する。図書室は嘱託員という形で勤務していただいている。長年経験をつまれた方もいるので、ある程度の知識はあると思うが、そういった意味で図書館の専門のスタッフとは若干の差があるというのは否めない気はする。今度のはじめまして絵本事業でいうと、図書館・公民館だけではなくて、ふれあいセンターなど地域のコミュニティ施設にも図書室があるので、そこでも引き換えができると案内している。さきほど会長が言われたとおり、そこでの対応は読書の意義を伝えるとか、子どもに関してはじめまして絵本の意義を伝えるとか、そのあたりがポイントになると思う。図書館でもその辺の研修などは行っている。はじめまして絵本事業だけではなく全体の生涯学習施設あるいはふれあいの図書スペースの活性化が一つの大きな課題だと受け止めている。
委員
現実として公民館には正規の職員がほとんどいないので、司書もいない。司書がいるのは北公民館と中央公民館だけ。本当は、地区の学校図書館と連携する意味では、少なくとも大型公民館くらいにはキーとなる方を配置していただけると一番よいのだが。そのあたり、なかなか人件費の問題で、難しいところである。
委員
今とても大事な話が出た。今の状況ではどうしても人は充足できない。となれば、極端なことをいえば公民館応援団・図書館応援団のような、市民の力を活かすシステムがいるのでは。図書ボランティアのような活動を育てて、そのような方の力を借りて、ボランティアで地域のふれあいセンターや公民館で、常駐しなくても構わないから曜日を決めて、その方に雰囲気作りをしていただければと思う。ボランティアによる循環型の応援団を長崎市全体の取り組みとして検討していただきたい。これは公民館・図書館だけではできませんから。
長崎市では、第四次総合計画を立てているが、この中に長崎市の読書活動推進というのがどこに入っているのかわからないので、説明していただきたいが。
事務局
今の件は総合計画の中の、基本施策という体系の部分までしか記載されてないので図書館の細かいところは載ってない。(第四次総合計画の中で)Gの生涯学習を含めた他のところの施策に入っている。総合計画については今年、具体的な基本的な施策の方法に基づいた事業を実施計画という形で3年サイクルで見直していこうと考えている。その中でより図書館の具体的な事業活動も入ってくる。G2またG3あたりで市民の生涯学習施設でいろいろ培っていただいた知識を地域で活かしていくことがG3の趣旨だったと思うが、そこに織り込まれている。
委員
このように立派な建物と事業で、図書館の力を具体化するというところを強く打ち出してほしい。
事務局
さきほど委員が言われた前段の部分、それの図書館ボランティアの問題でも、子ども読書活動推進計画の22年度の進捗状況のチェックのときに、担当者の会議の中には九つの所属があるのだが、その中でもボランティアに対する位置づけがまちまちである。今から先はそういうボランティアの力を借りないとこの計画自体も進まない。委員さんのようなボランティアもたくさんおられるので、そのような方のためにも、少なくとも九つの所属の中だけでも統一した扱いができるようにしたい。せっかく計画の所管課が図書館になったのだから、図書館が調査をしてボランティアに関する情報を集約し、子ども部や公民館など他のところに情報を提供し、相互利用できるような方向を目指そうと話をしている。今年度中になんとか調査ができないか検討しているところである。
委員
今年度中に140項目のほとんどが実施できるということだが、実施済みの項目について、このような言い方は失礼なのだが、実施したらそれで終わりではいけない。年1回やればいいものもあれば定期的に行って初めて成果があがるものもあると思うが、今後も継続実施していくための仕組みがそれぞれの項目の中でどの程度できているのか。
事務局
ほとんどが毎年行っていく継続事業であり、22年度から26年度までの5年間の中で毎年実施していくことになる。
委員
年に1度というより、ある意味では相当頻繁にやっていかなくてはならないものも含めて計画されているのか。
事務局
年間計画の中で、ボランティアによる読み語りも月を決めて年に何回実施するとか、それぞれ個別の事業できちんと考えて実施するようにしている。
事務局
補足説明をさせていただくと、ご指摘のとおり実施した実施しないで終っては意味がない。実施したうえで改善すべき点とか何か違うとなれば当然修正をしていかなければと思っているので、そこも含めてチェックできる形で、今後も取り組んでいきたい。
