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「平成23年度第1回」第23回長崎原爆資料館運営協議会

更新日:2013年3月1日 ページID:006671

長崎市の附属機関等について(会議録のページ)

担当所属名

市民局原爆被爆対策部平和推進課

会議名

平成23年度第1回第23回長崎原爆資料館運営協議会

日時

平成23年8月25日(木曜日)午後2時30分~

場所

長崎原爆資料館地下1階 平和学習室

議題

第22回運営協議会における提案・要望への対応等について・その他報告事項等

審議結果

開会:開会挨拶、委員の紹介等、資料説明及び次第について説明。

原爆資料館企画展示の視察:現地視察、説明

収蔵フィルム修復事業DVD視聴:被爆30周年記念記録映画「誓いを新たに」

事務局
原爆資料館で収蔵しているフィルム等の修復事業を進め、DVDの形で残し資料館の図書室等で視聴できるようにするなど、後世に引き継いでいきたい。

視察及びDVD視聴の感想・ご意見について

委員
展示品の採取場所などが分かるように中心地近くのかわらの写真などで対比してほしい。

  • ガラス片の展示について、「まぶたから」という説明が日本語にあり、英文では「身体から」となっているため、受け止め方が違ってくるのではないかということを感じた。
  • 絵画の説明文をもう少し文字を大きくしてもらいたい。
  • 保管資料は年間70点しか公開されず、寄贈した方への配慮不足ではないか。また、展示物につ
  • いて手元で見られる資料等を配布してほしい。
  • 山里小学校の資料室に、寄贈資料の貸し出しができないか。
  • 小中学生も多く来るので、よく理解できるよう展示資料の説明文を充実してもらいたい。

事務局
公設の資料館として、資料を後世に残す為に保存するという措置は大切なことと考えている。展示に活かされていないという指摘については、収蔵品展の回数を増やしていくよう努力したい。また、展示品の説明についても、わかりやすい表現に努めていきたい。

寄贈資料の貸し出しについては、貸し出せるものと貸し出せないもの、一定の条件が整わないと展示ができないものなど、一定分けることが可能であれば紹介していきたい。

ファットマン模型の取扱いについて

事務局
第21回、第22回の運営協議会において、ファットマン模型の形状や色彩に関する意見や提案があった件については、各方面への確認調査を行い変更案を作成した。

在福岡アメリカ領事館やNHK長崎放送局などに照会を行い、映像資料等を調査したところ、長崎に投下された原子爆弾ファットマンが黄色に塗装されているのはほぼ間違いないと考えられるが、色調、彩度、明度など正確な特定はできなかった。また、現在展示しているファットマン模型の色については、開館当時の関係者に事情を聴いたところ、色や形を本物のとおりに作成する再現造型ではなく、その大きさや構造を直感できるような簡略した形での模型を意図したものであり、周辺の被爆資料の展示とのバランスを考えて、現在の色彩に落ち着いた経緯があったようだ。

原爆資料館の本来の目的は被爆の惨状を伝えていくことであり、原子爆弾の形状や色彩も重要な情報であると考えている。ファットマンの構造を理解しやすくするために簡略化した模型であり、細部まですべて正確に再現するのは、原理的にも不可能ではあるが、色彩については特に資料館を訪れた子どもたちの印象に強く残るもので、長崎に投下された原子爆弾のイメージに大きく影響することになることから、どのような色に塗装されていたのかを何らかの方法で来館者に理解できるように展示を工夫したいと考えている。

色については、黄色に塗装されていたことは、ほぼ間違いないと考えているが、正確な色調や尾翼の色などが判明していないことや、他の被爆資料との関係もあることから、現時点では模型の色はそのままにして投下時の写真などを参考にしたカラーパネルを追加設置するとともに、要望が多い爆縮レンズの構造についての説明パネルなどに手を加えて、現在のファットマンの展示コーナーを充実していきたいと考えている。

また、ファットマン模型の外形部分にある設置式起爆装置の装着やアンテナの形状変更については、写真資料などで一定の事実確認がとれたので、本日の運営協議会において了解を得られたら、カラーパネル展示にあわせて修正をしていきたい。

委員
変更案は、写真で本物を紹介しつつ、今後黄色いファットマンに変えると理解していいか。

ファットマンは、子どもたちにとってインパクトの大きいものなので、本物の色できちんと見せて、子どもたちの印象に残してほしいと思っている。それを出せるのは、写真ではなくて模型だと思う。

事務局
現時点では、カラーパネルを使って色の表示をしていきたい。今後については、塗り直しも検討の一つと考えている。

委員
ファットマン模型の色は変えるべきだ。今の模型の形状を展示しつつ、後ろに黄色い写真のパネルを出してもどちらが真実かわからない。修学旅行や長崎の子どもたちがどういうふうに受け止めるかと言ったら、模型の形状、大きさ、色なので、検討しますということではなくて、その方向でやりたいというふうな返事をぜひいただきたい。

事務局
原子爆弾が黄色だったというのは、子どものときに見れば一生、心に印象を残すことになる。将来的には全面的に塗り替えていきたいというふうには考えているが、時期に関しては他の展示資料の見直しの関係もあることから、一定、調整をさせていただき、黄色だという印象が残るような形での展示に見直しを図っていきたい。

