長崎市の附属機関等について(会議録のページ)
担当所属名
経済局水産農林部農業振興課
会議名
平成23年度第1回長崎市農業振興計画検討委員会
日時
平成23年11月4日(金曜日)午後2時~
場所
長崎市議会第1会議室
議題
(1)検討委員会の設置要綱について
(2)委員長及び副委員長の選任について
(3)長崎市農業振興計画について
(4)検討委員会の進め方について
(5)長崎市の農業の概要について
(6)その他
審議結果
1.開会
2.市長あいさつ
- 長崎市の農業は、高齢化、担い手不足、休耕地の増加など多くの問題を抱えている。
- 一方で、企業参加型農業経営や環境配慮型農業など、新しい農業の在り方、取り組みを実施している。
- また、長崎市では地産地消や食育推進など、様々な取り組みを実施している。
- これらの取り組みは観光等の主要産業にも寄与している。
- 平成17年からの市町合併により新たな可能性も見えており、今後の長崎市の発展に期待している。
- 本委員会は様々な視点から多くの意見を出して頂くとともに、長崎市の農業の新たな可能性を探り、次の世代に繋げる有意義な議論の場としてほしい。
3.就任委員の紹介について
- 事務局より委員の紹介
- 各委員よりあいさつ
- 事務局よりあいさつ
4.議事
(1)検討委員会の設置要綱について
- (事務局)配布の設置要綱参照のもと、検討委員会の設置要綱について説明。
- (事務局)設置要綱第3条の2について、委員の公募を行ったが、応募がなかったため、それを除く14名で委員会を構成する。
(2)委員長及び副委員長の選任
- (事務局)委員長の選任は委員の互選によるが、特に推薦等はなく、事務局より案を求められたため、委員長案を提出し承認され、委員長が選任された。
- 副委員長は、委員長の推薦により、出席全委員の同意のもと選任された。
- (委員長)就任あいさつ。現在農業は非常に厳しい状況であり、急激な変化に直面している。今後5年10年先まで見据えた農業施策を作り上げるにあたり、様々な視点から多くの活発な意見を頂戴したい。
(3)長崎市農業振興計画について資料1
(4)検討委員会の進め方資料2について
- 委員長より事務局に説明を指示。
- 資料1及び資料2に基づき事務局より説明。
資料1の説明要点
- 計画の期間は、平成24年から平成32年の9年間であること。
- 計画の趣旨は、農業の現状・課題及びこれまでの関連計画等の評価を踏まえ、将来の長崎市の農業振興の方向性や施策展開について策定するものであること。
- 計画の位置付けは、市の総合計画等関連計画の整合性を図り、今回策定する「農業振興計画」と法令に基づき策定する「長崎市農業振興地域整備計画」を両輪として長崎市の農業振興のマスタ-プランとすること。
資料2の説明要点
- 検討委員会のスケジュ一ルについて、翌年5月の市長への報告を最終とし、翌年3月下旬まで4回の検討を行うことについて、資料の検討委員会開催計画表に基づき説明。
審議結果
(5)長崎市の農業の概要について(事務局より説明)
配布資料(資料3)及びパワーポイント参照のもと、長崎市の農業の概要について説明(詳細は以下参照)
以下説明内容
1.農業の現状
- 長崎市の農業形態、産地紹介
- 農家の現状(農家戸数の推移、販売農家戸数等)
2.市内の耕作面積と収穫物
- 農地の現状
- 農業算出額、推移
- 主な農作物の現状(果樹、野菜、花き・花木、畜産)
- 年別農産物産出額の順位
3.消費者までの流通経路
4.認定農業者制度
- 制度と仕組み(認定実績等の紹介)
- 認定の基準
- 主な支援策、認定農業者の営農形態の紹介等
5.長崎市独自の支援事業等
- 支援事業の紹介(農業センター、地産地消推進、グリーンツ一リズム、農業ヘルパー制度等)
- 支援制度の実績紹介(農業ヘルパー活動実績、新規就農実績等)
以上を踏まえ各委員から意見をヒアリング
A委員
- 現在の耕作地、耕作放棄地がどの程度あるのか。地方別(外海、琴海など)でその割合を知りたい。
- 長崎の農業の弱点は儲からないこと。元値より安く売買されている事に起因している。このため、自分で値段を決められる直売所が増加していると考える。