会長
単年度で複数回行われているような行事などについては、さきほど説明のあった図書館協議会の行事のところに出ているのか。
事務局
140項目のうち半分くらいが図書館の事業で、ほかにも図書館の事業として出しているものもあり、実施はしているが出てないものもある。
委員
子ども読書活動推進運動のうえでも学校はとても大きな役割を果たしていると思うが、この中で学校に関しては全て実施済みのようだ。12学級以上の学校への司書教諭を配置済みということだが、少子化で小さな学校が増えてきていて、そのようなところでこそやはり図書館は大事ではないか。このように始めるのはいいのだが、どうしても網の目から漏れてしまうところがある。そこにこそしっかりと行政の手が差し伸べられていかないといけないと思う。学校図書館でできることを考えていたときに司書教諭だけではなく、図書館司書の問題がある。なかなか全校への配置は難しいと思うが、今どのくらい司書が配置されているか。
事務局
69番と70番に係わることかと思う。司書教諭については県のほうの配置という形で実施をさせていただいているところである。教職員の配置についても県の配置基準に従っている。
長崎市としてもそういったことを補填する意味で、長崎市独自で図書館司書の資格を持つ司書教諭職員の配置をしている。昨年の段階では4校をモデル校として専属の司書を配置したのだが、一定の成果が得られたので環境整備もできたし子どもたちの読書に関する活動も出てきたという実績があるので、今年度は18人に増やしている。基本的には中学校区を単位として1人の人がそこの小学校中学校を含めて巡回していく形での運用になっている。最終的には、予算の問題もあるが、各中学校区に1人くらいのエリアで司書を配置したいということで今計画的に進めている。中学校の数では41だが、小中一貫校もあるので、40人弱くらいの数になろうかと思う。今年度は18人だが、今後広げていきたい。
委員
中学校区に1人であれば、その人がずっと巡回するということか。
事務局
中学校区内には小学校が3校と中学校が1校あり、どこかを拠点として巡回する形もあるし、当初は1か月とか2か月の単位で活動した後、次の学校に行ってもらう形での運用をしている。どのような形の運用がいいのかということも含めて、昨年はモデル事業として実施し、今年は18校の配置をしているので、その辺りを検証しながら、どのような動かし方がいいのか考えていきたい。
委員
ずいぶんと珍しい形だ。学校にはそれぞれ特徴があり、子どもたちに合わせた形で学校図書館を作っていかなければと思うので、かなりのベテランで相当なキャリアのある方でないとなかなかエリアを掌握するのは難しいのではないか。
事務局
今18人の司書についても、資格を持った方がいるかどうか心配される動きもあったが、幸いなことに今年度は18人を確保できた。今後の研修を含めてそのやり方がいいのかどうか、今の段階である程度は効果が出ていると思うので、このやり方を当面続けて行きたい。理想としては各学校に1人ずつ専任の方がいることだが、財源の問題も含めて、一気に進めるのは難しいと思う。当面は中学校区に1人というのが現在の目標である。
委員
子どもたちにとって学校図書館が身近なものというのは、ずっと開いてることと必ず誰かがいてくれるという、そこが学校図書館のポイントになる。まだ試行錯誤の状態とは思うが、子どもたちにとってよい環境作りをしてくださるようにお願いしたい。そうやって新しいシステムに取り組んでいる司書の方がいることは心強く思うし、そのような方々が増えて、新しい長崎の子どもたちにとってよい学校図書館を考えていただけるとありがたい。研修も含めて、できれば全校配置が望ましいが、中身がそれに近いものだったらよいと思う。
委員
香焼中学校も配置校で、学校に行ったときなど司書の方とお話するのだが、3校ほど回っているそうだ。それで週に4日ほど回っているので実情は大変だ。学校に定着していないので自分も落ち着かない。実際に働いている人の意見を聞いても、やはり理想としては各学校に1人ずつ配置してほしい。以前は全くいなかったので前進はしていることはわかる。人件費はかかるが、ぜひ各学校に1人ずつ司書を配置してほしい。
会長