会長
ファットマン模型の変更については、事務局案のとおりとして、今の要望を踏まえて了解するということにする。

その他

事務局
平成22年度の原爆資料館の総入館者数は681,193人で、前年と比較して6,577人、率にして1.0%の増となっている。中でも、修学旅行生は、241,137人、前年比で6,789人、2.9%増となっている。

本年(平成22年)3月に東日本大震災が発生し、その影響と思われるが、平成23年3月の入館者数では前年同月比で13,321人、27.6%の減となっており、平成23年4月も大きく減少している。5月以降は修学旅行を中心に増加が見られ、7月までの累計においては、総入館者数で1.9%の増、修学旅行では21.9%の増となっている。今後、秋の修学旅行シーズンもあり、今年度は増加の傾向にあるのではないかと考えている。

また、改修事業として、図書室のビデオライブラリーシステムの映像データをデジタル化し、タッチパネル式のモニターを利用する方式に更新したほか、常設展示室Bコーナーにある7か所の被爆資料の展示ケースの照明をLED化した。

委員
原爆資料館の入館料については、広く伝えるという意味で、国内外の原爆展と同様に無料にできないか。

三菱の幸町工場の碑銘板で、捕虜で亡くなっている人数が違っている。記録によると直爆で4人、後日4人というふうに私は聞いているが、きちんと連携をとって調査し見直してほしい。

事務局
施設の性格から本来であれば無料にして、できるだけたくさんの人に見てもらう、これは長崎市の使命ではないかと考えているが、費用の問題に関しては、長崎市民の負担をどうするかというような発想を持つ中で、入館料として他の都市から来られた方々に一定のご協力をお願いし、公的な支援を受けられるようになれば、そういった考えも出てくるかと思っている。このため、現在すぐに入館料を無料ということはなかなか難しい。

現在の無料入館については、県内の小中学生や学校行事で訪れる場合、各種手帳をお持ちの方、修学旅行の添乗員の方とか県内の留学生の方など。また、長崎市民は8月は無料で、8月9日については訪れる方すべてが無料入館となっている。図書室のビデオライブラリーも無料で利用できる。
14分所の碑銘板に記載されている内容については、当時の長崎にお住まいの方の証言等をもとにして記載した内容であり、研究のうえ変更が必要な場合は改めていきたい。

委員
香焼の捕虜収容所では、およそ千人が常時収容されていて、直接被爆死ではないが、事故その他で72人の方が亡くなっている。追悼慰霊の碑も説明板もないため、慰霊碑を建てようと建立委
員会を設立して進めようとしており、関係団体の皆様も行政も含めてお力添えをいただきたい。

平和公園には様々なモニュメントがあるが、母子像には違和感があり再検討してもよいのではないか。また、原爆落下中心地碑に竹山広さんの短歌や、平和祈念像の碑のどこかに福田須磨子さんの「ひとりごと」という詩も添えて、知識ではなく感じる、心に刻むような感じるレベルでの工夫をお願いしたい。

平和案内人の活動において資料館内の施設利用を断られた場合があった。平和案内人の扱いや立場は微妙であるように感じられる。原爆資料館にとってどのような存在なのか考えをお聞きしたい。

事務局
平和案内人の方々にご迷惑をおかけしたことにはお詫びしたい。平和案内人の皆さんには、館内や爆心地中心一帯も含めてのご案内をしていただくなかで、気がついたことや、ご提案、ご意見など伺いたいと思っている。また、資料館とのつながりのなかで協力してやっていけることもあるので気軽にご相談いただきたいと考えている。

委員
平成23年8月9日を中心に展示室前のスペースに花が飾られており、これには市から材料代の支給があっている。今年はキッズゲルニカということで、原爆資料館から降りたところの壁面に、私たち民間でお金を出し合って子どもたちの絵を、3点を展示した。照明その他には長崎市の助成があったが、来年以降は、長崎市の行事として掲示していただくことはできないか検討していただきたい。

また、来年は、ゲルニカにおいて戦争反対、平和の復興を求める催しが行われ、同じ無差別攻撃を受けた長崎との市民友好交流の話もある。長崎市としても積極的に関わっていただきたい。

福島第一原発事故で新たなヒバクシャが生み出された。この問題について、原爆資料館としては、今後どういうふうな展示や説明をしていこうと考えられているのかを尋ねたい。

事務局
原子力発電や放射線被害については、いろいろと議論がなされ、今年の平和宣言の中で一定の長崎市としてのメッセージは出している。基本的にその考えに基づく中で、展示に反映させていく何か工夫をし、状況の移り変わりも含めながら紹介するようなことを考えてみたいが、現在、はっきりしたプランはないので、今後ご相談させていただきたい。

委員からの提言5項目

  1. 長崎原爆資料館HP
  2. 所蔵品
  3. 常設展示室 
  4. 企画展 
  5. その他

委員

  • 常設展示や企画展示については、学芸員を活用してこれまでよりも工夫をお願いしたい。
  • 約19,000点の収蔵品を活用して展示内容の充実を図り、資料館展示スタイルというものを確立していただきたい。
  • 資料館の職員は、現場に出てどのような方が見てくださっているのか、何も不備はないかその日その日の状況を把握していただきたい。
  • この提言については、次回の協議会において回答をいただきたい。

事務局
次回の協議会は平成24年3月くらいになるので、あらためて連絡したい。

閉会

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総務部 行政体制整備室 

電話番号:095-829-1124

ファックス番号:095-829-1410

住所:〒850-8685 長崎市魚の町4-1(9階)

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