B委員
- 民間、行政が一体になって動くべきであるが、対応が遅い。
- 長崎の生産品には2、3位は多いが生産量1位のものが少ない。
- 農業を如何に魅力あるものにし、生産性を上げていくか。農業がしやすい環境作りが求められているのではないか。
C委員
- 儲からないから担い手がいないという悪循環に陥っている。
- 担い手育成目標は500人だが、実績は350人で7割程度に留まっている。
- 生産コスト、販売コストが高いので、地産地消の推進(PR活動など)が必要であると考える。
D委員
- 農地を借りる人がいない理由は、鳥獣被害(猪)によるものと考えている。
- 鳥獣被害が農家のやる気をなくし、高齢者が増え、農地があれていく悪循環に陥っているのではないかと考えている。
E委員
- 外海は専業農家がほとんどいない。
- 高齢者も多く耕作放棄地が増加している。
- 後継者不足が深刻で、大型機械を導入しなければ復旧できないような状況になりつつある。
F委員
- 長崎の農業は、直売所に売っている個人農業者と認定農業者で構成されているイメージがある。
- 農業者の意向の把握と、具体的な今後の計画の提案を行うことが重要。
- 例えば品種や作物を変える、地域でのサポート体制の拡大を図るなど提案も必要だと考える。
- 果樹(びわ)農家は高齢者が多く、このままでは4割程度の産地が消滅するおそれがあり、一番危ない。
- 現状把握が重要であり、それを踏まえた計画の検討を行うべき。
G委員
- 果樹のほか、花き、畜産など強みを伸ばしていくかが重要。
- 長崎市は地元に大きな消費者を抱えており、地元市場との連携など、地産地消のあり方も十分に検討していくべき。
- 水産業と連携したグリーンツーリズムの取り組みなどもよいのではないか。
- 猪など有害鳥獣被害が増加しており、今後も十分に対応していく必要がある。
H委員
- 農業も漁業も経営が成り立たない現状を鑑みると、農協、漁協、生協が主体となって改善策を展開していくべきであると考える。
- 少量多品目の実情から、それを強みにしてはどうか。
I委員
- 第一次産業のものをどうやってPRしていくかが重要であると考える。
- 地産地消は本来の姿であると考える。
J委員
- 宣伝PRがうまくいっても生産地がしっかりしていなければ形にならない。
- 後継者育成は大事であり、短期間でできるわけではなく、いつ始めても早いことはない。
- いろいろな条件に対応できる仕組みやサポートできる施設が必要ではないかと考える。
K委員
- 農業は儲からないから担い手がいない悪循環に陥っている。
- 農業のイメージを新しい物に変え、新たな担い手を育成する必要がある。
- びわは高級品のイメージがあり、贈答用に買うことはあっても、自分はあまり食べる機会がない。
- 改良びわ(静岡県:種なしびわ)などを聞いたことがあるが、長崎はどうなのか。
- 直売所は急増しているが、朝一番でなければ商品がないというイメージがあり、いつでも新鮮な地元の作物が購入できるイメージが必要。
- 長崎の農業の先行きに不安を感じた。
L委員
- 計画は実践できなければ意味はなく、現状から行くと少量多品目の実現が1つの解決策になるのではないか。
- 良い加工品も多くあり、これらを積極的にアピールする必要がある。
- 生産から加工、販売までの流通が重要である。
- 小さな事でも省くのではなく、育てる視点で物事を考えてみてはどうか。
M委員
- 地産地消を謳っているが、市外にも作物を提供している実態はあるものの、それに関する情報量が非常に乏しい。
- 経済を考えた場合、たくさん作って安く売る手法か、少量に付加価値を与え高く売る手法があるが、長崎は後者が適していると考える。
- 県外に行って長崎のことを聞くと、あまり売り込みが上手ではなく、一度断るとすぐにあきらめるが、うまくいっている産地は何度も営業を行っており、そのような姿勢を見習うことも重要ではないか。
(6)その他(次回開催等について)
次回開催日について委員の意向確認、開催日程(平成24年1下旬)確認。
次回開催時までに今回の検討委員会で得た意見を参考に、施策の展開案の作成にあたっていく。
5.閉会
閉会挨拶