18人採用していただいたので、たいへんありがたい。ただ、6月に発表された文部科学省の平成22年度の学校図書館の現状に関する調査の結果というのがあって、これによると学校図書館担当職員の配置率は、これは司書かどうかは別にしても長崎県は九州県内で最も低い。その配置率を今後どのくらいまで上げるかお考えなのか。今回の計画に関しては、3校あるので、18×3で54人の担当職員がいるという結果をだすことも可能ではある。そのような見方をする方もいるのだが、むしろ一歩前進だと思う。ただ、この数値をどの程度上げていく計画があるのか、教えていただけないか。具体的な数値をだすのは大変かと思うが。
事務局
文科省の結果は見ていないが、長崎市独自の司書の配置としては、各中学校に1人ということなので、当面は36とか40という数字になる。学校司書教諭の配置については、県で配置をしているので、ぜひ他の教科との兼務ではなく専任の司書教諭を配置していただきたいと思う。
会長
それは授業担当時間を減免するようにということか。授業の時間を少し削って、その分を図書館の活動にあてるとか。
事務局
現実には相当なハードルがあるので、要望をしながら、そこまで行かない部分をどう補うかということで、市独自でいわゆる司書の資格を持った図書館司書を配置をしている段階にある。長崎市としては当面そこを中学校区に1人という形で進めている。最終的には専任の司書教諭というのが理想の姿かと思うが、なかなか県や国の財源の問題もあるので難しいと思う。
会長
一番相応しいのは、司書教諭が1人おられて、授業の減免措置がとられて、なおかつ学校司書がいることだが。
委員
どうしても司書と教諭は仕事が違うから。
委員
今のデータの数は司書教諭の数を指しているのか。
会長
司書教諭ではなく学校図書館担当職員である。
委員
それで、長崎市では残念ながら低いのだな。学校図書館担当教員は常識的に考えると各学校に必ず1人はいるべきだが。
会長
司書教諭の先生が1人いる事が望ましい。12学級以上の学校は百パーセントいるのだが、11学級以下の学校はパーセンテージがかなり低い。先生ではなく図書館担当職員のことをいわゆる学校司書といえばよいのか。その配置のことについて申し上げたのだが。
委員
教員と職員は別である。名称が違う。
委員
担当教職員でなく担当職員である。
委員
本来ならそのような職員が常時いれば、ということだ。
委員
教員はどうしても授業にかかわってくるので、今どうしても司書教員の先生が大変なのは、自分の授業も持ちながら図書館の仕事もしなければならないというのがほとんどで、うまく学校図書館が運営できない。本当に専任の司書教諭が必要と思う。
会長
18人採用していただいたわけだが、その中の1人に自分の勤務校の卒業生がいて、熱心でよく仕事する人なのだが、6月頃先生しか勤務していないということで電話がかかってきた。図書館資料の分類のことで困っている。それはNDC(日本十進分類)を見ればすぐわかるだろうと言った。ところが、それが学校に無い。NDCが無いと仕事にならないから、購入してもらうように話をして、そのときはそれで終った。話の中でいろいろな図書館資料の整理のことでわからないことが多いらしい。そこでお願いだが、そのような新任の司書教諭たちの教育や指導について、こちらの市立図書館でやってもらえないか。いろいろ難しいこともあろうかと思うが、ぜひ前向きに考えていただければありがたい。
運営事業者
新任のときに市立図書館のスタッフが研修会の講師になって、学校図書館ではこのようなことをしているということをお話している。
会長
それなら、継続的にやっていただくことは難しいか。
事務局
学校教育課の担当者に、18人の学校司書のお世話をする方がいるので、担当と図書館のほうで連携をとって、教えて欲しいことがあれば講師として派遣できると思う。
会長
学校図書館の職員の勉強の機会であると思う。そういう意味でも、可能であればぜひやっていただきたい。
事務局
了解した。
会長
もう一つ意見として、長崎市の子ども読書活動推進計画というのがあって、その8条9条のあたりをごらんいただきたい。長崎市が計画を出すに当たり、国と県の推進計画をベースにしている。ネット上にある県の推進計画にざっと目を通した。その37ページで、重点プロジェクトとして上げられている数値目標の一つに、「学校図書館図書標準」等による目標蔵書数達成学校の割合というのがある。ここでは目標達成校の割合を平成25年までに小中学校で50%高校で100%にしようということである。高校は県立だから計画に載ってもおかしくないが、なぜ県立ではない市町村立の小中学校の数値が県の推進計画に載っているのかわからない。それよりこの50%という数字は、長崎市の努力目標としている数字なのか。それが質問の一つ。もう1点は、高等学校(の数値)が異常に高いのだが、何に基づいてパーセンテージを出しているかというと、これはJSLA(全国学校図書館協議会)が昭和53年(1978年)に出した学校図書館の数量基準である。だから30年以上前のデータに基づいて数字を出している。JSLAは、平成12年(2000年)だったと思うが、学校図書館のメディア基準というのを出している。それに従うべきだと思うのだが、なんでこんな古い基準に従って数値目標を出しているのか、これは県のほうだからここでとやかくいうべきものではないが、学校図書館のメディア基準というのを知らないのか、あるいは、このような世界では学校図書館のメディア基準を使わずに数量基準をいまだに使っているのか、そのあたりがよくわからない。それで長崎市でも何か情報を持っていたら、教えていただきたい。
事務局
今の件につきまして、長崎市の場合は、小学校で目標達成校が73校のうち35校で48%、中学校が40校のうち19校で48%が達成している状況です。やはり数年から10年程度の基準なので、一足飛びに達成するには難しいということであり、これが少しずつ増えるにしてもなかなか100%に近づくにはかなり時間がかかるだろうということを学校教育課から聞いている。高校については、県の分が昭和53年の基準ということで、県にもそれは古いのではとお尋ねした。すると平成12年のメディア基準ではなく、昭和53年の数量基準をもとに県が独自の基準を定めているということだった。実際の基準を出した担当には行き着けなかったが、また改めてその基準等について確認したい。
会長
細かいことだが、学校図書館数量基準をベースにして、それを改訂した県独自の基準に基づいた数字だということか。
事務局
そのようなことを言っていた。
会長
この標記は若干まずいということか。
事務局
現実とは違っているようである。
会長
市の方もこの50%という数字がだいたいの目標とみてよいか。
事務局
市はあえて目標値を設けていなかったが、今判断はできない。
会長
平成20年21年で10%ぐらい上がっている。だから今、小中学校で40%弱はあるはずである。50パーセント達成の目標は平成25年だから、あと3年あるわけで、少し低いかと思う。
次に、県と市の読書推進計画を読ませていただいたが、個人的には、とてもよくできているようだ。よくできている意味の一つに、学校図書館蔵書のデータベース化を今後取り組むべき課題としてあげているが、それを大いに評価したい。県の推進計画には全く触れられていない。なぜ評価するかというと、これから本の数を増やしていかなければならないということで、学校図書館の努力が必要なのだが、いかに本の数が増えても、本を探すためのツールが無いと本があっても読めないのだから。読書活動推進といっても、読めないとなれば推進も何もない。そういった意味で本を探すためのツールがどうしても必要になるので、データベース化はまさにOPAC(オンライン蔵書目録)の設置、コンピューター目録を設けるということに触れているわけだが、これを課題に掲げていることを大いに評価したい。ただ、このOPACの設置率だが、今長崎市がどれくらいの比率か、データがあればお伺いしたい。それから、今後データベース化やOPACの設置率もどれほどまで上げていくのか併せて伺いたい。
事務局
学校図書館蔵書のデータベース化については、平成21年度から取り組んでおり、国の緊急雇用創出事業という形の3か年計画で行っている。現在、小学校で73校中64校で86%、中学校が40校中31校で78%が完成となっており、今年度中にいずれも100%になる見込みであり、データベース化は一応終了することで確認を取った。
会長
100%というのは結構すごい数字だと思う。
事務局から、はじめまして絵本事業の趣旨と概要について資料をもとに説明。
委員
これはイギリスのブックスタートを参考として、長崎市独自でやっていくということか。全国的にそういった活動をしているところはあるが、たまたま香焼町でも平成17年に合併する以前にはブックスタートを取り入れていた。そのときは6か月健診だったと思うが、健診時に私たちボランティアがお手伝いで、3冊から好きな本を選んでくださいと、健診の待ち時間に読み聞かせなどを行い、最後に内容の違う3冊の絵本から1冊をお渡ししていた。たいそう喜ばれていたが、結局は合併ということで無くなってしまった。それをとても残念に思っていたので、このような事業が始まったことを喜んではいる。ただ、この内容を見ると、まず引換券を配ってから図書館へ親御さんに足を運ばせる意図なのかなと。どんな事情でこのように面倒な仕組みにしたのか、お聞かせいただきたい。
事務局
これは健診会場である中央保健センターに読み語りをする場所が無いということが最も大きい理由である。今の建物では無理。そこで苦肉の策というか、一旦引換券だけを渡して、ご都合のよいときに身近な公民館等に行かれて絵本を受け取っていただく。タイミングがよければ読み語りの講座もそこで見ていただいて、いかに素晴らしいものか体験していただくという意味で、長崎方式のブックスタートとなっている。自治体によっては、出生届を出したときに絵本を渡しているところもあるそうだ。ただ、後のフォローができるように足を運んでいただき、図書に関する催しをやっていることをお知らせするためにも、そこでお渡しすることにしている。あと次の子のために絵本のリストもお渡ししている。そのようなことをすることによってお母さんと赤ちゃんの絆を作っていただくきっかけになることを考えている。
委員
図書館を周知させる意味ではとても良い取り組みと思う反面、どうしても取りに来られない親御さんもいる。もう事業を始めているだろうが、楽しみである一方で、どうなるか見守っていきたい気もする。
事務局
4か月健診はほぼ100%の方が受診されるので、引換券は100%お渡しできるが、その結果どれだけの方が絵本を受け取られるのか、そのための市の取り組みとして徹底していけるかどうかが課題になる。不都合があれば随時修正し、周知する方法を考えていかねばならない。
委員
長崎方式のブックスタートということで、かなりユニークかなとは思う。引換えは1年以内ということだが、実際にどれくらい引き換えられるかという気はする。やはり4か月で絵本というものを保護者の方がどこまで支持されるのか。保健センターの建物は知っているので、実際場所も狭いし、絵本とかも置いてあるが、1歳半や3歳児でも手に取ることは少なかった。むしろ玩具などを手にしている。中には保育園などで絵本を読んでもらっている子どもさんもいるようで、4か月健診で絵本が子どもたちにとってどんなに大事なものなのかということをまず保護者の方たちにどうやって判っていただけるかなと思う。ブックスタートの場合は実際にボランティアの方たちが読み聞かせをされているし、主婦の方たちがフェイスツーフェイスで話をされているし、絵本を渡すだけでなくで、やはり一緒にメッセージというのがブックスタートの最も大事な部分ではないか。そういうのがあって、子どもたちにとって絵本は大事なんだと、こうして読み聞かせは赤ちゃんでもしてあげたらいいんだということが判ったうえで絵本ということにつながっていくのだろう。何かサポートとかケアをしていけばいいのかなと、お話をきいていてそう思いました。引換えに行かれた図書室でも読み聞かせのことについて、とくにブックスタートのことが判っておられる方が絵本を手渡してくださるのかどうか。ただ渡すだけではだめだろう。とくに赤ちゃん絵本などは単純だから、どうして読んだらいいのかなと戸惑われる保護者の方も多いのかなと思う。新しい取り組みで素晴らしいこととは思うが、結果をしっかり見ていく必要があるのではないか。引き換えられる場所はたくさんあるが、なかなか赤ちゃんを連れて行くのは大変だし、また長時間働いている方もたくさんおられるので、図書館や図書室のチラシを作るときには開館時間も載せたリストを付けたほうがいいなと思う。健診に行くのもやっとという親子を保健センターで見かけたことがあるので、図書室まで足を運べる方がどれだけいるか個人的には不安がある。
事務局
これから事業を行っていく中で、やり方も検証しながらよりよい取り組みにしていきたい。
会長
ほかにご質問等なければ、本日はこのあたりで終了とする。

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